綿棒で毛穴の角栓はスッキリ取れるの??
自宅での角栓ケアの一つとして、よく挙げられるのが綿棒を使ったケア方法です。
毛穴の角栓は、自宅で手軽に改善できたら嬉しいですよね。
ただし、自身で角栓のケアを行う際には、いくつかの注意点も存在します。
本記事では、毛穴の角栓が取れずにお悩みの方に向けて、綿棒を使った効果的なケア方法を解説します。
綿棒を使ってケアをしても、毛穴の角栓が取れない場合の対処法も一緒に紹介するので、ぜひ参考にしてみて下さい。
この記事でわかること
- 綿棒で無理やり角栓を取り除くと肌を傷つけやすい
- 角栓を綿棒で取る際はオイルを塗ってから行うなど、手順に気を付ける
- 綿棒を使っても落とせない角栓を取るには、美容皮膚科の受診がおすすめ
目次
綿棒で毛穴の角栓を取ることはできる?
角栓は、綿棒を使ったケアで取れる場合と、取れない場合があります。
具体的にどのような毛穴の状態だと、綿棒を使ったケアが効果的か/効果的でないかを、それぞれ解説します。
「詰まり毛穴」の角栓が大量に取れる場合がある
綿棒を使ったケアでは、角質と皮脂を剥がし落とすことで、角栓が大量に取れることがあります。
毛穴の角栓は、角質と皮脂が、7:3の割合で固まってできたものです。
例えば、クレンジングや洗顔が不十分になると、毛穴に角質や皮脂が多く溜まり、角栓が形成されます。
角栓がある状態の毛穴は「詰まり毛穴」とも呼ばれます。
詰まり毛穴は、毛穴が塞がれた状態で、角栓が取れないと、そこに、さらに皮脂や角質が蓄積されていきます。
綿棒を使ったケアでは、皮脂や角質が蓄積した「詰まり毛穴」を取り除くことで、角栓が大量に取れることがあるのです。
重症の毛穴トラブルには専門家のケアが必要
角栓が硬くなっている場合など、重症の毛穴トラブルは専門家の治療を受けないと落とせない場合があります。
角栓は、空気に触れると、酸化して硬くなる性質を持つため、放置すれば放置するほど、取れにくくなります。
特に、角栓が黒ずんでいる場合は、角栓が酸化して重症化しているサインの一つです。
硬く頑固な状態の角栓は、綿棒を使ったセルフケアのみでは、取り除き切れない場合があります。
綿棒では、なかなか取れない重症の角栓ができた場合は、美容皮膚科を受診しましょう。
また、毛穴が黒ずんでいる場合は、角栓以外の毛穴トラブルである可能性も考えられます。
色素沈着や産毛によって黒ずんでいる場合は、綿棒でケアをしても取り除くことができないため、注意しましょう。
綿棒で毛穴の角栓を取る方法
この章では、綿棒で毛穴の角栓を取る方法を、徹底的に解説します。
綿棒で毛穴をゴシゴシ擦るなど、誤った方法でケアを進めてしまうと、毛穴トラブルを悪化させる要因となります。
適切な手順でケアを行い、肌になるべく負担をかけずに、キレイに角栓を取り除きましょう。
おすすめのアイテムも一緒に紹介していきます。
STEP1:摩擦を抑えてメイクを落とす
まずは、メイクや日焼け止めなどの成分をクレンジングで、きれいに落としましょう。
メイク成分などの油性の汚れは、毛穴に詰まりやすいため、毎日落とすことが大切です。
ただし、きれいに落とそうとして、ゴシゴシと擦ってしまうと、肌に摩擦が加わり、乾燥を招きます。
肌が乾燥すると、角栓の原因となる皮脂の分泌や、角栓の酸化を促してしまうため、摩擦を抑えてクレンジングを行いましょう。
以下の3ステップで、クレンジングをしていきましょう。
メイクが濃い部分にはリムーバーを使う
ポイントメイクなど、メイクが濃い部分には、ポイントリムーバーを使いましょう。
小鼻や顎、おでこの一部など、メイクを濃くしている部分はありませんか?
