ニキビ跡の治療法とは?皮膚科&自宅でのケア方法を赤みやクレーターの種類別に紹介

右が赤みを持ったニキビ跡ができている画像、左が治っている画像

「ニキビ跡を治療したいけど効果的な方法がわからない」とお悩みではありませんか?

ニキビ跡は一度できてしまうと治りにくく、放置すると一生残るなんてことも…!

ニキビ跡にもいくつか種類があり、種類ごとに最適な治療法が異なります。

そこで今回はニキビ跡の種類と治療法、自宅でできるセルフケアをご紹介します。

本記事を読んで、ニキビ跡のない美しい肌を取り戻してくださいね。

この記事でわかること

  • ニキビ跡を治療するには自分の症状にあった治療法を行うことが大切
  • クレーターやしこり・ケロイドタイプのニキビ跡は皮膚科での施術でないと治りにくい
  • ニキビ跡の治療中には必ず紫外線対策やスキンケアなどのセルフケアが大切

皮膚科で治療できるニキビ跡

ニキビ跡は一度できてしまうと自然には治りにくく、かつセルフケアでは改善が難しい症状です。

そのため、ニキビ跡を治したいと感じている方は皮膚科で治療する必要があります。

しかし一言でニキビ跡といっても、症状や重症度によって4つの種類に分けられます。

ニキビ跡の種類ごとに治療方法は異なるため、まずはニキビ跡の種類を理解しましょう。

皮膚組織の炎症でできる「赤みタイプ」

赤みタイプのニキビ跡は、ニキビができていた箇所に赤く炎症が残っている状態です。

主にニキビによる長期間の皮膚組織の炎症によって発生します。

この炎症が毛穴周辺に毛細血管が集中してしまい、皮膚組織にダメージを与えてしまうのです。

特に、ニキビを潰した場合、皮膚組織の防御反応により毛細血管が増えたり拡張したりして、赤みのあるニキビ跡として残ってしまう可能性があります。

また、ニキビができて皮膚がダメージを受けると、肌の表皮や真皮が薄くなり、血液の赤みや筋肉などが肌の外側から透けて見えやすくなることも原因の一つです。

このような赤みのあるニキビ跡は、時間が経つにつれて薄くなる可能性もありますが、完全に消えるまでには半年以上かかることが一般的とされています。

しかし、半年以上経過しても赤みが残る場合は、皮膚組織が損傷されている可能性があるため、皮膚科での治療が必要です。

メラニンの過剰生成でできる「色素沈着タイプ」

色素沈着タイプのニキビ跡は、ニキビが治った後もシミのようなものが残った状態で、「炎症後色素沈着」とも呼ばれます。

ニキビによる炎症で肌がダメージを受け、肌を守るためにメラニンを作る細胞であるメラノサイトが活性化します。

これにより、ニキビの炎症が治まった後に黒や茶色のシミのような色素沈着が残り、ニキビ跡となってしまうのです。

通常は肌のターンオーバー(※)によって半年から数年かけて徐々に薄くなる傾向がありますが、炎症のダメージが大きい場合は色素沈着がなかなか消えず、長期間残ることがあります。

※肌のターンオーバーとは、28日かけて皮膚の表面にある角質層が新しい細胞に置き換わり、肌の表面が常に新しく保たれる仕組みのことです。

真皮層の損傷でできる「クレータータイプ」

クレータータイプのニキビ跡は、肌の毛穴や周囲が凸凹になり、見た目でわかるほど窪んでいるという特徴があります。

真皮層が損傷している状態で、炎症が重症化した赤ニキビや化膿した黄ニキビが、肌の真皮層にダメージを与えることが原因となり発生します。

そのため、炎症が進行するほどクレータータイプのニキビ跡ができやすくなるのです。

また、ニキビを潰すことで毛穴内部でアクネ菌が増殖し、皮膚の組織破壊が真皮層まで及ぶと、真皮層は肌のターンオーバーが行われないため、新しく皮膚組織が作られることはありません。

