梅毒とニキビの見分け方は?症状や原因の違いから見分ける方法を解説

顔にできたニキビを鏡で見る女性

梅毒とニキビの見分け方が分からない…。

口元のできものがなかなか治らない…。

こんな悩みをお持ちではないですか?
症状の見分けが付かずに不安を抱えている方もいるかもしれません。

今回は梅毒とニキビの見分け方のポイントを詳しくご紹介します。
見た目から原因の違いまで解説するので、ぜひ参考にしてくださいね。

この記事でわかること

  • 梅毒とニキビは、患部の隆起や痛みの有無で見分けられることがある
  • 梅毒もニキビも完治させるには早期発見と早期治療が必要
  • 梅毒とニキビを見分けられない場合は、すぐに病院を受診すべき

梅毒とニキビは何が違う?

皆さんは、梅毒とニキビの違いを知っていますか?
どちらも口周りに「できもの」として現れることがあるため、症状が似ていて、見分けがつきにくいですよね。

しかし、梅毒とニキビは、異なる病気です。
異なる病気のため、原因や症状経過、治療方法まで違います。

ニキビは、自然と治る場合もありますが、梅毒は治療なしで完治することは稀です。
とはいえ、どちらも早期の治療が必要です。
正しい治療を行うためにも、正確に症状を見分けましょう。

まずは、それぞれの病気の状態の違いを解説します。

「梅毒」は細菌性の性感染症

梅毒とは、細菌性の性感染症です。
粘膜や皮膚にできた小さな傷から病原体が侵入することで発症します。
病原体は数時間でリンパ節に達し、血液を巡って全身に広がります。

梅毒の症状は、現れたり消えたりを繰り返し、進行します。
症状が一時的に消えたからといって油断してはいけません。

梅毒は早期に治療を始めれば治る病気ですが、放置していると、最悪の場合死に至ることもあります。
つまり、早期の病気の発見と治療が大切です。

「ニキビ」は非感染性の皮膚疾患

ニキビとは、非感染性の皮膚疾患です。
別名「尋常性ざ瘡」と言います。
ニキビは、毛穴が皮脂や汚れで塞がれることで発生します。
皮脂は乾燥から肌を守るためや代謝の過程で、自然と排出されます。

また、ニキビはアクネ菌が増殖することで炎症を伴う場合があります。
菌の増殖と聞くと、感染してかかるものかと思う方もいるかもしれません。
しかし、アクネ菌は、肌にもともといる常在菌のため、特に感染することで、発症するわけではないのです。

ニキビは、乾燥などさまざまな要因で、皮脂が過剰に分泌されると発症する非感染症の皮膚疾患と言えます。

梅毒とニキビの見分け方

次に、梅毒とニキビの見分け方を解説します。

梅毒の初期症状として、口周りに現れる赤い腫れが現れることがあります。
ニキビも、口周りに赤く腫れた状態で現れることがあります。
見た目が赤く似通うため、単純に梅毒とニキビを見分けることが難しいケースが多いです。

梅毒とニキビを見分けるには、大きさやかゆみ・痛みの有無などを観察するのがポイントです。
これらの梅毒とニキビの異なる部分から、見分けていきましょう。

①大きさで見分ける

梅毒とニキビは、大きさの違いで見分けられる場合があります。

5ミリ~3センチほどのしこりは「梅毒」

初期症状として現れた発疹やしこりが、5ミリ~3センチの場合は梅毒の可能性が高いです。
ニキビは大きくなったとしても、数ミリ程度である場合が多いためです。

梅毒の初期症状は、大きく分けて3つあります。
初期症状は性器の付近や首や太ももに現れやすいですが、稀に口周りにも現れます。

初期硬結(しょきこうけつ) ・小豆大から小指大のしこり
・軟骨のような肩さで中心部が硬く盛り上がる
・性器や口の中にできやすい
硬性下疳(こうせいげかん) ・潰瘍(皮膚がただれて崩れ深く傷ついた状態)
・性器や口の中にできやすい
リンパ節の腫れ ・腫れたように現れる硬いしこり
・太ももの付け根や首周辺にできやすい

