そばかすは遺伝的な要因が大きいの?
そばかすができる人の特徴はあるの?
そばかすは、主に遺伝的な要因で思春期にできやすいと言われているシミの一種です。
ただし、大人になってから外的な要因によって、そばかすが発生する場合もあります。
本記事では、そばかすができる仕組みや原因を徹底解説します!
原因をしっかり理解することで、効果的な対策やケアを行っていきましょう。
この記事でわかること
- そばかすは一時的な色素沈着で、遺伝や紫外線ダメージによって発生する
- そばかすは、紫外線対策と肌のターンオーバーの正常化で発生・進行を予防する
- 年齢を重ねてもそばかすが薄くならないときは紫外線ダメージを受けているので美容治療で治す
目次
そばかすとは自然にできる色素沈着
そばかすは、自然にできる色素沈着の一種です。
シミと呼ばれる肌トラブルには様々な種類がありますが、そばかすは疾患ではなく、健康な肌の特徴とも言えます。
ただし、美容的な観点からすると気になる存在かもしれません。
そばかすは若いころに発生することが多く、年齢とともに徐々に薄くなっていく傾向にあります。
しかし、紫外線による肌ダメージを受けると、そばかすがより濃くなりやすくなります。
一般的なシミとは異なり、そばかすには以下のような特徴があります。
- 小さな点々が集まった状態で、”雀卵斑”と呼ばれるほど細かい
- 色は淡い褐色~茶色のことが多い
- 1つ1つの大きさは直径1mm〜4mmほど
他のシミとの見分け方についてはこちら↓
そばかすとシミの違い・見分け方を知ろう!効果的な治療法と予防法もそばかすの原因
そばかすは、メラニン色素の蓄積で発生します。
通常メラニン色素は肌表皮の最下層部で作られて、ターンオーバーによって肌の表面から剥がれ落ちます。
しかし、メラニンの排出が滞ると、肌の表面近くで蓄積し濃くなってしまうのです。
遺伝によるメラニン保有量のバランス
人や肌の色によってそばかすの発生しやすさが変化するのは、もともとのメラニン保有量が異なるためです。
メラニン色素には、「ユーメラニン」と「フェオメラニン」という2つの種類があります。
「ユーメラニン」は黒色メラニンとよばれ、「フェオメラニン」は黄色~赤色のメラニンを指します。
2種類のメラニン色素は髪色や肌色に影響しますが、「ユーメラニン」が多い人のほうがそばかすができやすい傾向にあるのです。
実際に2種類のメラニン保有量や傾向の違いについて日本人と西洋人で比較してみます。
東洋人(日本人含む) | 西洋人 |
---|---|
ユーメラニン>フェオメラニン | ユーメラニン<フェオメラニン |
ダークブラウン~黒色 | 金髪・赤髪 |
そばかすが相対的にできにくい人が多い (遺伝的にフェオメラニンが多い場合もありその場合は例外) |
そばかすができやすい人が多い |
メラニンの保有量だけではなく、以下の特徴に当てはまる方はそばかすができやすい体質の可能性があります。
ホルモンバランスの乱れ
そばかすができる原因の1つに、ホルモンバランスの乱れが関係している可能性があります。
ホルモンのバランスが崩れると、肌のメラニン色素を作る細胞が活発になる一方で、古い角質を取り除く肌のターンオーバーのサイクルが乱れがちになります。
この2つの影響により、そばかすがより発生しやすくなってしまうのです。
特に、エストロゲンが急増する思春期に加えて、妊娠中は女性ホルモンの分泌量が変動しやすく、ホルモンバランスが乱れやすいので注意しましょう。
紫外線のダメージ
そばかすは遺伝的な体質の影響を受けますが、両親にそばかすがあるからと言って、子どもにも必ずそばかすができるわけではありません。
実際にそばかすができるかどうかは、紫外線による肌へのダメージ量が大きな要因となります。
強い日光などの紫外線を浴びると、肌のメラニン色素を作る細胞であるメラノサイトが刺激され、通常よりも多くのメラニンが生成されてしまいます。
その結果、既にあるそばかすの色が濃くなったり、新たなそばかすができたりするなど、症状が進行してしまう可能性があります。
ターンオーバーの乱れ
先に説明した「遺伝的体質」「ホルモンバランスの乱れ」「紫外線のダメージ」などの要因に加えて、不十分なスキンケアや睡眠不足なども影響し、肌のターンオーバーは乱れてしまいます。
