蒸しタオルを使った毛穴ケアは効果的と、聞いたことがある方もいるかもしれません。
実際に効果はあるの？正しい手順は？
蒸しタオルでのケアを試す前に、気になることも多いですよね。
また、蒸しタオルでのケアを継続していても、効果が実感できない方は、手順が適切でない可能性が考えられます。
本記事では、蒸しタオルを使った効果的なケア方法を、徹底的に解説していきます！
この記事でわかること
- 蒸しタオルは毛穴のつまり解消に効果的
- 正しい方法で行わないと毛穴悩みが悪化するリスクがある
- セルフケアで改善しないときは、美容皮膚科を受診するのがおすすめ
目次
蒸しタオルで毛穴悩みは解消できる？
蒸しタオルは、大きく2つの作用で、毛穴悩みにアプローチします。
血行を促進して毛穴を開く作用と、毛穴に詰まった角栓を柔らかくする作用です。
これにより、クレンジングや洗顔時に、毛穴汚れが落ちやすくなるため、蒸しタオルは毛穴ケアに効果的と言われています。
ただし、すべての毛穴トラブルに効果があるわけではありません。
そのため、蒸しタオルでのケアを始める前に、自分の毛穴悩みの種類を確認してみましょう。
| 毛穴の種類 | つまり毛穴 | 開き毛穴 | たるみ毛穴 | メラニン毛穴 |
|---|---|---|---|---|
| イメージ |  |
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| 特徴 | 角栓が詰まっていて、黒ずんでいる場合がある | 丸くぽっかりと穴が開いたように見える | しずく型で、皮膚を持ち上げると目立ちにくい | リング状に黒ずみ、ざらざらしていない |
| 原因 | 皮脂の過剰分泌/汚れ/乾燥 | つまり毛穴の悪化/乾燥 | 加齢による肌のハリの衰え | メラニン色素の沈着 |
毛穴の詰まりには効果的である
蒸しタオルは、つまり毛穴のケアには効果的です。
「つまり毛穴」とは、毛穴に皮脂や角質などの汚れが詰まっている状態を指します。
手触りが、ざらざらする場合は、これらの汚れが固まってできた角栓の可能性が高いでしょう。
蒸しタオルは、熱や蒸気によって毛穴の汚れを柔らかくします。
また、蒸しタオルで肌を温めることで血行が促進されて、毛穴が開きやすくなります。
毛穴が開き、毛穴汚れが柔らかくなることで、クレンジングや洗顔で落としやすくなるのです。
そのため、蒸しタオルは、毛穴の詰まりに効果的と言われています。
「つまり毛穴」についてさらに詳しくはこちら
毛穴詰まりの原因と解消法を解説！効果的なセルフケアや皮膚科での治療とは？
毛穴詰まりが悪化すると、毛穴の入り口が押し広げられて「開き毛穴」になります。蒸しタオルは、毛穴のつまりの解消を助けるため、汚れの蓄積が要因で発生する開き毛穴であれば、予防につながります。
毛穴の開き・たるみ・色素沈着には効果的でない
蒸しタオルは、毛穴の開き・たるみ・色素沈着のケアには、効果的ではありません。
乾燥による毛穴の開き・たるみ、また、色素沈着は、毛穴に汚れが溜まっている状態ではないです。
蒸しタオルを使ったケアは、毛穴の汚れの詰まりの解消を助けますが、それ以外の効果は期待できません。
毛穴の開き・たるみ・色素沈着の毛穴悩みを解決するには、他のアプローチが必要です。
たるみ毛穴や開き毛穴についてさらに詳しくはこちら
毛穴が開く原因を徹底解説！年代や肌質ごとの「開き毛穴」のケア方法とは
たるみ毛穴の原因とは？改善に導くスキンケア方法や予防法を解説！
蒸しタオルで行う毛穴ケアの効果