梅毒の初期症状は、1ヶ月ほどで自然に消える傾向にあります。
その間で、発疹の大きさが5ミリ以上を超える場合は梅毒を疑いましょう。

ニキビも稀にしこりのように硬くなる場合がありますが、上記の大きさに加えてしこりのように硬い場合は、梅毒の可能性が高いと判断できるでしょう。

2~3ミリほどの丸い隆起は「ニキビ」

口周りにできた発疹が、2~3ミリの丸い隆起の場合は、ニキビの可能性があります。
大体のニキビは、2〜3ミリほどの大きさであることがほとんどです。
また、ぷつっとしたきれいな丸い形で隆起したように現れます。

ただし、炎症が悪化して膿を持つようになると、稀に3ミリ以上の大きさになります。
ニキビが3ミリ以上に発展している場合は、重症ニキビのため、いずれにしても医療機関での治療が推奨されます。
3ミリ以上の発疹ができた場合には、念のため速やかに医療機関を受診しましょう。

②かゆみや痛みの有無で見分ける

梅毒とニキビは、かゆみや痛みの有無で見分けられる場合があります。

痛みがない場合は「梅毒」

梅毒は、基本的には痛みを伴いません。
痛みを感じない場合は、「梅毒」の可能性が高いと判断して良いでしょう。

ただし、稀に痛みを伴う場合もあるため、他の項目からも判断したうえで、見分けることがおすすめです。

かゆみや痛みがある場合は「ニキビ」

ニキビは、かゆみや痛みを伴う場合があります。
特に、赤く炎症している場合や、黄色く膿を持っている場合は、かゆみや痛みが伴いやすくなります。

ただし、ニキビができてもかゆみや痛みを伴わない場合もあります。
痛みやかゆみがあるかだけでは、梅毒とニキビを見分ける判断基準として不十分な場合があるため、注意しましょう。

③行動を振り返る

梅毒とニキビは、原因が異なります。
梅毒の原因は、他人の粘膜や皮膚との接触です。
一方で、ニキビの原因は、肌の乾燥やスキンケア不足による皮脂の蓄積です。
日常生活の行動を振り返ることで、梅毒とニキビを見分けられる場合があります。

感染者との性行為をしていたら「梅毒」

梅毒は、梅毒感染者との粘膜や皮膚の接触性行為によって感染します。
具体的に、感染経路の多くは、感染者の口や性器などの粘膜と直接接触する性行為です。
オーラルセックス(口腔性行)やアナルセックス(肛門性行)などによって感染します。
コンドームを使用している場合でも、感染の危険性があるため、注意が必要です。

梅毒の原因は「梅毒トレポネーマ」という病原体です。
梅毒トレポネーマは、感染者の皮膚や粘膜・血液・体液に潜んでいます。

梅毒の初期症状は感染してから約3週間で現れると言われています。
発疹や赤い腫れが現れた際から過去1ヶ月以内で、性交渉があった場合には、梅毒でないか注意して観察しましょう。

胃腸に負担をかける生活をしていたら「ニキビ」

口周りにできるニキビの原因の一つには、「胃腸の不調」が挙げられます。
胃腸機能が低下すると、栄養を吸収する機能が低下して、肌への有害物質が蓄積しやすくなるためです。
日頃から胃腸に負担がかかる生活を続けている場合はニキビができている可能性があります。

④時間の経過ごとに症状の変化を観察する

梅毒とニキビは、症状の経過の違いによって見分けられる場合があります。
ただし、どちらにしても、症状の経過を様子見るのを待ってからではなく、早めの受診が大切です。
症状の経過は、参考程度にご覧ください。

