角質除去すると肌がきれいになるって本当?
顔のくすみ、肌トラブルに悩まされている…。
古い角質の蓄積は、ニキビやくすみ、肌のハリ低下など様々な肌トラブルを引き起こします。
角質除去を正しく行えば、あなたの肌トラブルの解決に繋がるかもしれません。
しかし、過度に角質を取り除いてしまうと、肌が刺激に敏感になり、さらなる肌トラブルを引き起こしてしまう可能性があります。
そこで今回は、効果的な角質除去の方法や角質除去の注意点を解説していきます。
この記事でわかること
- 角質は除去しなくても、しすぎてもいけない
- 角質除去を怠り角質が溜まるとさまざまな肌トラブルの原因となる
- 角質を除去するには、ピーリング剤で角質を剥がすのが有効
目次
「角質」とは?除去したほうがいいもの?
角質とは肌表面の皮脂細胞のことであり、肌の再生機能(ターンオーバー)が乱れることにより蓄積し、肌トラブルの原因となります。
肌に古い角質が蓄積してしまうと、肌トラブルを引き起こしますが、逆に角質を取り除き過ぎても肌には悪影響を及ぼします。
この章では蓄積と除去のバランスが重要な「角質とは何か」について解説していきます。
肌表面の皮脂細胞のこと
角質とは、肌表面からみて、皮脂膜(※)の次にある層のことを指します。
正式には「角質細胞」と呼ばれ、古くなった皮膚細胞が溜まって形成される層のことです。
角質細胞は皮膚の最外層で重要な役割を果たしています。皮膚の水分が蒸発するのを防ぎ、外的刺激から体を守る保護膜として機能しているのです。
健康的な肌を維持するためには、適度な厚さの角質層が必要不可欠です。
ターンオーバーの乱れが原因で古い角質が蓄積される
肌の角質は、古い角質が剥がれ落ちて新しい角質が生成される「ターンオーバー」という入れ替わりの過程を繰り返しています。
しかし、角質のターンオーバーが乱れると、古い角質が肌に蓄積し過ぎてしまいます。
ターンオーバーの乱れは、以下のような原因で発生します。
- 適切ではないスキンケア
- 乱れた生活習慣
- 加齢
- 睡眠不足
- ストレスの蓄積
このように、ターンオーバーの乱れが原因で古い角質が過剰に溜まってしまうと、肌のくすみ、毛穴の詰まり、ニキビなどの肌トラブルが生じてしまいます。
適切な角質ケアで古い角質を取り除き、ターンオーバーを正常化させることが重要です。
適度な角質除去が肌のバランスを保つ
角質は、ターンオーバーの乱れにより蓄積されてしまうと、肌トラブルの原因となると解説しました。
しかし、角質は決して「悪いもの」ではありません。むしろ適度な量の角質層は肌を保護する大切な役割を担っています。
そのため、角質層を完全に除去してしまうと、肌の保護機能が失われ、かえって乾燥や炎症を引き起こしかねません。
適切な角質除去とは、古い角質を取り除きつつ、健康な角質層を残すことです。これにより、肌の弾力性やバリア機能が維持され、トラブルのない理想的な肌質を保つことができるのです。
適切な角質除去法については、この記事の後半で解説していくので参考にしてみてくださいね。
角質除去を怠ると起きるトラブル
肌の角質量が適切でないと、肌のバリア機能が低下し、さまざまな肌トラブルを引き起こします。
具体的には以下の肌トラブルを引き起こすとされています。
- ニキビができやすくなる
- 肌がくすんで見える
- 化粧ノリが悪くなる
- 肌のハリが失われる
一つずつ詳しく見ていきます。
ニキビができやすくなる
角質除去を怠った結果、角質が蓄積すると毛穴が詰まりやすくなります。
毛穴が詰まると、その中で皮脂や古い角質細胞が酸化して炎症を起こし、ニキビの原因になってしまうのです。
定期的な角質ケアで古い角質を落とし、毛穴の詰まりを予防することが大切です。
適切な角質除去を行えば、ニキビの発生率を下げることができます。角質ケアを怠らないよう気をつけましょう。
肌がくすんで見える
古い角質が肌に溜まると、肌がくすみがちになります。その理由は主に2つあります。
