ニキビ跡を治療したいけど、種類が分からない…!
自分のニキビ跡はただの赤み?色素沈着?
ニキビ跡の種類は、ニキビの見た目や原因によって大きく4つに分けられます。
ニキビ跡はその種類によって適した治療法が異なるため、自分のニキビ跡の種類を見分けることが改善への近道です。
そこで今回は、ニキビ跡の詳しい見分け方とその治療法を解説していきます。
この記事でわかること
- ニキビ跡には赤み、色素沈着、クレーター状、ケロイド状の4種類がある
- ニキビ跡の種類ごとに発生のメカニズムや効果的な治療法が異なる
- ニキビ跡の状態に合わせた適切な治療方法を専門医に相談することがベスト。
目次
【画像付き】4種類のニキビ跡の原因と見分け方
あなたのニキビ跡に見た目が似ている症状はありますか?
この章では、各ニキビ跡の原因や見た目の特徴をさらに詳しく解説していきます。
最適な治療法を選ぶためにも、自分のニキビ跡の見分け方をしっかり押さえておきましょう。
赤みがあるニキビ跡
赤みがあるニキビ跡は、ニキビの炎症が残っている状態です。
具体的には、ニキビの炎症により傷ついた毛細血管がうっ血して、赤く見えてしまっている状態だと言えます。
見た目の特徴としては、ニキビが治った部分に赤や紫の斑点が残ったような状態であることが挙げられます。
肌の炎症を起こしていない部分と同じように平坦で、ニキビのような隆起はありません。
赤みのあるニキビ跡は、肌再生機能(ターンオーバー)が正常であれば半年程で自然に消えると言われています。
なので、ニキビの炎症が落ち着いてから半年経過しても赤みが消えない場合は、肌のターンオーバーが正常に行われていない可能性があるため、皮膚科に通うことをおすすめします。
自分は「赤みのあるニキビ跡」かも…と思った方は
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ニキビ跡の赤みを消す!効果的な治療法と改善方法を紹介シミのような色素沈着性のニキビ跡
シミのような色素沈着性のニキビ跡は、「炎症後色素沈着」や「PIH(post-inflammatory hyperpigmentation)」と呼ばれる症状です。
ニキビの炎症によって皮膚のメラニン(※)の生成が進み、過剰なメラニンが皮膚に沈着することで生じます。
メラニンが過剰に生成され、肌に沈着する一連の流れを「色素沈着」と言います。
見た目の特徴としては、ニキビの炎症が落ち着いた箇所に、平坦な茶褐色や黒色の斑点が残るとされています。
シミのようなニキビ跡である炎症後色素沈着は、肌にもともと備わっている肌再生機能(肌のターンオーバー)が正常に機能していれば、半年から一年ほどで自然に消えるとされています。
もし治らない場合は、肌の再生機能が正常に機能していない可能性があるので、皮膚科を受診することをおすすめします。
↓「炎症後色素沈着」について詳しくはこちら
炎症後色素沈着とは?シミが治る期間や跡が残りやすい人の特徴を知ろう自分は「シミのような色素沈着性のニキビ跡」かも…と思った方は
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凹みが目立つクレーター状のニキビ跡
凹みが目立つクレーター状のニキビ跡は、萎縮瘢痕(いしゅくはんこん)とも呼ばれ、強い炎症を起こしたニキビの後にできる凹凸のあるニキビ跡です。
クレーター状のニキビ跡は、自然治癒やセルフケアで完治することは難しく、美容皮膚科への通院が必要なニキビ跡です。
詳しく見ていきましょう。
クレーター状のニキビ跡は、ニキビの炎症が拡大することにより、肌組織が破壊され、ぽっかりと穴が空いてしまうことで、形成されます。
ニキビの炎症が落ち着いた後に、必ずクレーター状のニキビ跡ができるというわけではありません。
しかし炎症性のニキビを潰してしまうと、クレーター状のニキビ跡になりやすいとされています。
