日焼けしたあと黒くならない方法とは…?
日焼けには気をつけているけど、「うっかり日焼け止めを塗り忘れてしまった…」「一日中海に行って日焼けしてしまった…」というとき、ありますよね。
日差しを浴びてしまったと感じたら、できるだけ早くアフターケアを行いましょう。
日焼けをした直後の肌は軽いやけどをしている状態です。
そのため、まずはしっかりと肌を冷却しましょう。
次に、肌のほてりや赤みが引いてきたら、しっかりと保湿して皮膚を保護しましょう。
この記事でわかること
- 日焼けは、紫外線で赤くなる「サンバーン」と皮膚が色素沈着を起こし黒くなる「サンタン」の2種類
- 日焼けしたあと黒くなるのを防ぐには、すぐに冷却と保湿を行うことが重要
- 日焼けの改善には、市販薬・処方薬や美白スキンケアの使用が効果的
目次
日焼けの症状は2種類
日焼けの症状には大きく分けて2つの種類があります。
紫外線を浴びることで赤くなる「サンバーン」、皮膚が色素沈着を起こし黒くなる「サンタン」です。
種類ごとに日焼けをした後の症状が異なるため、それぞれ見ていきましょう。
赤くなるサンバーン

サンバーンとは、日焼けの直後に肌が赤く炎症を起こし、ヒリヒリとした痛みを伴う症状のことを指します。
紫外線には以下の2種類があります。
UV-Aは、肌内部の「真皮」まで届く波長です。
急激なダメージを与えるというよりも肌の奥まで届くことで、しわやたるみの原因になります。さらに、メラニン色素の生成を促進する作用があるため、サンタン(黒くなるタイプの日焼け)を引き起こします。
UV-Bは、肌の1番外側にある表皮に急激にダメージを与える波長です。
サンバーン(赤くなるタイプの日焼け)とサンタンのどちらも引き起こし、シミやそばかすの原因になります。
サンバーンは、「UV-B」という紫外線が原因で表皮の細胞がダメージを受け、肌のバリア機能(※)が著しく低下します。
その結果、毛細血管が拡張し、炎症を起こしてしまいます。
2~3日で赤みは治まりますが、ひどい場合は水ぶくれができることもあります。
そのため、しっかりとアフターケアを行うことが重要です。
※肌のバリア機能とは、皮膚表面の層にもともと備わっている肌を守る機能のことです。肌の水分量を調節する、外的刺激から肌を守るなどの役割があります。
黒くなるサンタン

サンタンとは、サンバーンの炎症が引いた頃に、肌が黒くなる症状を指します。
「UV-A」と「UV-B」の両方が原因となり、紫外線を浴びた約24~72時間後からメラニンが生成されることで肌が黒くなります。
黒くなった後は肌が乾燥しやすくなり、皮むけなどの現象がみられます。
サンタンを放置し、繰り返し紫外線を受けると、シミになる可能性が高まるため、しっかりとしたアフターケアが重要です。
日焼けしたあとに黒くなるのを防ぐ対処方法
「日焼けをしたら72時間以内が勝負!」こんな言葉を聞いたことはありませんか?
肌を日焼けのダメージから守るためには日焼け後、すぐにケアすることが重要です。
紫外線を浴びるとメラニンの生成が始まり、約24~72時間以内にメラニンが増加するといわれています。
そのため、シミを残したくない方はできるだけ早くメラニンを定着させないようにすることが大切です。
特に、日焼け直後の肌は軽いやけどをしている状態なので、冷却と保湿をしっかりとするようにしましょう。
次に、肌のほてりや赤みが引いてきたら、しっかりと保湿して皮膚を保護しましょう。
炎症を抑えるために冷却する

日焼けをしたら、まずは日焼けした箇所を冷却することが重要です。
日焼け直後の肌は、赤く炎症を起こしたサンバーンの状態です。
軽いやけどのような状態になっており、熱がこもっているため、すぐに冷却して炎症を抑えることが重要です。
- 冷水で冷やす
- 濡れたタオルを当てる
- 保冷剤を当てる
日焼けした後の肌は敏感になっているため、摩擦を加えないよう注意してください。
タオルを使うときはできるだけ柔らかい素材を使うようにして摩擦を避けることがポイントです。
また、保冷材は長時間あて続けてしまうと凍傷になる可能性があるため、注意してくださいね。
乾燥を防ぐために保湿をする