蒸しタオルで行う毛穴ケアでは、主に2つの効果が期待できます。
毛穴の詰まりの解消に、蒸しタオルがどのように働きかけるか解説します。
熱で皮脂・角質・角栓を柔らかくする
毛穴の汚れは、放置すると酸素に触れて、酸化して硬くなります。
硬くなった毛穴汚れは、洗顔やクレンジングのみでは、なかなか取り除きにくくなります。
そこで、蒸しタオルが活躍します。
蒸しタオルは、人肌より温かい温度の状態で使用するのが一般的です。
毛穴に詰まった角質や角栓などの汚れは、蒸しタオルの熱を当てると柔らかくなります。
そのため、蒸しタオルを当ててから洗顔・クレンジングを行うと、柔らかくなった毛穴汚れを取り除きやすくなるのです。
血行を促進して毛穴を開く
蒸しタオルで肌を温めると血行が促進されて、毛穴が開きます。
毛穴が開くと、角質や角栓などの汚れが毛穴から出るための空間が生まれます。
これにより、クレンジングや洗顔で毛穴の汚れが落ちやすくなるのです。
また、血行が促進されると肌のターンオーバー（※）が促進されるため、古い角質が正常に排出されて毛穴詰まりの予防にもなります。
※肌のターンオーバーとは、肌が一定周期で生まれ変わる仕組みのことです。
蒸しタオルを使った効果的な毛穴のケア方法
上記では、蒸しタオルを使ったケアの毛穴への効果を解説してきました。
ここからは、実際に蒸しタオルを使った効果的な毛穴のケア方法を紹介します。
蒸しタオルの作り方や洗顔後の保湿ケアまで、以下の手順に沿って実践してみてくださいね。
①クレンジング前に蒸しタオルを当てる
蒸しタオルを使うタイミングは、「クレンジング前」です。
クレンジング前に、蒸しタオルで毛穴を開かせることで、毛穴に詰まったメイク成分や汚れが浮きやすくなります。
以下の手順で蒸しタオルを準備してから、全顔に当てましょう。
「洗顔後・化粧水前」に蒸しタオルを当てて、化粧水の浸透力を高めるケアもありますが、今回は、蒸しタオルで毛穴汚れを落としやすくするケアを解説します。
タオルを水で濡らし、かたく絞ります。水がしたたり落ちなくなる程度まで、しっかり絞りましょう。絞りが足りていないと、仕上がり温度にムラが出てしまうので注意しましょう。
タオルをラップで包み、500Wの電子レンジに入れ30～60秒温めます。温めすぎてしまうと火傷の恐れがあります。40～42℃を目安ｓに、使用しましょう。電子レンジから取り出す前に、少し冷ましてから取り出すのがおすすめです。
顔の皮膚は非常にデリケートなため、気づかない間に火傷を負ってしまう場合があります。火傷はシミなどの肌トラブルを引き起こしやすいので注意しましょう。
蒸しタオルを顔に2～3分間当てます。特に毛穴汚れが気になる部分の上で、タオルを軽く押さえて密着させると、毛穴が開きやすくなります。
✔ おぼろタオル 顔専用 専顔タオル
肌へのストレスが限りなく少なくなるように繊細な糸で時間をかけて作られています。摩擦を抑え、吸水性にも優れているため、蒸しタオルとして使用するのにも、おすすめのタオルです。
②蒸しタオル後にクレンジング・洗顔を行う
蒸しタオルで毛穴を開かせた後は、クレンジングと洗顔を行います。
毛穴に詰まった汚れが硬くなって現れる角栓は、約7割が古くなったタンパク質でできています。
そのため、タンパク質を分解する働きがある酵素が配合されたクレンジング料・洗顔料がおすすめです。
クレンジング料でメイクなどの油溶性の汚れを落とします。蒸しタオルで毛穴が開いた状態の肌は非常に敏感なので、なるべく摩擦を与えないよう優しくなじませた後、ぬるま湯ですすぎます。お湯の温度が熱すぎると肌に必要なうるおい成分まで流してしまうため、35℃程度のぬるま湯で洗い流しましょう。
