デュアック配合ゲルのすごい効果とは?副作用やニキビ跡への塗り方まで解説

「デュアック配合ゲル」は、ニキビを治療する薬の一つです。

2015年に「尋常性ざ瘡(ニキビ)治療剤)」として厚生労働省からも効果を認められている医療用医薬品の一つです。

ニキビ治療薬には多くの種類がありますが、「デュアック配合ゲル」は特にニキビの早期治療に向いています。

今回は、「デュアック配合ゲル」の効果、副作用、使い方、使用時の注意点について解説します!

この記事でわかること

  • デュアック配合ゲルは赤ニキビの早期改善やニキビ跡の改善に効果がある
  • デュアック配合ゲルは目元や口元には使用できないので注意が必要
  • デュアック配合ゲルの使用は副作用がでる可能性があるため医師との相談が必要

デュアック配合ゲルとは

「デュアック配合ゲル」とは、2015年に厚生労働省から「尋常性ざ瘡(ニキビ)治療剤」として認められた医薬品です。

デュアック配合ゲルは以下の作用を含んでいます。

  • 抗菌活性作用
  • 抗炎症作用
  • 角質剥離作用
  • 面皰減少作用

これらの特性により、ニキビ治療において早期の段階から効果を発揮することが期待できます。

それでは、デュアック配合ゲルについて詳しく説明していきます。

抗菌作用をもつニキビ治療薬

「デュアック配合ゲル」の主な特徴は、抗菌作用があることです。
アクネ菌の増殖抑制作用によって、ニキビの改善を促します。

ニキビは、皮脂や角質が毛穴の中にたまって詰まり、そこでアクネ菌が増えてしまうことによって生じます。

デュアック配合ゲルに含まれている成分は、アクネ菌を殺菌する効果があります。そのため、炎症を鎮め、ニキビの赤みや腫れを和らげることができます。

このゲルを早い段階で使うことによって、ニキビを治療し、再びできにくくすることが期待できるのです。

過酸化ベンゾイルとクリンダマイシンの合剤

「デュアック配合ゲル」は、過酸化ベンゾイルとクリンダマイシンの合剤です。

過酸化ベンゾイルは、皮脂の過剰な分泌を抑え、毛穴の詰まりを解消して、アクネ菌の繁殖を抑えます。

一方のクリンダマイシンは、抗菌作用が強く、炎症を鎮める働きがあります。

この合剤は、過酸化ベンゾイルの皮脂抑制と抗菌作用、そしてクリンダマイシンの炎症抑制効果を併せ持ちます。

その結果、ニキビの原因である皮脂の過剰分泌を抑えつつ、炎症を軽減してアクネ菌の繁殖を抑制する効果を期待できます。

過酸化ベンゾイル3%とクリンダマイシン1%が
配合されているベピオゲルに関する記事はこちら

デュアック配合ゲルの効果

ニキビには症状の進行度合いにより以下4つの種類があります。

  • 白ニキビ
  • 黒ニキビ
  • 赤ニキビ
  • 黄ニキビ

白ニキビ⇒黒ニキビ⇒赤ニキビ⇒黄ニキビの順で膿や炎症を伴うニキビに進行していきます。

デュアック配合ゲルはその中でも特に、炎症性の赤ニキビやニキビ跡に効果を発揮します。

次からその効果について詳しく説明していきます。

毛穴詰まりの解消

デュアック配合ゲルは、皮膚表面の古い角質を取り除く角質剥離作用があり、特に鼻や眉間、顎などの毛穴が詰まりやすい部分に効果的です。
古い角質を除去して、毛穴に蓄積した皮脂や汚れも効果的に取り除かれます。

また、デュアック配合ゲルに含まれるクリンダマイシンと過酸化ベンゾイルは肌の奥深くまで浸透しやすい性質を持っています。
これにより毛穴のつまりを改善すると同時に、にきびの原因菌の増殖を抑制します。