- 小鼻に下地とコンシーラーを何層にも重ねている
- 鼻筋にノーズシャドウやハイライトを入れている
ポイントリムーバーは、強いクレンジング力を持ちます。
まずは、ポイントリムーバーを使用することで、メイクの落とし残しを防ぐことができます。
ウォータープルーフの落としにくいメイク成分を落とすポイントメイクリムーバー。
肌を柔らかく保つ「エモリエント効果」の高い植物オイルや、クレンジングに適した植物由来オイルなど、皮脂に近く肌への刺激を抑えた成分で構成されています。
界面活性剤不使用のクレンジングオイルを使う
界面活性剤は、水と油を馴染ませる作用を持ちます。
その作用は、肌の水分量を保つ皮脂膜を剥がしやすく、肌の乾燥を招きます。
肌の乾燥が進むと、角栓の酸化や皮脂の分泌を促してしまいます。
そのため、界面活性剤不使用のクレンジングを使って、肌のバリア機能の低下を防ぎ、毛穴トラブルの発生を防ぎましょう。
石油系の界面活性剤不使用のクレンジングオイル。
「とろすべ」っとした感触のオイルには、角栓を落としやすくする独自の熟成ホップエキスが含まれており、角栓をふやかしてスッキリ落とすのを助けます。
濡れていない手で1分以内に行う
クレンジングは、入浴前などの濡れていない手で、1分以内に行いましょう。
肌にクレンジング剤をのせる時間が長いと、肌への負担が大きくなります。
アイテムによっては、濡れたまま使うことが可能なものもあります。
しかし、石油系など界面活性剤の種類によっては、濡れた手で触ると、先に水と油が馴染んでしまうことで、メイク成分と馴染まなくなり、洗浄力が落ちてしまいます。
STEP2:泡洗顔で毛穴汚れを落とす
クレンジングで油性汚れを落としたら、次に、洗顔で皮脂やホコリなどを落としましょう。
洗顔は、泡立てて行うことで、摩擦を抑えつつ、汚れを浮かび上がらせやすくなります。
逆に、泡立ちが少ないと、肌への摩擦が起きやすく、汚れを吸着する力が弱まってしまいます。
角栓を落としやすくするには、以下の方法が効果的です。
クレイや酵素配合の洗顔料を使う
角栓にお悩みの方には、古い角質を吸着する作用を持つクレイや、酵素配合の洗顔料がおすすめです。
クレイはピタッと肌に密着することで、毛穴汚れをしっかり吸着します。
また、酵素は、余分は皮脂やタンパク質を落とす働きを持ちます。
ホワイトクレイと酵素をWで配合した、デイリーユースできる洗顔フォーム。
洗い上がりはしっとりで、パラベンフリー・シリコンフリーなど8つの無添加処方。
また、パッチテスト・RIPT(※)の試験済みなど、敏感肌や乾燥肌の方にも比較的使用しやすいアイテムです。
※RIPTとは、累積刺激及び感作試験のことで、製品を長期間使用した際にアレルギーが起こらないかを確認されたものです。
泡立てた洗顔料をTゾーンから乗せる
洗顔する際は、皮脂量の多いTゾーンから泡をのせましょう。
額と鼻周りの「Tゾーン」は、顔のなかでも比較的皮脂腺の数が多い範囲です。
そのため、皮脂の分泌量も多くなりやすい傾向にあります。
泡は時間が経つとともに、しぼんでいくため、泡立ててすぐの吸着力の高い泡を、皮脂が多い部位からのせるのが効果的です。
STEP3:綿棒でワセリンを塗り毛穴を緩める
肌の汚れをきれいに落とせたら、次に、角栓が気になる箇所にワセリンを塗ります。
角栓部分にワセリンを塗ることで、ワセリンの油分が角栓を柔らかくして、角栓が取れやすくなります。
また、綿棒のみで角栓を取ろうとすると、綿棒の繊維と肌の間で摩擦が発生してしまいます。
綿棒で角栓を取る前に、ワセリンを塗ることで、摩擦を抑えて毛穴をケアすることができます。
ワセリンは純度の高い白色ワセリンを使う
