手の甲のシミが気になる…。
日常的に目に入る手の甲だからこそ、シミを消したいと思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。
実は、手の甲は紫外線などの外的刺激を受けることが多いために顔よりもシミができやすいのです。
本記事では手の甲のシミの種類と原因、綺麗に消すための治療法を解説します。
この記事でわかること
- 手の甲のシミは原因別に3つに分類される
- 手の甲のシミは医薬品や医療施術で治療するのが効果的
- 手の甲のシミを治すには、セルフケアをすることも大切
目次
手の甲にできるシミの種類と原因
手の甲にできやすいシミは大きく分けると3種類あります。
シミの種類 | 老人性色素斑 | 炎症後色素沈着 | 脂漏性角化症 |
---|---|---|---|
症状画像 | ![]() |
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特徴 | ・紫外線や老化が原因 ・茶褐色や茶色のものが多く存在 |
・虫刺されや擦り傷により発生する ・茶色から灰色のものまで存在する |
・長年浴び続けた紫外線が原因 ・表面が盛り上がっていイボみたいな見た目 |
それぞれ原因や特徴が異なるので、自分の手の甲のシミはどの種類に当てはまるかをチェックし、適切に対処しましょう。
「老人性色素斑」はメラニン色素増加が主な原因

老人性色素斑は、主に紫外線が原因となってできるシミです。
他に、加齢やホルモンの変化によりできることもあります。
外的刺激によって、細胞「メラノサイト」が刺激されると黒色色素「メラニン」が生成され、そのメラニンが沈着すると老人性色素斑となります。
大きさは数ミリのものから数センチまで様々ですが、見た目はシミと肌との境界がはっきりとしていることが特徴です。
また、色は茶褐色や茶色のものが多く存在します。
▼老人性色素班の原因や治し方についてさらに詳しく解説しています

「炎症後色素沈着」は傷・炎症が主な原因

手の甲にできるシミは「炎症後色素沈着」である可能性も考えられます。
炎症後色素沈着は、肌が炎症を起こした後にメラニンというシミのもととなる色素が発生し、沈着することでそのままシミとして残ってしまうことです。
虫刺されややけど、擦り傷などで肌が炎症を起こすことが原因となります。
炎症後色素沈着は、茶色や灰色など様々な色調のものが存在します。
多くは自然に薄くなっていきますが、肌のターンオーバーが乱れていると、消えにくくなってしまうため注意が必要です。
▼炎症後色素沈着の原因や特徴について詳しく説明しています

「脂漏性角化症」は表皮細胞の増殖が主な原因

脂漏性角化症は、皮膚の表面が少し盛り上がっていて、イボ状になっていることから「老人性イボ」と呼ばれることもあります。
長年にわたって紫外線を受けることにより、皮膚の細胞が異常増殖することが原因とされています。
良性の腫瘍ですが、似たような症状に悪性のものもあるため、心配な方は皮膚科を受診するようにしましょう。
手の甲のシミの治療法
手の甲のシミを治療法には、「外用薬」「内服薬」「美容皮膚科での施術」の3つの方法があります。
出来ているシミの種類によって合う治療法が異なるので、自分のシミに合う治療法を選んでくださいね。
外用薬による治療
手の甲のシミを治療するためには、外用薬を使用することが効果的です。
ここでは「トレチノイン」と「ハイドロキノン」について紹介します。
どちらも皮膚科で処方される医薬品ですので、きちんと医師の説明を受けたうえで使用するようにしてくださいね。


