サプリメントは肌荒れに効くの?
サプリメントは、肌に必要な栄養素を補う役割を果たすことで、間接的に肌荒れを防ぐのに役立ちます。
種類が豊富なサプリメントは、どれを選べばいいか迷いますよね。
効果的にサプリメントをとり入れるために、選ぶ際は配合されている「成分」や「栄養素」に着目しましょう。
この記事では、サプリメントの役割と、肌荒れの種類別におすすめのサプリメントをご紹介します。
サプリメントを上手に取り入れることで、肌トラブルの改善につながるはずです。
この記事でわかること
- サプリメントは栄養素を補う食品の一種で肌荒れを直接的に治す効果はない
- 肌荒れの改善を助ける成分を含むサプリメントを摂るのがおすすめ
- サプリメントは継続的に、規定量を守って飲むことが重要
目次
肌荒れは市販のサプリメントで改善できる?
サプリメントは、別名「栄養補助食品」と呼ばれます。
サプリメントを飲むことで、肌荒れが治りやすくなることがあります。
では、サプリメント自体に、直接肌荒れを治す効果があるのでしょうか。
以下で、詳しく解説していきます。
直接肌荒れを治すことはできない
サプリメントは、ビタミン成分やその他の栄養素でつくられた食品の一種です。
症状が改善する有効性が、科学的に認められている成分は含まれていません。
そのため、肌荒れに直接的に作用にして、治癒する効果は期待できません。
体内環境を整え肌荒れの改善をサポートする
必要な栄養が不足している状態では、肌荒れはなかなか治りません。
サプリメントは身体に必要な栄養素を補うことで、肌荒れの改善を助けます。
また、肌荒れがない時でも、適切な量を摂取することで予防効果が期待できます。
サプリメントは、以下の2つの役割を果たすことで肌荒れの改善をサポートします。
①肌のバリア機能の低下を防ぐ
肌には、外部の刺激から肌を守る「バリア機能」が備わっています。
このバリア機能が低下すると、肌表面から紫外線や細菌などのダメージを受けやすくなり、肌荒れが悪化しやすくなります。
バリア機能が低下する要因には、乾燥や保湿不足などが挙げられます。
そのため、肌の乾燥を防ぐ栄養をサプリメントで補うと、バリア機能の低下を軽減できるため、肌荒れを治す助けになるのです。
②肌のターンオーバーの正常化を助ける
肌は、表面の細胞が新しく生まれ変わることで、健康で乾燥しにくい状態を保っています。
この肌細胞の生まれ変わるプロセス全体を「肌のターンオーバー」と呼びます。
肌のターンオーバーが正常に機能していれば、肌荒れが起きても数日で回復するのが普通です。
しかし、ターンオーバーのサイクルが乱れると、治癒が遅れ、肌荒れが繰り返し起きやすくなります。
肌のターンオーバーの乱れは、肌をつくる栄養素が不足することなどで引き起こされます。
サプリメントは、肌に欠かせない栄養素を補給することで、この肌のターンオーバーを正常化し、肌荒れの改善に役立ちます。
肌荒れに効くサプリメントの成分
サプリメントには、様々な製品があります。
単一の栄養素に特化したものや、複数のビタミンを組み合わせたものなど、バリエーションが豊富です。
肌荒れの症状によって、改善効果を高めるのに適した栄養素は異なります。
以下では「ニキビ」「季節性の肌荒れ」など、肌悩みの種類別に必要な栄養素と、おすすめのサプリメントを紹介します。
「ニキビ」にはビタミンB群・ビタミンC・ビタミンE
ニキビを改善するには、毛穴詰まりを防ぐことと、炎症を抑えることが必要です。
そのため、ビタミンB群・ビタミンC・ビタミンEが含まれるサプリを飲むことがおすすめです。
それぞれのビタミンが持つ特徴については、下記の通りです。
ビタミンB群 | 皮脂の分泌量を調整する |
ビタミンC | 炎症を抑える |
ビタミンE | 肌のターンオーバーを促進して皮脂の排出を促す |
なお、ビタミンB群のなかでも、特に「ビタミンB2・ビタミンB6・ビタミンB12」は、皮脂の生成を抑える作用があります。