また、ニキビを潰すことで、毛穴内でアクネ菌が増殖します。
そして、皮膚の組織破壊が真皮層に達すると、真皮層では肌のターンオーバーが行われなくなります。
その結果、新しい皮膚組織が再生されなくなるのです。

この状態で放置すると、ダメージが残ったままニキビ跡が形成されてしまいます。

クレータータイプのニキビ跡は自然治癒が難しく、化粧品だけでは十分な効果が得られない可能性が高いです。

そのため、クレータータイプのニキビ跡ができている方は早めに専門的な治療を行うようにしましょう。

肌細胞の過剰生成でできる「しこり・ケロイドタイプ」

ニキビができた箇所に硬く盛り上がった状態としてできるニキビ跡は、しこり・ケロイドタイプと呼ばれます。

どちらも肌細胞の過剰生成が原因で発生しますが、中でもミミズ腫れのように赤く盛り上がり、炎症が強いものをケロイドと言います。

ニキビの炎症が皮膚の深い層にまで進行すると、ダメージを受けた皮膚が真皮を修復しようとして肌細胞が過剰に生成され、コラーゲン繊維が蓄積することで表面にふくれ上がってしまいます。

炎症が強く繰り返されたり、指についた細菌による二次感染が進行することで発生しやすくなります。

特に、ケロイドは体質的な要因もあり、拡大したり、再発したりするため注意が必要です。

しこり・ケロイドタイプのニキビ跡ができている方は、早めに医療機関を受診して適切な治療を行うようにしてくださいね。

「赤みタイプ」のニキビ跡の治療法

皮膚組織の炎症でできる「赤みタイプ」のニキビ跡ができている方は、炎症を抑える方法で治療しましょう。

皮膚科ではヒルドイドやトレチノインを処方したり、イオン導入の施術が可能です。

それぞれの治療のメカニズムや注意点を理解して、皮膚科で適切に改善できるようにしてくださいね。

ヒルドイドを塗布する

赤みのあるニキビ跡は炎症を起こしている状態なので、抗炎症作用を持つヒルドイドを塗布することで改善効果が期待されます。

ヒルドイドとは、ヘパリン類似物質を含む有効成分が配合された外用薬です。

ヘパリン類似物質は、肌が炎症を起こす際に活性化される「ヒアルロニターゼ」を抑制します。

ヒアルロニターゼが活性化することで炎症部位のヒアルロン酸分解が進行し、乾燥しやすい肌を作ってしまうのです。

肌が乾燥すると肌のバリア機能(※)が低下し、摩擦や紫外線などの外部からの刺激を受けやすくなり、炎症が進行します。

そのため、ヒルドイドを塗布することで、ヒアルロン酸分解が抑制され、結果的に抗炎症作用をもたらすのです。

※肌のバリア機能とは、外部からの刺激や細菌などの侵入を防ぎ、水分や栄養を保持する肌に備わっている機能のことです。

使用上の注意

傷口やかぶれ、粘膜のある個所は、出血を促進したり皮膚炎・かゆみ・発疹・発赤・皮膚刺激感などの症状が出たりする可能性があるため避けるようにしましょう。

ユベラを服用する

ユベラの服用によっても赤みタイプのニキビ跡を改善する効果が期待できます。

ユベラはビタミンEの一種である「トコフェロール酢酸エステル」を主成分とする内服薬で、血行促進作用を持ちます。

これにより肌のターンオーバーが促進され、古い角質が押し上げられて肌表面から剥がれ落ちることで新しい肌へと生まれ変わるのです。

ニキビが治った後も、ニキビ跡の赤みが続いている場合は肌のターンオーバーが乱れている可能性が高いです。

そのため、なかなかニキビ跡の赤みが治まらない方はユベラを内服してみてくださいね。

注意

ユベラの主成分である「ビタミンE」は脂溶性ビタミンに分類されます。脂溶性ビタミンは体内に蓄積しやすい性質を持つため、必ず医師の指示に従って服用し、過剰摂取には十分注意するようにしましょう。

