顎周りのニキビがなかなか治らない…。
繰り返す顎周りのニキビは、厄介ですよね。
顎周りのニキビの原因には、さまざまな要因や状況が考えられます。
そこで、今回は顎周りのニキビの原因や効果的な治し方、予防法を詳しく解説します。
この記事でわかること
- 顎周りのニキビはホルモンバランスの乱れや乾燥などが原因でできる
- 繰り返しできやすいため、再発予防には生活習慣の見直しが大切
- 顎周りのニキビを治すには医薬品を用いることが効果的
目次
顎周りニキビの原因
顎周りのニキビは、Uゾーンと呼ばれる範囲にできるニキビを指します。
Uゾーンとは、唇の下から顎先やフェイスラインにかけての範囲です。
顎周りのニキビの原因には、体調面での要因と外部要因の両方が関係しています。
いずれも、ニキビの根本的な原因となる皮脂の過剰分泌を招く場合があるためです。
顎周りのニキビの原因
- ストレスの蓄積
- 不規則な生活習慣
- 肌の乾燥 など
20代以降の大人に当てはまりやすいため、顎ニキビは、大人にできやすい傾向にあります。
そのため、顎周りのニキビは、「大人ニキビ」や「吹き出物」と呼ばれることもあります。
以下に挙げる原因に、自身の状態が当てはまっていないか確認しましょう。
ホルモンバランスの乱れ
顎周りのニキビは、ホルモンバランスの乱れによって発症することがあります。
ホルモンバランスが乱れる原因には、ストレスの蓄積や睡眠不足が挙げられます。
ストレスが蓄積された状態や、睡眠不足の状態では男性ホルモンの分泌量が増加します。
男性ホルモンは、皮脂を分泌する皮脂腺を刺激する働きがあり、皮脂の分泌が増えると毛穴が詰まり、ニキビが発生します。
特に、女性の場合は、生理前にホルモンバランスが乱れやすくなります。
生理前には、皮脂の分泌を促進する女性ホルモンである「黄体ホルモン」が活発になります。
これにより、皮脂が過剰に分泌されて、ニキビが発生します。
「生理前にニキビができやすい」とよく言われるのは、このような現象が起きているためです。
食生活の乱れ
食生活の乱れは、顎周りのニキビの原因になります。
糖質や脂質の多い食事は、皮脂を分泌させる原因となるためです。
糖質は脂質は、代謝されると、エネルギーとして変換されます。
しかし、糖質・脂質を多く摂り過ぎて、代謝が追い付かないと、代謝しきれずに皮脂量が増えてしまうのです。
その結果、分泌された皮脂が毛穴に詰まり、ニキビが発生します。
また、ビタミン不足など、バランスの悪い食事を続けていると、肌の健康状態を維持しづらくなります。
ビタミンには、肌の炎症を抑える/肌をサビから守る作用があり、ビタミンが不足するため、肌荒れしやすくなってしまいます。
乾燥
肌の乾燥は、顎周りのニキビの原因の一つです。
顎周りは、Uゾーンと呼ばれ、皮脂を分泌する皮脂腺が少ない部位です。
皮脂は、肌表面で「皮脂膜」を形成して、肌を乾燥から守る役割を担います。
皮脂腺が少ない顎周りは、皮脂の分泌が少なく、皮脂膜がもともと形成されづらい特徴を持ちます。
肌は乾燥すると、皮脂膜を形成しようとして、かえって皮脂の分泌が促進されます。
また、乾燥した肌では、外部の刺激から肌細胞を守るバリア機能が低下して、刺激を受けやすくなります。
これにより、ニキビが発生してしまうのです。
分泌量が増えすぎると、ニキビの原因になる一方で、分泌量が少なすぎてもニキビの原因となるのです。
摩擦
摩擦は、顎周りのニキビの原因の一つです。
肌が摩擦のダメージを受けることで、肌のバリア機能が低下するためです。
摩擦により、バリア機能が低下すると、ニキビの原因となるアクネ菌の繁殖や、皮脂の過剰分泌につながる乾燥を招くため、ニキビが発生しやすくなります。
例えば、手で頻繁に顎周りを掻く/マスクやマフラーの着用する/カミソリで産毛や髭を処理するなどでは、摩擦が生じやすくなります。
薬の副作用
使用している薬の副作用が、顎周りのニキビの原因になっている可能性があります。
例えば、ニキビ治療薬であるアダパレンなどの薬の副作用が、かえって顎周りのニキビの再発や悪化を招いている場合があるのです。
アダパレンの副作用には、乾燥・皮剥け・赤み・かゆみなどが挙げられます。
副作用の症状が出ている際は、肌の水分が不足して乾燥していたり、肌に炎症が起きている場合が多いです。
肌のバリア機能が低下している状態でもあるため、ニキビができやすいとも捉えられます。
そのため、薬の副作用によって、肌のバリア機能が低下することが、顎周りのニキビの原因となっている可能性があります。
