肝斑とは?どんなシミ?発生する原因や予防法・治療法を徹底解説

肝斑とは、どんなシミ?

最近シミが増えてきて、肝斑かもしれないと疑っている方もいるかと思います。

肝斑とは、ホルモンバランスが乱れがちな30〜50代の女性に好発するシミの一種です。
顔に左右対称にシミが現れている場合は、肝斑かもしれません。

今回は、肝斑とは、どのようなシミなのか徹底的に解説します!
肝斑の治療法についても一緒に紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

この記事でわかること

  • 肝斑とは薄茶色で頬や顎に左右対称に現れる「シミ」
  • 肝斑はホルモンバランスが乱れがちな30〜50代の女性に好発する
  • 肝斑の治療法としては、レーザー治療や処方薬が効果的

肝斑とは

実は、シミ悩みを経験したことがある20~50代のシミに約2人に1人が「肝斑」だと言われています。
ずっとシミだと思っていたものが実は肝斑だった、というのはよくある話のようです。

シミにはいくつか種類があり、肝斑はシミの一種です。
肝斑に、他のシミに効果的なケアをしてしまうと、悪化する恐れもあるため注意が必要です。

そのため、まずは自分のシミが肝斑かどうかを見分けてみてくださいね。

以下のチェックリストで簡単な診断をしてみましょう。
5つの項目に当てはまる数が多いほど、肝斑の可能性が高いと言えます。
特に、上3つの項目に当てはまる場合は、肝斑の特徴と合致します。

肝斑に当てはまるか要チェック!





あなたが選択したのは0個!

ここからは「肝斑とは」どういうシミなのか、詳しく解説していきます。

薄茶色で頬や顎に左右対称に現れるシミ

肝斑とは、頬やあご、額や鼻の下にできる薄茶色や灰褐色のシミのことです。
左右対称に、同じ大きさ・形で現れるのが特徴です。
また、輪郭がハッキリしている一般的なシミと異なり、輪郭がはっきりしないぼやけた形で見えます。

女性ホルモンの乱れが原因でできるシミ

肝斑とは、主に女性ホルモンの乱れが原因で発生するシミです。
女性ホルモンは、「エストロゲン(卵胞ホルモン)」と「プロゲステロン(黄体ホルモン)」の2つに分かれます。
何らかの原因で、この2つの女性ホルモンのバランスが乱れると、メラノサイト活性化因子が産出されます。
メラノサイトは、肝斑のもととなるメラニンを作り出す細胞です。
これにより、メラノサイトの働きが活性化されて、メラニン生成が促されると、肝斑の発生に繋がります。

ここでは、どのようなケースで女性ホルモンが乱れて、肝斑が発生しやすくなるかを紹介します。

妊娠経験がある

妊娠中は、女性ホルモンの分泌量が大きく変化します。
妊娠直後から臨月(出産前の1ヶ月間)にかけて女性ホルモンは急激に増加します。
子宮などの生殖器官を発育、維持する機能を持つ「エストロゲン」の分泌量は、妊娠前の50〜1,100倍ほどになります。
しかし、出産を終えると分泌量が増えていた女性ホルモンは急激に減少します。
このような女性ホルモンの乱れにより、妊娠時に肝斑が発生する場合があります。

ピル(経口避妊薬)を服用している

ピル(経口避妊薬)の服用により、女性ホルモンの量は変動しやすくなります。
ピルとは、月経・排卵の周期を調節する女性ホルモン(エストロゲン・プロゲステロン)が含まれる内服薬です。
女性ホルモンの変動を抑える作用があり、避妊効果に加え、月経に伴う不調を改善する効果が得られます。
ピルの服用により、ホルモンの変動を抑えることで、肝斑が悪化・発症する場合があります。

▼肝斑の原因についてより詳しく知りたい方はこちら

肝斑の原因は?症状や特有のメカニズムから治療法まで徹底解説

30代から50代にかけて発生しやすいシミ

肝斑とは、更年期にさしかかる30代後半から40代、50代の女性に発生しやすいシミです。
更年期に入ると女性ホルモンの1つである「エストロゲン」が急激に減少し、女性ホルモンのバランスが乱れるためです。
肝斑の主な原因は、女性ホルモンバランスの乱れと言われています。

一方、50・60代の時期には女性ホルモンの分泌量が安定します。
そのため、閉経を過ぎる頃から、肝斑は薄くなりやすいと言われています。

ただし、肝斑は必ずしも、加齢とともに薄くなるわけではないので、注意しましょう。
紫外線など、肌へのダメージを多く受けていると、メラニンが蓄積して薄くならないケースがあります。

