エピデュオゲルとは?肌がボロボロになるのはなぜ?適切な使い方や副作用を解説

指の腹に外用薬を出す様子

エピデュオゲルを使うと赤みやヒリヒリが出る?
長期的に使っても安心なのか知りたい。

エピデュオゲルを処方されて、肌がボロボロになるなどの副作用が心配な方もいるかもしれません。

外用薬の使用において、副作用による症状を抑えるには、用法・用量を守って、適切に使用することが大切です。
適切に使用できれば、エピデュオゲルは、ニキビの改善に強い作用を示す治療薬です。

今回は、エピデュオゲルの効果、正しい使い方や、使用上の注意点を解説します!

この記事でわかるこ

  • エピデュオゲルは毛穴詰まり解消と殺菌効果のあるニキビ治療薬
  • 作用が強い分、相性が悪いと副作用として肌がボロボロになることがある
  • エピデュオゲルの効果が出るまでには1~3ヶ月程度を要する

目次

エピデュオゲルとは

エピデュオゲルとは、抗菌作用を持つニキビ治療薬です。
外用薬として直接ニキビに塗ることで、効果を発揮します。

まずは、エピデュオゲルの成分とその効果について解説します。

2つの有効成分を含む外用薬

エピデュオゲルは、2つの有効成分が含まれます。
一つは「アダパレン」で、もう一つは「過酸化ベンゾイル」です。
それぞれの有効成分は、単体で異なるニキビへの改善効果を示します。

アダパレン

アダパレンとは、角質剥離作用を持つ成分です。
肌のターンオーバーを促進して、皮膚が厚く硬くなること(角化)を防ぎます。
角質剥離作用で、ニキビの原因の一つである毛穴の詰まりを解消します。

過酸化ベンゾイル

過酸化ベンゾイルは、ピーリング作用と、抗菌効果を持つ成分です。
抗菌作用としては、ニキビの元であるアクネ菌やブドウ球菌を殺菌に効果を示します。

ニキビの原因の一つである毛穴詰まりを防ぐとともに、ニキビの炎症を引き起こすアクネ菌を殺菌します。

ピーリング作用を持つ処方薬の中では副作用が強い

エピデュオゲルは、ピーリング作用を持つ処方薬のなかでは、副作用が強い外用薬です。
角質剥離作用を持つ2つの成分の合成剤で、比較的角質剥離作用が強い分、副作用も強く出やすいのです。

アダパレン 過酸化ベンゾイル クリンダマイシン+過酸化ベンゾイル アダパレン+過酸化ベンゾイル
イメージ
作用 角質剥離作用 角質剥離作用
抗菌作用
クリンダマイシン
 炎症抑制作用
過酸化ベンゾイル
 角質剥離作用
 抗菌作用
アダパレン
 角質剥離作用
過酸化ベンゾイル
 角質剥離作用
 抗菌作用

皮膚科で処方されるピーリング作用を持つ薬はいくつかあります。
代表的な有効成分として、「アダパレン」「過酸化ベンゾイル」「クリンダマイシン」を含む外用薬が挙げられます

エピデュオゲルには、アダパレン・過酸化ベンゾイルの2つの有効成分が含まれており、どちらも角質剥離作用を持ちます。
角質剥離作用を持つ薬を塗布すると、肌表面の角質が無理に剥がされることで、肌のバリア機能が低下します。
肌のバリア機能が低下した肌では、外部の刺激から肌細胞を守る力が弱まることでも、副作用の影響を受けやすくなります。

エピデュオゲルの効果

エピデュオゲルは、ニキビの原因である「毛穴詰まり」と「アクネ菌の繁殖」それぞれに効果を発揮します。

どのようなニキビの改善効果が期待できるのかを詳しく解説します。

微小面ぽう(マイクロコメド)を改善する

エピデュオゲルの角質剥離作用と抗菌作用は、微小面ぽうの悪化を防ぎ、改善を助けます。

微小面ぽう(マイクロコメド)とは、皮脂が毛穴に詰まっている状態のことです。
これはニキビの初期段階ともいわれ、肉眼では見えないほど小さいこともあります。
この段階では、内部に皮脂や角質が溜まり始めています。

エピデュオゲルには、毛穴の詰まりを改善する角質剥離作用があり、微小面ぽうの角質を取り除くことができます。
また、ニキビの炎症を引き起こすアクネ菌の増殖を抑える抗菌作用もあるため、微小面ぽうの悪化を防ぐのに効果的です。

