シミ治療を調べていると施術の種類が多くてお困りではありませんか?
「レーザー治療のダウンタイムが怖い」「どの施術があってるのかわからない」 こんな悩みも多いかと思います。
そもそも一言でシミといっても実際は6種類に分けられ、それぞれ治療法も異なります。
そこで今回はシミ治療における施術方法や医薬品をご紹介します。
注意点やダウンタイムについても解説しているので是非読んでみてくださいね。
この記事でわかること
- シミは6種類あり、種類ごとに医師の診断で治療法を選択する必要がある
- 施術にはダウンタイムが必要なものもあり、自分のスケジュールと合わせて選ぶ
- 内服薬や外用薬で治療する方法もあり、コストを抑えてシミ改善できる場合がある
目次
シミ治療は種類を見分けるのが重要
シミには大きく分けて6つの種類があり、治療を行うときはシミの種類を見分けてから行うことが大切です。
一言でシミといってもそれぞれできる原因や症状が少しずつ異なるため、治療法を誤ると悪化する可能性も考えられます。
ここでは6つのシミの種類と発生のメカニズムを、治療法とともにご紹介します。
まずは、自分にできたシミをしっかりと確認して種類を判別しましょう。
さまざまな部位にくっきり現れる「老人性色素斑」
老人性色素斑は、一般的にシミと呼ばれるものであり、別名「日光性色素斑」とも言われます。
紫外線の出来る部位であれば身体のどんな部位でも発生し、境界がはっきりとしている点が特徴です。
老人性色素斑は、日光性という別名のとおり紫外線が原因で発生します。
紫外線がメラノサイトを刺激し、シミのもととなるメラニンを過剰に生成することで、肌表面に老人性色素斑として出現します。
通常、皮膚は「肌のターンオーバー」という肌細胞の生まれ変わり機能を備えているため、メラニンが生成されても体外に排出されます。
しかし、加齢や乾燥など様々な要因で肌のターンオーバーが乱れることで、老人性色素斑がずっと消えずに残ってしまうのです。
そのため、老人性色素斑を治療したい方は、肌のターンオーバーを促進させる、メラニンの生成を抑制する治療法が適しています。
左右対称にぼんやり現れる「肝斑」
肝斑は、30~40歳のホルモンバランスが乱れやすい時期に発生します。
両頬や顎などに発生し、左右対称に境界がぼんやりとしてできることが特徴です。
ホルモンバランスに乱れが生じると、メラノサイトを刺激してしまいメラニンを過剰に生成するといったメカニズムで生じます。
紫外線の影響を受けることもあり、紫外線の強い夏は肝斑が濃くなる可能性もあります。
また、低用量ピルを服用している方もホルモンバランスに変化があるため、肝斑ができやすいとされています。
肝斑は境界がはっきりしていない場合や、他のシミと混在している場合もあるため、きちんと専門の医師の診察を受けてから治療しましょう。
特にレーザー治療の種類によっては、肝斑を悪化させてしまうものもあるため注意してくださいね。
頬や鼻辺りに斑点状に広がる「そばかす」
そばかすは、別名「雀卵斑」とも呼ばれ、頬や鼻周りに斑点状に広がっているのが特徴です。
遺伝的な要因で発生するため子供のころからできている場合が多く、思春期を過ぎると徐々に薄くなるとも言われています。
メラニンにはユーメラニンとフェオメラニンという2つの種類があり、生まれつきフェオメラニンが多い人にそばかすができやすいです。
つまり、そばかすが生まれつきできやすい体質があるということです。
しかし、紫外線が原因でそばかすが濃くなったり、大人になってからそばかすができる場合もあるため、紫外線対策は必須です。
そばかすの治療には、刺激の強いものを選ぶと悪化する可能性も考えられるため、色素沈着のリスクが少ない治療法を選ぶようにしてくださいね。
傷ができた箇所に現れる「炎症後色素沈着」
炎症後色素沈着は、ニキビや虫刺され、やけど、怪我など何らかの要因で炎症が起きた後に色素沈着してしまった状態です。
傷ができた箇所と同じ個所に、灰褐色や茶褐色、紫褐色のシミのような色素沈着があることが特徴です。
皮膚は炎症を起こした後、細胞を修復しようと生理活性物質を過剰に生成します。
