毎年春や秋には肌荒れがひどくなる…。
決まった季節に肌荒れするのは花粉のせい?対策の仕方はあるの?
毎年やってくる花粉の季節。
鼻水や目のかゆみなどの花粉症の症状がある方はつらいですよね。
実は、花粉は鼻や目だけでなく、肌に影響を及ぼすこともあるんです。
今回は花粉による肌荒れの症状や原因、治療法、スキンケア方法から予防法まで詳しくご紹介します。
花粉で肌荒れしているかも?と感じる方は是非読んでみてくださいね。
この記事でわかること
- 花粉の季節に肌荒れを繰り返す人は、花粉アレルギーによる「花粉皮膚炎」の可能性がある
- 花粉皮膚炎には皮膚科での治療が効果的
- 治療と併せて正しいスキンケアを行うことも大事
目次
花粉による肌荒れは「花粉皮膚炎」

花粉の時期に決まって肌荒れを起こしやすい人は、花粉によるアレルギー反応が原因のことがあります。
花粉が原因で起きる肌荒れのことを「花粉皮膚炎」といいます。
-
特定の花粉の季節※に赤みやかゆみ、湿疹などの症状が出る
※スギやヒノキでは2月~5月と11月~12月、ブタクサは8月~10月 - 顔や首など主に肌が露出している部分で発症する
- まぶたや首の前側など皮膚の薄い部分では症状が強く出やすい
- アトピー性皮膚炎の人は症状が重症化しやすい
上のリストの特徴に心当たりのある方は花粉皮膚炎の可能性が高いです。
ここからは、花粉皮膚炎の症状について詳しく説明します。
ご自身の症状と合致する点がないか、読み進めながらチェックしてみてくださいね。
花粉皮膚炎の主な症状は赤みやぶつぶつ

花粉皮膚炎では主に、かゆみや赤み、発疹(ぶつぶつ)などの症状が多く見られます。
炎症が進行すると赤みを持った部位が腫れて熱を持つことがあります。
花粉が付着した部分に症状が出るため、空気に触れている顔や首に症状が出やすい特徴があります。
花粉皮膚炎は、花粉が原因でアレルギー反応を起こしている状態です。
そのため、皮膚炎の症状だけでなく、鼻詰まりや鼻水、くしゃみ、目のかゆみなど花粉症の症状が同時に起こることが多いです。
花粉の時期に肌荒れする原因

花粉の時期に肌荒れしやすい原因は大きくわけて2つあります。
ここでは、これらの2つの原因について詳しく解説していきます。
適切な治療をするために、自分の肌荒れがどうやってできてしまったのかを確認してみてくださいね。
花粉の付着・侵入によるアレルギー反応

花粉による肌荒れは、花粉が肌に付着、侵入することに対するアレルギー反応として肌荒れの症状が現れます。
アレルギー反応とは、本来そこまで有害ではない物質に対して、免疫系が過剰に反応して自身の身体を傷つけてしまうことです。
花粉による肌荒れが起こるときは下のような流れでアレルギー反応が起こっています。
- 花粉が体内に侵入すると、花粉を認識したIgE抗体がマスト細胞(肥満細胞)に結合する
- IgE抗体と結合したマスト細胞はヒスタミンなどの化学物質を放出する
- 放出された化学物質が赤みやかゆみなどの炎症を引き起こす
アレルギーがあるかどうかは、皮膚科などの医療機関で検査を受けることができるため、気になる方は検査してくださいね。
皮膚のバリア機能の低下

実は、花粉の時期は肌の健康を保つために重要な皮膚のバリア機能が低下しやすい要因の多い季節です。
- 摩擦
- 乾燥
- 紫外線
- 生活習慣の乱れ
花粉症の方では、花粉の季節はかなり頻繁にマスクやティッシュを使うという人も多いのではないでしょうか。
マスクやティッシュによる摩擦は肌の負担になってしまい、皮膚のバリア機能が低下してしまいます。
スギ花粉の多く飛ぶ2~4月は空気が乾燥しやすく、肌の水分が奪われるため皮膚のバリア機能が低下しやすいです。
秋花粉の時期である8月~10月は紫外線を受けやすいですよね。
また、季節の変わり目で肌が敏感になっている可能性も高いため、肌荒れしやすいといえます。
花粉による肌荒れの治し方
花粉による肌荒れを治すためには医薬品を使いましょう。
特に、市販薬よりも医師の診察を経て処方してもらえる処方薬を使うのがおすすめです。
医師の診察を受け、自分に合った処方薬をもらうのが、早く治すためには有効であるといえます。

