「ピドキサールが処方されたけど、効果や副作用がよくわからなくて不安…。」
「ほんとうにニキビに効くのかな。」
などといった疑問やお悩みはありませんか?
ピドキサールは、ニキビ治療や肌荒れの治療薬として処方されることが多い内服薬です。
この記事では、ピドキサールの効果や、併用に注意が必要な薬などを詳しく説明していきます。
ピドキサールを正しく服用して、より効果的に肌悩みを改善をしていきましょう!
目次
ピドキサールはビタミンB6製剤
ピドキサールとは、ビタミンB6を製剤化(※)したものです。
主に、ビタミンB6の摂取を補う補給剤としての役割を果たします。
ピドキサールには、内服薬と点滴薬の2つの種類があります。
そのなかでも今回は、主に自宅での治療に用いられる内服薬について紹介していきます。
※製剤化とは、有効成分を服用できる使いやすい医薬品にすることを指します。
ピドキサールの美容効果
ピドキサールに含まれているビタミンB6は、タンパク質の分解を助けます。
タンパク質を分解することで、皮膚の抵抗力強化や免疫機能の正常な働きの維持に効果を発揮します。
タンパク質は皮膚を形成している成分のうち最も大きな割合を占めていて、お肌の直接の材料となるものです。
そのため、肌の健康維持のために関係性の深い内服薬と言えます。
ピドキサールには、具体的には、主に以下のような効果があると言われています。
- 美肌維持効果
- PMS(月経前症候群)の改善
- 口内炎・湿疹などのアレルギー症状の緩和
- アトピー性皮膚炎の緩和
- 末梢神経炎の改善
以下では、ピドキサールが持つ美肌維持効果について、説明します。
ピドキサールは「毛穴つまり解消」や「ニキビ改善」の効果を期待できます。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
毛穴つまり解消
ピドキサールには、ターンオーバーの機能を正常化して毛穴の詰まりを解消する効果があります。
ターンオーバーが正常になることで、古い肌細胞が垢(あか)として剥がれるため、毛穴の詰まりを解消できます。
ターンオーバーとは、肌の表皮細胞が生まれ変わる仕組みのことです。
この仕組みによって、古い細胞が垢として剥がれ落ちて、新しく作られた細胞は表皮へ移動することができます。
ターンオーバーが乱れると、毛穴詰まり以外にも、以下のことが起こりやすくなります。
- シミができやすくなる
- 角質が硬くなり、ごわつきを感じるようになる
- ニキビ跡が消えにくくなる
- くすみを感じやすくなる
- 乾燥しやすくなる
- 刺激に敏感になる
このような肌悩みを防ぐためにも、ピドキサールの服用は効果的です。
ピドキサールによってターンオーバーを正常化することで、肌悩みが起こりにくい肌環境を整えることができます。
ニキビ改善
ピドキサールには、ニキビの原因となる皮脂分泌を抑える作用があります。
ニキビの原因は、皮脂が過剰に分泌されて毛穴が詰まり、アクネ菌が増殖することです。
ピドキサールに含まれるビタミンB6は、皮脂分泌を適正に保つ作用があるため、ニキビの予防や改善に効果を示します。
特に、脂性肌でニキビに悩んでいる方は、ピドキサールの服用で、ニキビの改善効果を感じやすいかもしれません。
肌質は、普通肌、脂性肌、乾燥肌、インナードライ肌、混合肌の大きく5種類に分類できます。
なかでも脂性肌は、皮脂が過剰に分泌される肌タイプのことです。
ピドキサールには、皮脂の分泌量を抑える作用があるため、脂性肌の方の皮脂の多さを解消するのに役立ちます。
それぞれの肌質の特徴をまとめたので、自身の肌質を確認するための参考にしてみてくださいね。
普通肌 | ・油分と水分のバランスが良い ・つるんとしている ・肌の状態が変化しやすい ・スキンケアをしないと一時的に乾燥する ・夏はべたつきやすく、冬は乾燥しやすい |
脂性肌 | ・油分が過剰で、水分は適量~多い ・肌のキメが比較的粗く毛穴が開いている ・テカリを感じる ・黒ずみが目立ちやすい |
乾燥肌 | ・油分と水分ともに少ない ・肌表面が乾燥している ・紫外線や空気の汚れで肌荒れしやすい ・目元や口元に小じわがある |
インナードライ肌 | ・油分が多く水分が少ない ・皮膚表面はべたついている ・皮膚の奥の方(角層)は乾燥している ・化粧水や乳液が肌になじみにくい感覚 |