この生理活性物質がメラノサイトを刺激し、メラニンを多く生み出してしまうのです。
通常、肌のターンオーバーの機能により、約28日~40日で炎症後沈着は排出されます。
しかし、肌が弱っているといつまでも炎症後色素沈着が残り、消えなくなってしまいます。
そのため、炎症後色素沈着を治療したい方は、主に肌のターンオーバーを促す治療を行うようにしましょう。
頬骨あたりに小斑状に現れる「ADM」
ADMとは、後天性真皮メラノサイトーシス(Acquired Dermal Melanocytosis)の略称です。
20歳前後に発生することが多く、頬骨あたりに小斑状に現れ、アザのように見えることが特徴です。
一般的なシミは肌表面の表皮に存在しますが、ADMの場合肌奥深くの真皮に存在します。
はっきりとした原因はまだ明らかになっていませんが、真皮に色素沈着と色素細胞がみられることで、肌表面からはグレー~若干青みを帯びた褐色のように見える場合が多いです。
メイクをしたときに青みのシミが目立つ場合は、ADMの可能性が高いでしょう。
ADMは真皮にできているため、肌の奥深くまで作用をもたらす治療法が適しています。
肝斑やそばかすと間違われやすいケースも多くあるため、しっかりと実績のあるクリニックで診察を受けるようにしてくださいね。
盛り上がりがある「脂漏性角化症」
脂漏性角化症は、皮膚の良性腫瘍で別名「老人性イボ」と呼ばれます。
40歳以降の顔や頭皮、胴体全体にでき、盛り上がりがあることが特徴です。
老人咳色素斑同様、紫外線や加齢により、メラニンが過剰に生成されることが原因で発生します。
しかし、紫外線のダメージが強すぎてしまうと、皮膚の角化異常が起こり、脂漏性角化症のように盛り上がってしまうのです。
特に、野外でのお仕事やスポーツ、日焼けサロンに行くなど紫外線を受けやすい環境にいる方は要注意です。
脂漏性角化症は、他のシミと同じレーザー治療を行っても再発してしまう場合が多いため、皮膚の深い部分から除去する必要があります。
そのため、適切な診察を受けたうえで治療を行うようにしましょう。
シミ治療に有効な施術
ここでは、シミ治療に有効な施術についてご紹介します。
シミの種類によって効果の期待できる施術は異なるため、自分の症状に合った施術を選ぶようにしてくださいね。
Qスイッチレーザー
Qスイッチレーザーは、主にシミ治療に使われる医療用レーザーです。
シミに含まれるメラニン色素に反応して熱破壊し、シミを除去します。
Qスイッチレーザーには、ルビーレーザーとヤグレーザーの2種類があります。
効果のあるシミの種類が異なるため、自分のシミの種類に合ったレーザーを取り扱うクリニックを選ぶ必要があります。
もし誤ったレーザーを受けると、効果がなかったり、症状が悪化したりする可能性があるので注意が必要です。
ルビーレーザーは、波長がメラニンへの反応が高いことから、表皮に存在する老人性色素斑や炎症後色素沈着の治療に効果が期待できます。
一方、ヤグレーザーは出力が高く高性能であるとされており、波長を真皮まで到達させることができることからADMの治療に効果が期待できます。
また、ヤグレーザーにはトーニングモードという照射技術が加えられており、通常よりも低出力での照射が可能です。
一般的にはレーザートーニングと呼ばれ、これによりレーザー治療ができないとされてきた肝斑の治療を可能にしました。
Qスイッチルビーレーザー | Qスイッチヤグレーザー | |
---|---|---|
特徴 | ・メラニンによく吸収される特性を持つ ・薄いシミにも比較的反応しやすい |
・高い出力を出せる ・ほくろやアザの治療もできる |
治療効果の高いシミ | 老人性色素斑・炎症後色素沈着 | ADM |
ピコレーザー
ピコレーザーとは従来のQスイッチレーザーよりも短いピコ秒(1兆分の1秒)でレーザーを照射する施術です。
短い照射時間でレーザーを当てるため、熱がほとんど発生せず、肌のダメージを最小限に抑えることができます。
そのため、ダウンタイムや痛みを軽減したいという方におすすめの治療法です。
また、熱エネルギーではなく衝撃波によってメラニン色素を破壊するため、従来では治療できないとされた薄いシミにも効果的に治療ができることも特徴です。
