めんちょうとは?鼻にできる原因と薬での治し方やニキビとの違いを解説

めんちょうの赤みや腫れが1週間くらい引かない…。

そもそもニキビかもしれない。鼻の目立つ場所にできて恥ずかしい…。

膿や赤みを伴う目立ったできものは、めんちょうかもしれません。
めんちょうは、鼻先や顔の中心部にできやすいです。
顔の中心部のできものは、目立ってしまうので、早く治したいですよね。

今回は、めんちょうの原因や治療法などについて、解説します。
不適切なケアをしてしまうと、悪化するリスクがあるので、対処法を正しく理解しておくことが重要です。
本記事を参考に、効果的に症状の改善を目指しましょう。

この記事でわかること

  • めんちょうの原因は黄色ブドウ球菌の増殖
  • めんちょうは一般的には医療機関での治療が推奨されている
  • 鼻周りにできやすいめんちょうを予防するには皮膚の清潔を保つことが大切

「めんちょう(面疔)」とは?症状や特徴

これって本当に「めんちょう」なの?

鼻周辺のできものの正体を調べていたら、めんちょうの可能性が高いと知り、気になっている方もいるかと思います。

めんちょうの見た目は、ニキビや他の炎症性のできものと、見た目が似ています。
そのため、症状を正確に見分けるのが難しいこともあるかと思います。

まずは、そんなめんちょうの症状の特徴について解説します。
以下に当てはまる場合は、めんちょうである可能性が高いと考えられます。

鼻先や顔の中心部にできやすい

めんちょうは、鼻先や顔の中心部にできやすい傾向にあります。
鼻まわりや顔の中心部は、「Tゾーン」と呼ばれます。
Tゾーンは、皮脂の分泌量が多く、吹き出物ができやすい部位です。

めんちょうの原因は、細菌の繁殖です。
鼻はハンカチで押さえたり拭いたりと、意外と手で触れる機会が多い部位の一つです。
手についた雑菌が、鼻に触れる際に付着して増殖する可能性が高まります。
そのため、鼻や顔の中心部には、めんちょうができやすくなるのです。

ドーム状の固いしこりが現れる

めんちょうは、ドーム状に固く盛り上がって現れるのが特徴です。
皮膚の奥のほうに、膿ができるため、皮膚表面が盛り上がります。
老廃物が溜まっているため、固いしこりのような感触があります。

ニキビに比べて固いので、ここが見分けるポイントの1つになるでしょう。

炎症による赤み・膿・ズキズキとした痛みが出やすい

めんちょうは、炎症によって赤みや膿・痛みを伴うケースが多いです。
特に、炎症がひどい場合には、これらの症状が強く現れます。

めんちょうは、細菌が増殖することで、炎症が起きている状態のため、これらの症状を伴いやすいのです。

数日で自然治癒することもあるが膿疱がある場合は皮膚科

実は、めんちょうは、毛嚢炎(もうのうえん)という皮膚疾患が悪化した状態です。
毛嚢炎とは、毛根部分に、細菌が感染して起こる炎症を伴う発疹です。
悪化すると、しこりや痛み、膿疱を伴う「せつ」と呼ばれるものに進行します。
「せつ」が悪化すると「めんちょう」になります。

めんちょうの症状が軽い場合は、自然治癒することもあります。
しかし、炎症や膿を伴うほど、症状が進行した状態であるため、医療機関で治療を進めることがおすすめです。

「めんちょう」と鼻ニキビの違い

めんちょうと似ている症状としては、「鼻にできるニキビ」が挙げられます。

ニキビとめんちょうでは、効果的な治療法が違います。
症状を見誤って治療を進めると、治りが遅くなりやすいので注意が必要です。

以下では、めんちょうとニキビの違いについて詳しく解説していきます。

見た目は似ているが原因菌が異なる

めんちょうは、黄色ブドウ球菌の増殖によって現れる症状です。
一方、ニキビは、アクネ菌の増殖によって発症します。
見た目は似ていますが、原因菌が異なるため別の皮膚疾患と位置づけられるのです。