肌を冷却し、ほてりや赤みが引いてきたら、しっかりと保湿を行いましょう。
紫外線を浴びると、肌のバリア機能が低下し、水分を保つ力が弱くなってしまいます。
バリア機能が低下した肌は、ダメージを受けやすくなり、肌の回復力が弱まったり、さらなる肌悩みの原因にもなります。
そのため、しっかりと保湿し、日焼けによって失われた水分補いましょう。
この際も、肌への刺激を避けるのがポイントです。
低刺激の化粧水やパック、ボディローションなどを選び、肌に優しくなじませてくださいね。
- パッティングせず優しくしみこませる
- 十分な量を使用する
- 化粧水の後は乳液で蓋をする
ビタミンCを多く摂る

炎症が引いた後に肌が黒くなる「サンタン」を和らげるためには、ビタミンCを摂ることが重要です。
ビタミンCには、メラニンの無色化や、メラニンの生成を抑制する効果があります。
メラニンが生成されるのは、日焼けしてから約72時間(3日後)だといわれているため、その間にビタミンCを取り入れることで、サンタンの程度を和らげる効果が期待できます。
そのため、ビタミンCを多く含む食べ物を意識的に取り入れましょう。
【パーツ別】日焼けのアフターケア
日焼けをした肌は、バリア機能が低下したデリケートな状態です。
そのため、強い刺激を与えてしまうと新たな皮膚トラブルを発生させる可能性が高まります。
そうならないためにも以下のようなNG行動には注意してください。
ここでは、顔だけでなく、腕や髪の毛など体のパーツ別にできるアフターケアをご紹介します。
それぞれケア方法が異なるので、自分がケアしたいと思う部位をチェックしていきましょう。
顔は摩擦を避ける
顔は乾燥しやすく、刺激に敏感なので摩擦を避けることが大切です。
肌に負担をかけないために、ゴシゴシと強く洗顔したり、刺激の強いスキンケア用品を使用したりすることは避けましょう。
洗顔の際は、洗顔ネットなどで十分に泡立て、手が直接肌に触れないぐらいの力加減で優しく洗いましょう。
洗顔後は、タオルでこすらず、そっと押さえるように水気を取るように意識してみてください。
また、スキンケア製品も、敏感肌向けの低刺激なものを選ぶことをおすすめします。
唇は保湿する
唇が日焼けしてしまったら保湿を心がけましょう。
唇は皮膚が薄く、他の顔の部位に比べて敏感なことから皮がむけやすいです。
リップクリームやワセリンなど油分の多いもので保湿をすることで、肌のターンオーバーが整い、炎症を早く治すことができます。
端から端まで縦ジワに沿って丁寧に塗ることで成分が隅々までいきわたり、しっかりと保湿できます。
体はシャワーで冷やす
海やプールでたくさん遊んだ後、「全身日焼けしていた…」なんて経験ありませんか?
このように背中や腕、足など広範囲に日焼けをしてしまっている場合は、冷たいシャワーを浴びることがおすすめです。
冷たいシャワーを全身に浴びることで体を冷却し、日焼けによる炎症を抑えることができます。
シャワーの温度は25℃~30℃を目安に、冷たさを我慢できるくらいの温度に調節してくださいね。
髪はトリートメントする
髪が日焼けした際は、トリートメントを付けて十分に保湿しましょう。
髪の毛は紫外線を浴びるとキューティクルがはがれ、乾燥してしまいます。
これは髪の毛の主成分であるタンパク質がダメージを受けることで、水分保持ができなくなってしまうからです。
そのため、保湿効果のあるトリートメントでしっかりとダメージを修復することが大切です。
ドライヤーをする前に洗い流さないトリートメントを傷んだ部分に重点的になじませ、髪の毛の内部まで浸透させるようにしてくださいね。
日焼けの効果的な治し方
日焼けを効果的に治す方法には、市販薬や処方薬の使用、美白効果のあるスキンケアアイテムを活用する方法があります。
日焼けによる症状が軽い場合は、市販薬やスキンケアで症状を緩和することができます。
一方で、日焼けの箇所が広い場合や、水ぶくれや皮膚の腫れ、皮が向けるなどの症状がある場合は、皮膚科を受診することをおすすめします。
「日焼けで病院に行くなんて」と安易に考えず、医師の判断のもとでご自身に合った薬を処方してもらってくださいね。
市販薬を使用する

