五苓散は毎日飲んでも大丈夫…?
五苓散(ごれいさん)は、余分な水分を排出し体内の水分バランスを整える漢方薬です。
老廃物の蓄積によって生じるニキビの改善に効果が期待できます。
さらに、むくみ・二日酔い・低気圧による頭痛など、さまざまな身体の不調を改善する効果も期待できます。
しかし、副作用や長期的な服用による身体への影響を心配する方も多いでしょう。
そこで今回は、五苓散の効果から服用時の注意点まで、徹底的に解説していきます。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
この記事でわかること
- 五苓散に依存性はなく、安全に毎日飲み続けられる
- 五苓散の服用期間の目安は、症状によって2、3日〜1ヶ月など異なる
- 五苓散の効果がすごいと評される理由は、水分代謝を促進することで多岐にわたる効果が期待できるから
目次
五苓散(ごれいさん)は毎日飲んでも大丈夫?

五苓散は、むくみや低気圧による頭痛・口周りのニキビ改善などさまざまな効果が期待できる漢方薬です。
「五苓散は毎日飲んでも大丈夫なの?」と不安に思っている方も多いのではないでしょうか。
ここでは、五苓散の継続的な服用について詳しく解説していきますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
依存性はなく安全に毎日飲み続けられる
五苓散は、副作用や依存性の観点から、毎日飲んでも問題ないとされています。
激しい副作用や、体調の変化がなければ、1ヶ月を目安に毎日服用すると良いとされています。
しかし、1か月程度継続して服用しても効果が得られない場合は、体質や症状に合っていない可能性があるため、服用を中止して医療機関に相談しましょう。
症状別に適切な服用期間がある
五苓散は、さまざまな症状に効果的ですが、改善を期待する症状によって適切な服用期間が異なります。
急性の症状の場合は、比較的早く効果を感じることが多いです。
二日酔いや急性胃腸炎の改善を目的に服用する場合は、2~3日間、下痢や暑気あたりの改善を試みる場合は、5~6日間を目安に服用しましょう。
一方、体質改善を目的とする場合は、効果を感じるまでに少なくとも1か月程度は毎日継続して服用することが大切です。
目的 | 服用期間 |
---|---|
二日酔い・急性胃腸炎など | 2〜3日間 |
下痢・暑気あたりなど | 5~6日間 |
体質改善 | 1ヶ月程度 |
上記の期間を過ぎても、改善が見られない場合は、医療機関に相談しましょう。
五苓散の効果が「すごい」と評価される理由

五苓散の効果はすごい!
と口コミで見かける方も多いのではないでしょうか。
「五苓散がすごい」と言われる理由は、五苓散の多岐にわたる効果にあります。
五苓散は、余分な水分を排出し体内の水分バランスを整えることで、身体の不調を幅広くサポートする漢方薬です。
具体的には以下のような効果が期待できます。
- 気象病による頭痛の改善
- 二日酔いの軽減
- 自律神経のバランスを整える
- 下痢の改善
- 口周りのニキビを改善する
- うつ病の治療薬の副作用の緩和
これらの効果は五苓散に配合されている5つの生薬によるものです。

蒼朮(ソウジュツ) | 余分な水分を排出する作用 |
茯苓(ブクリョウ) | 胃の働きをよくして、水分の停滞を改善 |
桂皮(ケイヒ) | 血の巡りを良くし身体の冷えを改善する・発汗作用 |
沢瀉(タクシャ) | 体内の水分を排出する作用 |
猪苓(チョレイ) | 尿を促して老廃物を排出する作用 |
ここでは、五苓散がすごいと評される理由について、詳しく解説します。
慢性的な症状でも改善が見込める

漢方は体質を改善しながら、気になる症状を治していく治療法です。
慢性的な症状に関しても、体質から改善を図ることで効果が期待できます。
五苓散は、体内の「水」の循環を促進し、体内の水分バランスを整える効果があります。
そのため、水分代謝の乱れが原因となるむくみや頭痛、消化不良といった慢性的な症状に対して有効です。
自律神経のバランスを整える

五苓散の服用により、自律神経のバランスを整える効果を期待できます。
体内の水分バランスを整えることで、自律神経も整えます。
自律神経は、体内の機能を制御する役割を担います。
そのため、自律神経のバランスが乱れると、下記のような不調が現れます。
- 慢性的な疲労感
- 偏頭痛
- 動悸
- 不眠症
- 便秘
- 感情の起伏が激しくなる
五苓散は、自律神経の乱れを整えることで、これらの不調を緩和するとされています。
気象病による頭痛を改善する

五苓散は、気象病(※)を改善するのにも役立つ漢方薬です。
例えば、雨の日の場合は、空気中に湿気や水分が多く、体内にも水分が溜まりやすいと考えられています。
五苓散は、体内の余分な水分を身体の外に排出する作用があります。
これにより、気圧の変化による頭痛や、むくみ、だるさといった気象病による症状を緩和する効果が期待できます。
※気象病とは、気温や湿度の状況によって、身体に起こる不調を指します。気象条件の急激な変化に敏感な人によく見られます。
水分代謝を良くしてむくみを改善する
五苓散は、むくみの改善にも効果的です。
余分な水分が体に停滞すると、全体(特に下半身)がむくみやすくなると言われています。
五苓散の服用により、体内の余分な水分を排出して、体内の水分バランスを整えることで、むくみを改善することが期待できます。
また五苓散は、うつ病の治療薬の副作用を和らげる漢方薬として処方されることがあります。
うつ病治療薬の副作用には、むくみや下痢、胃もたれなどの症状があることから、五苓散の服用により副作用の軽減が期待できます。
五苓散とうつ病治療薬を併用する場合は、必ず飲み合わせに問題ないか医師に確認しましょう。
口周りのニキビを改善する

五苓散は、口周りのニキビを改善する治療薬としても、使用される場合があります。
五苓散は、炎症を和らげる効果や胃腸の働きを活性化させる効果が期待できます。
口周りのニキビは、胃腸の不調が原因であることが多いです。
そのため、五苓散がこれらの症状を軽減し、赤みや腫れを和らげる役割を果たします。
▼口周りのニキビについて詳しくはこちらの記事をチェック

五苓散を毎日飲むとダイエットに効果的?