ピコレーザーの中でも「ピコトーニング」「ピコフラクショナル」「ピコスポット」といった3つの照射モードがあり、肌悩みに合わせて治療法を選ぶことができます。
肝斑には低出力のレーザーを顔の広い範囲に当てるピコトーニング、そばかすには出力の強いレーザーをピンポイントで当てるピコスポットが効果的です。
ピコトーニング | ピコフラクショナル | ピコスポット | |
---|---|---|---|
施術法 | 肌の広範囲に照射し、 メラニンを少しずつ破壊 |
点状に集中したレーザーを 肌の深部へ照射し、 細胞の再生を促す |
比較的出力が強く、 集中的に照射 |
痛み | 少ない | 少ない | 輪ゴムではじいたような痛み |
ダウンタイム | ほとんどない | 赤みが出る場合があるが、 多くは1日~数日で治癒する |
ほとんどない |
効果のある肌悩み | 肝斑 | ニキビ跡・小じわ・ハリ | そばかす・薄いシミ |
光治療(IPL)
光治療(IPL)とは紫外線をカットした光をメラニン色素に当てることで、シミを浮かせて除去します。
幅広い波長を持ち、調整しながら当てることができるためメラニン色素だけでなく、赤みのあるシミの原因であるヘモグロビンにも効果をもたらすという特徴があります。
また、熱が広がりにくいことで、特に浅いシミに有効です。
そのため、色素の薄いそばかすや表皮にできた老人性色素斑ができている方は光治療を選ぶようにしましょう。
一言で光治療といってもフォトフェイシャル、フォトブライト、ライムライトなどさまざまな種類があります。
この名前の違いは、機器の違いです。
特に、フォトブライトはアメリカのキュテラ社が日本人向けに開発した機器なので、日本人の肌悩みを改善する施術におすすめです。
また、IPLとRF(高周波)の2種類のエネルギーが混在してるフォトRFという施術もあるため、クリニックでカウンセリングを受けた上で自分に合う治療法を選ぶようにしてくださいね。
イオン導入
イオン導入とは微弱な電流を流し、ビタミンCやトラネキサム酸などの有効成分を肌の奥深くまで浸透させることでシミを改善する治療法です。
肌全体に有効成分の入ったシートパックを貼り、微弱な電流を流すと肌のバリア機能が一時的に弱まります。
その後、マイナスの電流を流すことで、それに反応した有効成分が反発します。
これにより、肌の奥の真皮にまで有効成分を浸透させることができるのです。
シミの症状によって使用する有効成分は異なり、特に肝斑にはトラネキサム酸、炎症後色素沈着にはビタミンCがおすすめです。
取り扱う有効成分はクリニックによって異なるため、自分の受けたい治療ができるかを事前に確認するようにしてくださいね。
炭酸ガスレーザー
炭酸ガスレーザーは、症状のある部位に当てることで細胞に含まれている水分を吸収して盛り上がったほくろやシミを除去する施術です。
水分を熱エネルギーに変換する作用を持つため、細胞が蒸散することで瞬時に取り除きます。
治療時には局所麻酔を使うため痛みは極力少なくできますが、ダウンタイムは10日間程度テープを貼ることが必要です。
炭酸ガスレーザーを脂漏性角化症に当てることで綺麗に治療することが期待できます。
ただし、治療後は紫外線のダメージを受けやすいため、最低でも3ヶ月は紫外線対策を徹底するようにしてくださいね。
- 妊娠中にシミ治療を行うことはできますか?
- シミ治療の施術は妊娠中は基本的に勧められません。内服では妊娠中も継続可能なものもありますが、必ず治療を始める前に産婦人科の医師に確認しましょう。
シミ治療に用いられる医療用医薬品
シミ治療において、医療用医薬品も効果が期待できます。
医療用医薬品は市販薬よりも、有効成分の配合量が多いことから、比較的効果を実感しやすいとされています。
また、保険適用を行うクリニックもあるため、治療費を安く抑えたい方にもおすすめです。
皮膚科に行く時間がないという方は、オンラインでの診療を行っているクリニックもあります。
東京美肌堂では、診察を無料で行っているため、まずは相談してみたいという方でもお気軽に予約してみてくださいね。
初回購入で使える!