赤ニキビの早期改善

デュアック配合ゲルは赤ニキビの早期改善に有効で2週間で約60%、12週間で約90%もの赤ニキビの減少が臨床試験により確認されています。

そのことから、赤ニキビの治療における選択肢の一つとしてデュアック配合ゲルは知られています。

デュアック配合ゲルには過酸化ベンゾイルとクリンダマイシンが含まれており、アクネ菌や黄色ブドウ球菌などの細菌に対する抗菌効果があります。

過酸化ベンゾイルは菌の増殖を防ぎ、クリンダマイシンは菌の繁殖を抑える働きがあります。

また、角質剥離作用もあり、毛穴詰まりを改善し、成分を毛穴の奥まで浸透させることで、赤ニキビをより早期に改善する効果を期待できます。

ニキビ跡の予防

デュアック配合ゲルは、ニキビ跡の予防に効果的な特性を豊富に備えています。

具体的には、「抗菌活性作用、抗炎症作用、角質剥離作用、面皰減少作用」を有しています。
これらの作用がニキビの早期治療に寄与し、症状の悪化を防ぎます。

抗菌作用でアクネ菌の繁殖を抑え、抗炎症作用で炎症を鎮めることで、ニキビの進行を防ぐのです。

さらに、角質剥離作用によって古い角質を除去し、毛穴詰まりを改善することでニキビの再発を防ぎます。

このような複数の作用を持つデュアック配合ゲルは、早期の段階でニキビをコントロールすることで、ニキビ跡の形成を予防します。

デュアック配合ゲルの副作用

デュアック配合ゲルの副作用には、軽症のものと重症のものがみられます。

特に薬の塗り始めの段階では、副作用が現れやすくなります。

時には刺激感が強くなることもあるので、その際は水で洗い流すことをおすすめします。

また、重度の副作用が表れた場合はただちに医師に相談するようにしましょう。

「かゆみ」や「赤み」「皮むけ」

デュアック配合ゲルの副作用には、肌の乾燥、かゆみ、かぶれ、赤み、皮むけなどが含まれます。

これらの症状は薬剤による皮膚への刺激によって引き起こされ、特にデュアック配合ゲルを初めて使用する際に見られることが多いと言われています。

使用開始時には、皮膚が敏感に反応しやすくなっているため、これらの副作用が顕著に現れやすいのです。

通常、これらの症状は使用を続けると軽減することがありますが、症状が長引く場合は医師に相談するようにしましょう。

ひどい場合は「重症の下痢」

デュアック配合ゲルの副作用の中には、ひどい場合には重度の下痢が生じることがあります。

この下痢が特に深刻な場合、出血性下痢や腹部疝痛(発作性の強い腹痛)などの症状が現れることがあります。

これらの症状はまれですが、重篤な反応を示すことがあるため、十分な注意が必要です。

デュアック配合ゲルを使用する際に、腹部疝痛や出血性下痢が発生した場合は、直ちに医師に相談しましょう。

なお、副作用について不安だと感じる方は先に医師や皮膚科に相談してみるとよいでしょう。

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デュアック配合ゲルの注意点

デュアック配合ゲルを使用する際には多くの注意点があります。

注意点を理解した上で効果的な使用ができるようにすることが大切です。

次からは、デュアック配合ゲルの注意点について詳しく説明していきます。

使用を継続しても効果がでない場合は医師に相談する

デュアック配合ゲルを使ってもなかなか効果が感じられない場合は、医師に他の治療法を相談してみましょう。

目安としては、12週間以上使用しても効果が実感できない場合は、早めに医師に相談することが重要です。
なぜなら、この期間を超えると耐性菌が生じる可能性があるためです。

耐性菌の発生は治療効果の低下を招き、最終的には薬の使用を中止する可能性があります。
ただし、12週間の期間はあくまで目安であり、個々の状況に応じて調整されることがあります。

そのため、効果が得られない場合や何らかの異常を感じた場合は、早めに医師に相談してくださいね。

妊婦・15歳未満の子どもなどは使用を控える

デュアック配合ゲルの使用に際して、妊婦や15歳未満の子どもには慎重使用するようにしましょう

これは、妊婦や発育途上にある子どもの肌が特に敏感であり、適切な安全性が確認されていないためです。

また、過去に抗生物質に関連した下痢や大腸炎を経験された方も使用を控えるべきです。

妊婦や未成年者、特に過去に抗生物質関連の症状がある方は、使用前に医師に相談するようにしましょう。

効果を半減させる成分の併用を避ける

デュアック配合ゲルを使用する際に、効果を半減させる可能性のある成分との併用は避けましょう。

エリスロマイシンを含む製剤との併用では、デュアック配合ゲルの効果が減少するおそれがあります。

さらに、外用スルホンアミド製剤やトレチノインとの併用も慎重になる必要があります。

これらの組み合わせにより、一過性の皮膚の変色や刺激感が増す可能性があります

これらの成分の併用は医師との相談が必要であり、特に重大な影響をもたらす可能性があるため、注意深く判断しましょう。

脱色・漂白作用がある

デュアック配合ゲルには脱色や漂白作用があり、薬剤に接触した髪や衣類、寝具などが変色する可能性があります。

これはゲルに含まれる成分が物質と反応することで起こります。

そのため、使用後はしっかりと手を洗い、特に塗布後の皮膚が乾燥する前に衣類や寝具に触れるのを避けることが大切です。

また、使用部位に布地が直接触れた際は、色落ちを防ぐためにも早めに洗うことをおすすめします。

デュアック配合ゲルの使用後は、周囲の物品にも注意を払い、変色のおそれがあるものに触れないよう心がけましょう。

デュアック配合ゲルの塗り方

デュアック配合ゲルは正しい塗り方をしないと充分な効果が発揮されないことがあります。

そこで、このゲルの効果を最大限にするために、正しい塗り方を確認していきましょう。

ここでは、デュアック配合ゲルの塗り方を詳細に解説します。

1日1回スキンケア後に塗布する

デュアック配合ゲルは通常、1日1回を目安に使用するようにしましょう。

これは、肌への刺激感や過剰な皮膚の乾燥を避けるためです。

使用量は適切な量を患部に塗ることが大切です。多く塗布したからと言って効果が増すわけではありません。
むしろ、過剰な使用は肌への刺激を招く恐れがあります。

また、塗布後は紫外線対策を行うことも重要です。
デュアック配合ゲルを使用すると肌が敏感になることがあるので、日焼けによる赤みやかゆみなどの肌荒れを防ぐ必要があります。