ビタミンB群(B1・B2・B6・B12)、ビタミンC、ビタミンE、ビタミンD、ビオチン、パントテン酸、葉酸、ナイアシンの全11種類のビタミンが配合されています。
ニキビに効果のあるビタミンB群、ビタミンC、ビタミンEなど全13種のビタミンと10種のミネラルをはじめとしたマルチビタミンです。
豊富に含まれるミネラルには、肌の潤いやハリを保つ効果があります。
ニキビに効くサプリについてさらに詳しくはこちら
市販サプリでニキビは改善する?ホルモンバランスを整える成分や効果的な飲み方を紹介「炎症」にはビタミンB群・ビタミンC
肌に炎症や赤みが出やすいという方は、ビタミンB群とビタミンCを摂取してみましょう。
肌の炎症は、活性酸素が過剰に生成され、細胞を傷つけることで起こります。
そのため、活性酸素の作用を抑制する抗酸化作用を有するビタミンCや、ビタミンB2、B6などのビタミンB群を含むサプリメントを摂取することをおすすめします。
抗酸化作用を持つビタミンCと、肌のターンオーバーを正常化させるビタミンB2が含まれています。
ビタミンC・ビタミンB2・ビタミンB6が含まれています。
「シミ」にはビタミンC・ビタミンE
シミの主な原因は、肌の内部でメラニン色素が過剰に生成されることです。
そのため、シミを改善・予防するにはメラニンの生成を抑制する必要があります。
ビタミンCとビタミンEは、メラニンの生成を抑える抗酸化作用を持ちます。
したがって、これらのビタミンを配合したサプリメントを摂取することで改善をサポートすることができます。
また、ビタミンCにはメラニンを無色化する還元作用があり、ビタミンEには肌のターンオーバーを促進する作用があるため、現在のシミを薄くする効果も期待できます。
ビタミンC・ビタミンEが配合されている顆粒タイプのサプリメント。
1袋に、1,000mgのビタミンCが含有されています。
「毛穴」の悩みにはビタミンAや亜鉛
毛穴が開いたり、黒ずむのは、肌のターンオーバーが乱れていることが一因です。
肌のターンオーバーによって、正常に角質が排出されないと、毛穴が詰まってしまいます。
そのため、肌のターンオーバーを整え、皮脂の分泌を抑える作用を持つビタミンAや亜鉛が含まれるサプリメントを飲みましょう。
ビタミンA、亜鉛のほか、ビタミンB1・B2・B6、ビタミンCを含む全14種類のビタミンが含まれています。
季節性の肌荒れにおすすめのサプリメント
ある特定の季節になると、毎年肌荒れが発生してしまうという方もいますよね。
そのような方は、季節性の肌荒れの緩和や予防目的でサプリメントを活用するのが良いでしょう。
それぞれ季節ごとに現れやすい肌荒れにおすすめのサプリメントを紹介します。
春の「花粉」による肌荒れにはビタミンC配合のもの
春になると、花粉症を発症しやすくなる方は多いですよね。
2~4月にかけては、スギ花粉が飛散する量が増えるため、春は花粉症による症状が出やすい時期と言えます。
ビタミンCは、アレルギー反応を起こすもととなるヒスタミンを破壊するため、花粉による肌荒れを防止するのに効果的です。
また、コラーゲンの生成を促して肌のうるおいを保ちやすくすることで、花粉によって荒れてしまった肌の修復をサポートします。
花粉による肌荒れの原因は以下をチェック!
花粉時期の肌荒れの原因は?市販薬や皮膚科での治し方からスキンケア方法まで解説!
リポソームビタミンCという微細で隅々まで届きやすいビタミンCが配合されています。
夏の「日焼け後」の肌荒れにはコラーゲン配合のもの
紫外線は一年中降り注いでいますが、なかでも夏場は特に紫外線量が増えるため、日焼けによる肌荒れが発生しやすい時期です。
紫外線は、肌のコラーゲンを分解するため、日焼けした後の肌では水分保持力が低下して、乾燥や炎症が起こりやすくなります。
そのため、夏場や日焼け後は、コラーゲン配合のサプリメントを摂るのがおすすめです。
コラーゲンに加えて、ビタミンB1・ビタミンB2が配合されている錠剤タイプのサプリメントです。
日焼け後にやるべきスキンケアは以下で解説!