白ニキビ・黒ニキビ・赤ニキビを改善する

エピデュオゲルは、炎症を伴わない白ニキビ・黒ニキビと、炎症を伴う赤ニキビの改善効果を期待できます。

ニキビは進行状態に合わせて、いくつかの種類に分かれます。
大きくは、炎症を伴わないものと炎症を伴うものです。

白ニキビは皮脂が毛穴に詰まることで発生します。
黒ニキビは、白ニキビが酸化して発生するものです。
エピデュオゲルには、角質剥離作用で、毛穴詰まりを解消する作用があるため、白ニキビ・黒ニキビを改善します。

また、赤ニキビは、アクネ菌が繁殖して毛穴詰まりに加えて、毛穴で炎症が起こっている状態です。
エピデュオゲルには、アクネ菌殺菌作用があるため、赤ニキビの改善効果を発揮します。

エピデュオゲルのニキビ跡への効果

エピデュオゲルはニキビに加えて、ニキビ跡に効果があるのか興味がある方も多いと思います。

以下では、ニキビ跡に対するエピデュオゲルの効果を解説します。

すでにあるニキビ跡を直接的に改善する効果はない

エピデュオゲルは、ニキビ跡を直接的に改善する効果は持ちません。

ニキビ跡は、ニキビが発生した箇所に、色素が沈着して残ってしまうことで発生します。
特に、ニキビの炎症が強い場合は、跡に残りやすい傾向にあります。

エピデュオゲルには、殺菌効果と毛穴詰まりを解消する作用を持ちます。
ただし、色素沈着の色素を排出する効果はありません。
エピデュオゲルには、色素沈着を改善する作用がないため、ニキビ跡を直接治すことはできないのです。

長期使用により新しいニキビ跡のリスクが低減される可能性はある

エピデュオゲルに、ニキビ跡の直接的な改善効果は期待できません。

ただし、エピデュオゲルの外用により、ニキビの発生を抑えることは可能です。
ニキビの発生を抑えることで、将来的にニキビ跡が生まれるリスクを減らす可能性はあると言えるでしょう。

エピデュオゲルの効果的な使い方

エピデュオゲルは、ニキビ治療薬のなかでは、作用が強い分、副作用が強く出る場合がある外用薬です。
副作用の発生リスクを抑えるためにも、正しく効果的な使い方で、治療を進めることが重要になります。

次からエピデュオゲルの一般的な使い方を解説していきます。
ただし、個人の状況によっても、効果的な使い方が異なる場合があります。
必ず医師の指示に従い、使用するようにしましょう。

一般的には1日1回0.5gを患部に塗る

エピデュオゲルは、基本的には、1日1回およそ0.5gを洗顔後に塗ります。

0.5gは、大人の手で、おおよそ人差し指の先端から第一関節まであたりまでに出した量と言われています。
片方の指に規定の量を取り出したら、もう片方の指で少しずつ取り、患部にやさしく塗りこみましょう。
ニキビがある患部以外の部位に塗布すると、肌が刺激を受けて、副作用が出る場合があるので注意しましょう。

また、タイミングや頻度としては、洗顔後の清潔な肌に1日1回塗りましょう。
1日2回以上、塗布してしまうと、肌への刺激が強くなりすぎる可能性があるため避けましょう。

室温(1〜30℃)で密閉して保管する

エピデュオゲルは、1~30℃の室温で、密閉して保管しましょう。
温度の高い場所や、空気に触れている状態で保管すると、有効成分が変質してしまう可能性があります。
保存場所は、直射日光を避けられる場所に置きましょう。

処方先のクリニックによっても、指定の保存方法が異なる場合があるため、基本的には医師の指示に従いましょう。

医師の診断により少量・低頻度で使用する場合もある

エピデュオゲルは、医師の診断にもとづき、一般的な用法・用量より、低頻度・少量で使用する場合があります。
個人の肌状態によっては、一般的な用法・用量でエピデュオゲルを使用すると、刺激が強いことが考えられます。
そのため、本来の使用量より量を減らしたり、塗る頻度を減らすことによって、エピデュオゲルの強い副作用を抑えることがあります。