他にも肌のターンオーバーを整える「ハイチオール」や、肌の炎症を抑える「トラネキサム酸」を併用することで、より改善の効果を高めることができます。

イオン導入の施術を受ける

赤みのあるニキビ跡を美容施術によって治療したい方は、イオン導入を行うことをおすすめします。

イオン導入とは肌に微弱な電流を流すことで、肌の奥深くまで有効成分を届けることの出来る施術です。

通常、肌はバリア機能が備わっているため、化粧水や美容液を肌に塗っても奥まで浸透しない場合があります。

しかし、イオン導入により電流を流すことで肌のバリア機能を一時的に弱め、通常のスキンケアの約30~100倍の浸透効果が発揮されます。

イオン導入の際に使う薬剤は、ビタミンCやトラネキサム酸、GG(グリシルグリシン)などの有効成分を症状に分けて使用します。

ニキビ跡の赤みを改善する場合は、抗炎症作用のあるトラネキサム酸の使用が一般的です。

施術するクリニックによって扱う薬剤は異なるため、専門の医師の診察のもと施術を受けるようにしましょう。

「色素沈着タイプ」のニキビ跡の治療法

「色素沈着タイプ」のニキビ跡はメラニンが過剰生成されてしまっている状態なので、まずはメラニンを抑制する治療が必要です。

主に、ビタミンC誘導体クリームやトラネキサム酸、ハイドロキノンの処方をして、蓄積したメラニン色素を体外へ排出します。

それでも改善しない場合は、ピーリング治療を受けることで肌のターンオーバーを促進させる必要があります。

自分の症状やダウンタイムなどを考慮して治療法を選ぶようにしましょう。

ビタミンC誘導体クリームを塗布する

ビタミンC誘導体クリームを塗布することで、色素沈着タイプのニキビ跡を改善する効果が期待できます。

ビタミンC誘導体とは、ビタミンCの安定性や浸透性を向上させた成分で、活性酸素を抑制する抗酸化作用を持ちます。

私たちの身体は紫外線や呼吸、飲酒、喫煙、ストレスなどによって日常的に活性酸素が産生されています。

この活性酸素が過剰に増えてしまうとメラノサイトを刺激してしまい、メラニンが大量に生成されてしまうのです。

そのためビタミンC誘導体が抗酸化作用をもたらすことで、メラニンの過剰生成を抑制し、色素沈着を改善する効果が期待できます。

特にクリームとして使用されることで、ビタミンC誘導体が肌の奥まで浸透し、色素沈着による悩みを効果的に軽減します。

トラネキサム酸を服用する

色素沈着したニキビ跡ができている方はトラネキサム酸の服用もおすすめです。

トラネキサム酸は、人工的に合成されたアミノ酸の一種で、シミの治療薬としても処方される「トランサミン」の主成分です。

抗プラスミン作用を持つことから、主にメラニンの生成を抑制する美白効果があるとされています。

プラスミンとは、血液を融解したり炎症を引き起こしたりする体内の酵素で、活性化するとメラノサイトを刺激します。

そのため、トラネキサム酸の持つ抗プラスミン作用がプラスミンの生成を抑え、色素沈着を改善する効果が期待できるのです。

注意

止血効果のある「トロンビン」や「低用量ピル」といった医薬品を服用している方は、血栓系の病気を引き起こすリスクが高まるため、服用をする際は専門の医師の指示に従うようにしましょう。

ハイドロキノンを塗る

ハイドロキノンを塗ることで色素沈着によるニキビ跡を治療する方法もあります。

ハイドロキノンは、「肌の漂白剤」と呼ばれるほど美白効果の高い外用薬です。

具体的にはメラノサイトそのものを減少させる、メラニンを合成する酵素である「チロシナーゼ」を抑制するといった2つの作用を持ちます。

これにより、メラニンの生成を抑制することができ、色素沈着を改善する効果が期待できるのです。

また、ハイドロキノンと併用される外用薬としてトレチノインも処方される場合があります。

トレチノインは肌のターンオーバーを促進する作用を持つため、メラニンの体外への排出を促します。

そのため、ハイドロキノンでメラニンの生成を抑制、トレチノインでメラニンを排出といった役割分担をすることができ、単体で使用するよりも効果的に改善することができるのです。

トレチノインについては以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひ読んでみてくださいね。

トレチノイン トレチノインの効果と使い方とは?ハイドロキノンとの併用療法や副作用も解説!