日焼けを治す「アフターケア」を解説!72時間以内に行う黒くならない方法秋の「寒暖差」による肌荒れにはセラミド配合のもの
気温と湿度の上昇・下降の変動が激しくなる秋は、肌がゆらぎやすい状態になる季節です。
肌が敏感な状態になると、乾燥や吹き出物・赤み・ごわつきといった肌トラブルが起こりやすくなります。
秋の肌荒れを防ぐには、肌を保湿するセラミド配合のサプリメントを摂取することをおすすめします。
セラミドは肌の水分と細胞を結合させる働きがあり、肌の潤いを保ちます。
セラミドのほか、ビタミンD・Eが配合されています。
冬の「乾燥」による肌荒れにはヒアルロン酸配合のもの
冬は湿度が低く、乾燥しやすい季節です。このため、多くの方が肌の乾燥に悩まされているのではないでしょうか。
肌が乾燥すると、粉ふき、赤み、かゆみなど、様々な肌トラブルが生じます。
乾燥を防ぐためには、肌の深アルロン酸配合のサプリメントを摂取することをおすすめします。
ヒアルロン酸は保湿作用が高く、乾燥による肌荒れを防ぐのに効果的です。
ヒアルロン酸Naが240mg含まれています。
安全性や機能性に関する情報を消費者庁へ届け出ている「機能性表示食品」です。
体の不調で現れる肌荒れに効くサプリメント
外部の刺激や季節的なアレルゲン以外にも、体の不調によっても肌荒れは起こりやすくなります。
ここでは、生理前・更年期・ストレスによる体調不良の改善を助けるサプリメントを紹介します。
「生理前」の肌荒れにはイソフラボン配合のもの
生理前は、ホルモンバランスが崩れやすいことから、肌荒れが起こりやすいタイミングです。
特に、生理前は皮脂の分泌を盛んにする「プロゲステロン」という黄体ホルモンが増加することで、ニキビが発生しやすくなります。
そのため、生理前には、皮脂の分泌を抑える作用を持つ大豆イソフラボンやビタミンEが含まれているサプリメントがおすすめです。
大豆イソフラボンが腸内細菌で変換されて作られる「エクオール」と、ビタミンEに加えて、カルシウムが配合されています。
生理前のニキビの改善方法は以下をチェック!
生理前にニキビができやすいのは何故?対処法や自分でできる予防法を知ろう!「更年期」の肌荒れにはエクオールや生薬配合のもの
女性は50代前後で、ホルモンバランスが急激に変化しやすい更年期を迎えます。
更年期になると、女性ホルモンであるエストロゲン量が低下し、肌の乾燥やかゆみ、吹き出物といった肌トラブルが起こりやすくなります。
このエストロゲンが減少すると、肌が乾燥しやすくなり、湿疹などの肌荒れが起こりやすくなります。
そんな更年期には、ホルモンバランスを整える働きがある「エクオール」を含むサプリメントを摂るのがおすすめです。
また、動植物などの生薬の力で、症状の緩和や改善を目指す漢方薬の服用も有効です。
大豆胚芽の乳酸菌で発酵させた大塚製薬独自の「エクオール素材」が使用されています。
効果的な「漢方薬」
中医学では、体内の「気」「水」「血」のバランスが乱れることで体の不調や、肌荒れが起こると考えられています。生薬を原料とする漢方薬は、これらのバランスを整えることで、体調や肌の調子の改善を目指します。
※「気」は生命エネルギー(自律神経機能と関わる)、「水」は血液を除いた体液(代謝や免疫などに関わる)、「血」は全身を巡る血液
加味逍遥散(かみしょうようさん)
加味逍遙散(かみしょうようさん)の効果や副作用で合わない人の特徴とは「気」を冷まして「血」を補うことで、冷え性・生理不順・便秘の解消などに、働きかけます。
温経湯(うんけいとう)
温経湯(ウンケイトウ)の効果や副作用とは?妊娠時の注意点まで徹底解説!「血」の量を補うことで、血行促進して体を温めることで、更年期障害の緩和や自律神経を安定させるよう働きかけます。