Q&A

相談者
相談者

ニキビにエピデュオゲルを使用してるのですが、ハイドロキノンと併用して使って大丈夫でしょうか。

藤原先生
藤原先生

ハイドロキノンを美容液や乳液と併用いただくのは問題ありませんが、効果を高めるためには併用されない方がより良いです。

万が一、他の薬と併用を希望する場合は、事前に処方先の医師に確認しましょう。

エピデュオゲルの副作用

エピデュオゲルは高いニキビ治療効果を持つ反面、副作用が強く出やすい外用薬です。
使用中に、以下などの症状が見られた場合は、副作用の可能性があります。

以下の副作用が現れた場合は、すみやかに医師に相談してください。

肌に赤みのある炎症やヒリヒリとした痛みが現れる

エピデュオゲルに含まれる過酸化ベンゾイルには、角質剥離作用があります。
角質が剥がれる際に、皮膚が刺激を受けることで、ヒリヒリとした痛みや赤みを伴う炎症が起こることがあります。

乾燥で皮剥けや肌がボロボロになる

エピデュオゲルの副作用で、乾燥による皮剥けや肌がボロボロになる症状が現れることがあります。

エピデュオゲルに含まれる過酸化ベンゾイルには、角質剥離(ピーリング)作用があります。
必要以上に角質が剥がされることと、肌のうるおいを保つ角質や皮脂まで剥がしてしまうことがあります。

これにより、肌の角質が薄くなるとバリア機能が低下して、肌が乾燥しやすくなります。
そして、肌が乾燥することで、皮がむけたり肌がボロボロになりやすくなってしまいます。

紫外線のダメージに対して敏感になる

エピデュオゲルの使用では、肌のバリア機能が低下して、紫外線ダメージに肌が敏感になる可能性があります。

エピデュオゲルに含まれるアダパレンは、肌のターンオーバーを促進する効果があります。
肌のターンオーバーの過程を経て新しい肌細胞が生まれますが、そのスピードが速すぎると、細胞が成熟しません。
成熟していない肌細胞は、紫外線など外部の刺激に対して抵抗力が弱くなります。

この結果、紫外線などのダメージに敏感になり、光線過敏症などを引き起こす可能性があります。

エピデュオゲルの使用上の注意

エピデュオゲルの使用では、副作用による症状が現れる場合があるため、使用方法には注意しましょう。
例えば、そもそも、エピデュオゲルを使用することが難しい方もいます。

以下の使用上の注意を守ったうえで、外用しましょう。

妊婦や授乳中の方は使用できない

エピデュオゲルは、妊婦や授乳中の方には使用できません。

エピデュオゲルは、動物実験において、経皮投与では、過剰肋骨などの異常が見られています。
また、経口投与では、催奇形作用が報告されています。
そのため、胎児や赤ちゃんへの影響を考慮して、妊婦や授乳している方の使用はできません。

12歳未満(小児)の方は使用できない

エピデュオゲルは、12歳未満の子供には、使用できません。

12歳未満へのエピデュオゲルの臨床試験は実施されていません。
そのため、安全性が確立されていません。

12歳未満の方で、ニキビ治療をしたい場合は、他の薬での治療を検討しましょう。

保湿を徹底する

エピデュオゲルの副作用として、肌が乾燥しやすくなることが挙げられます。
皮剥けや肌がボロボロになることを防ぐためには、高保湿の化粧品などを使い保湿を徹底しましょう。

紫外線対策をする

エピデュオゲルの副作用の一つに、光に対して敏感になることが挙げられます。
特に、紫外線のダメージを受けると、肌が乾燥して、さらなる乾燥や摩擦などの刺激から肌を守る機能が低下します。

エピデュオゲルを外用する期間は、いつも以上に紫外線対策を行いましょう。

エピデュオゲルの効果が出るまでの期間とやめるタイミング

エピデュオゲルで治療を進めるにあたっては、どのくらいで効果が現れるのか気になりますよね。
以下では、エピデュオゲルの効果が出るまでの目安の期間を紹介します。
また副作用による症状などで、使用途中で肌にトラブルが生じた場合の対処法も解説します。

​​3ヶ月程度で効果が出る場合がある

エピデュオゲルの効果が出るまでの期間は、3ヶ月程度と言われています。
個人によっても効果が出るまでの期間に差がある場合や、もともとの医師から指定のある治療期間が異なる場合があります。