ピーリング治療を受ける

色素沈着タイプのニキビ跡ができている方は、ピーリング治療を受けることも検討してみましょう。

ピーリング治療は、薬剤を肌に塗布し、化学反応によって表面の角質層を剥離させる治療法です。

古い角質が取り除かれることにより肌のターンオーバーが促進されるため、蓄積したメラニンが体外へ排出されます。

そのため、色素沈着したニキビ跡を改善したい方はピーリング治療を受けることがおすすめです。

ただし、ピーリング治療は薬剤を使用して肌表面をはがす治療法のため、肌に刺激を与えてしまいます。

以下の注意点をしっかりと理解し、専門の医師の診察を受けたうえで治療を行うようにしましょう。

ピーリング治療の注意点
  • 施術前3~4日前からニキビ治療薬の使用は中止する
  • ピーリング前日の顔そり、パックは避ける
  • 施術後は必ず日焼け止めを塗るようにする
  • 施術翌日のメイクは控える
  • 妊娠中・授乳中の方は使用できない

「クレータータイプ」のニキビ跡の治療法

「クレータータイプ」のニキビ跡ができている方は、真皮層が損傷してしまっている可能性があります。

真皮層は肌の奥の組織であるため、身体の代謝を促進するユベラやハイチオールの服用が必要です。

しかし、それだけでは改善に時間がかかったり、全く改善しない場合があります。

よって、LED治療やダーマペンといった施術でないと治りにくいとされています。

専門の医師の診断のもと、症状に合わせた治療を行うようにしてくださいね。

ハイチオールを服用する

クレータータイプのニキビ跡の中で比較的症状が軽く、浅いへこみがある程度の状態の方にはハイチオールの服用をおすすめします。

ハイチオールは肌のターンオーバー促進作用を持つ内服薬です。

主成分であるL-システインは、角質層の新陳代謝を促進することで古い角質を取り除き、新しい肌へと生まれ変わらせる働きがあります。

これにより、損傷した肌細胞が再生するため、クレーターのニキビ跡を改善できる効果が期待できるのです。

ただし、真皮層まで損傷している場合のニキビ跡は、肌のターンオーバーの働きだけでは治すことが難しいため、この後に紹介する美容施術での治療を検討しましょう。

LED治療(ヒーライトⅡ)を受ける

セルフケアでは治りにくいクレータータイプのニキビ跡には、LED治療(ヒーライトⅡ)による治療で効果が期待できます。

LED治療(ヒーライトⅡ)は、高輝度LED光を使用した光治療で、さまざまな肌トラブルの改善やエイジングケアに効果をもたらす美容施術です。

約11分間の照射により、光エネルギーが皮膚深部まで浸透し、真皮層・皮下組織の細胞に働きかけることで肌を再構築します。

3色のLED光を使用していて、特に黄色LED光は波長が長く、肌の奥深くまで到達します。

安全性が高く、痛みやダウンタイムもないため、施術後にメイクすることが可能です。

ダーマペンの施術を受ける

ダーマペンを用いた治療法もクレータータイプのニキビ跡を改善する効果が期待できます。

ダーマペンとは超極細針を使用して肌に微細な穴を一時的に開け、肌にもともと備わっている回復力を促進する治療法です。

クレーターの出来たニキビ跡は真皮層が損傷している状態なので、ダーマペンの針が真皮層まで届くことにより、徐々に薄くしたり目立たなくしたりすることができます。