「五苓散を飲むと痩せる?」
五苓散はダイエットに効果的である、という噂を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
結論から言うと、五苓散に直接的な体重減少の効果はありません。
しかし、体質によっては、五苓散の服用が体重減少につながる場合があります。
五苓散と体重減少の関係性について詳しく解説していきますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
直接的な体重減少効果はない
先ほど述べたとおり、五苓散の服用により体重が減るという科学的根拠はありません。
五苓散には、やせ薬のような食欲抑制や脂肪吸収の抑制の効果はないためです。
通常は、五苓散を毎日飲むことによるダイエット効果は期待できません。
「水太り」を改善する場合がある
五苓散に直接的なダイエット効果はありませんが、「水太り」に悩まされている一部の人には、五苓散を服用して痩せたと感じる場合があります。
水太りとは、余分な水分が体内に溜まり、むくみの慢性化により体重が増加する状態のことです。
以下のような症状が見られる方は、水太りの可能性があります。
- 食後にお腹が張る
- 下痢をしやすい
- 食欲不振
- 腹痛時は温めた方が楽になる
- 顔が青白い
- 寒がり(特に手足が冷えやすい)
- すぐに疲れやすい
五苓散は、体内の水分代謝を調整し、むくみの改善や体内の余計な水分を排出する効果があります。
そのため、「水太り」に悩まされている一部の人には、五苓散を服用して痩せたと感じる方もいるかもしれません。
五苓散の「副作用」と「合わない人」

五苓散の副作用について不安に思う方も多いのではないでしょうか。
ここでは、五苓散の副作用や五苓散の服用が合わない人の特徴についてご紹介します。
稀にかゆみ・赤みが出ることがある
五苓散は、副作用のリスクが比較的少ないと言われています。
一方で、稀にかゆみや赤み等の副作用が生じる場合があります。
このような症状が出た場合は、すぐに使用を中止し、薬剤師・医師に相談するようにしましょう。
妊娠中の服用は個人差があるので医師に相談する
五苓散の単体での服用の場合は、妊婦や授乳に影響を与えることは比較的少ないと言われています。
ただし、飲み合わせなどによっては、服用を避けた方が良い場合もあります。
また、妊娠中は、身体が敏感になり副作用の影響を受けやすくなります。
妊娠中に五苓散を服用したい場合は、必ず服用前にかかりつけの医師や産婦人科医に相談しましょう。
シナモンアレルギーの人は服用を避ける
五苓散を構成する5つの生薬の中には「桂皮(けいひ)」が含まれます。
「桂皮」は、お菓子などによく使われるシナモンです。
そのため、シナモンアレルギーがある方は、アレルギー症状が出る可能性が非常に高いため、服用は避けるようにしましょう。
アレルギーにより、皮膚のかゆみや発疹が出ることがあります。
五苓散はどんな時に飲む?飲み合わせの注意点

五苓散は、水滞の改善に効果的な漢方薬ですが、実際どのような時に飲むのが良いか気になる方も多いと思います。
ここでは、服用する際の判断基準や他の薬との飲み合わせについて解説します。
尿量が少なく水分バランスの乱れがある時
五苓散は、尿量が少なく水分バランスの乱れがある時に服用すると良いでしょう。
具体的には以下のような症状が見られる場合に効果が期待できます。
- 1日の尿量が400mL未満
- 尿の色が濃い黄色
- 1日の排尿回数が平均の5回未満
- むくみ、二日酔、下痢、悪心、嘔吐、めまい、頭痛などの不快症状がある
飲み合わせで禁忌とされるものは基本的にない
五苓散は、飲み合わせで禁忌とされるものは基本的にはないと言われています。
漢方のなかでも飲み合わせの副作用リスクが高いとされる生薬を含んでいないためです。
しかし、個人差があるので薬と併用する場合は、念のため薬剤師や皮膚科の先生に相談すると良いでしょう。
特に、市販薬と医薬品では、配合されている生薬が異なる可能性もあるので、事前に医師の確認をとってから使用しましょう。
五苓散で水分バランスを整え、体質改善したい方は専門医へ相談
五苓散は、肌トラブルや二日酔い、むくみなどさまざまな不調を改善する漢方です。
五苓散の服用を検討される方は、皮膚科での処方を受けるのもおすすめです。
個々の肌状態に合わせて、相性の良い漢方や服用方法を提示してくれるでしょう。
さらに、皮膚科で処方される漢方薬は、市販の漢方よりも効果が高いとされています。
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東京山手クリニック
藤原東華 医師
当院は「あなたのお肌のかかりつけ」をコンセプトに、皆さんのお肌を作り直すサポートをしていきたいと考えております。ただ肌悩みを改善するだけではなく、健康で美しいお肌を取り戻し、笑顔で日々を過ごせるよう、お手伝いさせていただければ幸いです。