- ビタミンAの誘導体で、多くの肌悩みの改善に使用される医薬品
- ハイドロキノンと一緒に使われることが多い
- 強力な作用を持つため、休薬期間を設ける必要がある
- シミの原因となるメラニン色素の排出を促す
- 潤い成分の分泌を促進し、肌に潤いを与える
- 皮脂分泌を抑制して、ニキビの改善を助ける
- 1日1回就寝前に使用する
- 化粧水などで肌を保湿した後、気になる部分に塗る
- トレチノインが乾いたら、上から美容液や乳液を重ねる
- 翌朝、トレチノインを洗顔で落とす
- ハイドロキノンと併用する場合は、先にハイドロキノンを塗り、その後にトレチノインを塗る
- 「レチノイド皮膚炎」、別名「A反応」と呼ばれる副作用が起こることがある
- 特に使用初期によく見られる
- レチノイド皮膚炎では皮むけや赤み、痒み、乾燥といった症状が生じる
▼トレチノインの効果や使い方、入手方法など以下の記事で詳しく紹介しています



- 強力な美白作用を持つ成分
- 天然にも存在しており、主にイチゴ類、麦芽、コーヒー、紅茶などに含まれる
- トレチノインとの併用で美白作用の面で相乗効果が期待できる
- メラニン色素の生成に関わる酵素(チロシナーゼ)の働きを阻害することで、色素沈着やシミの改善が期待できる
- 赤みのあるニキビ跡を改善する
- 1日1回、夜の洗顔後に使用する
- 化粧水などで肌を保湿した後、気になる部分に塗る
- ハイドロキノンを使用している間は、SPF20以上の日焼け止めを塗る
- トレチノインと併用する場合は、先にハイドロキノンを塗り、その後にトレチノインを塗る
- 皮膚症状
使用初期には、赤みやヒリヒリとした痛みが生じることがある - 肌の炎症
濃度が濃い場合や肌に合わないと、かぶれが起こることがある - 長期使用すると、「白斑」という皮膚の一部が白くなってしまう症状が出ることがある
▼ハイドロキノンの効果や使い方、入手方法など以下の記事で詳しく紹介しています

内服薬による治療
手の甲のシミは、内服薬でメラニン色素を抑制する治療も効果的です。
ここではシミ治療に使われることが多い美容内服薬「トランサミン」と「ハイチオール」について紹介します。

- トランサミンは「トラネキサム酸」を主成分とした医薬品
- 主成分のトラネキサム酸は人工的に作り出されたアミノ酸の一種
- 止血剤として広く使用されているが、美白やシミにも効果が期待できる
- メラニン生成抑制によってシミや肝斑を予防する
- 風邪などによる喉の痛みを和らげる
- 怪我などによる出血を抑える
- トランサミン250
1日3~8錠を3~4回に分けて服用 - トランサミン500
1日2~4錠を3~4回に分けて服用 - 飲み忘れた場合は気が付いた時点で1回分を服用
- ただし次の飲む時間が近い場合は、忘れた分を飛ばして次の時間に1回分を飲む
- 皮膚症状
かゆみ・発疹などの症状がみられる - その他症状
頭痛・吐き気・食欲不振・下痢などの症状 - 使用に注意が必要な人
止血目的で使用される「トロンビン」や低用量ピルを服用している人
血栓系の病気を発症したことのある人は血栓症のリスクを高めてしまう可能性がある
▼トランサミンの効果や使い方、入手方法など以下の記事で詳しく紹介しています


- 「L-システイン」を主成分とした医薬品
- 主成分のL-システインは、肌のハリ・コシを生み出すのに役立っているアミノ酸
- 食品から摂れるL-システインはごくわずかなため、医薬品やサプリメントで補うことが重要
- シミの原因となるメラニン色素の生成抑制と排出を促進し、シミの改善を促す
- 肌のターンオーバーを促進して、肌荒れの改善につなげる
- 体の新陳代謝を促して、疲労を回復する
- アレルギーの症状を抑える
- 肝臓での解毒作用による二日酔いを改善する
- ハイチオール40
1日2~3回、1回2錠服用 - ハイチオール80
1日2~3回、1回1錠服用 - 飲み忘れた場合は気が付いた時点で1回分を服用
- ただし次の飲む時間が近い場合は、忘れた分を飛ばして次の時間に1回分を飲む
- 稀に悪心や下痢、口の乾き、軽度の腹痛といった症状がみられる
▼ハイチオールの効果や使い方、入手方法など以下の記事で詳しく紹介しています