- 角質が酸化してメラニンが生成される
- 光の反射が乱れる
1つ目は、古い角質が酸化してメラニンが生成されるためです。
酸化した角質にメラニン色素が沈着すると、肌が暗くくすんだ印象に見えてしまいます。
2つ目は、光の反射が乱れることによる影響です。
角質層は光を適切に反射させることで、透明感のある肌を作り出しています。
しかし、蓄積した古い角質が光の反射を妨げると、肌に明るさやツヤが失われ、くすんだ印象を与えてしまうのです。
化粧ノリが悪くなる
適切な角質ケアを怠り角質が蓄積すると、化粧のノリが悪くなる原因になります。
肌の上に、古い角質が多く残っていると、化粧下地やファンデーションなどがなめらかに伸びにくくなってしまいます。
これは化粧料が古い角質に引っかかり、肌に密着しにくくなるためです。
さらに、化粧した後も角質が溜まっている部分では毛穴が目立ったり、化粧くずれが起こりやすくなります。
一方で、適切に古い角質を除去し、なめらかな肌作りができれば、化粧料もなめらかに伸び広がり、自然で美しい肌に仕上がります。
肌のハリが失われる
適切な角質除去を怠ると、古い角質が肌の表面に溜まり過ぎて、肌のハリが失われてしまう可能性があります。
肌のハリは、表皮の下にある「真皮層」にある線維状の組織(コラーゲンやエラスチン)によって支えられています。
しかし、古い角質が溜まり過ぎると、肌内部での栄養の行き渡りが悪くなり、ハリを支える組織が正常に働かなくなります。
また、古い角質があると、保湿成分が角質層を通過しづらくなります。
その結果、真皮層の細胞が適切に保湿されず、コラーゲンやエラスチンの生成が阻害されてしまいます。
定期的な角質ケアで古い角質を取り除き、真皮層への栄養と保湿を適切に行うことで、肌のハリを保つことができます。
ハリのある肌を維持するためにも、怠らずに角質ケアを続けましょう。
顔の角質を除去する方法
ここまで、角質が蓄積されることで起こる肌トラブルについて解説させていただきました。
次に、顔の角質を除去する具体的な方法を解説していきます。
市販のピーリング剤を使う
一番手軽に行うことができる角質除去方法は、「市販のピーリング剤」での角質除去です。
今回は市販のピーリング剤を3つご紹介します。
ロゼット ゴマージュ
「ロゼット ゴマージュ」は、果実AHAの働きで、古い角質を剥がすピーリングジェルです。
果実AHAは、肌の新陳代謝を活性化させ、古い角質を剥がす作用があります。
このフルーツ酸の作用により、肌のザラつき改善、透明感UP、ニキビの改善などの効果を期待できます。
メラノCC ディープクリア 酵素洗顔
「メラノCC ディープクリア 酵素洗顔」は、「酵素」の働きで、角質を除去する作用のある洗顔料です。
酵素は、タンパク質汚れを分解し角質を取り除く作用があります。
本来「酵素」という成分は、水に触れると働きが弱まるとされていますが、独自の技術で酵素が水に触れても、働きを弱めないように調整されています。
泡立ててから使用するため、肌にも優しく敏感肌の方におすすめしたい洗顔料になります。
明色化粧品 DETクリア | ブライト&ピール ピーリングジェリー
「ブライト&ピール ピーリングジェリー」は、余分な角質を浮き上がらせるAHAと、角質を軟化するBHAをダブルで配合したピーリング剤です。
無香料、無着料、アルコールフリー、パラベンフリー、好物油フリーと、肌にも優しい商品です。
皮膚科で薬を処方してもらう
蓄積された角質は、肌のターンオーバーを改善することで除去することができます。
今回は、肌のターンオーバー改善効果を期待できる医薬品を2つ紹介させていただきます。
ハイチオール
ハイチオールは、「Lシステイン」というアミノ酸の成分を含む医薬品です。
「L-システイン」は、皮膚に多く含まれており、肌を生成するアミノ酸成分です。
この「L-システイン」は、摂取することで肌のターンオーバーを促進する作用があります。
