睡眠とニキビは深く関係しており、睡眠不足はニキビを発生させてしまう原因の一つです。
「最近寝不足が続いている…」「ニキビができた…」と悩んではいませんか?
今回は、ニキビと睡眠不足のメカニズムとその解決方法について徹底的に解説していきます!
質の高い睡眠をとるコツも紹介しているので、睡眠時間を長く確保することが難しい方も、ぜひ参考にしてみてくださいね。
目次
ニキビと睡眠の関係とは?
睡眠不足はニキビを発生・悪化させてしまう大きな原因の一つです。
では、なぜ睡眠不足がニキビを招いてしまうのでしょうか。
私達の身体の中では、寝ている間に成長ホルモンが多く分泌されます。
この成長ホルモンは、肌を新しいものに作り変えるターンオーバーを促進したり、免疫力を強化させています。
そのため、睡眠が不足すると成長ホルモンが十分に分泌されず、肌のターンオーバー周期の乱れや免疫力低下につながり、結果的にニキビができやすい肌環境になってしまうのです。
では次に、睡眠不足による肌への影響について詳しく解説していきます。
睡眠不足によって肌のターンオーバーの周期が乱れる
肌は「生成→成長→排出」というサイクルで生まれ変わっていきます。この肌の代謝のことをターンオーバーと言います。
ターンオーバーの働きを促進させるのが成長ホルモンです。成長ホルモンは深い睡眠であるノンレム睡眠時(※)に多く分泌されるため、睡眠不足によって成長ホルモンが不足すると、ターンオーバーの周期が乱れます。
そうすると、肌の新陳代謝が進まず、古い角質が残ったり、皮脂が毛穴に詰まることで結果的にニキビができやすくなるのです。
※ノンレム睡眠とは、脳が眠っている状態のことをいいます。一晩の睡眠中には浅い眠りの「レム睡眠」と深い眠りの「ノンレム睡眠」を約90分周期で繰り返します。ノンレム睡眠は入眠直後にあらわれます。
睡眠不足によってメラトニンが減少する
メラトニンとは「体内時計」とも呼ばれる生体リズムを調整するホルモンです。メラトニンの不足により生体リズムが乱れると、日中に眠くなったり、食欲不振になったりとさまざまな影響が出ます。
睡眠不足が続くと、メラトニンの分泌が減少してしまいます。また、メラトニンは成長ホルモンの分泌も促進するため、メラトニンが減少すると、成長ホルモンも分泌されにくい状態になってしまいます。
成長ホルモンとメラトニンが減少すると、ストレス反応を引き起こす「コルチゾール」などのストレスホルモンと呼ばれるものが増加します。
ストレスホルモンは自律神経の乱れや皮脂の過剰分泌を招くため、より一層ニキビができやすい肌になってしまうのです。
睡眠不足によって免疫力が低下する
成長ホルモンは、肌のターンオーバーを促進させるだけでなく、免疫細胞の成熟を促進させる働きがあります。
そのため、成長ホルモンが十分に分泌されないと免疫細胞が減少し、免疫力が低下します。
免疫力が低下すると肌のバリア機能が弱まり、紫外線やホコリ、細菌によるダメージを肌が受けやすくなり、ニキビなどの肌荒れが発生しやすくなります。
このように睡眠不足は、さまざまな理由でニキビの原因になってしまうのです。
次にニキビ改善のための良質な睡眠法を紹介していくのでぜひ参考にしてみてください。
ニキビ改善のための睡眠とは?
皆さんは「肌のゴールデンタイム」をご存知ですか?