当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)の効果は?副作用や合わない人の特徴を解説「血」「水」の巡りをよくすることで、更年期障害の緩和や、むくみ・便秘改善などに働きかけます。
「ストレス」からくる肌荒れには乳酸菌配合のもの
もともと、腸内には、腸の運動を促す「善玉菌」や脂質や動物性タンパク質から有害物質を生み出す「悪玉菌」が存在しています。
睡眠不足や社会的ストレスを受けると、腸内環境が悪化し「悪玉菌」が増えます。
悪玉菌が増えて生成された有害物質は、血流で全身に運ばれることで、肌トラブルの発生につながりやすくなります。
そのため、ストレスによる肌荒れを防ぐためには、腸内の悪玉菌の増殖を抑える作用を持つ乳酸菌が含まれるサプリメントを摂りましょう。
6種の乳酸菌に加えて、善玉菌の働きをサポートする・ビフィズス菌・酪酸菌・ナットウキナーゼなどの「4つの活性菌」が含まれています。
肌荒れに効果的なサプリメントの摂取方法
サプリメントの栄養素を効果的に摂取するには、気を付けるべきポイントがあります。
特に、以下の3つの点に注意しましょう。
規定量を守って使用する
サプリメントには、食事で不足している栄養分を補う役割があります。
しかし、多く摂れば、摂るほどいいというわけではありません。
過剰に摂ると、吐き気や下痢が現れる場合があるため、注意しましょう。
特に、脂溶性のビタミンである、ビタミンA・D・E・Kは、体内に蓄積されやすく、過剰摂取してしまうと、副作用が出やすい傾向にあります。
最低でも2ヵ月は続ける
肌は、約28日の周期で生まれ変わることで、健康な状態を保っています。
この肌の生まれ変わりが正常に行われることで、肌荒れは徐々に改善されていきます。
また、サプリメントは、あくまで栄養を補う食品の一種で、即効性のあるものではありません。
サプリメントで肌荒れの改善を目指すには、目安として最低でも2ヵ月程度は経過を見ましょう。
ただし、サプリメントを継続していても肌荒れが治らない場合は、医薬品などでの治療が必要になります。
なかなか肌荒れが改善されない場合は、皮膚科を受診しましょう。
飲み合わせに注意する
サプリメントには、併用することで効果が減少したり、副作用のリスクが高まるものがあります。
例えば、ビタミンC配合のサプリメントは尿とともに排泄されやすいので、利尿作用のある薬との併用では、ビタミンCの吸収力が低下します。
また、ビタミンE配合のサプリメントと血液凝固作用のある薬を一緒に摂ると、血液凝固異常を引き起こすリスクがあります。
その他の薬と合わせて新しいサプリメントを飲み始める前には、念のため医師や薬剤師に相談することを推奨します。
サプリメントで肌荒れが治らない場合は皮膚科へ
サプリメントはあくまで不足した栄養素を補うものなので、直接肌荒れを治す効果はありません。
サプリメントで肌荒れが治らない時は、皮膚科に行って相談してみましょう。
「皮膚科に行く時間がない」という方は、オンライン診療を活用する選択肢もあります。
東京美肌堂では、
- LINEで完結する「オンライン診察」
- 土日祝も夜10時まで受診可能
- 当日予約もできるから気になったときにすぐ診察
- あなたに合った医療用医薬品・内服薬・外服薬・漢方薬がわかる
- 初診料・再診料・処方箋料・相談料が0円
といった、忙しい方でも美容皮膚科を受診できるオンライン診療サービスを提供しています。
ご予約は下記ボタンから受け付けていますので、気になった方はチェックしてみてくださいね!
東京美肌堂の診察予約はこちらから
東京山手クリニック
藤原東華 医師
当院は「あなたのお肌のかかりつけ」をコンセプトに、皆さんのお肌を作り直すサポートをしていきたいと考えております。ただ肌悩みを改善するだけではなく、健康で美しいお肌を取り戻し、笑顔で日々を過ごせるよう、お手伝いさせていただければ幸いです。