シミ取りの施術を受けたいけど、ダウンタイムが不安…。
シミ取りのレーザー治療後には、ダウンタイムと呼ばれる期間があるのを聞いたことはありますか?
ダウンタイムでは、肌にかさぶたが現れるため「ダウンタイムは何日で終わるのか」「きれいに隠せるのか」など日常生活への影響が気になりますよね。
本記事では、シミ取りのレーザー治療で発生するダウンタイムの期間や症状の隠し方を詳しく解説していきます。
施術後に、気をつけるべきポイントも一緒に紹介するので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
この記事でわかること
- シミ取りの治療後にはダウンタイムと呼ばれる期間が発生する
- ダウンタイムでは赤みや腫れ、痛み、かゆみなどの症状が現れる
- ダウンタイムの期間には個人差があり、1週間~2週間程度が一般的
目次
シミ取りの治療後に起こるダウンタイムとは
シミ取りの施術には、レーザー治療が用いられることが多くあります。
IPL(フォトフェイシャル)・Qスイッチヤグレーザー・レーザートーニング・ピコレーザーなど、レーザー治療にはいくつか種類があり、シミの種類や症状によって用いられる施術の種類は異なります。
レーザー治療の一部には、施術後にダウンタイムという期間が発生する場合があります。
通院が困難な方・妊娠中・授乳中の方、また親の同意がない未成年の方はレーザー治療を受けることができません。
美容施術によって皮膚に現れる症状が回復するまでの期間
レーザーなどの美容施術をした後は、治療部位に赤みや腫れなどの症状が起こります。
この症状が回復するまでの期間のことを「ダウンタイム」と呼びます。
施術後は経過ごとにさまざまな症状が現れる
美容施術をした後によく見られるダウンタイムの症状は、痛み・赤み・腫れ・むくみ・内出血などです。
体質や肌質、施術内容によってダウンタイムにおこる症状は異なります。
シミ取り治療後のダウンタイムの経過
シミ取りレーザー照射後は、最終的にかさぶたできて、ポロッと剥がれ落ちると、きれいに生まれ変わった肌が現れます。
ダウンタイム期間中には、どのような症状が起きるのか、過程ごとに見ていきましょう。
施術直後は「赤み」が出やすい
施術を行った直後は、レーザー照射で肌に刺激が加わっているので「赤み」が出やすくなります。
照射直後は、ヒリヒリとした感覚を感じることもあります。
「痛み」「かゆみ」が伴うこともある
ダウンタイム中には、「赤み」のほかに「痛み」や「かゆみ」が伴うこともあります。
擦ると患部を傷つけてしまう可能性があるので、かゆい時は冷やして対処しましょう。
どうしても痛みやかゆみに耐え切れない場合は、医師に相談しましょう。
施術内容によっては「腫れ」が出ることもある
一般的によく用いられる代表的なレーザー治療では、腫れることは稀であると考えられます。
ただし、施術内容やレーザーの照射出力によっては「腫れ」が出ることもあります。
徐々に「かさぶた」になる
レーザーを当てた部分は、徐々に「かさぶた」になります。
かさぶたができない時は、シミのもととなるメラニン色素にレーザーがうまく反応できていなかった可能性があります。
なかなかかさぶたができずに心配な場合は、肌への治療効果を医師に相談しましょう。
シミ取り治療のダウンタイムは何日で終わる?
ダウンタイム期間が終わったと見なせるタイミングは、かさぶたが自然に剥がれて、きれいな皮膚が出てきたときです。
一般的には1週間~2週間程度
よく用いられる代表的なレーザー治療の場合、一般的にダウンタイムは1週間~2週間程度と言われます。
施術 | ダウンタイム期間 |
---|---|
IPL(フォトフェイシャル) | ほぼなし |
Qスイッチヤグレーザー | 7~10日程度 |
レーザートーニング | ほぼなし |
ピコレーザー | ピコスポット:数日~2週間 ピコトーニング:ほぼなし ピコフラクショナル:数日 |
施術内容や個人の肌状態によって差がある
施術内容や、個人の肌状態によってダウンタイム期間は異なります。
早ければ半日程度でいつも通りの状態に戻ることもあれば、長いと数週間から数か月ダウンタイムが続くこともあります。
また、アフターケアを行わないと、ダウンタイムの期間が長引いてしまうので要注意です。
シミ取り治療後は仕事を休むべき?