上記でご紹介した医薬品を使用するには、医師による診察を受け、処方してもらう必要があります。
忙しくてなかなか病院に行けない方には、オンライン診療サービス「東京美肌堂」がおすすめです!
診察は無料なので、気になった方は下のボタンからチェックしてみてくださいね。

初回購入で使える!
美容皮膚科での施術
手の甲のシミを改善する方法として、美容皮膚科での施術があります。
ここからは、おすすめの美容皮膚科でのシミ治療を紹介していきます。
それぞれの特徴や注意点を確認していきましょう!

ピコレーザーは照射時間の短いレーザーをシミにあてることで、肌内部のメラニン色素を破壊する施術です。
照射するスポットのサイズに合わせて細かく調節できるため、他のレーザーでは消すことができない細かい粒子や色素に反応することができます。
ピコレーザーは、肌に与えるダメージが少ないため、周辺組織を傷つける可能性が低いことも嬉しいポイントです。
また、濃くなったシミでも効果があり、少ない回数で高い施術効果を期待できるので、なるべく短期間で改善したい方にはおすすめです。
ピコレーザーはまれに施術後にぶつぶつとした赤みや皮膚の盛り上がりが生じることがあります。
いずれも一時的な症状ですが、長期間治らない場合は病院を受診するようにしましょう。
ピコレーザーを当てた部位は軽いやけどのような状態になっているため、施術後はなるべく紫外線を当てず、こするなどの刺激を与えないようにしましょう。
IPL治療・イオン導入はそれぞれ以下の特徴を持つ施術です。
IPL治療 | イオン導入 | |
---|---|---|
イメージ図 | ![]() |
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施術の特徴 | ・顔全体にIPLという複数の波長を持つ光を照射する ・波長により肌内部の到達する深さが異なり、肌の様々な層まで到達できる |
・肌に有効成分を塗布し、専用の機器を使って微量な電流を流すことで成分を肌の奥まで浸透させる |
IPL治療後は肌が成分を吸収しやすい状態になっているため、イオン導入を行うことで保湿や美白効果が高まると考えられています。
また、IPL治療後のイオン導入により肌の回復を促進し、ダウンタイムを短縮する効果も期待できます。
手の甲のシミを予防・改善するためのセルフケア
手の甲のシミを予防・改善するためにはセルフケアを行うことも大切です。
薬や施術と合わせて実践することでより高い改善効果が期待できます。
ここで紹介するセルフケアを今日から実践して、シミのない肌を目指しましょう。
保湿ケア|ハンドクリームを使う
手の甲のシミを改善するためには、こまめにハンドクリームを塗ることが大切です。
帰宅した時、ご飯を食べる前、トイレなどで手を洗う度に肌表面から水分は蒸発し、乾燥してしまいます。
そのため、ハンドクリームできちんと保湿する習慣をつけましょう。
- 医薬部外品の表記がある
- 抗炎症成分である「グリチルリチン酸」が配合されている
- 美白有効成分である「ナイアシンアミド」や「プラセンタエキス」が配合される
ここからはおすすめのハンドクリームを3つ紹介します。
有効成分 | 効果 |
---|---|
天然型ビタミンE | 血行促進・抗酸化 |
グリチルリチン酸ジカリウム | 抗炎症・抗アレルギー・皮膚刺激緩和 |
有効成分 | 効果 |
---|---|
グリチルリチン酸ジカリウム | 抗炎症・抗アレルギー・皮膚刺激緩和 |
グリチルリチン酸モノアンモニウム | 抗炎症・抗アレルギー |
酢酸DL−α−トコフェロール | 血行促進・抗酸化 |
有効成分 | 効果 |
---|---|
ナイアシンアミド | メラニン生成抑制 |
紫外線対策|手袋やアームカバーを付ける