肌のターンオーバーが正常に行われないと、過剰に作られたメラニン色素が肌の奥に残り続けてしまいます。
その結果、メラニンが蓄積し、そばかすの発生や悪化につながってしまうのです。
適切なスキンケアと生活リズムの維持により、ターンオーバーを整えることが、そばかすの予防や改善に役立ちます。
次の章からは、実際にそばかすを予防するための対策方法について詳しく解説していきます。
そばかすの予防法
そばかすは遺伝の影響に加えて、紫外線やホルモンバランスが原因で発生・進行してしまいます。
しかし、セルフケアでの予防次第で紫外線やホルモンバランスの乱れは肌への影響を最小限にすることができます。
紫外線対策をする
そばかすの発生や進行を防ぐためには、紫外線対策が欠かせません。
紫外線は季節や天候関係なく降り注いでいるので、こまめな紫外線対策が大切です。
日焼け止めを塗る
日焼け止めを使う時は、朝しっかり塗ったとしても、汗や皮脂で落ちてしまうので2~3時間おきに塗りなおすのが理想です。
肌への負担が気になる方は、「ノンコメドジェニックテスト済み」の優しい処方の日焼け止めを選ぶとよいでしょう。
また、化粧下地に日焼け止め効果が含まれている場合でも、スキンケアの段階で予め日焼け止めクリームを塗っておくことをおすすめします。
透明な日焼け止めの上から化粧下地を重ねることで、肌のトーンを均一に保ちながら、より確実な紫外線対策ができます。
日傘・帽子・衣服で肌を覆う
日傘や帽子、長袖の衣服で直接肌を覆うことで、日焼け止めの頻繁な塗り直しの手間を省くことができ、確実に紫外線を防ぐことができます。
日傘を選ぶ際は、紫外線遮蔽率・遮光率・遮熱効果がしっかりとあるものを選びましょう。
帽子や衣服であれば、着用しているだけでも一定の紫外線防止効果はありますが、UPF(紫外線保護指数)値が高いものを選べば、より確実に有害な紫外線を防げます。
外出時は、日焼け止めに加えて、こうした日除け用の日傘や帽子、UPF値の高い衣服を上手に組み合わせて紫外線対策をすると良いでしょう。
UVカットカーテンを付ける
紫外線にはUVAとUVBがありますが、UVAは窓ガラスなども通り抜けて部屋の中まで入り込んできます。
部屋にいるだけでも知らないうちに紫外線を浴びてしまう可能性があるのです。
UVカットカーテンはリーズナブルな価格な上、紫外線カット率が80~90%と高い数値を占めており、室内に入ってくる紫外線対策にうってつけです。
美白有効成分を含む基礎化粧品を使う
美白有効成分を含む基礎化粧品を使うことで、滞ったメラニンの排出を促進しながらメラニン色素の過剰生成を抑制することができます。
そばかすもシミの一種なので、シミへの有効成分であるトラネキサム酸やビタミンC誘導体が配合された化粧品を選ぶのがおすすめです。
ただし、美白有効成分が含まれていても、化粧品にそばかすの発生自体を防ぐ効果はありません。
シミへの有効成分を含む基礎化粧品についてはこちら↓
【医師監修】シミ対策におすすめ美白化粧水16選!選び方のコツとケア方法肌の新陳代謝を促進させる
肌の新陳代謝とは、新しい肌に入れ替わるサイクルのことで「肌のターンオーバー」と呼ばれています。
肌の新陳代謝が促進されて正常に機能することで、メラニンの蓄積を防ぐことができ、そばかすの発生・進行を防ぐことができるのです。
肌の新陳代謝は、様々な要因によって低下してしまうので、予防することが大切です。
睡眠リズムを一定に保つ
質の良い睡眠は肌の新陳代謝を促進するためには欠かせません。
肌のターンオーバーは約6週で1周しますが、睡眠リズムが不規則になると、この周期が遅くなるため肌の新陳代謝の低下につながってしまうのです。
睡眠時間を多く確保するのも一つの方法ですが、肌のターンオーバーを活発化させる成長ホルモンが一番分泌される入睡後3~4時間に良質な睡眠を取ることも効果的です。
寝る3時間前くらいに有酸素運動をし、1~2時間前に入浴して、睡眠時に副交感神経を働かせましょう。
洗顔・保湿を欠かさない
洗顔は古くなった角質を取り除き、保湿は肌を乾燥から守ります。
この肌の新陳代謝のサイクルを円滑に保つことが、そばかすの予防には欠かせません。
さらに、正しい方法で洗顔・保湿を行えば、その効果をより高めることができます。