処方薬と市販薬の違いは以下の通りです。
処方薬 | 市販薬 | |
---|---|---|
入手方法 | 医療機関を受診し、医師に処方してもらうことで購入できる | ドラッグストアなどで誰でも購入できる |
配合成分濃度 | 比較的高い | 制限されている |
メリット | 効き目が強い 医師による適切な判断のもと、安心して服用できる |
手軽に手に入る 副作用が小さい |
デメリット | 自由には買えない 副作用のリスクを伴う場合がある |
効き目がゆるやか 自己責任で用いる必要がある |
処方薬は配合成分濃度が高く、即効性や症状の改善が期待できます。
ただし、配合成分濃度が高い分、副作用のリスクも高まるため医師の診察のもと処方されます。
副作用のリスクはありますが、医師の指導のもと服用できるため、疑問点や不安を医師に直接相談できます。
一方、市販薬は医師の指示がなくても安全に服用できるよう、成分の配合量に上限があります。
そのため、副作用のリスクが低減しますが、その分処方薬より効果が緩やかです。
皮膚科の処方薬で治療する

花粉による肌荒れを治すためには、皮膚科を受診することがおすすめです。
皮膚科では、自分に合った治療計画や併用する花粉症の薬を医師と相談しながら立てることができるため、自宅で市販薬などを使うよりも早く綺麗に治る可能性が高いです。
花粉症の内服薬と併用して外用薬で治療することで、効果的な改善が期待できます。
ここからは、実際に皮膚科で処方される薬を紹介していきます。
花粉症の方はすでに服用している方も多いかもしれませんが、抗ヒスタミン剤はアレルギー反応による肌荒れの改善効果も期待できます。
抗ヒスタミン剤とは、免疫機能が働くときに体内で発生するヒスタミンの作用を抑制することで、アレルギー反応を軽減させる医薬品です。
抗ヒスタミン剤を服用することで、アレルギー反応による炎症を抑制して、花粉による肌荒れを改善することができます。
皮膚科で処方される抗ヒスタミン剤の一つを紹介します。
- 花粉症や喘息などのアレルギー性疾患の治療に使われる薬
- アレルギーの原因となる抗ヒスタミン作用を持つ
- 眠気の副作用が比較的少ないといわれている
- アレルギーの原因となるヒスタミンの放出を抑制
- 蕁麻疹や湿疹などの皮膚症状の緩和
- 喘息やアレルギー性鼻炎にも効果あり
- 通常成人にはエピナスチン塩酸塩として1回20mgを1日1回経口投与
※気管支喘息・蕁麻疹・湿疹・皮膚炎・皮膚そう痒症・痒疹・そう痒を伴う尋常性乾癬に対する服用の場合 - 年齢や症状により適宜増減
- 主な副作用は倦怠感・発疹・眠気・頭痛・めまい・胃部不快感・腹痛・下痢・口渇・心悸亢進など
- まれに重篤な副作用として肝機能障害・黄疸・血小板減少が起こることがある
- 服用後に強い倦怠感・皮膚粘膜の黄色への変色・鼻血・歯茎の出血が起こったら直ちに医師に相談する
アレジオンは有効成分としてエピナスチンを含む抗ヒスタミン剤です。内服薬の他にも点眼液や眼瞼クリームの剤形もあります。
炎症を抑えるためにはステロイド外用薬を使用することがおすすめです。
ステロイドは、本来人間の体内で作られるホルモンを人工的に合成したものです。
ステロイドは作用が強いため、副作用には十分注意が必要です。
使用の際は必ず医師の指示や薬の使い方に従うようにしましょう。
皮膚科で処方されるステロイド外用薬の一つを紹介します。

- さまざまな皮膚トラブルの治療に使われるステロイド外用薬
- 主成分はベタメタゾン吉草酸エステル
- 軟膏・クリーム・ローションの3つの剤形がある
- 肌の炎症を抑える
- 皮膚トラブルによるかゆみを軽減する
- 赤みや腫れなどの症状を改善する
- 1日1~数回適量を患部に塗布する
- 目に入らないように注意する
- 使用前に手を洗い、清潔な状態で使用する
- 主な副作用はヒリヒリ感、赤み、皮膚炎、発疹など
- 大量もしくは長期にわたり広い範囲に使用すると重大な副作用である緑内障、後嚢白内障が起こることがある
- まぶたに使用すると重大な副作用である眼圧亢進、緑内障が起こることがある
リンデロンは湿疹・かぶれ・かゆみ・しもやけ・虫刺されなどさまざまな皮膚トラブルの治療に使われるステロイド外用薬です。主成分であるベタメタゾン吉草酸エステルが皮膚の炎症を抑えます。
花粉による肌荒れを治すためには、内服薬と外用薬で炎症を抑えるのと同時に皮膚を保護する保湿剤を塗るのが効果的です。
花粉の時期は空気が乾燥しているため、皮膚のバリア機能が低下する傾向があります。
皮膚のバリア機能を高めるために、スキンケアによる保湿だけではなく、医療用の保湿剤を使うのがおすすめです。