肌のゴールデンタイムとは、ターンオーバーを促進する成長ホルモンが分泌されやすい時間のことで、入眠してから3〜4時間とされています。
成長ホルモンが多く分泌される入眠後3~4時間は、睡眠が深い「ノンレム睡眠」の時間帯とかさなります。
睡眠には「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」があり、このうち肌のターンオーバーが行われているのはノンレム睡眠の時間です。
そのため、入眠後3〜4時間にどれだけ質の良い睡眠を取れるかがニキビ改善や予防の鍵になるのです。
十分な睡眠時間を確保する
ニキビ改善のためには、十分な睡眠時間が大切です。
最適な睡眠時間とは、就寝してから自然と目覚めるまでの時間のこと。
十分な睡眠時間は個々人によって異なるため、自分にとって何時間の睡眠が最適なのかを把握しておきましょう。
仮に、23時に就寝したとして朝の7時に目覚めた場合、8時間の睡眠が最適であるということになります。最適な睡眠時間が把握できれば、起床する時間から逆算して就寝する時間の目安がわかります。
睡眠時間を十分に確保することは大事ですが、長すぎると体調不良を引き起こすこともあります。そのため1日の睡眠時間は、長くても8時間程度を目安にしましょう。
質の良い睡眠を取る
十分な睡眠時間を確保したくても、子育てや仕事の関係でなかなか難しいという人もたくさんいると思います。
そんな方は、できるだけ睡眠の質を上げるようにしましょう。
以下のような睡眠が取れると、質の良い睡眠だと言えるでしょう。
質の良い睡眠とは
・夜中に目覚めることがない
・朝スムーズに目覚め、すぐに活動できる
・ベットに入ってから、短時間で寝れる
・日中、睡魔におそわれることがない
では、質の良い睡眠を取るためのコツをいくつか紹介します。
カフェインは、眠気をもたらすアデシノンという物質の働きを抑制してしまうため、寝付きを悪くしたり、眠りを浅くしてしまう原因になります。
また、利尿作用もあるため、夜中にトイレのために目覚めてしまう場合もあるかもしれません。
成人の一日のカフェイン摂取量は、最大コーヒー2〜3杯分(最大400mg)が適量とされています。(「農林水産省 令和4年 カフェインの過剰摂取について」より)適切な分量であれば日中の眠気を解消したり、集中力を高めるのに役に立ちます。
分量を守り、夕方以降にはカフェインの摂取をやめることが良質な睡眠を取るために大切です。
眠気を誘うメラトニンは、光によってその分泌が調整されています。暗くならないとメラトニンは分泌されていません。
夜間にPCやスマホなどの強い光を浴びると、メラトニンの分泌が制限されてしまい、睡眠の質が低下してしまいます。
また、日の光を浴びることで、メラトニンの分泌の日内変動が安定し、生体リズムが整いやすくなります。
メラトニンは、日光を浴びてから約14-15時間後に分泌が増加すると言われています。そのため、朝目が覚めて日光を浴びると夜にはメラトニンの分泌が増え、自然と眠くなってくるサイクルを作りやすくなります。
暑すぎたり、寒すぎたりして体温調節がうまく行えないと、寝付きが悪くなります。そのため、部屋の室温や湿度を季節に応じて調整することが質の良い睡眠を導きます。
また、夜に部屋を暗くして朝になったときに明るくなるといったように、朝と夜で光に差があるほど覚醒しやすくなります。ただし、真っ暗にすると不安な方は、暗闇に恐怖や不安を抱えてストレスとなり、睡眠の質を悪くするため不安にならない程度に暗くすることがおすすめです。
寝具は就寝中の発汗や温度変化に対応できるよう、吸水性や通気性に優れたものを使用したり、体をバランスよく支えられるマットや枕を使うことが快眠につながります。
糖質の過剰摂取は交感神経の興奮しやすい状態を作り出し、なかなか寝付けなかったり、睡眠が浅くなる原因になるため注意が必要です。
そのため、糖質の摂り過ぎは避けるようにしましょう。
1日の摂取量は活動量や体格によって個人差があり、「糖質摂取量(g/日)=活動量(kcal)×0.6÷4」で算出できます。(「厚生労働省 日本人の食事摂取基準2020」より)また、おおよそにはなりますが、1日の活動量は、軽い運動をする方などで、約1500kcalと言われています。
例)軽い運動をする方の1日の糖質摂取量目安:150g(=1500kcal×0.6÷4)
さらに、ターンオーバーを促進する「ビタミンA」・皮脂の分泌量の調整を行う「ビタミンB2」・新陳代謝を促進する「ビタミンB6」などを積極的に摂ることも、ニキビ改善や予防のために大切です。
「睡眠不足によるニキビ」ができやすい場所とは?
睡眠不足だとおでこニキビができやすくなります。おでこのニキビの原因は、ホルモンバランスの乱れと深く関係しています。
睡眠不足になると、ホルモンバランスが乱れやすくなります。そのため、睡眠不足に陥ると、おでこのニキビが発生しやすくなります。
しかし、睡眠不足はおでこに限らず、様々な場所のニキビ発生の原因になり得ます。
次では、睡眠前と起床後の効果的なニキビケアを紹介していくのでぜひ参考にしてみてください!