第1段階 第2段階 第3段階 第4段階
ニキビ
白ニキビ
皮脂が詰まり、毛穴が塞がれた状態

黒ニキビ
毛穴に詰まった皮脂が酸化した状態

赤ニキビ
アクネ菌が繁殖して炎症した状態

黄ニキビ
炎症が悪化して膿を持つ状態
梅毒
【感染から約3週間後】
5mm~3cmの発疹やしこりが性器付近/首/太ももに現れる

【感染から約3か月後】
「バラ疹」赤〜褐色の淡い発疹が手の平/足の裏/四肢に現れる

【感染から約3年後】
「ゴム腫」ゴムのような腫瘤が皮膚/筋肉/骨などに出現する

【感染から約10年後】
臓器は壊死し、心臓や脳に病変が起こり、最終的に死に至る
※ニキビは初期から赤ニキビなどの炎症を伴う形で現れる場合もあります。あくまで症状の進行度合い別に段階を分けたものになります。

全身へ広がる場合は「梅毒」

梅毒は4期に分かれて症状が進行します。
少しずつ症状が全身に広がると感じる場合は「梅毒」の可能性があるでしょう。
違和感を感じたら、速やかに医療機関を受診しましょう。

ただし、梅毒の症状は常に継続して現れ続けるわけではありません。
一時的に消えたり、また出現したりを繰り返す場合があります。

全身に広がらない場合は「ニキビ」

ニキビは基本的には、他の場所に転移したりなど、広がることはありません。
時間が経過しても、症状が他の部位や全身に広がらない場合はニキビの可能性があります。

ただし、ニキビを触った手で他の部位の肌を触ったり、ニキビを潰した際に出る液(滲出液)が他の部位に付着すると、細菌が繁殖して、ニキビが広がりやすいので注意しましょう。

梅毒とニキビの治療法の違い

梅毒とニキビは、治療法や治療を受ける診療科目が異なります。
梅毒とニキビでは治療法も全く異なるため、症状に合わせて受診し、治療を進めましょう。

梅毒は婦人科で治療する

梅毒の心配がある方は、婦人科を受診しましょう。
梅毒は、自然治癒することは稀です。
症状に合った適切な治療を受けましょう。

採血による抗体検査を行う

梅毒の疑いがある場合は、採血による抗体検査を行います。
感染の原因とした可能性が考えられる行為から、1ヶ月以上が経過していれば、正確な検査結果を得やすくなります。
結果は約15〜20分後に分かる場合が多く、陽性の場合はさらに精密検査を行います。

ペニシリンを服用する

梅毒の治療では、ペニシリンという抗菌薬を服用します。
ペニシリンは、梅毒の病原体である「梅毒トレポネーマ」を死滅させる効果があります。
副作用として、24時間以内に発熱や頭痛などの症状が現れる場合があります。

梅毒の治療期間は?

治療期間は、症状の進行度合いによって異なりますが、比較的初期(第1期)の場合で、約2〜4週間感染後3ヶ月程度が経過した際(第2期)では4〜8週間かかる傾向にあります。
また、上記よりもさらに感染後の経過期間が長い(第3期)状態まで進行すると、約8〜12週間前後の治療期間が必要です。

ニキビは皮膚科または美容皮膚科で治療する

ニキビを効果的に治療するには、皮膚科または美容皮膚科を受診しましょう。
市販の治療薬もありますが、医師の判断のもと適切な治療方針を立てることで、悪化や再発の防止にもつながります。
最後にニキビの医療機関での治療内容を紹介します。

薬を用いる

ニキビの治療には、医療用医薬品(処方薬)が用いられることがあります。
ここでは、梅毒と見間違いやすい口周りのニキビの治療に効果的な内服薬を4つ紹介します。

口周りのニキビは、胃腸の機能低下やストレスなど身体の内側の乱れが原因で起こりやすくなります。
そのため、内服薬で身体の内側から肌状態を整えるのが効果的な治療法の一つです。