正しいスキンケアが出来ているか、次から確認してみましょう。
水だけでは、皮脂や古い角質を除去しきれません。
洗顔料で十分に泡立ててから、顔を優しく洗いましょう。
泡立てずに洗うと、摩擦が強くなり過ぎて肌を傷つける恐れがあります。
洗顔後の肌は乾燥しやすい状態なので、化粧水ですぐに水分を補う必要があります。
手のひらに適量(500円玉くらい)の化粧水をとり、肌になじむようにそっと押し込むように塗布しましょう。
化粧水で補った水分は、そのままにすると蒸発しやすいです。
化粧水の蒸発を防ぐために乳液やクリームを塗ることで、水分が肌の奥に閉じ込められ、乾燥が防げます。
食事やサプリでビタミンを摂る
体内の栄養バランスが偏っていると、肌へ十分な栄養が行き届かずに肌のターンオーバーが乱れてしまいます。
肌を作る栄養素 | 働き | 食材 |
---|---|---|
タンパク質 | 皮膚や細胞の生成 | 肉類・魚介類 |
ビタミンA | 皮膚や細胞の増殖 | レバー・ウナギ |
ビタミンB群 | エネルギー代謝の促進 | 魚介類・バナナ |
ビタミンC | コラーゲン合成・抗酸化作用 | かんきつ類・ピーマン |
ビタミンE | 抗酸化作用 | 魚介類・かぼちゃ |
亜鉛 | 酵素の活性化・抗酸化作用 | 牡蠣・ナッツ |
肌の新陳代謝を上げるためには、皮膚や細胞を作るタンパク質やビタミン群、食物繊維などをバランスよく摂取しましょう。
メラニン色素の沈着を防いでくれるビタミンCやL-システインは、サプリメントで特別に補うのも一つの手段です。
また、唾液に含まれるパロチンは若返りホルモンと言われていて肌の新陳代謝を促進する働きを持つので、よく噛んで食べることも大切です。
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ストレッチやマッサージによって、筋肉の硬直を解消することができます。
筋肉は、酸素や栄養を含んだ血液を全身に送るためのポンプ機能をしているので、筋肉が硬直してしまうと血流が滞り、栄養が行き渡らないうえ老廃物も蓄積されてしまうのです。
ストレッチやマッサージは、身体が温まっていて血流が良くなりやすい入浴後に行うのが効果的です。
血流をよくして効率よく老廃物を排出するために、リンパが集まりやすい場所をストレッチしましょう。
首周りのストレッチ | 椅子に座り頭を前に倒して首をゆっくりストレッチする。 左右にもゆっくり倒し、最終的にぐるっと首を回す。 |
足の付け根のストレッチ | 回客や両足の裏を付けて股関節をのばす。 |
脇腹のストレッチ | 左右それぞれ手をあげて、脇腹が伸びるようにストレッチすると同時に脇腹を優しくなでる。 |
膝の裏のマッサージ・前屈 | 痛くない程度の前屈をする。 (膝の裏にもリンパがある) |
精神的なストレスを解消する
精神的なストレスの蓄積は、ホルモンバランスを乱して、女性ホルモンのエストロゲンを減少させます。
エストロゲンが減少すると、コラーゲンが十分に生成されなくなるので、肌のターンオーバーが乱れやすくなります。
軽い運動や趣味に使う時間を確保して、ストレスを解消しましょう。
そばかすの効果的な治療は美容皮膚科へ
そばかすは、遺伝の影響を受けて若いころに発生し、年齢を重ねるにつれて薄くなります。
しかし、なかなか薄くならないときや濃くなっていると感じるときは、紫外線ダメージが蓄積してしまっている証拠です。
紫外線ダメージによるそばかすは、メラニン排出を促進する美容外用薬・内服薬を使って治療するのが効果的です。
メラニン排出を促進する医療用医薬品の例
ハイチオール | ハイドロキノン | トレチノイン |
---|---|---|
肌のターンオーバーを正常化する シミ・そばかすに効果を期待できる |
メラニン色素の生成を抑制する 高い美白効果がある |
メラニンの排出を促進させる シミへの予防効果がある |
美容内服・外用薬を始めるためには、医師の診断を受けて薬を処方してもらう必要があります。
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都丸真依子 医師
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