適量を指に取りニキビ周辺に広げる

デュアック配合ゲルを塗る時は、適量を指に取ってニキビの周りに広げましょう。

指の第一関節程度の量を目安にすると良いでしょう。

実際にはごく少量を、かなり薄く塗るイメージです。

このように薄く広げることで、ニキビ部分全体にゲルを行き渡らせ、過剰使用を防ぐことができます。

口元や目元には塗らない

デュアック配合ゲルは、口や目の周り、傷口、粘膜には塗らないでください。

これらの部分は敏感で、ゲルが刺激を与える可能性があります。

特に目や口の周りはデリケートなので、ゲルが触れるとかゆみや赤みの原因になります。

もし誤ってこれらの部分につけてしまったら、すぐに水洗いしましょう。

冷蔵庫で保存する

デュアック配合ゲルは、効果を保つために冷蔵庫での保管が推奨されます。

このゲルは2~8度の温度で保存することが重要で、常温や直射日光の当たる場所を避けることが必要です。

室温下で保管すると、質感や匂い、塗り心地に変化が生じることがあります。

温度管理が正確でない環境では、成分の劣化や変質が起こり、それが肌トラブルを引き起こすこともあるので、安定した効果を得るためには適切な温度で保管するようにしましょう。

デュアック配合ゲル以外のニキビ治療薬

デュアック配合ゲル以外のニキビ治療薬は、主に専門家が処方する外用薬として利用されます。

ただし、それぞれの成分には副作用や使用上の注意があります。

肌質や症状によって適切な治療法が異なるため、専門医の指導のもとで使用することが重要です。

一般的に、医療用医薬品は医師の処方が必要で、自己判断での使用は避けるべきです。

抗生物質を含まない「ベピオゲル」

ベピオゲルは抗生物質を含まず、有効成分としてベンゾイルペルオキシドを含みます。

この成分は皮脂の過剰な分泌を抑え、毛穴の詰まりを解消する働きがあります。

特に白・黒・赤ニキビに対して有効で、炎症を抑える一方で皮脂や角質を取り除くことで、ニキビの改善を促進します。

ただし、肌に刺激を与えることがあるため、適切な使用量と頻度、正しい使用方法を守るようにしましょう。

非炎症性の白ニキビ・黒ニキビを改善する「アダパレンゲル」

アダパレンゲルは非炎症性の白ニキビ・黒ニキビに効果的です

主成分のアダパレンは皮膚の細胞のターンオーバーを促進し、毛穴の詰まりを改善します。

この作用により、角栓の形成を防ぎ、新たなニキビの発生を抑えます。

抗菌作用はないため、既存の炎症性ニキビには直接的な効果はありませんが、未炎症性のニキビや毛穴の詰まりにアプローチします。

炎症した赤ニキビを改善する「ゼビアックス」

ゼビアックスは、赤や黄色の炎症性ニキビを改善する効果があります。

主成分のクリンダマイシンの抗菌作用により、皮脂腺のアクネ菌を抑えて炎症を鎮めます。

その結果、菌の活動を抑制し、ニキビのある皮膚状態が改善されます。

ただし、クリンダマイシンには耐性菌が発生するケースがあるので、医師の指示に従って適切に使用することが大切です。

化膿した黄ニキビを改善する「ダラシンTゲル」

ダラシンTゲルは主に化膿した黄色ニキビを改善する効果があります。

主成分のクリンダマイシンは、皮脂腺に存在するアクネ菌の繁殖を抑制し、炎症を鎮めることで、ニキビの状態を改善し、化膿を抑えます。

ゼビアックスよりも抗菌作用が穏やかで、特に赤や黄色のニキビに対して効果的です。

ただし、抗菌薬を含む製剤は、長期間の使用により耐性を持つ場合があるため、医師の指示に従い正しい使い方をすることが大切です。

デュアック配合ゲルの処方は医師に相談しよう

デュアック配合ゲルは肌トラブルを改善する有効な選択肢です。

このゲルの使用により、皮膚の状態が改善され、肌のトーンが均一になります。

しかし、このゲルを使用するためには、皮膚科での診療と処方が必要です。

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この記事の監修医

東京山手クリニック

藤原東華 医師

美しさを求めるすべての人たちに

当院は「あなたのお肌のかかりつけ」をコンセプトに、皆さんのお肌を作り直すサポートをしていきたいと考えております。ただ肌悩みを改善するだけではなく、健康で美しいお肌を取り戻し、笑顔で日々を過ごせるよう、お手伝いさせていただければ幸いです。

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