▼おでこニキビについて、さらに詳しく知りたい方はこちらの記事を参考にしてみてください。
おでこニキビの原因と治し方は?正しいケアで綺麗に治そう睡眠前・起床後のニキビケア
睡眠時間の確保や睡眠の質を上げるだけではなく、日々のスキンケアもニキビ改善のためには必要不可欠となります。
朝と夜のスキンケアにはそれぞれ違う役割があり、どちらもニキビ改善・予防には大切です。
それぞれのスキンケアの役割は以下の通りです。
スキンケアの役割の違い
朝:日中のダメージから肌を守る
夜:日中に受けたダメージから肌を回復させる
スキンケアの正しい順番は化粧水→美容液→乳液→クリームです。
化粧水や美容液で肌に必要な水分や成分を補い、乳液とクリームで保湿をするという順番でスキンケアを怠らないようにしましょう。
睡眠前にスキンケアをする
お風呂上がりにスキンケアを行う人が多いかと思いますが、入浴してから就寝するまでに時間が空く場合は、就寝前にもう一度保湿をすることをおすすめします。
乾燥した肌は、ターンオーバーの働きが鈍くなってしまうため、睡眠中の乾燥を防ぐことで、肌のターンオーバーの働きを促す効果があるのです。
また、入浴中にクレンジング・洗顔をする方も多いでしょう。長時間メイクしたままの状態は、肌に負担をかけるため、できるだけ帰宅後すぐにメイクを落としたほうが良いですが、お風呂でクレンジングを行うメリットもあります。
お風呂でクレンジングを行う場合は、お風呂場の蒸気や体が温まることによって、毛穴が開き、肌表面の汚れや皮脂を落としやすくなります。
そのため、入浴までに時間があり、メイクを先に落とせる人は、蒸しタオルを肌にあててからクレンジングを行うと効果的です。
起床後にスキンケアをする
起床後も洗顔をして、スキンケアをしてからメイクをするようにしましょう。
朝のスキンケアの目的
- 睡眠中に分泌された余分な皮脂やホコリなどの汚れを落とす
- 日中の肌の潤いを保つ
- 紫外線やホコリなど外的刺激から肌を守る
朝のスキンケアは、乾燥や紫外線など、日中のさまざまな外部刺激から肌を守る役割を果たします。肌の潤いが保たれることで化粧のノリも良くなります。
▼正しいスキンケア方法についてもっと詳しく知りたい方はぜひこちらの記事も参考にしてみてくださいね!
【目指せ美肌!】正しいスキンケア方法で美肌を手に入れよう睡眠不足によるニキビの治療薬
質の良い睡眠を取るためのコツやスキンケア方法について紹介してきましたが、出来てしまったニキビをできるだけ早く治したい方も多いかと思います。
ここからは、睡眠不足によって出来てしまったニキビに効く治療薬を紹介していきます。
自分のニキビの状況に適したものを使用してニキビをできるだけ早く撃退しましょう!
ニキビには大きく4つの種類があり、それぞれに効果的な治療薬があります。
ニキビは、上の図の左から右の順番「白ニキビ→黒ニキビ→赤ニキビ→黄ニキビ」という順序で進行していきます。
炎症を起こしていない白・黒ニキビには、アクネ菌の繁殖を防ぐ効果の「抗菌成分」のある薬が効果的です。
炎症を起こしている赤ニキビには、炎症を抑える「抗炎症成分」が含まれた薬が効果的です。
黄ニキビは化膿してしまっているため、皮膚科で抗菌薬を中心とした治療を受けることが大切です。
特に忙しくて皮膚科に行く時間がないという方は、オンライン診療もおすすめです。
東京美肌堂では、土日祝日も朝9時~夜22時まで診療を行っています。下記ボタンから簡単に予約できるので、気になる方は是非チェックしてみてくださいね。
初回購入で使える!