紫外線は夏だけでなく冬でも降り注いでいるため、1年を通して紫外線対策を徹底することがシミの予防になります。
日焼け止めは紫外線対策の定番ですが、手の甲では手を洗うと日焼け止めが落ちてしまうため、こまめに塗りなおす必要があります。
そのため、手袋やアームカバーを使用して物理的に紫外線を遮断するのがおすすめです。
室内や雨の日でも紫外線は私たちに影響を与えるため、常にUVケアを意識しましょう。
▼紫外線対策のポイントや日焼けによる被害を最小限に抑えるためのケアについて詳しく紹介しています

美白ケア|ビタミンCなどの栄養素を摂取
手の甲のシミを予防するために、メラニン色素の分泌の抑制や、ターンオーバーを促進する作用のある栄養素を摂取することを意識しましょう。
特にビタミンCやビタミンE、ビタミンAといったビタミン類が含まれる食材を積極的に食べるようにしてくださいね。
ビタミン類の中でもそれぞれ働きが異なります。
栄養素 | ビタミンA | ビタミンC | ビタミンE |
---|---|---|---|
食べ物例 | ![]() |
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特徴 | ・皮膚や粘膜の健康を保つ ・抗酸化作用も持つため、肌の健康を維持しつつ肌の老化も防ぐ |
・メラニン色素の還元や抗酸化作用を持つ ・抗酸化作用により老化の原因になる活性酵素を吸収することができる |
・血流を促す作用で全身へ栄養素を届ける ・肌のターンオーバーを維持するためにも血液の循環は大切 |
ここにあげた3種類のビタミン以外にも、肌の健康を保つために効果的な栄養素はたくさんあります。
過不足なく効果的な栄養素を摂取することが肌の健康への近道で、肌の健康維持には欠かせません。
▼美肌効果のある栄養素について摂り方から解説しています

生活習慣改善|睡眠や食生活を整える
手の甲のシミのセルフケアでは、生活習慣を整えることも大切です。
生活習慣が乱れると、ターンオーバーの機能が低下してしまい、メラニンの蓄積につながるからです。

生活習慣を整えるには、「食事」「運動」「睡眠」を意識しましょう。
食事 | ・肌を作る基盤になるため大切 ・寝る前に消化のいい食事をとる・暴飲暴食を防ぐ |
運動 | ・適度な運動習慣をつける ・15時から19時が心肺機能が活発なためおすすめだが、夜寝る前のストレッチだけでも効果的 |
睡眠 | ・睡眠不足だと体の動きが正常に機能せず、肌のターンオーバーが乱れる ・日付が変わる前に布団に入り、十分な睡眠を心がける |
▼肌を美しく保つための生活習慣について詳しくは、以下の記事を参考にしてみてください

痛みのない手の甲のシミ治療なら東京美肌堂へ
手の甲は顔よりも刺激を受けやすい部位なこともあり、手の甲のシミはセルフケアや市販品だけではなかなか改善しないことも多いです。
「レーザー治療をする勇気がない」、「予算の問題がある」といった方は、まずは医薬品で治療することをおすすめします。
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AI Beauty Clinic(エーアイ美容クリニック)
尾崎宥文 医師
美容外科・美容皮膚科
当院では、美容医療技術とテクノロジーを組み合わせた新しい治療を提案しています。特に痩身治療では、医療と最新のAIの技術を使いながら、確実に患者様のライフスタイルを改善して、目指す体型に導くサポートをいたします。 美容外科治療では、大手美容外科クリニックの院長を務めた経験を活かしながら、効果を最大限に引き出しつつリスクやコストを最小限にできるような治療を提供いたします。 これらの組み合わせにより、患者様の全身・局所両方にアプローチすることで、 健康と美を同時に実現し、自己実現欲求を満たすことを目指しています。