ニキビのケアに、パックは使用してもいいの?
パックはニキビの予防やニキビ跡のケアには有効的です。
しかし、ニキビができている肌へのパックの使用は、おすすめできません。
治すどころか、悪化させてしまう可能性もあるので注意が必要です。
本記事では、パックがニキビにはNGな理由やニキビの予防・ニキビ跡改善におすすめのアイテムなどをご紹介します。
ニキビができてしまった際の正しいアプローチについても解説するので、是非参考にしてみてくださいね。
この記事でわかること
- パックはニキビの予防やニキビ跡のケアとしては有効的
- ニキビがある肌にパックするのは刺激となるためおすすめできない
- ニキビを早く治したい方は皮膚科または美容皮膚科で治療を受けるべき
目次
ニキビのケアにパックはしていいの?
パックは本来、美容成分を肌内部まで浸透させる役割を持ちます。
パックでは、肌に必要な美容成分を補うことで、ニキビの予防やニキビ跡の改善を助ける効果が期待できます。
しかし、既にできてしまったニキビを治療する目的でパックをするのはおすすめできません。
その理由を詳しく解説していきます。
ニキビ予防には効果的
パックは、ニキビ予防には効果的な場合があります。
特に「乾燥によるニキビ」「炎症性のニキビ」はパックで予防しやすい傾向にあります。
ニキビの原因は、毛穴に皮脂が詰まることです。
肌が乾燥すると、肌の代謝が乱れたり、皮脂の分泌を促す反応が過剰に働くことで、毛穴が詰まりやすくなります。
パックに配合された保湿成分によって肌が潤った状態を維持しやすくなると、乾燥によるニキビを予防する効果が期待できます。
また、毛穴が詰まると、毛穴内でアクネ菌(※)が繁殖して炎症性のニキビが生じます。
パックの中には、炎症や肌に悪影響を与える菌を死滅させる美容成分が含まれたアイテムがあります。
抗炎症・殺菌成分が配合されたパックを使用することで、炎症性のニキビを防ぐ効果が期待できます。
※ニキビの原因となる細菌のことです。
ニキビ跡の治癒を助ける
パックは、ニキビ跡の治癒を助ける場合があります。
例えば、色素沈着タイプのニキビ跡は、ニキビの炎症によってメラニン(※1)が過剰に生成され、肌に蓄積することで生じます。
パックの中には、メラニンを還元(※2)・排出を補助する美白有効成分が配合されている場合があります。
これにより、色素沈着によるニキビ跡をより効果的に薄くしやすくなると考えられます。
ニキビ跡にはいくつかの種類があり、凹凸などが生じている場合は施術などが必要になります。
パックに配合される成分のみで、改善することが難しいニキビ跡もあるので注意しましょう。
※1:ニキビ跡やシミのもととなる色素
※2:メラニンを無色化すること
ニキビ跡の種類を詳しく知りたい方はこちら
ニキビ跡の種類と見分け方を解説!皮膚科の薬とレーザーによる治療法も紹介ニキビを悪化させる可能性がある
パックは、ニキビの予防やニキビ跡の改善には有効的な場合がありますが、ニキビの治療にはおすすめできません。
パックに含まれる美容成分が肌への刺激となり、ニキビが悪化する懸念があるためです。
中でも、痛みがあるニキビに刺激を与えると、炎症がさらに悪化する可能性が高いです。
そのため、ニキビができてしまった肌にパックを使用するのは避けましょう。
どうしてもパックを使用したいときは、ニキビのある場所を避けて使用しましょう。
ニキビにパックをしない方がいい理由
以下の理由から、ニキビができているときはパックの使用を控えた方が良いと言えます。
- 成分が刺激となる
- 感染リスクが増加する
なぜ上記がニキビのある肌に悪影響を与えてしまうのか理由を以下で解説します。
成分が刺激となる
パックに配合された成分は、ニキビのある肌にとって刺激となる場合があります。
ニキビのある肌は、外部の刺激から肌を守るバリア機能が低下している可能性が高く、敏感で傷つきやすい状態です。
刺激の強い成分が配合されたパックを使用すると、さらにバリア機能の低下を招き、ニキビの炎症や肌荒れを悪化させる可能性があります。
また、一部のパック製品には、グリセリンやグルコースなどアクネ菌のエサとなる成分が含まれています。
これらの成分はアクネ菌の増殖を促進し、ニキビを悪化させる可能性があります。
感染リスクが増加する
パックによって感染リスクが増加する恐れがあります。
パックを顔に密着させたりはがしたりする際の物理的な刺激により、ニキビが傷つく可能性があるためです。
