「牛乳はニキビに悪い」という噂は、本当か気になっている人もいるかと思います。
実際、牛乳を始めとする乳製品を多く摂ると、ニキビの原因となると言われています。
しかし、適量の摂取であれば、牛乳はニキビや皮膚炎の防止になるとも言われています。
この記事では、なぜ牛乳などの乳製品がニキビの原因になり得るのかを解説します。
この記事でわかること
- 牛乳は飲みすぎるとニキビの原因になる
- 牛乳にはビタミンA・ビタミンB2などの美肌成分も含まれている
- ニキビを予防するには、皮脂の分泌を抑えることが重要
目次
牛乳はニキビの原因になる?
牛乳は多く飲みすぎると、皮脂の過剰分泌につながり、ニキビの原因になることがあります。
その一方で、適量であれば牛乳はむしろ肌に良い効果を与えます。
多く飲むと肌荒れしやすい
牛乳を適量以上に摂取すると、ニキビの原因である皮脂の過剰分泌を起こしやすくなります。
アメリカの健康情報サイト「NATURAL NEWS」では、1日に2~3杯の牛乳を飲む人は、重度のニキビを発症する確率が44%高いという研究結果を報告しています。
これは、牛乳に含まれる成長ホルモンが関係していると言われているためです。
適量であればニキビの予防にもなる
牛乳には、ビタミンA・ビタミンB2などの肌にいい成分が含まれています。
ビタミンAは、肌を形成する表皮細胞を生成を促し、ビタミンB2は、肌の元となるタンパク質の代謝を助けます。
牛乳を飲みすぎると、肌荒れの原因になる可能性があるため、牛乳は1日200ml程度までを摂取しましょう。
1日200ml以上飲んでしまうと過剰摂取になり、肌荒れ以外にも消化不良などになりやすいため、注意しましょう。
牛乳の飲み過ぎでニキビができる理由
適量を守っていれば、牛乳はニキビの直接的な原因になる可能性は低いとされています。
しかし、適量を超えて多くの量を飲むと牛乳はニキビの原因になる可能性があります。
牛乳にはニキビの原因となる皮脂の過剰分泌を促す「乳清タンパク」という成分が含まれるため、飲みすぎが肌荒れにつながります。
ニキビは毛穴が詰まることで発生します。毛穴詰まりの原因となるのが、皮脂や古い角質汚れです。さらに、アクネ菌が増殖することで、ニキビが炎症を起こしてしまいます。
成長ホルモンが含まれている
牛乳の成分の一部である乳清タンパク質には「IGF-1」という成長ホルモンが含まれています。
成長ホルモン「IGF-1」は、体内に蓄積され、血液中のIGF-1濃度が高まると、皮脂の分泌を促します。
その結果、ニキビの原因となる皮脂が過剰に分泌されやすくなります。
テストステロンが分泌される
牛乳に含まれる乳清タンパク質には、「インスリン」という成分が多く含まれています。
インスリンは、皮脂の増加を促すテストステロン(男性ホルモン)の分泌を刺激する作用があるとされています。
男性ホルモンは、増加すると皮脂の過剰分泌を引き起こし、ニキビの原因となります。
牛乳以外のニキビができやすくなる乳製品
牛乳以外の乳製品も、牛乳と同じく「乳清タンパク質」が含まれているものは、飲みすぎるとニキビの原因になります。
スキムミルク
牛乳以外の乳製品の中で、スキムミルクは最も皮脂の過剰分泌につながりやすいと言われています。
スキムミルクとは、牛乳から脂肪分を取り除き、乾燥させてできたものです。
スキムミルクには、ニキビの原因となる皮脂の分泌を誘発する乳清タンパク質だけでなく多くの糖質が含まれます。
糖質も皮脂の増加を促すため、スキムミルクはニキビができやすくなる乳製品の一つなのです。
豆乳
カフェのドリンクなどで、牛乳の代わりとして用いられることも多い豆乳。
ですが、豆乳にも、牛乳と同じく皮脂の増加を促す成長ホルモン「IGF-1」が含まれています。
そのため、豆乳も過剰に飲みすぎるとニキビの原因である皮脂の過剰分泌を引き起こしてしまいます。
プロテイン
プロテインには、牛乳以上に豊富な乳清タンパク質が含まれています。
また、プロテインに含まれるインスリンは、皮脂の増加を促す男性ホルモン分泌に刺激を与えます。
プロテインは、ホエイプロテイン(動物性)とソイプロテイン(植物性)に分かれますが、ニキビの発生リスクを抑えるためには、ソイプロテインがおすすめです。
ソイプロテインには、イソフラボンなどの美肌成分も含まれており、男性ホルモンへの刺激も少ないとされています。
また、プロテインには乳糖が多く含まれており、消化不良を起こすリスクがあります。