ユベラ

ユベラは、ビタミンEを主成分とする内服薬です。
ビタミンEには肌への血行促進作用があります。
肌の新陳代謝(ターンオーバー)を正常化させて、ニキビの原因である毛穴詰まりを防ぎます。

シナール

シナールは、ビタミンCとビタミンB5を含む内服薬です。
抗酸化作用で、皮脂の分泌量を調節し、ニキビの原因となる毛穴詰まりを解消します。
ただし、炎症が起こっていない非炎症性のニキビには効果が期待できません。

ハイチオール

ハイチオールは、L-システインという人工的につくられたアミノ酸を主成分とする内服薬です。
肌の新陳代謝(ターンオーバー)を促進し、皮脂や汚れを排出する働きがあります。
また、抗酸化作用を持ち、ニキビの炎症を和らげるとともに、外部の刺激から肌を守るバリア機能を強化して、ニキビが治りやすい肌状態を整えます。

ピドキサール

ピドキサールはビタミンB6を主成分とする内服薬です。
ピドキサールの主成分であるビタミンB6には、皮脂分泌を調整する作用があります。
これにより、ニキビの改善や予防に効果を発揮します。
特に脂性肌の方は、皮脂の過剰分泌が起こりやすいため、相性がいいかもしれません。

処方薬を希望する場合は、医療機関で処方を受ける必要があります。
受診は、診察から配送まですべてオンラインで完結するオンライン診療サービスを利用すると便利です。
初診・再診ともに無料なので、ニキビ治療について相談したい方は以下のリンクから診察予約をしてみてくださいね。

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美容施術を受ける

美容施術は、患部に専門の機械で直接的にアプローチしやすいため、即効性を期待できます。
より早くニキビを改善したい場合や、内服薬や外用薬のみでは、なかなか治りづらいという方に相性が良い治療法です。

ただし、ダウンタイムが生じる場合がある点と、個人の症状によっては、希望の施術を受けられない場合がある点を押さえておきましょう。

美容施術は、施術の取り扱いがあるクリニックでのみ受けられます。

ケミカルピーリング

ケミカルピーリングとは、皮膚の表面に化学薬品を塗ることで、古い角質や毛穴の汚れを取り除く美容施術です。
角質剥離作用で、肌のターンオーバーを正常化させる効果も期待できます。

ニキビの炎症が強く出ている場合は受けられない場合もあるので注意しましょう。
ダウンタイムが比較的短く、施術後にすぐにメイクできる場合もある点がメリットです。

レーザー治療(Vビームレーザー)

レーザー治療の中でも、Vビームレーザーは、赤ニキビに効果的な美容施術です。
Vビームレーザーは、「赤ニキビレーザー」とも呼ばれています。
レーザー光を肌に照射すると、熱エネルギーに変換され、繁殖しているアクネ菌を殺菌することで炎症性のニキビを改善します。
また、レーザー光が皮脂腺にダメージを与えることで、ニキビの発生や悪化の原因となる皮脂の分泌を抑制します。

梅毒かニキビか見分けられない場合は美容皮膚科へ

今回は口周りにできた「できもの」の梅毒とニキビの見分け方をご紹介しました。
梅毒とニキビの初期症状は見分けが難しく、悩む方もいらっしゃると思います。

梅毒かニキビか見分けられない方は、速めに医療機関を受診しましょう。
梅毒・ニキビどちらの場合も早期治療を進めることで悪化させずに、治りやすくなります。
梅毒は、婦人科で治療を進められますが、いきなり婦人科を受診するのはハードルが高いと感じる方もいるかもしれません。
そんな方は、先に皮膚科または美容皮膚科を受診するのも一つの手です。
専門医に実状を伝え、皮膚科の診療科目で治療を進められるか確認しましょう。

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この記事の監修医

東京総合美容医療クリニック

福田麻衣 医師

美容皮膚科/美容外科

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