【内服薬】トラネキサム酸 – メラニン生成抑制
「トラネキサム酸」は、メラニンの生成を抑制する作用を持つ内服薬です。
肌は紫外線の影響を受けると、紫外線から肌を守るためにプラスミンという物質を発生させます。
プラスミンはメラノサイトを刺激し、活性化したメラノサイトはメラニン物質を過剰に生成させるため、シミ発生の要因となります。
トラネキサム酸は、このプラスミンを抑制させる「抗プラスミン作用」を持つ物質のため、結果的にメラニンの抑制を助ける効果をもたらすのです。
トラネキサム酸を内服することで、肌の内側からメラニンを抑制させるため、シミのできにくい肌を作ることにもつながります。
最低でも3か月は内服を継続し、長期的な目線で治療を続けるようにしましょう。
▼トラネキサム酸についてより詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてくださいね。
トラネキサム酸の美白効果や副作用を解説!飲み続けると白髪になる?【内服薬】シナール – メラニン生成・蓄積抑制
「シナール」は、ビタミンCを主成分とする内服薬で、メラニン生成と蓄積を抑制します。
ビタミンCは抗酸化作用を持つことで、肌が酸化することを防ぎます。
肌は紫外線を浴びると酸化物質を発生させ、この酸化物質がメラノサイトを刺激することでメラニンが過剰に生成されるのです。
そのため、抗酸化作用を持つシナールが効果的に働き、シミの改善や予防につながります。
シミをこれ以上増やしたくないという方にも有効な処方です。
▼シナールの効果や服用方法については以下の記事に詳しく書いてあるので、チェックしてみてくださいね。
シナールの効果的な飲み方を解説!シミやニキビへの美容効果と注意点も紹介【外用薬】トレチノイン – 新陳代謝促進
「トレチノイン」は、新陳代謝、肌のターンオーバーを促進させることでメラニンの排出を促す外用薬です。
トレチノインはビタミンAの誘導体であり、肌表面の角層を剥離させる作用があります。
これにより、古い角質が剥がれ落ち、肌のターンオーバーが促進されるのです。
肌のターンオーバーが促進されると、表皮に蓄積したメラニン色素が体外に排出され、シミを改善する効果が期待できるのです。
トレチノインは次にご紹介するハイドロキノンと併用されるケースが多いため、合わせて読んでみてくださいね。
▼トレチノインについてより詳しく知りたい方は、以下の記事をチェックしてみてくださいね。
トレチノインの効果と使い方とは?ハイドロキノンとの併用療法や副作用も解説!【外用薬】ハイドロキノン – メラニン生成抑制
「ハイドロキノン」は、メラニン生成を抑制する作用のある外用薬です。
シミのもととなるメラニン色素の生成を抑え、シミのできにくい肌を作ることに繋がります。
また、ハイドロキノンはメラニン色素を生み出す細胞であるメラノサイトそのものを減少させる作用も持ちます。
上記で紹介した通り、ハイドロキノンはトレチノインと併用した治療が行われるケースが多いです。
トレチノインと併用する際は、トレチノインをシミができている部分に薄く塗り、ハイドロキノンを上から塗り重ねるようにしてくださいね。
▼ハイドロキノンの効果や使用方法は以下の記事に詳しく書いてありますので、チェックしてみてくださいね。
「ハイドロキノン」とは?効果的な使い方や副作用を解説!いつから効果を感じられる?- 薬の服用でシミをなくすことはできますか?
- 内服薬のみで完全にシミをなくすことは難しいですが、長期間の治療により薄くしたりシミのできにくい肌を作ることは可能です。そのため、できるだけシミをなくしたい方は外用薬の併用や施術を行うようにしてくださいね。
- レーザー治療と医薬品の併用はできますか?
- 医薬品の併用の可否は施術するクリニックによって異なるため、レーザー治療を行う予定のクリニックに確認しましょう。
補足:ゼオスキンでのシミ治療
ゼオスキンという医療機関専売のスキンケア商品により、シミ治療を行う場合もあります。
ゼオスキンは通常のスキンケア製品よりも有効成分の配合量が多いため、効果的に治療することが可能です。
▼ゼオスキンの治療についてより詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてみてください。
「ゼオスキン」の効果や肌悩み別の使い方を解説!セット毎の値段もチェックシミ治療を行うには医師に相談しましょう
シミを治すためには、症状に合わせた治療法を行うことが大切です。
誤った方法で治療を進めてしまうと、かえって悪化してしまう可能性もあるため、きちんと医師の診断を受けた上で治療を行うようにしましょう。
シミについての相談をしてみたいという方はオンライン診療もおすすめです。
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都丸真依子 医師
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