消化不良を起こし内蔵の機能が低下すると、便や老廃物が排出されにくくなり、肌荒れしやすくなります。
牛乳の飲み過ぎがニキビの原因になるのを防ぐコツ
ニキビを予防するには、皮脂の過剰分泌を抑制することが重要です。
牛乳の摂取を避けることで、ニキビが改善することもありますが、完全に摂取しないということが難しい場合もあるかと思います。
そこで、乳製品の1日の摂取量の目安は守りつつも、皮脂の過剰分泌を防ぐケアをしましょう。
乳製品の摂取を最小限に
乳製品を必要以上に多く摂ってしまう方は、まずは乳製品の摂取量を減らしましょう。
1日あたりの乳製品のいまの摂取量が、目安の摂取量を超えていないか確認しましょう。
脂質の高い食事を避ける
脂質の摂り過ぎは、皮脂の過剰分泌を引き起こします。
そのため、ニキビを改善・予防するには、ハンバーガーやラーメンなど、脂質を多く含む食べ物を食べ過ぎないように注意しましょう。
きちんとしたスキンケアを心がける
正しいスキンケアを行うことで、皮脂の過剰分泌を抑えることができます。
反対に、刺激の強い洗顔や保湿を怠るといった間違ったスキンケアは皮脂の過剰分泌を起こします。
以下の手順でニキビを予防しましょう。
手には無数の汚れや雑菌が付着しています。それらが肌に付着して毛穴が詰まるとニキビの発生につながってしまいます。
洗顔料で、顔を洗う前に肌に付着した汚れや皮脂を落とすことで、洗顔料の肌なじみを良くすることができます。熱いお湯で皮脂を落としすぎると、肌が乾燥して、乾燥から肌を守るためにかえって皮脂が過剰に分泌される可能性があります。
洗顔料を泡立てずに手でゴシゴシ擦ると、肌が摩擦ダメージを受けてしまいます。そのダメージから肌を守るために皮脂が分泌されやすくなるため、できるだけ摩擦や刺激を抑えましょう。
洗顔料が残っていると、洗顔料の残りが酸化して汚れとなり、ニキビの原因となる毛穴詰まりを起こしてしまいます。
使用後の湿ったタオルは菌が繁殖しやすい状態です。細菌が肌に付着すると、ニキビの炎症の原因となります。
洗顔後の肌は、皮脂が落ちきって水分も蒸発しやすいため、乾燥してしまいます。保湿をせずに放置すると、肌が乾燥を防ぐために皮脂を分泌しようとして、皮脂を過剰に分泌します。
ストレス対策を欠かさない
体は、ストレスを受けるとホルモンバランスをうまくコントロールできなくなり、男性ホルモンが増えてしまいます。
男性ホルモンが多く分泌されると皮脂量の増加につながるため、睡眠時間を確保する、ウォーキングなどの軽い運動を取り入れるなどして、ストレス対策しましょう。
牛乳をやめてもニキビがよくならない場合は皮膚科へ
乳製品の量を減らしたり、スキンケアを見直しても、ニキビが改善しない場合は、ほかの原因でニキビができている可能性も考えられます。
ニキビは、その原因を特定して、原因に合うケアをすることが効果的な治療につながります。
また、皮膚科ではニキビの症状を診断したうえで、治療に有効な以下のような治療薬の処方を受けられます。
アダパレン | ゼビアックス | ビブラマイシン | ミノサイクリン | 当帰芍薬散 | 十味敗毒湯 | |
---|---|---|---|---|---|---|
イメージ | ||||||
効果・特徴 | 毛穴詰まりを解消し白ニキビ・黒ニキビを改善する外用薬 | 赤ニキビ・黄ニキビの炎症を抑える外用薬 | 抗炎症作用で赤ニキビ・黄ニキビの炎症を抑える内服薬 | ニキビの原因菌殺菌して、赤ニキビを改善する内服薬 | 毛穴詰まりを予防し、白ニキビの発生を防ぐ漢方薬 | 炎症した赤ニキビ・化膿した黄ニキビを改善する漢方薬 |
皮膚科に行く時間がない方は、オンライン診療を活用してみて下さい。
東京美肌堂では、
- LINEで完結する「オンライン診察」
- 土日祝も夜10時まで受診可能
- 当日予約もできるから気になったときにすぐ診察
- あなたに合った医療用医薬品・内服薬・外服薬・漢方薬がわかる
- 初診料・再診料・処方箋料・相談料が0円
といった、忙しい方でも美容皮膚科を受診できるオンライン診療サービスを提供しています。
ご予約は下記ボタンから受け付けていますので、気になった方はチェックしてみてくださいね!
東京美肌堂の診察予約はこちらから
東京山手クリニック
藤原東華 医師
当院は「あなたのお肌のかかりつけ」をコンセプトに、皆さんのお肌を作り直すサポートをしていきたいと考えております。ただ肌悩みを改善するだけではなく、健康で美しいお肌を取り戻し、笑顔で日々を過ごせるよう、お手伝いさせていただければ幸いです。