✔ ルシェリ 酵素クレンジングオイル
酵素の力でメイク・毛穴汚れ・ザラつきまでしっかり落としてくれるオイルタイプのクレンジングです。
✔ ソフティモ クリアプロ 酵素クレンジングオイル
酵素の力で毛穴につまった蓄積汚れを分解。つるすべ肌にみちびくクレンジングオイルです。
洗顔料で汗や皮脂・古い角質、ほこりなどの水溶性の汚れを落とします。肌への摩擦をなるべく減らすために、洗顔料はよく泡立てるようにしましょう。泡立てネットを使うと濃密な泡を作ることができます。洗顔料を肌になじませた後は、ぬるま湯ですすぎましょう。適温はクレンジングの際と同じく35℃程度です。
✔ メラノCC ディープクリア 酵素洗顔
タンパク分解酵素が、毛穴汚れを除去します。ピュアビタミンC配合で、うるおいを守り、つるんとした透明感のある肌に導く洗顔料です。
✔ 雪肌精 雪肌粋 クリア 洗顔パウダーM
ぬるま湯を加えて泡立てて使うパウダータイプの洗顔料です。タンパク質分解酵素と2種類の肌荒れ防止成分が配合されており、肌荒れを防ぎながら優しく毛穴汚れを除去します。
蒸しタオルとは別の、乾いた清潔なタオルでゆっくり肌を抑えるように水気をふき取りましょう。ゴシゴシと擦ったり、強い力で押さえつけると、肌への刺激になってしまうのでNGです。
③洗顔後に保湿ケアを行う
洗顔後の肌は、水分が蒸発して乾燥しやすい状態です。
蒸しタオルで開いた毛穴をそのままにしておくと、毛穴に汚れが溜まりやすくなります。
クレンジング・洗顔まで終わったら、必ず保湿ケアをして毛穴を引き締めることが大切です。
化粧水で保湿をして、肌に水分を補いましょう。水分を補うことで毛穴がきゅっと引き締まりやすくなります。冷やした化粧水ミストを吹き付けると、より毛穴を引き締めやすいです。化粧水の後にシートマスクを使用して、さらに保湿してあげても良いでしょう。
✔ オルビス クリアフル ローション L(さっぱりタイプ)
ビタミンC誘導体をはじめとした5種類の整肌成分からなる「ナノVCショットカプセル」で毛穴の目立ちをケアしてくれる化粧水です。
✔ IPSA ザ・タイムR アクア
肌の水分バランスを整える独自の保湿成分がキメを整えて水をまとったような感触を持続させる化粧水です。
化粧水で保湿した後は、美容液で毛穴悩みに有効な成分を補いましょう。例えば、ビタミンCには、皮脂分泌を抑え、角質層を柔らかくして毛穴詰まりを防ぐ働きがあります。ビタミンCが高濃度で配合されているものや、ビタミンCの働きを高めてくれるビタミンB・ビタミンE・ビタミンAが配合されている美容液を選ぶのがおすすめです。
✔ オバジ C25 セラム ネオ
独自技術により水溶性のピュアビタミンCと、油溶性のビタミンEが両方配合された美容液です。高濃度・高浸透のビタミンが安定的に肌に届くことで、毛穴の目立たないキメ・ツヤのある肌に導きます。
✔ FEMMUE ルミエール ヴァイタルC
ビタミンC誘導体と3つのツヤ成分が配合されており、なめらかでキメの整った透明感のある肌に導く美容液です。
化粧水や美容液の蒸発を防ぐためには乳液で蓋をしてあげましょう。角質層に潤いを与えて、毛穴詰まりを防ぐセラミド成分やビタミンCが配合されたものを選ぶと良いでしょう。
✔ トゥヴェール セラミドミルク
肌を外部からの刺激から守るバリア機能を強化するヒト型セラミドが配合されています。バリアそのものを補うことで、健やかでしなやかな肌へ導く乳液です。
✔ メラノCC 薬用しみ対策美白乳液