どちらも皮膚の常在菌ですが、黄色ブドウ球菌は、特に傷を放っておくと増殖しやすくなります。

できものの大きさや数が違う

めんちょうとニキビでは、できものの数が一つだけか複数個所に発生するかで異なる場合が多いです。

めんちょうは一般的に数mm~数cm程の大きさになり、一つだけできやすいのが特徴になります。

その一方で、ニキビは大小さまざまに複数で現れることが多いです
ニキビは大きくても、一つのできものにつき直径3mm程度が一般的と言われています。
ニキビは、皮脂の分泌量が多くなり、毛穴が詰まることで発生します。
そのため、特に皮脂の分泌量が多くなりやすい同じ場所に繰り返しできることがあります。

症状の強さが異なる

めんちょうとニキビでは、現れる症状に差がある場合が多いです。

めんちょうは、既に炎症しているため、痛みやかゆみを伴うことが多いのが特徴です。
その一方で、ニキビは、炎症を伴わないままのものもあります。

めんちょうの場合は、炎症に加えて膿も伴います。
ニキビと比較すると、めんちょうのほうが強い痛みを感じやすい傾向にあります。

「めんちょう」の原因

ここからは、めんちょうの原因を詳しく解説していきます。
日常生活の中に、黄色ブドウ球菌が増殖してしまうきっかけは潜んでいます。
どのような状況で、黄色ブドウ球菌は、増殖しやすくなるのか、詳しく見ておきましょう。

ムダ毛処理や髭剃りのダメージ

ムダ毛処理時のカミソリのダメージは、黄色ブドウ球菌の繁殖を促進させてしまいます。
カミソリの刃を肌に擦ることで、肌が傷ついてしまうことがあります。
傷口では、特に黄色ブドウ球菌が繁殖しやすくなります。

これにより、めんちょうができてしまうことがあるのです。
特に鼻周りの産毛を自分で処理することが多い方は注意が必要です。

ストレスや疲れ

めんちょうができる原因の一つに、ストレスや疲れも挙げられます。
ストレスや疲れが溜まると、肌の新陳代謝が鈍化して、古い角質や汚れが排出されにくくなります。

肌が新しい細胞に生まれ変わらないと、肌の抵抗力(バリア機能)が低下してしまいます。
抵抗力が落ちた肌では、めんちょうの原因菌である黄色ブドウ球菌が繁殖しやすくなります。

そのため、ストレスや疲れをため込むとめんちょうが発症しやすくなるのです。

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肌のターンオーバーとは?促進する方法を知って周期を整えよう

遺伝的な要因

めんちょうは、遺伝的要因でも、発生しやすくなります。
家族でめんちょうになったことがある方がいる場合は、その子供にもめんちょうができるリスクが高いと考えられています。

めんちょうは、皮脂の過剰分泌や、細菌の繁殖によって引き起こされます。
そのため、皮膚の分泌量や細菌の繁殖が起こりやすい要素を引き継いでしまうと、めんちょうが起こりやすくなるのです。

糖尿病などによる免疫力の低下

糖尿病などによって、免疫力が低下することでも、めんちょうができる場合があります。

糖尿病とは、血糖値が高くなってしまう疾患の一つです。
糖尿病にかかると、血液の流れが悪くなったり、菌を殺菌する能力が衰えます。
また、免疫力が下がることで、肌のバリア機能も低下します。
これにより、免疫力と殺菌能力が低下すると、めんちょうの原因菌が繁殖しやすくなってしまうのです。

めんちょうで死亡するケースは稀である

黄色ブドウ球菌が血流を介して脳に達し、死に至る可能性はあります。しかし、そのようなケースは稀で、めんちょうをきっかけに死に至る確率は極めて低いでしょう。

鼻にできた「めんちょう」の治し方

実は、めんちょうは症状の現れ方によって治し方が異なります。

今回は、症状が軽い場合と重い場合に分けて、治し方を解説していきます。

症状が軽度の場合は「薬」を使用する

めんちょうの症状が、比較的軽い場合は、薬を使用して症状を抑えていきます。

めんちょうを治療するには、ステロイド成分が配合されている薬を選択しましょう。
ステロイドは、抗炎症作用を持つため、めんちょうの炎症を抑えることで、改善を目指せます。