また、美容成分を肌の奥深くまで浸透させることが可能なので、シワやたるみといった老化による肌悩みにも効果が期待できることも特徴です。

しかし、クレーターを治療する場合、ダーマペンは肌本来の力で治療するため、症状の度合いによって複数回必要な場合があります。

クレーターが深くまでできてしまっている方は、10回以上の施術をしなければならない可能性もあり、1年ほど通院することもあります。

そのため、治療を受ける前に必ずどれぐらいの回数と期間がかかるか、医師に確認するようにしてくださいね。

注意

ダーマペンの施術後は皮剥けや赤み、かゆみ、腫れなどの副作用が起こる場合があります。針の刺激によるものや肌のターンオーバーによるものなので、施術後2~3日程度は予定を調整しましょう。1週間たっても症状が落ち着かない場合はすぐに施術したクリニックに相談するようにしてくださいね。

「しこり・ケロイドタイプ」のニキビ跡の治療法

肌細胞の過剰生成によりできた「しこり・ケロイドタイプ」のニキビ跡は、かなり治療が難しく施術でないと治りにくい症状です。

硬くなったしこりや炎症を起こしたケロイドを改善するために、ステロイドの外用薬や注射が用いられます。

また、ピコレーザー治療も効果が期待できる場合があります。

自身のニキビ跡がどのような状態かを皮膚科の専門医にしっかりと診察してもらってから施術を行うようにしましょう。

ステロイド外用薬を塗布する

しこり・ケロイドタイプのニキビ跡に対する治療法として、ステロイドを塗布する方法があります。

ステロイドは、体内でつくられるホルモンを薬として利用したもので、炎症を抑制する作用に非常に優れている成分です。

そのため、特にケロイドの状態まで進行したニキビ跡に効果的です。

ステロイド外用薬の抗炎症作用を活かし、皮膚の免疫反応を適切に抑えることで、炎症を促す物質の産生を阻止します。

そのため、ケロイドのように炎症が悪化してしまっているニキビ跡を改善する効果が期待できるのです。

ただし、正しい使い方をしないと皮膚の萎縮などの副作用が出てしまう可能性があるため、とても注意が必要な医薬品です。

必ず専門の医師の診察のもと、きちんと指示に従ったうえで使用するようにしてくださいね。

ピコレーザー治療を受ける

ピコレーザー治療を受けることも、しこり・ケロイドタイプのニキビ跡を治療するための一つの方法です。

ピコレーザーとは、肌にレーザーを照射してターンオーバーを促進することで、様々な肌悩みを改善する施術です。

従来のQスイッチレーザーよりも照射時間の早い「ピコ秒(1兆分の1秒)」の単位で照射できるため、より少ない回数で改善の効果が期待できます。

ピコレーザーには光の照射の強さによって、3種類に分けられます。

中でも、「ピコフラクショナル」という密度の高いレーザーを使って衝撃波を与え、肌内部に空洞を作る施術は皮膚細胞の活性化を促します。

そのため、しこり・ケロイドタイプのニキビ跡にピコフラクショナルを当てることで、より肌の奥の再生機能を促すことができるのです。

ステロイド注射を受ける

しこり・ケロイドタイプのニキビ跡にはステロイド注射が効果的であるとされています。

ステロイド注射とは、体内でつくられるホルモンを薬として利用した治療法で、しこりやケロイドのある部分に注射することで、炎症を抑えたり肌細胞の増殖を抑制したりします。