角栓ケアには、より純度の高い白色ワセリンを使うのがおすすめです。
ワセリンには黄色・白色の2種類があり、不純物が少なく、より純度が高いのが白色ワセリンになります。
白色ワセリンは、不純物が少ない設計のため、肌への刺激を抑えてケアできます。
唇の保護や赤ちゃんの肌にも使用可能な柔らかく不純物の少ない白色ワセリン。
目に入らないように注意して使用してください。
ワセリンの量はたっぷり取る
ワセリンは、角栓部分にたっぷりと塗りましょう。
たっぷりと塗ることで、角栓部分の保湿力がより高まり、角栓が緩まりやすくなります。
STEP4:ラップをかぶせて角栓を浮かせる
ワセリンを塗ったら、上からラップを重ねましょう。
ワセリンを塗った角栓部分に、ラップを貼ることで、さらに保湿力を高められます。
これにより、ワセリンの油分がより浸透しやすくなることで、毛穴が開き、角栓がするっと落ちやすくなります。
また、以下の手順で、ホットタオルを併用すると、より毛穴が開きやすくなります。
肌を密閉して5~10分程度放置する
肌に密着するように、ラップを貼って5~10分程度待ちます。
ラップは、サイズを調整してから、肌とラップの間に、空気が入らないように貼り付けます。
その際、鼻の穴や口は塞がないように注意しましょう。
15cm幅で、細かな場所にも貼りやすいラップ。
箱にV字刃が搭載されており、スキンケアの途中でもクルッと簡単にカットしやすいのが嬉しい点です。
ラップの上にホットタオルを乗せて温める
ラップの上にホットタオルを乗せて、角栓がある部分を温めましょう。
角栓は温めることで柔らかくなりやすくなります。
また、毛穴は温めることで開きやすくなるため、角栓をより取り除きやすくなります。
ホットタオルの作り方
- タオルを水に濡らして固く絞る
- タオルをラップで包む
- 500Wの電子レンジで30秒~1分温める
- タオルが熱すぎないことを確認して電子レンジから取り出す
STEP5:ワセリンを綿棒で拭い、出てきた毛穴汚れを落とす
ラップや蒸しタオルをのせてから、5~10分経過したら、綿棒でワセリンを拭います。
ワセリンを拭うことで、柔らかくなった角栓や汚れが、油分の多いワセリンに付着して、ごっそり取れる場合があります。
ただし、溶け切らなかった硬い角栓は、取れない場合もあります。
無理に角栓を取り除くのは避けて、以下の手順でやさしくワセリンを取り除きます。
綿棒をくるくるとやさしく動かす
くるくると綿棒をゆっくり動かして、やさしくワセリンを拭いましょう。
このときに、取り切れない角栓があっても、綿棒を肌に強く擦りつけないようにしましょう。
ぐりぐりと強く肌に綿棒を擦りつけると、摩擦が生じて、肌を傷つけてしまい、ほかの毛穴トラブルも誘発してしまいます。
ワセリンを塗った部分のみ泡洗顔をする
綿棒でワセリンをある程度拭ったら、泡洗顔でワセリンを取り除きます。
ワセリンを塗る前に、一度顔全体を洗顔しているため、あくまでワセリンを塗った部分のみを洗うようにしましょう。
頻繁に洗顔を行うと、肌が乾燥して、皮脂の分泌を促し、再度角栓ができやすい肌状態を招きやすくなります。
STEP6:保湿して毛穴を引き締める
綿棒で毛穴の汚れを取り除いたら、最後は十分に保湿しましょう。
毛穴にフタをしていた角栓が、取り除かれた後は、毛穴が開いた状態になります。
毛穴が開いた状態のままだと、汚れが溜まりやすく、角栓の再発を促してしまいます。
化粧水で水分を補いつつ、乳液で保湿力を維持しましょう。
毛穴を引き締める効果のある収れん化粧水を使う
角栓ケアをした後の開いた毛穴は、収れん作用のある化粧水で水分を補いつつ、引き締めるのが効果的です。