クレーター状のニキビ跡は、目立ちやすく治りにくいため、できてしまうととても厄介です。
そのため、ニキビは絶対に潰さないようにしてくださいね。
クレーター状のニキビ跡の中でも、形状の違いにより以下の3つのタイプに分けられます。
- アイスピックタイプ
- ローリングタイプ
- ボックスタイプ
一つずつ詳しく解説していきます。
アイスピックタイプ
アイスピックタイプと呼ばれるニキビ跡は、深くて狭い凹みが特徴的なクレーター状です。
開口部は約2mm以下と小さいですが、傷の深さが他のクレーターよりも深いため、治療がとても難しいとされています。
アイスピック型のクレーターは、炎症性のあるニキビを無理やり潰した際などに形成されてしまいます。
見た目としては、直径1〜2mm程度の小さな穴が開いたように見えることが多く、陰影が強調されるため、目立ちやすい傾向にあります。また、複数のアイスピック型のクレーターが集中して見られることもあります。
ローリングタイプ
ローリングタイプと呼ばれるクレーターは、開口部が5mmと大きく、くぼみが浅いのが特徴です。
浅いくぼみとはいえ、開口部が大きいため広範囲に皮膚が波打ったような見た目になります。
このニキビ跡は、表面の皮膚自体は正常な組織であるため比較的きれいに治りやすいタイプです。
ボックスタイプ
ボックスタイプと呼ばれるクレーターは、開口部が大小様々で、くぼみは浅く、くぼみのそこが平べったいのが特徴です。
開口部は約1.5mmから4mm程度の大きさだと言われています。
例外的に、クレーターのくぼみが深いこともあり、くぼみが深い場合は見た目の印象が強くなってしまいます。
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クレーター肌からの再生!ニキビ跡の原因や適切な治療法を解説蚯蚓腫れのようなケロイド状のニキビ跡
蚯蚓腫れのようなケロイド状のニキビ跡は、瘢痕(はんこん)とも呼ばれ、ニキビが治癒した後に残る隆起した瘢痕です。
これは、ニキビの炎症によって真皮層が損傷を受けた際に、修復過程で過剰にコラーゲンが産生されることで生じます。
ニキビが治った部分に赤みを帯びた盛り上がった瘢痕(はんこん)が形成されます。
ケロイドの表面は平滑ではなく、不規則な凹凸がある場合もあります。また、瘢痕(はんこん)は周囲の健康な肌よりも硬く、触れると弾力性が乏しいことが多いとされます。
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ニキビ跡の治療法と薬の種類
次に、上記で紹介した4種類のニキビ跡ごとに、原因と有効な治療法を紹介します。
※ニキビ跡の状態やクリニックによって治療法が変わる場合があります。
「赤みのあるニキビ跡」は肌の代謝を改善する
ニキビの炎症が残っている状態の「赤みのあるニキビ跡」は、肌の代謝(肌のターンオーバー)を促進することで改善できます。
今回は、肌の代謝(肌のターンオーバー)を改善する働きを行う医薬品を2つご紹介します。
肌の代謝を改善する医薬品として「トレチノイン」が挙げられます。
トレチノインはビタミンA誘導体の一種で、肌の代謝を促進し、コラーゲンの生成を助ける働きがあります。
トレチノインを使用することで、肌のターンオーバーが促進され、古い角質が剥がれやすくなります。これにより、ニキビ跡の赤みが徐々に薄くなっていきます。また、コラーゲンの生成が促されることで、肌のハリや弾力性が向上し、ニキビ跡の修復が早まる可能性があります。
ただし、トレチノインは妊娠中や授乳中の方は使用できません。また、敏感肌の方や他の医薬品を使用している方は、皮膚科医に相談してから使用を開始することが大切です。
トレチノインについて詳しくはこちら