ただし、めんちょうは基本的に皮膚科・医療機関で受診することをおすすめします。

【市販薬】オデキュアEX

化膿性の皮膚炎に対応している外用薬です。化膿を抑えるスファジアジンと腫れを鎮めるジフェンヒドラミンサリチル塩酸が配合されており、「膿」と「腫れ」それぞれにアプローチできます。顔にも使用可能です。

【市販薬】テラマイシン軟膏a

2つの抗生物質が配合された外用薬です。緑膿菌に効果のあるポリミキシンB硫酸塩と広い抗菌力を示すオキシテトラサイクリン塩酸塩が化膿性皮膚疾患を改善します。成分が強い市販薬なので、深い傷やただれている箇所には使用しないようにしましょう。

めんちょうにオロナイン軟膏は効く?

オロナイン軟膏はめんちょうを改善する効果はありません。オロナイン軟膏は、ニキビの原因菌となるアクネ菌の増殖を防ぐ効果がありますが、黄色ブドウ球菌を防ぐ効果はありません。そのため、めんちょうを改善する効果は期待できないのです。

オロナイン軟膏について詳しくはこちら

ニキビに「オロナインH軟膏」は効果的?医薬品の正しい使い方を解説!

【処方薬】クリンダマイシンリン酸エステル 

クリンダマイシンリン酸エステルは、殺菌作用を持つ外用薬です。めんちょうや赤ニキビなどの化膿性炎症の症状の改善に用いられます。副作用としてかゆみや刺激を感じる場合があります。

【処方薬】ゼビアックス

ゼビアックスは、キノロン系の外用抗菌剤です。殺菌作用でめんちょうなどの化膿性炎症の改善効果を期待できます。副作用として使用部位のかゆみや刺激を感じる場合があります。

さらに詳しくはこちら

「ゼビアックス」はニキビに効果あり!油性クリームの使い方や副作用を解説

医療用医薬品での治療を進める場合は、医師から処方を受けることが必要です。
検討中の方は、一度医師に相談することをおすすめします。
皮膚科に直接通うのが難しい方は、オンライン診療を通じて処方を受けることもおすすめです。

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症状が進行している場合は皮膚科で「切開手術」をする

めんちょうの症状が、比較的重い場合は、切開手術が必要になります。
めんちょうの症状が進行すると、大きい膿や熱、強い炎症を伴うことで、薬での治療が難しくなります。

医療機関での治療では、膿を排出した後に、空洞を消毒や洗浄し、膿が残らないようにする場合が多いです。
なお、肌の免疫力が低下していたり、付近の皮膚にも感染が広がっている場合は、手術を受けられないこともあります。

少し大きめのできものができた場合や、炎症がひどいと感じる場合は、早めに専門医に相談しましょう。

感染や悪化のリスクが高まるので潰さない

めんちょうができてしまったら、症状の重さに関わらず、無理に潰さないようにしましょう。
炎症や膿を伴う皮膚疾患の一つである「めんちょう」は、潰すと、原因菌が他の部位にも広がりやすいです。
原因菌が周りの皮膚に付着すると、そこの箇所に新しいめんちょうができてしまいます。

また、肌に大きな負担がかかることで、傷跡や炎症後色素沈着として、肌に残ってしまう可能性があります。
めんちょうの隆起が気になる場合も、潰さずに、適切に治療を進めることが大切です。

「めんちょう」の治る過程や期間

めんちょうは膿を伴う隆起として顔の中心部に現れることが多く、大きな場合には目立ちやすくなります。
そのため、どのくらいの期間があれば、めんちょうは治せるかという点は気になりますよね。