あくまで3ヶ月程度は目安として、エピデュオゲルでの治療期間については、医師に確認を取りましょう。

3ヶ月以上経っても改善が見られない場合は使用を中断する

3ヶ月以上エピデュオゲルを使用していても、改善効果が見られない場合は使用を中断しましょう。
個人差はありますが、一般的には、3ヶ月程度で効果が実感できると言われています。
そのため、3ヶ月以上使用しても、効果が現れない場合は、薬が合っていない可能性が考えられます。

3ヶ月以上経っても、症状が改善しない場合は、使用を中断して、医師に再度相談しましょう。

副作用がひどい場合にはすぐに使用を中止する

エピデュオゲルの使用で、副作用として、腫れや皮がボロボロになるほどの乾燥を起きてしまうことがあります。
特に、副作用がひどいと感じる場合は、すぐに使用を中止しましょう。

副作用がひどく使用を中止するか迷う場合や、副作用が出てしまった場合の対処法については、専門医に速やかに相談しましょう。

エピデュオゲル以外の選択肢が知りたい方は専門家に相談

エピデュオゲルは処方されるニキビ治療薬のなかでも、比較的作用が強い外用薬です。
肌が敏感な方には、刺激が強く、肌に負担がかかることも考えられます。

ニキビ治療薬は、エピデュオゲル以外にも複数存在します。
もし、エピデュオゲル以外での治療を進めることを希望する方は、薬剤師や皮膚科医など専門家に相談しましょう。

処方薬以外に、市販薬で治療を進めることも検討してみると良いでしょう。

薬剤師に相談して市販薬を使う

ニキビ治療に効果的な薬は、市販でも買えるものがあります。
市販薬を購入する際は、自身の症状に合う薬の種類を薬剤師に相談して購入することがおすすめです。

ニキビ治療に効果的な市販の治療薬を2つ紹介します。

オロナインH軟膏

殺菌効果のあるグルコン酸クロルヘキシジンが配合されています。
アクネ菌の殺菌をする働きがあるため、白ニキビ・黒ニキビの悪化を防ぐとともに、赤ニキビの症状を和らげる効果が期待できます。

イハダ アクネキュアクリーム

ニキビの炎症を鎮めるイブプロフェンピコノールと、アクネ菌を殺菌するイソプロメチルフェノールが配合されています。
炎症を伴う赤ニキビの改善効果を期待できます。のびがよくベタつきにくいクリームタイプの外用薬です。

皮膚科でエピデュオゲルよりも刺激の少ない処方薬をもらう

エピデュオゲルの相性が悪い場合は、エピデュオゲルよりも比較的刺激が少ないと考えられる処方薬をもらいましょう。
特に、もともと肌が敏感で作用が強い薬を使うのが不安な方は、診察時に医師に相談すると良いでしょう。

エピデュオゲルよりも、比較的成分の強さを抑えられている外用薬を2つ紹介します。

べピオゲル

「ベピオゲル」は、過酸化ベンゾイルが主成分の外用薬です。
日本では2014年に保険適用の処方が認められるようになり、現在ではニキビ治療でよく使用される薬の一つです。

毛穴詰まりを解消する作用で、白ニキビ・黒ニキビを改善します。
また、抗炎症作用を持つため、赤ニキビの改善にも効果的です。

ベピオゲルに関する詳しい情報はこちら

ベピオゲルという外用薬の画像 べピオゲルの効果と副作用を解説!赤みはいつ引く?やめどきと使い方のポイント

アダパレンゲル

「アダパレン」は、角質剥離作用を持つ外用薬です。
毛穴詰まりが原因で発生する、白ニキビ・黒ニキビの改善効果を持ちます。
一方で、炎症を伴う赤ニキビや膿を伴う黄ニキビの改善効果は認められていません。

毛穴詰まりが原因で発生するニキビの予防にも効果的です。

アダパレンに関する詳しい情報はこちら

アダパレンという外用薬の画像 アダパレンの「ニキビ治療の効果と副作用」を解説!正しい使い方と注意点をチェック

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この記事の監修医

東京山手クリニック

藤原東華 医師

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当院は「あなたのお肌のかかりつけ」をコンセプトに、皆さんのお肌を作り直すサポートをしていきたいと考えております。ただ肌悩みを改善するだけではなく、健康で美しいお肌を取り戻し、笑顔で日々を過ごせるよう、お手伝いさせていただければ幸いです。

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