日焼けの症状が軽い場合は、市販薬を使って日焼けによる症状を緩和することができます。
日焼けに効く成分は、「ヘパリン類似物質」「酸化亜鉛」「アスコルビン酸」の3つです。
市販薬の購入を検討する際はこれらの成分が含まれているか確認してくださいね。
成分 | 効果 |
---|---|
ヘパリン類似物質 | 抗炎症作用、保湿作用、血行促進作用 |
酸化亜鉛 | 抗炎症作用、保護作用 |
アスコルビン酸(ビタミンC) | 抗酸化作用 |
ここでは薬局やドラッグストアで手に入る日焼けを治したい方におすすめの市販薬を3つご紹介します。
「効果的な成分はわかったけど、実際にどれを買えばいいかわからない…」という方は以下の3つから選んでみてくださいね。
「ヒルマイルドクリーム」は、ヘパリン類似物質を0.3%配合しているため、日焼け後の炎症を起こした肌に効果的な市販薬です。
肌のバリア機能をサポートするため、乾燥肌の治療にも使われます。
医療機関では同様にヘパリン類似物質を0.3%含む「ヒルドイド」の処方を受けられます。
▼ヒルドイドについて詳しくはこちらの記事でチェック

メディケア「パンパス軟膏」は炎症を起こした日焼けや、やけどを効果的に治療する市販薬です。
消炎作用のある酸化亜鉛が日焼けによる炎症を抑えることで、ヒリヒリ感や赤みをやわらげます。
また、酸化亜鉛は患部を保護する作用を持つため、症状のさらなる悪化を防ぐことを期待できます。
エーザイ 「チョコラBBルーセントC」は、日焼けによるシミを予防します。
抗酸化作用を持つアスコルビン酸を600mg配合しているため、メラニン色素の生成を抑制する効果があります。
そのため、日焼けの炎症よりも時間がたった後のシミが気になる方におすすめです。
処方薬を使用する

日焼けをした後の症状がひどい場合には、皮膚科での診察を受け、処方薬で治療しましょう。
以下に一つでも当てはまる場合は、早めに皮膚科を受診することをおすすめします。
日焼けは、炎症がひどいまま放置していると、跡が残る可能性も十分にあります。
専門医の診察を受け、適切な治療を受けるようにしてくださいね。
ここでは、処方される薬を外用薬、内服薬、漢方薬の3つに分けてご紹介します。
まずはそれぞれの特徴を以下の表でチェックして、ご自身に合った方法を見つけてくださいね。
メリット | デメリット | 向いている人 | |
---|---|---|---|
外用薬 | 成分を直接患部に届けるため即効性がある | 強い痛みや広範囲にわたる炎症などには効き目が弱い場合がある | 日焼けの範囲が狭くすぐに効果を求める方 |
内服薬 | 強い痛みや広範囲にわたる炎症にも効果がある | 血流にのって患部に届くため外用薬より効果の発現に時間がかかる | 日焼けが広範囲で痛みが強い方 |
漢方薬 | 体質による症状にも効果が期待できる 通常の薬と比べて副作用が少ない |
長期間継続して服用する必要がある | 他の症状も含めて体質改善したい方 |

「アンテベート」は抗炎症作用を持つステロイド剤(※)です。
赤みや腫れ、かゆみを抑制するため、日焼け後の炎症を抑えてくれます。
ステロイド剤の中でも作用の強さが5段階に分かれており、アンテベートは上から2番目の強さがあります。
※ステロイドとは炎症を抑える作用があり、皮膚炎の治療によく使われる医薬品。

「リンデロン」はステロイドと抗生物質を配合した外用薬です。
ステロイドの作用により、炎症を抑える効果があるため、日焼けによる炎症を抑制することができます。
また、抗生物質を含むため細菌感染による皮膚炎の治療にも使用されます。
作用の強さが5段階に分かれているステロイド剤の中でも、リンデロンは上から3番目のクラスに分類されます。

「ロキソニン」は炎症を引き起こす物質の合成を抑制し、日焼けによる腫れや赤みをやわらげる内服薬です。
熱を伴ったり、なかなか腫れが引かない場合に処方されます。

「カロナール」は解熱作用と鎮痛作用を持つ薬です。
やけどによって熱を持っている場合や、痛みがひどいときに服用するようにしましょう。

「黄連解毒湯」は抗炎症作用や解熱作用を持つ漢方薬です。
日焼けによる肌の炎症、赤みをやわらげる効果があります。
その他にも不眠症やホルモンバランスの乱れの改善など様々な効果を持ちます。
「日焼けの症状に困っているけど皮膚科に行く時間がない…」
そんなお悩みを持つ皆さんにはオンライン診療サービスがおすすめです。
東京美肌堂はオンラインで専門医が診察してくれるので、自分に合った薬を見つけることができます。
薬の使用方法や、肌の悩みについて相談したい方は以下のボタンから予約してみてくださいね。