- 主成分はヘパリン類似物質で、皮膚に適度な水分を保持させる
- 血行促進・保湿・抗炎症作用による高い美容効果がある
- 薬剤タイプは複数種類あり、症状やテクスチャーによって使い分けできる
- 保湿効果による乾燥改善と肌のバリア機能回復
- 血行促進効果による痛みや腫れの緩和
- 炎症抑制効果もある
- 1日1回~数回、適量を患部に塗布
- 眼や傷口(潰瘍、びらん面)に入らないように注意
- 皮膚刺激
皮膚炎、かゆみ、発赤、発疹
ヒルドイドは、保湿だけでなく血行促進や抗炎症作用も持つ保湿剤です。肌のバリア機能を強化し、健やかな肌へと導きます。
ヒルドイドについて詳しくはこちら

ドラッグストアで買える市販薬で治療する

花粉による肌荒れを治したい方は市販薬を使うこともおすすめです。
より効果的に治したい方は、しっかりと有効成分が配合されたものを選びましょう。
花粉による肌荒れには「ステロイド」や「ヘパリン類似物質」が配合された市販薬に効果が期待できます。
ここでは、花粉による肌荒れに効果的な市販薬を3つご紹介するので、選ぶときの参考にしてくださいね。
商品名 | レスタミンコーワ糖衣錠 | ジンマート錠 | イハダ軟膏 | キュアレアa |
商品写真 | ![]() 【第2類医薬品】レスタミンコーワ糖衣錠 120錠 |
![]() 【第2類医薬品】キュアレアa 8g |
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特徴 | 体内のアレルギー反応を改善する 蕁麻疹や湿疹、かぶれ、かゆみ、鼻炎の改善に効果が期待できる 子供でも飲みやすい糖衣錠タイプ |
抗アレルギー作用と抗ヒスタミン作用で蕁麻疹やかゆみ、湿疹を改善する 眠くなりにくく、口が乾きにくい 食後にも空腹時にも服用できる |
高い治療効果と副作用リスクへの配慮と快適性を併せ持つアンテドラッグステロイド成分配合処方 炎症・かゆみの鎮静、殺菌消毒、血行促進効果がある 無香料・無着色の低刺激設計 |
花粉や乾燥によるかぶれやかゆみに効果が期待できる 弱酸性の非ステロイド性クリームで、目の周りにも使うことができる 赤ちゃんにも使うことができる |
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花粉による肌荒れのスキンケア方法

花粉が原因の肌荒れを改善するためには、適切なスキンケアを行うことも重要です。
花粉皮膚炎のスキンケアのポイントは摩擦レスな洗顔と十分な保湿です。
下で詳しく解説していくので一緒に確認していきましょう。

花粉によって肌荒れが起こっている肌は、外部からの刺激にとても敏感です。
そのため、スキンケアの際は絶対に摩擦による刺激を与えないようにしましょう。
洗顔は泡立てネットを使ってツノが立つくらい泡立て、肌に直接触れずに泡で優しく汚れを押し出すイメージで洗いましょう。
また、洗顔後に水気をふき取るときもタオルでごしごし拭くのはNGです。
タオルを肌に優しく押し当て、水分をタオルに吸収させるようにしてくださいね。
摩擦を減らして、優しく洗えるおすすめの洗顔料を紹介します。
花粉皮膚炎に合った洗顔料に変えたいとお思いの方はぜひチェックしてみてくださいね。

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花粉による肌荒れが起こっているときは、皮膚のバリア機能が低下し、乾燥しやすくなっていることが多いです。
いつも以上にしっかり保湿することを心がけましょう。
十分な保湿をするためには、まず保湿力の高い化粧水・乳液を使うのがポイントです。
また、洗顔後15秒~20秒が経過すると肌についた水分が蒸発し、乾燥が始まると言われています。
洗顔した後は、なるべく早くスキンケアを始めることを意識しましょう。
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花粉による肌荒れの対策方法

花粉による肌荒れを防ぐためには、薬やスキンケアによる治療だけでなく、できるだけ肌に花粉を触れさせないように対策するのも大切です。
花粉から肌を守るためにすぐできる対策4つをご紹介します。
できる限り行って、花粉による肌荒れを予防しましょう。
- マスクやメガネなどで肌に花粉がつかないようにする
- 花粉ブロックスプレーで肌を守る
- 帰宅後はすぐに着替えて顔や手を洗う
- 部屋を定期的に掃除する
肌荒れの原因が花粉かどうかわからない人は皮膚科に相談しよう

この記事では、花粉による肌荒れについて症状や治し方など詳しく解説してきました。
しかし、「この記事を読んでも自分の症状が本当に花粉によるものなのかどうかいまいちわからない」という方もいらっしゃるかと思います。
また、「花粉対策はすでにしているけど、症状の改善が見られない」という方もいらっしゃるかもしれません。
肌荒れの原因があいまいなままでは、適切な対策ができず、肌荒れを治すのに遠回りになってしまう可能性があります。
原因についてだけでなく、少しでも不安のある方は、一度皮膚科を受診するのがおすすめです。
皮膚科で専門の医師の診察を受けることで、医療用医薬品などで症状に合わせた治療を行うことができます。
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