副作用として、悪心や下痢、口の乾き、軽度の腹痛などが起きることもあります。
ハイチオールについて詳しくはこちら
ハイチオールは医薬品?シミ改善だけではない美容効果や副作用を解説トレチノイン
トレチノインは、ビタミンAを主成分とする医薬品で、ターンオーバーを促進する作用があります。
しかし、妊婦の方、授乳期間中の方は使用が禁止されていたり、肌が乾燥しやすくなるといった副作用があるため、医師の指示に従いながら使用する必要があります。
トレチノインについて詳しくはこちら
トレチノイン治療の失敗を防ぐには?色素沈着や赤みが出た場合の対処法も解説美容皮膚科で施術を受ける
角質を除去する手段として、美容皮膚科でのピーリング施術が挙げられます。
美容皮膚科でのピーリングは、専門家の手により行われるため市販のピーリングとは違い、より作用の強い薬剤を用いて行われます。
ケミカルピーリング
ケミカルピーリングは、肌に特殊な薬剤を塗布することで、古い角質を除去する治療法です。
ケミカルピーリングで使われる薬剤には、市販薬でも使われる「BHA」の他にも「乳酸」や「グリコール酸」などがあげられます。
酸の種類 | 原料 |
---|---|
比較的マイルドで低刺激な「AHA(フルーツ酸)」 | リンゴ・ぶどうなど |
比較的マイルドで低刺激な「乳酸」 | サワーミルク |
浸透力の高い「グリコール酸」 | タマネギ・サトウキビ |
ケミカルピーリングはダウンタイムがありません。
しかし、施術後しばらくは肌が敏感になるため、保湿ケアや紫外線対策を意識的に行う必要があります。
ハイドロピーリング
ハイドロピーリングは、水流を活用したピーリング方法です。
角質を軟化させる薬を塗布してから、水流のパワーで角質を除去するため、ダウンタイムがなく直後からメイクができたり、他のレーザー治療などと併用することができるため、敏感肌の方におすすめの治療法です。
古い角質を蓄積させないスキンケア
蓄積した古い角質を適切に取り除くことは大切ですが、古い角質の蓄積を予防することも大切です。
古い角質を蓄積させないためには、日々のスキンケアを適切に行い、肌のターンオーバー(生まれ変わり)を停滞させないことが重要です。
この章では、古い角質の過度な蓄積を防ぐスキンケアの手順を紹介していきます。
手には、およそ100万もの雑菌が付着しているとされています。
手に付いた雑菌が顔の繊細な皮膚に付着すると、肌トラブルの原因になります。
洗顔料を使って洗顔をしていく前に、顔に付着した余分な皮脂やホコリを洗い流しましょう。
冷たい水だと肌に刺激を与えやすく、温度の高すぎるお湯だと肌に必要な皮脂まで洗い流しやすくなるため、35℃~38℃のぬるま湯を使いましょう。
洗顔料は、必ず洗顔ネットを使って泡立ててから使うようにしましょう。
洗顔料をしっかりと泡立てることで、肌への摩擦刺激を抑えることができます。
洗顔の際に、摩擦が生じてしまうと、肌の皮脂や角質を取り除きすぎてしまい、肌にダメージを与えてしまいます。
洗顔の際に肌に摩擦刺激が加わらないように、泡立てネットで泡立てた泡を肌に優しく乗せていくようにしましょう。
ゴシゴシ擦らなくても、泡立てネットできめ細かい泡が作れていれば、きちんと汚れを落とすことができます。
洗顔後、水分をタオルで拭き取る際も、タオルでゴシゴシ擦るのは控えましょう。
また、タオルは清潔なものを使用するようにして下さい。
洗顔後は、肌が乾燥しやすい状態にあるため、洗顔後すぐに保湿を行うようにしましょう。
保湿の際は500円玉くらいの量の化粧水を手に取り、手のひらで広げます。
その後成分がしみこむように両手で顔を覆うように化粧水を付けます。
肌が手に吸い付く感じがしたら、化粧水がしっかり浸透している証拠なので、最後に確認してみましょう。
足の裏・かかとの角質を除去する方法
足の角質が分厚くなっている…
足の角質を除去する方法は?
足も角質が溜まりやすい部位です。このようなお悩みがある方も多いのではないでしょうか?