初回購入で使える!
美白効果のあるスキンケアアイテムを使用する

自宅でのセルフケアで日焼けを緩和したいという方には、美白効果のあるスキンケアアイテムの使用がおすすめです。
メラニンの生成は紫外線を浴びた約24~72時間以内に始まるため、シミを作りたくない方はこの期間に美白ケアを行うことが重要です。
日焼けをした肌は脱水状態と同じなので、スキンケアの中でも特に化粧水にこだわりましょう。
シミを予防するためには、美白有効成分が配合されているものを選ぶことをおすすめします。
美白有効成分には、メラニン色素を還元する「ビタミンC誘導体」、メラノサイトの働きを抑制する「トラネキサム酸」などがあげられます。
そのほかにも美白有効成分には以下のようなものが挙げられます。
購入するときには、以下の成分が配合されているかチェックしてみてくださいね。
- ビタミンC誘導体
- トラネキサム酸
- アルブチン
- 4MSK
- カモミラET
- プラセンタエキス
「効果的な成分はわかったけど、実際にどれを買えばいいかわからない…」という方も多いのではないでしょうか。
ここでは薬局やドラッグストアなどで手に入る日焼けした肌におすすめの化粧水を3つご紹介します。
値段や成分を比べて自分に合うものを選ぶようにしましょう。
「メラノCC 薬用しみ対策 美白化粧水」は、保湿と同時にシミ対策ができる化粧水です。
美白有効成分のビタミンC誘導体が配合されているため、メラニン生成を抑制し、紫外線によってできるシミを予防できます。また、3種の潤い成分が配合されているため、肌にうるおいを与えます。
「HAKU アクティブメラノリリーサー」は、美白有効成分の4MSKが配合されており、メラニンの生成を抑制します。
メラニン色素を含む角質層にうるおいを与え、内側から保湿する効果があります。
無印良品 「敏感肌用 薬用美白化粧水 高保湿タイプ」は、敏感肌のためのシミ対策化粧水です。
アルコールフリー、アレルギーテスト済みなど肌の弱い方でも使用しやすい商品です。
美白有効成分のビタミンC誘導体が配合されており、メラニン色素の還元や生成を抑制します。
以下の記事では、美白化粧水をより詳しく肌質や価格帯ごとに紹介しています。
美白有効成分が配合された化粧水を検討している方は、あわせてチェックしてくださいね。
▼美白化粧水についての詳しい記事はこちら

日焼けした後シミを残したくない方は皮膚科へ
日焼けは炎症を起こしてしまったり、跡やシミが残ったりなど肌トラブルの大きな原因になります。
特に、日焼けをするとメラノサイトが活性化され、メラニン色素が生成されることで、シミができてしまったという方も多いのではないでしょうか。
シミができてしまった場合は処方薬やレーザーによってきちんと治療をすることが大切です。
シミの治療法には以下のようなようなものがあります。
レーザー治療 | 光治療 | 内服薬 | 外用薬 | |
---|---|---|---|---|
施術内容 | レーザーを照射してメラニン色素を破壊する | 光を照射してメラニン色素を破壊する | メラニン生成を抑える/排出を促す薬を飲む | メラニン生成を抑える塗り薬を用いる |
効果 |
濃いシミに有効 即効性を期待しやすい |
濃いシミに有効 レーザー治療に比べて効果は穏やか |
肝斑とシミ予防に有効 継続的な使用で徐々に改善 |
軽度のシミや予防に有効 継続的な使用で徐々に改善 |
副作用 |
ダウンタイムあり 一時的な赤みや腫れ/色素沈着 |
ダウンタイムあり 一時的な赤み・腫れ/色素沈着 |
稀に胃腸の不調・肝機能の低下 | 肌のかぶれ・かゆみ/乾燥 |
施術回数/ 治療期間 |
1回〜数回 | 数回 | 数ヶ月~長期間 | 数ヶ月~長期間 |
予算や症状などによって、ご自身に合った方法を選んでくださいね。
「自分に合った方法がわからない…」と悩んでいる方は、オンライン診療サービスで一度相談してみることをおすすめします。
今の肌状態や悩みに合わせて、適切な治療法がわかるので、一番最適な方法で肌悩みを解決できるかもしれません。
東京美肌堂では、
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尾崎宥文 医師
美容外科・美容皮膚科
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