収れん作用のある代表的な成分には、ビタミンC誘導体やクエン酸、植物エキスが知られています。
ハトムギエキスやアロエエキスなど5種の和漢植物由来の成分で構成さえた化粧水。
皮脂にもなじみやすい設計で、毛穴の中にもうるおいを届け、毛穴詰まりを防ぎます。
保湿力の高い乳液でフタをする
化粧水を塗った後は、乳液を塗りましょう。
乳液を塗らないと、乾燥することで、かえって皮脂が分泌されやすくなります。
皮脂量が多い肌質の方で、肌のベトベト感が気になる場合も、乳液は塗るようにしましょう。
さっぱりとした質感が特徴の乳液。
無香料・無着色など、肌にやさしい低刺激性で、肌が敏感になりやすい方にも比較的使いやすいアイテムです。
綿棒で毛穴の角栓を取る際の注意点
綿棒で毛穴の角栓を取る際は、肌に刺激や摩擦が発生しやすいのがデメリットです。
摩擦が発生すると、肌が傷つくことでバリア機能(※)が低下して、角栓できやすくなってしまいます。
特に、以下の3つの点を理解したうえで、細心の注意を払い、ケアを行いましょう。
※肌のバリア機能とは、乾燥や摩擦などの外部の刺激から肌を守る力のことです。
綿棒で毛穴奥の汚れは取れない
綿棒で取れるのは、油分で溶けるような、比較的柔らかい角栓のみです。
頑固で硬い角栓が取れないときは、角栓を綿棒でぐりぐりと擦るのはやめましょう。
無理やりに、指や綿棒で角栓を押し出すと、毛穴がぽっかりと開いたままになってしまいます。
開いた毛穴には、汚れや皮脂が蓄積しやすいため、無理に角栓を取ると、角栓が再発しやすくなります。
摩擦で肌を傷つける可能性がある
綿棒でのケアでは、綿棒でくるくると肌をなぞるようにして角栓を取り除きます。
そのため、綿棒の繊維は肌に擦れて、摩擦が発生してしまいます。
特に、ワセリンなどの保湿剤を何もつけずに綿棒で肌を擦る/綿棒を強く擦りつけるなどすると、肌が傷つきやすくなるので注意しましょう。
綿棒を使ったあとに過剰な角栓ケアはNG
綿棒を使ったケアをした後に、毛穴パックやピーリングなどを行うのは避けましょう。
ケアをした後は毛穴が敏感な状態のため、続けてケアをすることで、肌に負担がかかります。
毛穴や毛穴周辺の肌に刺激が加わると、角栓の蓄積以外にも、炎症などが起こりやすくなるため、要注意です。
綿棒による角栓ケアに限界を感じたら美容皮膚科へ
角栓が比較的柔らかい状態であれば、綿棒によるケアで、角栓を取れる場合があります。
ただし、綿棒を使った角栓ケアは、肌を傷つけるリスクを伴うため、おすすめの方法とは言い切れません。
基本的には、スキンケアを継続しても、毛穴悩みが解消されない方は、美容皮膚科を受診するのがおすすめです。
美容皮膚科では、効果が認められている医薬品や、有効性の高い施術で、毛穴悩みの解消を目指します。
美容皮膚科での代表的な毛穴治療の例
アダパレン | ダーマペン | ケミカルピーリング |
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角質剥離作用を持つ外用薬を塗布して毛穴詰まりを解消します。 | 細い針で肌の表面にある小さな穴を開けることで、肌の回復力を向上させます。 | 薬剤を塗布して角質を剥離させることで肌の新陳代謝を促進させます。 |
まず医薬品での治療を試してみたいという方は、オンラインで医師に相談してみるのも、おすすめです。
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都丸真依子 医師
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