ここからは具体的な治療薬を紹介していきます。
治療薬は、飲み薬と塗り薬に分けられます。どちらを選ぶか悩む方は、下記を参考にしてみてくださいね。
飲み薬:白ニキビや黒ニキビの段階で、不足している栄養素を補うことや体質を改善する目的で使用するのが効果的
塗り薬:どの段階のニキビに対しても効果的に作用する。症状がひどい場合には飲み薬と併用することでより効果的に治癒を進めやすい
ニキビの治療薬には、ドラッグストアなどで誰でも購入できるものと、病院で処方を受けてからもらえる処方薬の2つがあります。それぞれ「市販薬」「処方薬」に分けて、ニキビの改善に効果が期待できる薬をご紹介します。
市販薬
ドラックストアで手軽に買える市販薬ですが、種類がありすぎてどれが良いかわからない方は多いと思います。ここではニキビの種類ごとに効果の期待できる市販薬を紹介します。
白ニキビ・黒ニキビ(非炎症)に効く市販薬
炎症していないニキビにはアクネ菌の増殖を防ぐ成分や、ニキビの進行を防ぐ成分が含まれているものを選びましょう。
・クレアラシル ニキビ治療薬クリーム
クレアラシルの「ニキビ治療薬クリーム」には、イオウ・レゾルシン・グリチルリチン酸ニカリウム・トコフェロール酢酸エステル(ビタミンE)の4つの有効成分が配合されており、ニキビの皮脂を吸収してアクネ菌を殺菌してくれるだけでなく、炎症を起こしたニキビへの進行を防いでくれる効果があります。
透明タイプと肌色タイプの2種類があり、シーンや好みにあわせて使い分けられるところも嬉しいポイントです。
赤ニキビ(炎症)に効く市販薬
炎症を起こしている赤ニキビには炎症を和らげ、肌を保護する成分が含まれているものを選びましょう。
・ペア アクネクリームW
「ペアアクネクリームW」は、抗炎症成分のイブプロフェンピコノールや、殺菌作用のあるイソプロピルメチルフェノールが配合されています。
白色のクリームで、肌にのばすと透明になります。
・イハダアクネキュアクリーム
「イハダアクネキュアクリーム」は、「ペアアクネクリームW」と同様に、抗炎症成分のイブプロフェンピコノールが配合されています。
ノンステロイド・弱酸性・ノンアルコールの低刺激設計なので、敏感肌の人にもおすすめの商品です。
処方薬
処方薬のメリットは、専門家の目で見て判断して、自分の症状に合った薬をもらえるという点です。医師の診断のもとに処方されるため市販薬よりも成分の含有量が多く、より治療に高い効果が期待できます。
白ニキビ・黒ニキビ(非炎症)に効く処方薬
・アダパレン
「アダパレン」は、ニキビの原因となる毛穴の皮脂詰まりを改善する効果があります。白ニキビや黒ニキビといった炎症していないニキビに使用することで、赤ニキビなどの炎症したニキビへ進行しないように防止する効果もあります。
白ニキビ・黒ニキビに高い効果が期待できるアダパレンですが、まれに肌の乾燥や赤みがでるという副作用があります。
副作用には個人差がありますが、2週間ほどで乾燥や赤みは和らぎ、ニキビのできにくい肌質に改善されていきます。副作用の症状をなるべく和らげるためにも、肌にやさしい化粧水やクリームで保湿しましょう。
赤ニキビ・黄ニキビ(炎症)に効く処方薬
・クリンダマイシンリン酸エステル
「クリンダマイシンリン酸エステル」はニキビの原因菌になるアクネ菌や黄色ブドウ球菌の増殖を抑制する働きがあります。
効果が出るまでに期間には個人差はありますが、大体4週間ほど塗布し続ける必要があります。
クリンダマイシンリン酸エステルは、ディフェリンゲルなどの他の治療薬に比べて副作用が出にくいという特徴があります。そのため、敏感肌の方でも比較的使いやすいニキビの治療薬です。
「睡眠不足によるニキビ」が繰り返す場合は皮膚科に相談しましょう
ここまで、睡眠不足がニキビの要因になることや、睡眠の質を上げるコツについてご紹介してきました。
いつもの生活習慣を変えることで肌悩みも改善しやすくことがおわかりいただけたかと思います。
“美肌”のためには生活習慣を見直して、ニキビ改善や予防をしていきましょう!
それでも改善されない場合や、ニキビが繰り返しできてしまう方は一度皮膚科に相談してみましょう。
「病院にいきたいけど時間がない…」隙間時間で皮膚科の診療を受けたい」という方は、オンライン診療サービスを利用するのも一つの手です。
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尾崎宥文 医師
美容外科・美容皮膚科
当院では、美容医療技術とテクノロジーを組み合わせた新しい治療を提案しています。特に痩身治療では、医療と最新のAIの技術を使いながら、確実に患者様のライフスタイルを改善して、目指す体型に導くサポートをいたします。 美容外科治療では、大手美容外科クリニックの院長を務めた経験を活かしながら、効果を最大限に引き出しつつリスクやコストを最小限にできるような治療を提供いたします。 これらの組み合わせにより、患者様の全身・局所両方にアプローチすることで、 健康と美を同時に実現し、自己実現欲求を満たすことを目指しています。