めんちょうの一般的な治癒過程と、目安となる治癒期間を紹介します。

抗生物質・抗生剤で原因菌の増殖を抑える

めんちょうができたら、まずは抗生物質や抗菌剤で炎症を抑えることが一般的です。
めんちょうのように、炎症している状態の皮膚疾患はまず炎症を和らげることが大切です。
炎症を抑えることで、さらなる原因菌の増殖や、細菌が他の箇所に繁殖を防ぐことができます。

ただし、化膿や腫れ、痛みがひどい場合は先にしこり部分にあたる膿を取り出し切ってから、抗生剤での治療を行う場合があります。
めんちょうの状態は表面からの見た目のみでは、判断しづらい場合もあります。
適切な治療の進め方については、医師に相談することを推奨します。

治療期間の目安は約1週間

めんちょうの一般的な治癒期間は個人差もありますが、約1週間が目安とされています。
ただし、市販薬や手術による治療を行う場合は、それ以上の期間を要する可能性があります。

上記の約1週間は、主に処方された外用薬などによる治療が前提の期間です。
市販薬では効果が不十分な場合も多く、手術が必要なケースでは回復にさらに時間がかかります。

症状が気になる場合は、早めに皮膚科を受診し、適切な治療方針を立てることが重要です。
めんちょうの治癒を促進するには、周辺の肌を清潔に保つことも欠かせません。

「めんちょう」の予防法

めんちょうが一度できてしまった方は、遺伝的な要因でできやすい人に当てはまる可能性も考えられます。
再発を防ぐためにも、予防を行うことが大切です。

毎日の入浴・洗顔で皮膚を清潔に保つ

毎日の入浴と洗顔で、皮膚を清潔な状態に保つことが大切です。

洗顔時に手で肌を強くこすりすぎたり、タオルやブラシが古く、不衛生なままになっていないでしょうか。
知らぬ間に皮膚に微小な傷ができ、その部分から黄色ブドウ球菌が体内に入り込んで再発の原因となる恐れがあります。

入浴や洗顔の際は、肌に過度の刺激を与えないよう注意し、清潔な環境を保つようにしましょう。

髭剃りやムダ毛処理の回数を減らす

過度の髭剃りやムダ毛処理は控えめにする必要があります。
肌が傷つくリスクを低減させることで、細菌の繁殖を抑えられるためです。

ムダ毛処理の回数が多いとその分肌にかかるダメージも増えてしまいます。

髭剃りやムダ毛処理の際は、道具や手を十分に清潔に保ち、専用のクリームなどを使って肌への刺激を最小限に抑えましょう。

生活習慣を見直し免疫力を高める

免疫力が低下すると肌のバリア機能も低下し、めんちょうの原因菌が増殖しやすくなります。

そのため、規則正しい生活習慣を心がけて免疫力を高め、バリア機能の強化を図りましょう。
特に睡眠不足や食生活の乱れには注意が必要です。

バリア機能が高まれば、肌の新陳代謝も改善され、健康的な肌状態を保ちやすくなります。

鼻の穴のまわりを触らない

めんちょうは、特に顔の中心部にできやすい症状です。
鼻周りを触る癖がある人は、鼻や鼻の穴のまわりを触らないように注意しましょう。

手には、ウイルスや細菌が付着しています。
その手で鼻を触ったり、擦ったりしてしまうと、細菌の繁殖を促してしまいます。

「めんちょう」は早期発見と適切な治療が大切

めんちょうは、症状の進行度合いによっては、手術が必要になる場合もあります。
早期から症状を発見することができれば、薬での治療で改善を目指せることが多いです。
そのため「めんちょうかも…」と思ったら、すぐに専門医に相談することをおすすめします。

さらに、めんちょうは炎症を伴う病変です。
症状が出てから時間が経過しており、自然治癒過程にあっても、医療機関で適切な処置を受けることが推奨されます。

すぐに医療機関に通う時間が取れないという方は、オンライン診療サービスを活用するのも一つの手です。

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この記事の監修医

東京山手クリニック

都丸真依子 医師

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