ダウンタイム中は仕事に行っていいの?
仕事がある方は、ダウンタイム中の過ごし方について心配に思っている方も多いのではないでしょうか。
職種や働く環境によっては、施術箇所に色素沈着が起こりやすくなる可能性があるので、以下を参考に検討してみてくださいね。
屋外など紫外線を長時間浴びる職種は休むのがおすすめ
シミ治療後の肌は、肌のバリア機能が低下して、刺激を受けやすい敏感な状態です。
紫外線によるダメージを受けやすい状態なので、屋外などで紫外線を長時間浴びる職種は休むのが好ましいと言えます。
仕事を休むのが難しい場合は、紫外線対策のために日焼け止めを塗る・帽子をかぶるなどで紫外線対策を徹底しましょう。
接客業や人前に出る業務で気になる場合は休むのがおすすめ
ダウンタイム中は、赤みや腫れ、かさぶたといった症状が肌に現れることがあります。
メイクである程度は隠すことはできますが、人前に出る業務でどうしても人目が気になる場合は休むことも検討しましょう。
マスクで顔を隠す方法もありますが、摩擦が発生して色素沈着を起こしやすくなるため、ダウンタイム中のマスクの使用は、なるべく避けるようにしましょう。
シミ取り治療のダウンタイム中の症状の隠し方
ダウンタイム中でも、仕事を休めない場合や外出が必要になることもあるかと思います。
その際は、テープにおける患部の保護やメイクで目立たないようにカバーすることがおすすめです。
保護テープを貼る
保護テープは、治療部位を外部からの刺激や摩擦から守る役割を果たします。
クリニックでは治療時に保護テープを提供している場合があります。
提供がない場合は、患部に貼っても問題ないテープの種類を医師に確認しておくと安心です。
使用する際は、テープがはがれて肌を傷つけたり、汗でムレて刺激を与えないよう注意が必要です。
保護テープを上手に活用することで、ダウンタイム中の肌のケアに役立つことでしょう。
治療部位にコンシーラーを塗る
治療部位が広範囲になる場合、保護テープだけでは対応しきれないこともあります。
その際は、かさぶたが乾燥しており、医師から施術後の化粧が許可されている場合に限り、コンシーラーを薄塗りして隠すのも一方法です。
ただし、化粧による刺激で症状が悪化する可能性があるため、医師の指示に従うことが重要です。
できるだけ保護テープを主体に、化粧は最小限に留めることをおすすめします。
シミ取り治療のダウンタイム中の過ごし方
少しでも早くダウンタイムの症状を和らげたり、悪化を防ぐためには、生活習慣に気を付けましょう。
入浴・洗顔ではやさしく泡で洗う
レーザー治療後は、肌が摩擦などの刺激を受けやすい敏感な状態です。肌をゴシゴシと擦ってしまうと、摩擦が発生して、ダウンタイム中の症状が引きづらくなります。
化粧は低刺激設計の製品を使う
レーザー治療後は、肌が敏感になっているため、化粧品の成分が刺激となる可能性もあります。化粧をする場合は、肌に刺激が少ない成分で構成されている製品を使いましょう。また、化粧品の厚塗りなどは避けましょう。
外出時は紫外線対策を徹底する
レーザー治療後は、紫外線を浴びると、色素沈着が悪化してしまう可能性があるため、日焼け止め・帽子・日傘などを使って紫外線のダメージを軽減しましょう。
運動は軽めのウォーキングにする
大量に汗をかいてしまうことで、肌に雑菌が繁殖しやすくなり、肌荒れにつながってしまいます。また、血行が良くなることで、ダウンタイムの症状が長引いてしまうリスクも考えられます。そのため、大量に発汗するような激しい運動は控えましょう。
シミ取り治療のダウンタイム中の注意点
ダウンタイム中は、肌が敏感な状態になっているため、以下のポイントに気を付けましょう。
かさぶたや保護テープは自然に剥がれるのを待つ
シミ取りのレーザー治療後は患部に徐々にかさぶたができます。
また、かさぶたができるまでの間は保護テープをつけると患部を守ることができます。
かさぶたや保護テープは無理に剥がしてしまうと、傷がついて色素沈着によるシミが発生しやすいため、自然に剥がれるのを待ちましょう。