混合肌 | ・Tゾーンは皮脂が多くべたついている ・Oゾーンが乾燥している ・脂っぽいのにかさつく感じがする ・肌のキメは、場所によって違う |
ピドキサール錠の飲み方
ピドキサールの服用量は症状や年齢によって異なるので、医師の指示に従うようにしましょう。
通常の成人の場合は、1日10~60mgを1~3回に分けて服用することが多いです。
ピドキサール錠は噛まずに、そのまま水かぬるま湯で飲むようにしましょう。
飲み忘れた場合は、思い出した時にすぐに飲み、次回からは通常通り服用するようにしましょう。
ただし、2回分を1度に飲むことは、決してしないようにしましょう。
誤って多く飲んでしまった場合や、途中で服用をやめたいと思った場合は、医師に相談するようにしましょう。
ピドキサールの副作用と注意点
ピドキサールにも副作用が存在するので、確認をしておきましょう。
重大な副作用と注意するべき副作用に分けて、以下のような症状が見られる可能性があります。
重大な副作用 | 横紋筋融解症 |
注意するべき副作用 | 過敏症状、食欲不振、吐き気など |
ピドキサールを使用しているときに、上記のような副作用の反応を感じた場合は、医師に相談をしましょう。
特に重大な副作用にあたる場合は、直ちに病院に行くようにしてください。
それぞれどのような症状になるのかを、説明していきます。
重大な副作用
ピドキサールを服用することで起きる副作用の中で、特に重大なものは、横紋筋融解症です。
横紋筋融解症とは、血液中に大量のミオグロビン(※)が流出し、血液が濁ってしまう病態です。
起こりうる症状として以下になります。
- 足のしびれや痙攣
- 筋力の低下
- 力が入らない
- 全身のだるさ
- 筋肉痛
- 歩行困難
- 赤褐色の尿
横紋筋融解症は、薬の副作用などによって、骨格筋の細胞が融解・壊死することが原因で起きます。
特に、横紋筋融解症は、新生児や乳幼児に大量に用いた場合に起こりやすい傾向にあると言われています。
ピドキサールを服用してこのような症状が現れた場合は、ただちにかかりつけの医師に相談しましょう。
※ミオグロビンとは、筋肉に含まれている色素タンパク質のことです。似たようなものにヘモグロビンがありますが、ヘモグロビンよりも酸素との結合力が高いです。血液中にヘモグロビンによって運ばれてきた酸素を受け取り、酸素の運搬や貯蔵をする働きがあります。
注意するべき副作用
ピドキサールを使用することで起こりうる副作用には以下のようなものがあります。
- 発疹などの過敏症状
- 食欲不振
- 吐き気
- 悪心腹部の膨満感
- 下痢
- 嘔吐
- 肝機能の異常
特に、新生児や乳幼児に大量に用いた場合は、下痢・嘔吐・肝機能の異常が起こりやすいと言われています。
いずれも副作用の現れ方には個人差があるので、使用に際しての不安な点は医師に相談しましょう。
併用注意な薬は「レボドパ」
ピドキサール錠と併用注意な薬としては、レボドパがあります。
レボドパとは、パーキンソン病の治療で用いられる飲み薬のことです。
パーキンソン病患者の脳内で分泌が減少しているドパミンを補充する働きがあります。
ピドキサールと同時に使用すると、レボドパの作用を弱めてしまう可能性があるので、併用に注意が必要です。
ビタミンB6の不足と過剰摂取
ビタミンB6には、美肌効果や精神の安定効果などのメリットがありますが、過剰に摂取しすぎてもよくありません。
ビタミンB6が不足したり過剰に摂取することで、起こるリスクがあります。
それぞれビタミンB6の不足と過剰摂取で起こるリスクには以下のような内容となります。
ビタミンB6不足のリスク | 免疫系への悪影響、神経系への悪影響 |
ビタミンB6過剰摂取のリスク | 神経系への悪影響、骨・筋肉への悪影響 |
ビタミンB6を含む薬や食材は用量を守って正しく効果的に摂り入れるようにしましょう。
それぞれ具体的にどのような悪影響があるのか見ていきましょう。
不足のリスク(免疫系、神経系への悪影響)
ビタミンB6が不足すると起こるリスクには、免疫系への悪影響と神経系への悪影響の2種類があります。
免疫系への悪影響の例としては、以下のようなものが挙げられます。
- 口内炎
- 皮膚炎
- 舌炎
- 貧血
- リンパ球減少症
- 動脈硬化
神経系への悪影響としては、以下のようなものが挙げられます。
- けいれん発作
- 脳波異常
- うつ
- 錯乱
このように、ビタミンB6が不足することで、心身にさまざまな影響をきたすので、ビタミンB6を摂取することは大切です。