持続型ビタミンC誘導体配合で高い保湿力を持つ乳液です。抗炎症成分も配合されており肌荒れ予防にも効果的です。
④週に1～2回の頻度で行う
蒸しタオルで毛穴を開いた後にクレンジング・洗顔を行うと、通常よりも洗浄力が強く、肌への負担が大きくなります。
そのため、頻繁に蒸しタオルを使いすぎると、本来肌に必要な皮脂や水分が奪われてしまい、乾燥を招きます。
蒸しタオルを使う頻度は、週1～2回にしましょう。
蒸しタオルは毛穴を開くことで、毛穴に詰まった汚れを落としやすくします。毛穴にメイク成分や皮脂など、1日の汚れが溜まった夜のケアで使用すると、より効果を実感しやすくなります。
毛穴悩みを悪化させる蒸しタオルを使ったNGケア
蒸しタオルは、毛穴詰まりの解消に効果的なケア方法の一つです。
しかし、正しく使用しないと他の肌トラブルを招いたり、毛穴悩みが悪化してしまうこともあるので注意が必要です。
顔に当てる時間を守らないと効果を得にくい
蒸しタオルを顔に当てる時間は、短すぎても長すぎても十分な効果が得られなくなります。
蒸しタオルを使用しても、毛穴悩みが解消されにくい場合は、顔に当てる時間が適切でない可能性があります。
蒸しタオルを顔に当てる時間は、2～3分にしましょう。
蒸しタオルを顔に当てる時間が短すぎると毛穴汚れが落ちにくくなります。
蒸しタオルの蒸気や熱が十分に行き渡らないことによって、毛穴があまり開かないためです。
蒸しタオルを当てる時間が長すぎると、蒸しタオルが冷えてきてしまいます。
せっかく開いた毛穴が冷却されることで再び閉じてしまい、毛穴汚れが落ちにくくなります。
保湿を怠ると毛穴の詰まりが悪化する
蒸しタオルの後の保湿ケアを怠ると、毛穴の詰まりが悪化する原因になります。
蒸しタオルを使った後は、毛穴が開いた状態になります。
そのため、開いた毛穴がそのままになると、汚れが溜まりやすくなります。
蒸しタオル後の保湿は、蒸しタオルを使って開いた毛穴に水分を補い、引き締める役割を持ちます。
そのため、蒸しタオルの使用後の肌は、入念に保湿をして毛穴を引き締めましょう。
毎日行うと乾燥を招く
蒸しタオルを毎日使うと、乾燥を招きます。
肌が乾燥すると、毛穴汚れを排出する肌の新陳代謝（肌のターンオーバー）が滞ります。
その結果、毛穴詰まりが解消されない悪循環が生まれてしまいます。
蒸しタオルを使う頻度は、週1～2回にとどめましょう。
温度が高すぎるとシミの原因になる
蒸しタオルの温度が高すぎると、肌が軽いやけど状態になり、色素が沈着してシミの発生につながります。
特に、火傷などの炎症による色素沈着（シミ）は、一度できてしまうとなかなか消えにくいため、注意が必要です。
人肌より少し温かい40～42℃の間での温度の蒸しタオルを使用するのが有効です。
蒸しタオルで毛穴悩みが改善しないときは美容皮膚科へ
蒸しタオルを使って毛穴ケアをする際は、本記事で紹介した肌に負担の少ない方法で行ってくださいね。
蒸しタオルをはじめとするセルフケアを続けても、毛穴悩みが改善しない方は、美容皮膚科を受診しましょう。
美容皮膚科では、施術や医薬品を用いて、効果的に毛穴悩みの解消を進めていきます。
「美容皮膚科に行きたいけど、時間がない…。」という方は、オンライン診療を活用するのもおすすめです。
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福田麻衣 医師
美容皮膚科/美容外科
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