肌への摩擦をできるだけ生じさせない
肌に摩擦が加わると、施術部位に色素沈着を起こしやすく、また新たなシミも発生しやすくなってしまいます。
やさしくなでるようにメイクをしたり、タオルで肌を拭くときは擦らずに押さえるように水分を拭き取りましょう。
また、寝具は摩擦の起きにくいシルク素材のものを使用するなどでも工夫できます。
室内でも紫外線対策をする
施術後は外出を控えて、室内で多くの時間を過ごす方もいるかもしれません。
実は、室内にいても、紫外線は浴びてしまいます。
こまめに日焼け止めを塗り直したり、UVカットカーテンなどを使って紫外線対策をしましょう。
保湿中心のスキンケアをする
施術後は、肌が敏感かつ乾燥しやすい状態です。
肌が敏感な状態で、濃度の高い有効成分が配合された化粧品を使ってしまうと、かえって肌に刺激となる場合があります。
肌に低刺激で保湿成分が多く含まれている化粧品を使ってスキンケアをしましょう。
大量の汗をかく行動を避ける
レーザー治療後は、汗をかきすぎると血行が良くなり、症状が長引いたり悪化したりするリスクがあります。
サウナ、ハードな筋トレ、長距離ランニングなど、大量に汗をかく行動は控えめにすることをおすすめします。
代わりに、日没以降の散歩やストレッチ、軽い筋トレなど、汗をかきすぎない範囲の適度な運動に留めることを心がけましょう。
ダウンタイム中の色素沈着が消えない場合の対処法
ダウンタイム中にできた色素沈着が残ってしまうこともあります。
その場合、追加のレーザー治療も検討できますが、肌に合わないケースもあります。
治療薬を使うことで、色素沈着を改善することも可能です。
外用薬や内服薬には、メラニン生成を抑えたり排出を促したりする効果があります。
レーザー治療が難しい場合は、適切な薬物療法を医師と相談することをおすすめします。
シミ取りの施術後に色素沈着が生じてしまった場合、メラニンの生成抑制と排出促進が改善のカギとなります。
そこで効果的なのが、治療部位に直接作用する外用薬です。
代表的な外用薬としては、メラニン排出を促すトレチノインや、メラニン生成自体を抑えるハイドロキノンがあります。
トレチノイン | ハイドロキノン |
---|---|
ビタミンA誘導体が主成分の外用薬。 ターンオーバーを促進して、メラニン色素の排出を促します。 |
美白効果を持つ外用薬。 メラニンを作る細胞や酵素の働きを抑えます。 その結果、メラニンの生成自体を低下させます。 |
外用薬が肌に合わない場合は、体の内側からアプローチする内服薬も検討してみると良いでしょう。
シミ取りの代表的な内服薬には、メラニンの生成抑制や排出促進に効果があるものがあります。
適切な内服薬を用いることで、外用薬が使えない場合でも色素沈着の改善を図ることが可能です。
シナール | トラネキサム酸 | ユベラ | ハイチオール |
---|---|---|---|
ビタミンCの一種を主成分とする内服薬。 メラニン色素を還元して無色化する効果を期待できます。 |
人工的に合成されたアミノ酸の一種を成分に含む内服薬。 メラニン色素の生成を抑える効果を期待できます。 |
トコフェロール酢酸エステルというビタミンEが主成分の内服薬。 抗酸化作用で肌の酸化を防ぐことで、メラニン色素の生成を防ぎます。 |
L-システインというアミノ酸が主成分の内服薬。 メラニン色素の生成を抑え、ターンオーバーを促進してメラニン色素の排出を助けます。 |
シミ取りのダウンタイムを避けたい方は医療用医薬品での治療がおすすめ
レーザー治療で発生するダウンタイムを避けたい方は、ほかの治療法を選択するのも一つの手です。
シミの治療法の一つには、シミの改善効果を認められている有効成分が配合された処方薬(医療用医薬品)での治療がおすすめです。
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福田麻衣 医師
美容皮膚科/美容外科
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