現在使用している薬による肌への影響が心配な方は一度、処方先のクリニックを受診しましょう。
顎周りのニキビの予防法
顎周りのニキビの発生を防ぐには、日々の生活習慣の見直しが重要です。
ニキビの発生を防ぐため、具体的に以下の方法を実践していきましょう。
ストレスを解消する
顎周りのニキビを予防するには、ストレスを解消しましょう。
ストレスがたまると、男性ホルモンの「アンドロゲン」が多く分泌されます。
アンドロゲンは、皮脂の分泌に関与しており、アンドロゲンが増えると皮脂の分泌量も増えます。
普段から休息をしっかり取る、適度に運動するなどして、ストレスが溜まらないように意識的な行動を心がけましょう。
スキンケアで乾燥を防ぐ
顎周りのニキビを予防するには、スキンケアで乾燥を防ぎましょう。
乾燥は、バリア機能の低下を引き起こし、ニキビの発生につながります。
朝晩2回の洗顔
洗顔は、朝と晩の2回行うことが理想的です。
洗顔には、肌の皮脂や汚れを落とす役割があります。
洗顔しないと、毛穴に皮脂が詰まりやすくなり、ニキビの発生につながります。
かといって、多く洗顔を行うことも良くありません。
過度な洗顔は、肌に必要な皮脂まで落としてしまう懸念があり、肌の乾燥を招きます。
洗顔の頻度を守りつつ、肌に刺激を与えないよう、洗顔料を泡立てて優しく洗い、32℃前後のぬるま湯で洗い流すのがポイントです。
油分を抑えた十分な保湿
顎周りは乾燥しやすいため、ヒアルロン酸やセラミドなどの保湿成分が配合された化粧品を使って保湿しましょう。
ニキビができやすい人はノンコメドジェニックテスト済み(※)の化粧品の使用が有効です。
さらに、油分の多い化粧品は、皮脂の分泌を誘発したり、肌表面に油膜を形成して毛穴が詰まりやすくなるため、避けると良いでしょう。
具体的には、比較的油分は少ない一方で保湿力の高い「ジェル」などがおすすめです。
※ノンコメドジェニックテスト済みとは、比較的皮脂腺の多い人の背中に製品のサンプルを複数回塗布して、ニキビの初期段階のコメドが発生しないかを確認する検査し、コメドが発生しなかった場合のみに記載できる記しです。
整肌成分の温泉水と、ヒアルロン酸複合成分が配合されたクリーム。みずみずしいテクスチャで、べたつかず肌にすばやくなじみます。保水力のあるヒアルロン酸が、うるおいを貯蔵し、長時間保湿します。また、ノンコメドジェニックテスト済みでニキビが発生しにくい設計になっています。
紫外線対策を怠らない
顎周りのニキビを予防するには、紫外線対策は欠かせません。
紫外線のダメージは、肌のバリア機能を低下させ、ニキビが発生しやすい肌状態を招きます。
そのため、日焼け止めを塗り、紫外線対策を行いましょう。
顎周りは、日焼け止めを塗り忘れやすいので、気を付けましょう。
額・鼻・両頬・顎・両こめかみに7点置きしてから塗り広げましょう。
SPF50+/PA++++と高い日焼け止め効果を持ちます。美容液成分を配合しており保湿効果も持っています。紫外線によるダメージを防ぎ、肌のバリア機能が低下することを防ぎます。
ビタミンをとる
顎周りのニキビを予防するには、ビタミンを摂りましょう。
油の多い食事が続くと皮脂の分泌が促進され、ニキビの発生につながります。
また、栄養バランスが偏っていると、肌の状態を正常に保つための栄養素が不足しがちになります。
肌の健康状態を保つには、ビタミン類を摂ることが大切です。
そのため、食事やサプリメントなどで、不足しがちなビタミンを補いましょう。
顎周りのニキビの予防に効果的な栄養素と食材
食事だけでは、効率的にビタミンを摂取することは難しいかもしれません。
そのためサプリメントで、不足しているビタミンB2やビタミンB6などを摂取することもおすすめです。
肌の健康維持を助けるビタミンB群を、同時に摂取することが可能なサプリメントです。全8種のビタミンBが含まれています。1日2粒が摂取目安量です。
質の良い睡眠をとる
顎周りのニキビを予防するためには、質の良い睡眠をとりましょう。
睡眠中に分泌される成長ホルモンは、肌のターンオーバーを促進します。
肌のターンオーバーが正常化されることで、肌を外部の刺激から守るバリア機能も強化されます。
また、質の良い睡眠は、ホルモンバランスを整えます。
睡眠中に成長ホルモンが分泌されることで、疲労回復やストレスホルモンである「コルチゾール」の分泌が抑制されるためです。
成長ホルモンは、入眠後90分後の「ノンレム睡眠」の時間帯に最も多く分泌されます。
そのため、入眠後の眠りの質を高めるために、寝る前の電子機器の使用を控えたり、マッサージや入浴でリラックスしたりすることが大切です。