トレチノイン治療の失敗を防ぐには?色素沈着や赤みが出た場合の対処法も解説ビタミンEを主成分とする「ユベラ」も肌の代謝を改善効果を期待することのできる医薬品です。
ユベラに含まれるビタミンE系の成分(トコフェロール酢酸エステル)の作用で、肌の内部の血行が促進されます。
血行が改善されることにより、停滞していた肌の代謝が改善されます。
副作用として、胃部の不快感や吐き気など、胃腸系の不調を引き起こす可能性もあります。
そのため服用する際は医師の指示に従うようにしましょう。
ユベラについて詳しくはこちら
ユベラの美容効果を徹底解説!適切な用量や長期服用時の注意点を知ろう「色素沈着性のニキビ跡」はメラニン排出を促す
色素沈着性のニキビ跡(炎症後色素沈着)を改善するためには、肌内部に蓄積された「メラニン」を取り除く必要があります。
今回は、メラニンの排出を促す作用のある医薬品を2つご紹介します。
ハイドロキノンは、メラニンの生成を抑制し、既に生成されたメラニンを還元する働きがあります。
ハイドロキノンは、新たなメラニンの生成を抑える作用と、皮膚に蓄積されたメラニンを排出する作用があります。
なので、シミや炎症後色素沈着など、メラニンを原因とする肌トラブルの治療に頻繁に用いられる医薬品です。
ただし、ハイドロキノンを使用すると、肌が紫外線のダメージを受けやすくなってしまいます。そのため、ハイドロキノン使用期間は、紫外線対策を入念に行うようにして下さい。
ハイドロキノンについて詳しくはこちら
「ハイドロキノン」とは?効果的な使い方や副作用を解説!いつから効果を感じられる?ハイチオールCホワイティアは、肌のターンオーバーを改善する作用と、肌に蓄積されたメラニン色素の排出を促す作用があり、シミを体の内側から改善します。
1日2回、朝・晩で服用してください。
「クレーター状のニキビ跡」はコラーゲンの生成を促す
「クレーター状のニキビ跡」は、炎症性ニキビにより傷ついた肌をコラーゲンの生成により修復します。
そのため、肌内部のコラーゲン生成を促す施術「ポテンツァ」による施術が有効です。
ポテンツァは、モノポーラRFという高周波エネルギーを用いて、肌の深い層(真皮層)に微小な損傷を与えることで、コラーゲン生成を促進させる治療法です。
極細な針を肌に刺し、針から高周波エネルギーを流すことで、真皮層に熱的刺激を与えてターンオーバーを促進します。
針を肌に刺すとはいえ、モノポーラRFには止血効果があるので、ダウンタイムも数日と言われており、お肌の状態によっては、当日から洗顔可能です。
「ケロイド状のニキビ跡」は真皮層の細胞を再生する
「ケロイド状のニキビ跡」は、真皮層の肌細胞を活性化させることで、改善できます。
そのため、真皮層の肌細胞を活性化させることのできるレーザー治療がおすすめです。
レーザー治療には様々な種類がありますが、ケロイドの治療を目的とする場合は、「YAGレーザー」がおすすめです。
YAGレーザーは、真皮層にある線維芽細胞の活動を抑制する効果があり、ケロイドの赤み・隆起を改善することが期待できます。レーザー照射により、ケロイド組織を平らで目立ちにくい状態へと導きます。
ダウンタイムは、症状の重症度により異なります。施術を受ける際は、必ず医師に確認しましょう。
ニキビ跡の種類に適した治療法は皮膚科医へ相談しよう
今回は、4種類のニキビ跡の特徴や原因、治療法をご紹介してきました。
ニキビ跡を本格的に治したい方、ニキビ跡の見分けがつかない方は、一度医師に相談することをおすすめします。
専門医に相談したいけれど、なかなか皮膚科に通う時間がないという方におすすめなのが、オンライン診療です。
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都丸真依子 医師
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