傷口から細菌が侵入すると、感染を引き起こし、炎症や膿を持つニキビへと発展してしまう場合があります。
ニキビが炎症や膿を持つ状態になると、治りにくくなります。
また、パックの成分が肌に刺激を与えてバリア機能が低下することがあります。
外部からの細菌や刺激に対する防御力が弱まることで、感染リスクが増加する恐れがあります。
ニキビケア用パックの選び方
肌への刺激が少ない「ニキビケア」に適したパックは、ニキビ跡(色素沈着性)の改善やニキビの予防に役立ちます。
パックに期待できるニキビケアの効果には以下などが挙げられます。
- ニキビ跡改善のサポート
- 乾燥によるニキビの予防
- 炎症性のニキビの予防
効果的にニキビケアを行うには、上記の目的に合った美容成分が配合されたアイテムを使用すると良いでしょう。
以下で、目的ごとにどの成分が適しているかを解説していきます。
ニキビ跡には「美白有効成分」
色素沈着が原因のニキビ跡には「美白有効成分」が配合されたパックがおすすめです。
美白有効成分によってメラニンの還元や排出を促すことで、色素沈着によるニキビ跡の改善が期待できます。
パックに配合されることがある代表的な美白有効成分
- ビタミンC誘導体:メラニン還元作用を持つ
- 4MSK:メラニンの排出を促進する作用を持つ
- エナジーシグナルAMP:メラニンの排出を助ける作用を持つ
色素沈着によるニキビ跡を改善したい方は、これらの成分が配合されたアイテムを選ぶと良いでしょう。
美白有効成分を含むパック
メラニンを還元する作用のあるビタミンc誘導体が配合されています。ナイアシンアミドやヒアルロン酸などの保湿成分も配合されており、しっとりとした透明感のある肌に導きます。
メラニンの生成を防ぎ排出を促す4MSKが配合されています。肌の乱れを整え、なめらかでつやのある肌に導きます。
乾燥によるニキビ予防には「高保湿成分」
乾燥によるニキビの予防には「高保湿成分」が配合されたパックがおすすめです。
肌の乾燥は皮脂の分泌を促し、毛穴詰まりを引き起こしてニキビの原因となります。
高保湿成分が配合されたパックで肌の乾燥を防ぐことで、乾燥によるニキビを予防する効果が期待できます。
パックに配合されることがある代表的な高保湿成分
- ヒアルロン酸
- セラミド
- アミノ酸類
乾燥によるニキビを予防したい方は、これらの成分が配合されたアイテムを選ぶと良いでしょう。
高保湿成分が含まれるパック
分子サイズの異なる5種類のヒアルロン酸を配合し、肌の角質層まで潤いを与えます。弱酸性でお肌を優しくケアすることができます。
ヒアルロン酸とセラミドが乾燥した肌に水分をチャージします。水分と油分をバランスよく補い健やかな肌に導きます。
炎症性のニキビ予防には「抗炎症成分/殺菌成分」
炎症性のニキビ予防には「抗炎症成分・殺菌成分」が配合されたパックがおすすめです。
抗炎症成分・殺菌成分が配合されたパックで炎症を防止し、アクネ菌の繁殖を防ぐことで、炎症性のニキビを予防する効果が期待できます。
パックに配合される代表的な抗炎症成分・殺菌成分
- グリチルリチン酸ジカリウム
- アラントイン
- イソプロピルメチルフェノール
- ツボクサエキス(CICA)
- ティーツリーオイル
炎症性のニキビを予防したい方は、これらの成分が配合されたアイテムを選ぶと良いでしょう。
抗炎症・殺菌成分が含まれるパック
3種類のティーツリー成分がを配合し肌荒れを防ぎます。低刺激で敏感肌の方も比較的安心して使用することができます。
高純度のティーツリーエキスを高濃度で配合し、肌荒れをケアします。日焼け後の肌の鎮静や、マスクによる肌荒れ対策にもおすすめです。
ニキビケアにパックを使用する際の注意点
パックで効果的にニキビケアを行うために、以下の注意点を守りましょう。
- ニキビができている肌には基本的には使用しない
- 規定の使用時間と使用頻度を守る
- かゆみ・赤みが生じたら使用を中止する
それぞれについて解説していきます。
ニキビができている肌には基本的には使用しない
ニキビができている肌へのパックの使用は、基本的には避けましょう。
パックに含まれる成分が刺激となりニキビを悪化させてしまう恐れがあります。
ニキビができている肌はデリケートなため、刺激を避けて普段よりも優しくケアする必要があります。
なるべく摩擦を与えないためにも、特にシートタイプのパックの使用は控えましょう。