また、ビタミンB6不足は他のビタミン不足と同時に起こりやすいと言われています。
難しくはありますが、ビタミン全般を偏りなく摂取していくことが大切になります。
過剰摂取のリスク(神経系、骨・筋肉への悪影響)
ビタミンB6を過剰に摂取すると起こるリスクには、神経系への悪影響と骨・筋肉への悪影響があります。
神経系への悪影響としては、以下のようなものが挙げられます。
- 感覚神経障害
- 末梢神経障害
骨・筋肉への悪影響としては、以下のようなものが挙げられます。
- 骨が痛む
- 筋肉が弱くなる
ビタミンB6の過剰摂取による悪影響は、過剰摂取を数カ月続けたときに起こることの多い影響と言われています。ビタミンB6を長期間過剰摂取しないように気をつけましょう。
ピドキサール以外のビタミンB6摂取方法
ピドキサールはビタミンB6を製剤化したもので、ニキビなどの肌荒れ改善にも効果を示します。
ただし、医療用医薬品であるために、医師の処方が必要な薬です。
医療機関にかかる時間はないけれどビタミンB6の効果を得たいという方は、市販薬や、食材から摂取して補うこともできます。
それぞれどのようなものがあるのか見てみましょう。
市販品から摂取する
ビタミンB6を摂取することのできる市販品を紹介します。
15歳以上の1日の摂取量である2錠中に、ビタミンB6が50mg含まれている市販薬です。
肌あれ、皮膚炎、湿疹などの症状の緩和に効果を期待できます。
他にも2種類のビタミンB(ビタミンB1硝酸塩、ビタミンB2リン酸エステル)が配合されており、肉体疲労時や妊娠・授乳期のビタミンB2の補給の役割も担います。
ただし、妊娠・授乳期の服用は、かかりつけの医師に相談してからにしましょう。
15歳以上の方は、1回1錠を、1日に2回服用します。
15歳以上の1日の摂取量である3錠中に、ビタミンB6が50mg含まれている市販薬です。
肌あれ、にきび、湿疹などの症状の緩和に効果を期待できます。
そのほか、ビタミンB1(ビタミンB1硝酸塩)とビタミンB2(ビタミンB2リン酸エステル)と、ビタミンCを含みます。
肉体疲労時、妊娠・授乳期のビタミンB2の補給の役割も担いますが、妊娠中や授乳期の服用はかかりつけの医師に相談してからにしましょう。
15歳以上の方は、1日1回3錠を服用します。
18歳以上の方の1日の摂取目安量である1粒あたりに、10mgのビタミンB2が含まれているサプリメントです。
着色料無添加で、すべて国内で製造されています。
ビタミンB2の他にも3種のビタミンB群と、葉酸・パントテン酸・ナイアシンが含まれています。
食事のバランスが気になる方や、毎日を元気に過ごしたい方におすすめです。
病気を治療中の方や、18歳未満の方は使用を控えましょう。
18歳以上の方は、1日1粒を目安に摂取しましょう。
食材から摂取する
ビタミンB6は、スーパーなどで簡単に手に入る食品からも摂取することができます。
意外にもビタミンB6はさまざまな食材に含まれているので、食材のレパートリーに困ることは少ないかもしれません。
ビタミンB6を含む食材には下記の食材などがあります。
- ニンニク
- ドライバナナ
- ドライトマト
- 焼きのり
- マグロ
- レバー
- 鶏肉
- 鮭
しかし、ビタミンB6は水に溶ける水溶性ビタミンなので、煮たりゆでたりすると、煮汁やゆで汁として流れ出てしまうので注意しましょう。
せっかくビタミンB6の入った食材を食べるなら、無駄なく摂取したいですよね。
ビタミンB6を無駄なく摂取するための方法としては、野菜サラダや炒め物に調理するのがおすすめです。
ただし、生で食べると食中毒を引き起こしやすい食材には十分に注意してくださいね。
ピドキサールでニキビ・毛穴詰まりを改善しよう
ここまでピドキサールの効果や副作用などについて説明してきました。
ピドキサールを使って直接的にニキビを治すことはできないものの、ピドキサールにはニキビが治りやすくなるように働きかける効果があります。
ピドキサールを処方されたときは、効果を感じないからといって独断で使用量を変えたり使用をやめたりするのではなく、指示通りに使用するようにしましょう。
ピドキサールは医療用医薬品なので、病院で処方されるものであり、市販されていません。
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