患部に直接注射するため、外用薬よりも比較的効果が高い施術方法です。

しかし、ステロイドは毛細血管を拡張させる作用を持つことで、周囲の皮膚の厚みがなくなってしまう「肌痩せ」を引き起こす可能性があります。

また、硬くなった皮膚に注射をすることで激しい痛みを生じる場合もあります。

ステロイド注射による治療を検討している方は、実績のあるクリニックを選び、専門の医師の診察のもとで施術を受けるようにしてくださいね。

ニキビ跡を効果的に改善させるセルフケア

せっかくニキビ跡の治療を行った後に、悪化させるような行動をしていてはきちんとした効果が得られません。

ここでは、ニキビ跡を効果的に改善させるセルフケアについてご紹介します。

「今すぐに治療を行うことができない」という方も、まずは自宅でできることから始めてみてくださいね。

紫外線対策

ニキビ跡を効果的に改善するためには紫外線対策は必須です。

紫外線を浴びると肌が酸化されるため、炎症が悪化しやすくなり、赤みが続いてしまいます。

また、紫外線が直接メラノサイトを刺激してメラニン色素が過剰に生成され、色素沈着の原因となります。

そのため、ニキビ跡を治療したいと考えている方は、日焼け止めやUV効果のある化粧製品を忘れずに使用しましょう。

特に紫外線の強い夏場は、日傘や帽子を使うことで紫外線によるダメージを最小限に抑えるようにしてくださいね。

ニキビ肌に分厚いメイクをしない

ニキビのある肌にメイクを厚塗りしないことも、ニキビ跡の改善に繋がります。

メイクを厚塗りすることは、摩擦による刺激や化粧品の成分が肌に刺激を与えキビ跡を悪化させてしまいます。

これにより炎症による赤みや色素沈着、クレーターを引き起こしてしまうのです。

そのため、ニキビ跡の改善を目指す方はできるだけ肌に負担のかからないメイクを心がけるようにしてくださいね。

美白化粧水で保湿する

美白化粧水で保湿することは、特に色素沈着タイプのニキビ跡ができている方におすすめです。

美白化粧水を使うことで、メラニン色素の生成を抑制し、さらなる色素沈着の悪化を防ぎます。

これは美白化粧水にトラネキサム酸やアルブチンといった美白有効成分が配合されているからです。

そのため、化粧水を選ぶ際は「美白用」と記載があるものを選ぶようにしてくださいね。

美白化粧水に関してより詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。

【医師監修】シミ対策におすすめ美白化粧水16選!選び方のコツとケア方法

セルフピーリング

「ニキビ跡を治療したいけど、今すぐ美容施術をするほどの予算がない」という方は、セルフピーリングをすることも一つの手です。

市販のピーリングアイテムを使用して自宅で簡単にピーリングができます。

1週間に1~2回程度の頻度で行うようにし、セルフピーリングの後は保湿を十分にすることがポイントです。

以下におすすめのアイテムを紹介しているので、気になる方は試してみてくださいね。

おすすめのセルフピーリングアイテム

ロゼットゴマージュ 角質つるつるこするジェル

エテュセ ふきとりピーリングシート

ビタミンを意識して摂るようにする

ニキビ跡を効果的に改善するためには、ビタミンを意識して摂るようにすることが大切です。

食材によって含まれるビタミンの種類が異なるためバランスよく、食事から摂取するようにしましょう。

ビタミンB群は皮脂の過剰分泌を抑制し、更なるニキビの発生を予防します。

また、ビタミンCはメラニン色素の生成を抑制し、ビタミンAは肌のターンオーバーを促進する効果が期待できます。

食事からとることが難しい方は、サプリメントや医薬品によるビタミン補給もおすすめです。

ニキビ跡の治療をしたい方は皮膚科へ

ニキビ跡はできているタイプにより、治し方が異なるため、適切な診察のもと治療を行う必要があります。

自己判断により誤ったケアをしてしまうと、さらなる悪化を招くため、非常に危険です。

だからこそ、専門の医師による診断が必要不可欠であり、皮膚科や美容クリニックを受診するようにしましょう。

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この記事の監修医

東京山手クリニック

藤原東華 医師

美しさを求めるすべての人たちに

当院は「あなたのお肌のかかりつけ」をコンセプトに、皆さんのお肌を作り直すサポートをしていきたいと考えております。ただ肌悩みを改善するだけではなく、健康で美しいお肌を取り戻し、笑顔で日々を過ごせるよう、お手伝いさせていただければ幸いです。

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