顎周りニキビの治し方
できてしまった顎周りのニキビは、医薬品を用いることで効果的に改善することができます。
医師に皮膚科で処方を受ける必要がある処方薬と、ドラッグストアなどで購入できる市販薬を紹介します。
処方薬を使用する
顎周りのニキビの治療には、皮膚科で処方される薬が効果的です。
処方薬には、改善効果を医学的に認められている有効成分が含まれます。
また、市販薬と比較して、有効成分を多く含有することが承認されている傾向にあり、高い治療効果を期待できます。
患部に直接アプローチする外用薬と肌の健康状態の改善を助ける内服薬を2つずつ紹介します。
アダパレン
アダパレンは角質剥離作用を持つ外用薬です。
角質を取り除くことで、毛穴の詰まりを改善する効果があります。
そのため、炎症を起こしていない白ニキビや黒ニキビの改善が期待できます。
アダパレンに関する記事はこちらから
アダパレンの「ニキビ治療の効果と副作用」を解説!正しい使い方と注意点をチェックオゼノキサシン
オゼノキサシン(通称:ゼビアックス)は抗菌作用を持つ、外用薬です。
ニキビの原因であるアクネ菌の増殖を抑えることで、ニキビの炎症を鎮静化します。
そのため、炎症が起こっている赤ニキビや黄ニキビの改善が期待できます。
オゼノキサシン(ゼビアックス)に関する記事はこちらから
「ゼビアックス」はニキビに効果あり!油性クリームの使い方や副作用を解説ハイチオール
ハイチオールとは、L-システインを主成分とした内服薬です。
L-システインは肌のターンオーバーを促進する作用を持ちます。
肌のターンオーバーが促進されることにより、肌の表面の古い角質が排出され、毛穴詰まりを解消します。
そのため、ニキビの改善を助けるとともに、悪化を防ぐ効果を期待できます。
ハイチオールに関する記事はこちらから
ハイチオールは医薬品?シミ改善だけではない美容効果や副作用を解説ビオチン
ビオチンはビタミンB群の一種である成分を含む内服薬です。
皮脂の分泌を抑える効果があるため、皮脂が原因で発生や悪化するニキビの改善を助けます。
またビオチンは、タンパク質の代謝を促して、アミノ酸の吸収を高める働きがあります。
アミノ酸は、肌の角質層の細胞のうるおいの半分を占めているため、肌の保水力向上に寄与します。
肌の水分量が増えると、肌のバリア機能が高まるため、ニキビの再発を防止することにつながります。
ニキビができやすい肌質の方のニキビ予防などの美容目的にも相性が良い処方であると考えられます。
ビオチンに関する記事はこちらから
「ビオチン」の美肌効果や白髪への影響を解説!効果的な飲み方でつるつるの肌にシナール
シナールはビタミンCと、ビタミンB5を配合したビタミン剤です。
ビタミンCの持つ抗酸化作用は、皮膚の炎症を抑えることができます。
またビタミンB5は肌のバリア機能を回復する効果があります。
抗酸化作用によってニキビの炎症を抑え、肌のバリア機能を回復させることで、症状の悪化を防ぐことができます。
ビタミンCの抗酸化作用は、ニキビ跡の原因であるシミの沈着を改善するため、ニキビ跡の改善にも効果があります。
シナールに関する記事はこちらから
シナールの効果的な飲み方を解説!シミやニキビへの美容効果と注意点も紹介市販薬を使用する
皮膚科での処方薬をすぐにもらえないという方は、市販薬で治療を進めましょう。
有効成分が含まれる市販薬を使用することで、顎周りのニキビを改善することができます。
伸びやすく、なじみやすいクリームタイプの外用薬です。イオウやトコフェロール酢酸エステルなどの有効成分が配合されています。ニキビの頭部を開き皮脂を吸収する作用と、炎症を抑える作用で、ニキビの改善に効果を発揮します。
肌に塗ると、透明になるクリームタイプの外用薬です。炎症を鎮めるイブプロフェンピコノールと、アクネ菌を殺菌するイソプロピルメチルフェノールが配合されています。炎症を鎮めて、アクネ菌による悪化を防ぐため、特に炎症を起こした赤ニキビや白ニキビの悪化を防ぐのに効果的です。
顎周りニキビが治らない方は専門医に相談
今回は、顎周りのニキビの原因や治し方などについて解説しました。
症状が改善しない場合は、美容皮膚科や皮膚科を受診し、専門医への相談をおすすめします。
顎周りは、乾燥しやすくダメージを受けやすい点から、ニキビが繰り返しやすい発生しやすい部位でもあります。
ニキビが再発しにくい肌状態を維持するためにも、一度専門医のアドバイスを聞くのは有効です。
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