規定の使用時間と使用頻度を守る
パックの規定の使用時間と使用頻度を守りましょう。
パックを規定時間を超えて使用すると、肌の水分が蒸発して乾燥を招き、肌への負担となる場合があります。
また、パックをした後の肌は水分量が増えてふやけた角質層のバリア機能が一時的に低下すると言われています。
規定の使用頻度を守らないと、外部刺激に弱い状態となり、肌トラブルが生じやすくなる可能性があります。
肌へのダメージにつながるため、パックは規定の使用時間と使用頻度を守って使用することが大切です。
かゆみ・赤みが生じたら使用を中止する
パックを使用してかゆみ・赤みが生じた場合は、使用を中止しましょう。
かゆみや赤みが生じた場合、パックに配合された成分が肌に合っていない可能性が高いです。
使用を中止しても症状がなかなか改善されない場合は、皮膚科や美容皮膚科を受診しましょう。
ニキビができたらパックの使用は控えて皮膚科へ
パックはニキビ跡の改善やニキビ予防には有効的な場合がありますが、ニキビの治療にはおすすめできません。
ニキビができてしまったら、パックの使用は控えて皮膚科や美容皮膚科を受診し、医師の指導の下治療を行いましょう。
できてしまったニキビを治すには、適切なスキンケアと処方薬によるアプローチが効果的です。
以下で、できてしまったニキビへのアプローチを解説します。
肌になるべく負担をかけずにスキンケアを行う
ニキビを治すには、肌に負担をかけずにスキンケアを行うことが大切です。
ごしごしと擦って肌に摩擦を与えたり、十分に保湿せずに肌を乾燥させてしまうと、ニキビの治りを遅くしたり、悪化させたりする恐れがあるので注意が必要です。
以下で、ニキビができてしまった際の正しいスキンケア方法をご紹介します。
クレンジング
40~50秒程度かけて、適量のクレンジング料を手でなじませましょう。
洗い流す際は、35℃以下のぬるま湯の使用がおすすめです。
熱いお湯で行うと、肌の水分の蒸発を招き乾燥の原因となります。
皮脂を落としすぎないためにも、時間をかけすぎずぬるめの温度で摩擦をかけずに行うことが大切です。
また、コットンを使用する拭き取りタイプやシートタイプのクレンジングは、にきびをつぶしてしまうことがありますので、避けましょう。
乾燥を防ぐため、クレンジングと同様に35℃以下のぬるま湯の使用がおすすめです。
20~30秒程度、しっかりと泡立てた洗顔料を顔になじませます。
洗顔料をしっかりと泡立てることで、肌と手のひらが直接触れることを防ぎ摩擦を抑えてくれます。
手で泡立たない場合は、洗顔ネットを活用することがおすすめです。
ニキビに効く洗顔料について知りたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。
ニキビ肌におすすめの洗顔料をご紹介
ニキビに効く洗顔料はどれ?肌質別に市販のおすすめ商品を紹介!たっぷりの化粧水を手で浸透させた後に、ゲルやミルクなどの軽めの油分が配合されたアイテムでしっかりと保護しましょう。
クリームやオイルは、油分が過剰になる可能性があるためニキビができている時は避けた方が良いでしょう。
また、コットンを使用すると肌に摩擦が生じてニキビへの刺激となる可能性があるため、保湿ケアは手で行うことをおすすめします。
皮膚科の処方薬を使用する
皮膚科の処方薬を使用することで、ニキビを効率的に治療することができます。
ニキビの処方薬を入手するには、医師による診察と処方が必要です。
ニキビの薬が欲しいけど、忙しくてクリニックに行けない…という方には、オンライン診療という選択肢もあります。
東京美肌堂では、
- LINEで完結する「オンライン診察」
- 土日祝も夜10時まで受診可能
- 当日予約もできるから気になったときにすぐ診察
- あなたに合った医療用医薬品・内服薬・外服薬・漢方薬がわかる
- 初診料・再診料・処方箋料・相談料が0円
といった、忙しい方でも美容皮膚科を受診できるオンライン診療サービスを提供しています。
ご予約は下記ボタンから受け付けていますので、気になった方はチェックしてみてくださいね!
東京美肌堂の診察予約はこちらから
東京山手クリニック
都丸真依子 医師
当院は「あなたのお肌のかかりつけ」をコンセプトに、皆さんのお肌を作り直すサポートをしていきたいと考えております。ただ肌悩みを改善するだけではなく、健康で美しいお肌を取り戻し、笑顔で日々を過ごせるよう、お手伝いさせていただければ幸いです。