▼肝斑が自然に消えるかについては以下で詳しく解説

肝斑は50代で自然に消える?改善方法や肝斑が消えない原因を解説

肝斑の悪化を防ぐ方法

肝斑は、30代後半から発生しやすいシミです。
事前に肝斑を予防したい、または悪化を防ぎたいと考える方も多いのではないでしょうか。

肝斑は、主に生活習慣を整えることで予防しやすくなります。
肝斑の予防や悪化を防ぐポイントを大きく3つご紹介します。

紫外線対策を毎日行う

肝斑の悪化を防ぐためには、毎日紫外線対策を行うことが大切です。
紫外線によるダメージはメラノサイトに作用し、メラニンの生成を促すことで、肝斑を悪化させます。

肝斑の悪化を防ぐためには、日頃から日焼け止めを塗り、日傘や帽子を使用しましょう。
曇りや雨の日でも油断は禁物です。
曇りの日にも、紫外線は快晴時の6〜9割存在するため、2時間に1回は日焼け止めを塗り直しましょう。

ホルモンバランスを整える

肝斑の悪化を防ぐためには、ホルモンバランスを整えることが大切です。
ホルモンバランスの乱れは、肝斑の主な原因となります。

ホルモンバランスを整えるには、健康的な生活習慣を心がけることが重要です。
ホルモンは、脳からの指令により、分泌量が調整されます。
例えば、ストレスが蓄積すると、ストレスを解消しようと「コルチゾール」というホルモンが増えることで、他のホルモン分泌量が減ってしまいます。
これにより、本来のホルモンバランスが乱れてしまうのです。

他にも、睡眠不足・不規則な生活リズム・食生活の偏り・運動不足などは、ホルモンバランスの乱れに繋がります。
日頃から、生活リズムを整えたり、バランスの良い食事を心がけましょう。

スキンケア時の摩擦を抑える

肝斑の悪化を防ぐためには、スキンケア時の摩擦を抑えることが大切です。
摩擦による刺激は、メラノサイトに作用し、メラニンの活性化を促してしまいます。
これにより、肝斑を悪化させる原因となります。

普段のスキンケアで、化粧水やクリームを染み込ませようと、叩き込んだり、強く擦ったりするのはNGです。
また、クレンジングや洗顔時にも摩擦が生じやすいので要注意です。
摩擦を抑えるには、保湿剤を塗る時は、手のひらに広げてから、肌にそっと密着させてなじませましょう。

肝斑の治療法

年齢とともに肝斑が悪化し、今すぐにでも治したいと考える方も多いのではないでしょうか。
肝斑の治療法には、レーザー治療・内服薬・外用薬が選択肢として挙げられます。

自身の肝斑の症状を医師に相談し、最適な治療方針を立てるのがおすすめです。
それぞれの治療法については、以下で詳しく解説します。

肝斑を治療するうえでのポイント

そもそも肝斑は、メラノサイトが刺激され、メラニン色素が過剰に生成されることで発生します。肝斑の改善には、①溜まったメラニンの排出を促進する②メラニン色素を抑制するという2つがポイントになります。

メラニン色素に対してアプローチすることで、肝斑特有の色味を薄くしていきます。肌のターンオーバーにより、メラニン色素は排出されていきますが、ターンオーバー周期は20代でも約1ヶ月程であり、継続した治療を行う必要があります。

レーザー治療

肝斑の治療には、レーザー治療が効果的な場合があります。
かつての肝斑治療では、主に内服薬や外用薬が用いられることが一般的でした。
レーザー治療の照射の出力が高いと、メラノサイトが刺激され、かえって肝斑を悪化させるリスクがあったためです。

しかし、近年(2008年頃から)では、弱い刺激の光を複数回当てることで、レーザーでも肝斑を治療することが可能になりました。
治療薬では徐々にメラニン色素を排出するのに対し、レーザー治療は、メラニン色素を直接的に破壊するよう働きかけます。
そのため、比較的即効性が期待できる一方で、肌への負担がかかると考えられます。

ここでは、肝斑に用いられる主なレーザー治療を紹介します。

レーザートーニング

レーザートーニングとは、低出力のレーザーを均一に照射し、レーザーの熱でメラニンを減少させる施術です。
微弱なレーザーで、メラノサイトの活性化を抑え、少しずつメラニン色素を破壊します。
レーザートーニングによる治療は、一度では完了せず、複数回の施術が必要とされています。