最後に、足の角質の除去方法を解説していきます。
足の角質を除去する方法は大きく分けて以下の3つが挙げられます。
- 保湿してターンオーバーを促進する
- 角質を削り取る
- 角質パックで軟化させて除去する
一つずつ解説していきます。
保湿してターンオーバーを促進する
足の裏やかかとの角質を除去するには、適切な保湿ケアがとても重要です。
保湿を怠ると、ターンオーバーが乱れ、古い角質が取れにくくなってしまうからです。
保湿ケアにより、古い角質が柔らかくなると、肌のターンオーバー(角質細胞の新陳代謝)が促進されます。ターンオーバーが円滑になれば、新しい角質が生まれ、古い角質が自然に剥がれ落ちやすくなるのです。
「なめらかかかとスティック」は、天然保湿成分オリーブオイルやスクワラン、キダチアロエ葉エキスを配合しており、乾燥をした肌に潤いを与えて、ターンオーバーの改善を促します。
角質を削り取る
すぐに角質を除去したい方は、角質を削り取る方法が有効です。
足の角質を削り取る方法には2通りの方法があります。
一つずつ解説していきます。
角質除去リムーバーで削り取る
足の裏やかかとの固くなった角質層は、なかなか手で剥がすだけでは取れません。そこで活躍するのが、角質除去に特化した専用のリムーバーグッズです。
リムーバーを使う際は、事前に角質を十分に柔らかくしておくことが重要です。入浴時に浸したり、保湿パックをするなどして、古い角質を柔らげてからリムーバーを使いましょう。
無理に固い角質を削ると肌を傷つける可能性があるので、注意が必要です。適度な力加減で、丁寧に角質を削り取るようにしましょう。
「ツインヘッド かかと角質除去」は、肌の状態に合わせて2種類のヘッドを使い分けることができる商品です。
使用後は、水で洗い流すことができるため、衛生的に管理することができます。
スクラブで削り取る
足の裏やかかとの固い角質を除去する際、スクラブを使うのも効果的な方法です。スクラブには角質を削り取る役割があります。
スクラブは、微小な粒子が古い角質にあたることで、角質を剥がしていく角質除去方法です。
スクラブを使う際は、まず足を十分に湿らせ、スクラブを塗布します。
そして円を描くようなマッサージ動作で、粒子が角質にあたるように優しく擦ります。
粒子の刺激により、古い角質が剥がれ落ちていくはずです。
ただし、力を入れすぎて強く擦りすぎると、肌を傷つける可能性もあります。
スクラブの粒子は足の角質を優しく削るためのものなので、無理な力は避けましょう。
スクラブ後は、しっかりと足を洗い流し、保湿クリームで潤いを与えることが大切です。スクラブと保湿のWケアで、角質除去後もきれいな肌を保つことができます。
「ドクターショール ラフスキンリムーバー」は、角質を剥がれやすくする成分AHAと、天然軽石のスクラブを配合し、2つの有効成分が角質を除去してくれます。
足だけでなく、ひじやひざに使うこともできます。
角質パックで軟化させて除去する
角質を除去する目的で作られたパックを使って、角質を除去する方法もおすすめです。
角質パックとは、角質を剥がす成分のあるピーリング液に一定時間足を浸すことで、角質を除去するアイテムです。
スクラブやシェイバーで角質を削り取る方法よりも、肌への刺激を与えずに角質ケアができるため、敏感肌の方には角質パックでの角質ケアがおすすめです。
「美★革命 ましゅまろ素足」は、角質を剥がれやすくする成分AHAの他に、肌を保湿するコラーゲンも配合されている角質パックです。
また、パックをする時間も40分と比較的短く、忙しい方も使用することができます。
使用後1週間程度で古くなった角質が剥がれ落ちる効果があります。
角質除去をし肌トラブルを改善したいなら皮膚科へ
蓄積された角質は、適切な方法で除去しないと、効果がなかったり、角質を取りすぎて肌トラブルになったりと多くのリスクがあります。
なので、肌トラブルにお悩みであれば、まずは皮膚科に行くことをおすすめします。
皮膚医の診察を受けることで自分の肌の状態や、適切な治療法を理解することができ、効率的に肌トラブルを改善することができます。
皮膚科に行く時間がない方はオンライン診療がおすすめです。
東京美肌堂では、
- LINEで完結する「オンライン診察」
- 土日祝も夜10時まで受診可能
- 当日予約もできるから気になったときにすぐ診察
- あなたに合った医療用医薬品・内服薬・外服薬・漢方薬がわかる
- 初診料・再診料・処方箋料・相談料が0円
といった、忙しい方でも美容皮膚科を受診できるオンライン診療サービスを提供しています。
ご予約は下記ボタンから受け付けていますので、気になった方はチェックしてみてくださいね!
東京美肌堂の診察予約はこちらから
東京山手クリニック
都丸真依子 医師
当院は「あなたのお肌のかかりつけ」をコンセプトに、皆さんのお肌を作り直すサポートをしていきたいと考えております。ただ肌悩みを改善するだけではなく、健康で美しいお肌を取り戻し、笑顔で日々を過ごせるよう、お手伝いさせていただければ幸いです。