ピコトーニング

ピコトーニングとは、ピコ秒(1兆分の1秒)で照射されるレーザーの衝撃波で、メラニンを減少させる施術です。
レーザートーニングよりも新しい施術になります。
メラニン色素を熱ではなく、衝撃波で破壊するという特徴があります。
そのため、熱による肌への影響を抑えられる点がメリットです。


肝斑や他のシミ、アトピーなど、肌の状態によっては、施術の相性が悪い場合もあります。
どの施術を受けるべきか、そもそも施術を受けて良いか等は、施術の取り扱いがあるクリニックの専門医に確認しましょう。

内服薬

肝斑の治療には、内服薬の使用が効果的です。
内服薬は、肌に直接刺激を与えずに治療を進められるため、肝斑治療への相性が良いと考えられます。
肝斑治療に用いられる代表的な内服薬には、「トラネキサム酸」と「シナール」が挙げられます。

トラネキサム酸

肝斑の治療に効果的な美白成分「トラネキサム酸」を含む内服薬です。
メラニン色素を生成する細胞の活動を抑制することで、新たなメラニンの生成を防ぎ、肝斑の発生と進行を防ぎます。
副作用として、かゆみ・下痢・食欲不振などの症状が現れる場合があります。
低用量ピルを服用している人は併用できない場合があるため、事前に医師に確認しましょう。

▼さらに詳しくは、以下の記事へ

トラネキサム酸の効果を解説!「トラネキサム酸錠250mg」のシミ・肝斑への美白効果は?

シナール

シナールは、ビタミンCの一種であるアスコルビン酸とビタミンB5を主成分とした内服薬です。
メラニン色素を薄くする作用で、今ある肝斑を薄くする効果を期待できます。
また、メラニンの生成を抑える作用があるため、肝斑の予防にも有効です。
稀に下痢・嘔吐・胃の不快感などの副作用が起きる場合があります。

▼さらに詳しくは、以下の記事へ

シナールの効果的な飲み方を解説!シミやニキビへの美容効果と注意点も紹介

外用薬

肝斑の治療には、外用薬の使用が効果的です。
肝斑に効果的な外用薬には、「トレイチノン」と「ハイドロキノン」が挙げられます。
医師の指示のもと、内服薬との併用や外用薬を併用することで、より効果的に肝斑を改善していくことが可能です。

トレチノイン

トレチノインは、ビタミンA誘導体を主成分とした外用薬です。
肌のターンオーバーを活性化させる作用を持ちます。
肌に溜まったメラニンが排出することで、肝斑の改善効果が期待できます。
a反応と呼ばれることもある副作用として、特に使い始めに発赤・皮剥け・痒みが生じる場合があります。

▼さらに詳しくは、以下の記事へ

トレチノイン トレチノインの効果と使い方とは?ハイドロキノンとの併用療法や副作用も解説!

ハイドロキノン

ハイドロキノンは、「ヒドロキノン」を主成分とした外用薬です。
メラニンを作る細胞メラノサイトを減少させて、メラニン色素の生成を抑えます。
これにより、肝斑の悪化・発生を抑える効果が期待できます。
ハイドロキノンは、美白効果の高さから、「シミの漂白剤」とも呼ばれています。
副作用として、赤み・ピリピリとした痛みが生じる場合があります。

▼さらに詳しくは、以下の記事へ

「ハイドロキノン」とは?効果的な使い方や副作用を解説!いつから効果を感じられる?

肝斑をきれいに治したい場合は美容皮膚科へ

肝斑の主な原因は、女性ホルモンのバランスの乱れと考えられます。
普段からシミ対策を行っている方でも、年齢による体質の変化によって、肝斑が発生してしまう場合があります。

肝斑治療には、美容皮膚科の受診が有効です。
より効果的に治療を進めるには、医師の診断のもと、適切な処方や治療方針を受けましょう。

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この記事の監修医

東京総合美容医療クリニック

福田麻衣 医師

美容皮膚科/美容外科

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当院は「あなたのお肌のかかりつけ」をコンセプトに、皆さんのお肌を作り直すサポートをしていきたいと考えております。ただ肌悩みを改善するだけではなく、健康で美しいお肌を取り戻し、笑顔で日々を過ごせるよう、お手伝いさせていただければ幸いです。

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