足にできる「茶色いシミ」の原因と治療法を解説!皮膚ガンの可能性も!?

足にできた茶色のシミの原因、知っていますか?

ただのシミだと思って放置していたら、病気だったなんてことも少なくありません。

特に足の裏のシミには要注意です!

そのため、特徴や見分け方をチェックして、自分のシミの原因を理解することが大切です。

本記事では足にできた茶色のシミの原因と治し方、予防法をご紹介します。

足のシミを治して、より自信の持てる肌を目指しましょう。

また、病気の可能性のある方は皮膚科に行き、きちんと治療してくださいね。

足の茶色いシミ2つとその原因

足にできる茶色いシミには主に2つの種類があります。

一般的なシミである「老人性色素斑」と足にできやすい「炎症後色素沈着」です。

それぞれできる原因が異なるので、自分のシミができた原因を思い出しながらチェックしてみましょう。

また、この2つに当てはまらない場合は「病気」である可能性が高いです。

記事内では、足にできるシミと似た症状を持つ病気についても解説しているので読み進めてくださいね。

①「老人性色素斑」は紫外線や加齢が原因

特徴

足にできる茶色いシミの種類のひとつは、「老人性色素斑」です。

老人性色素斑とは、一般的にシミと言われているもので、40歳以降にできる場合が多く、50代以上の人の約8割にはあるとされています。

大きさや形はさまざまで、境界がはっきりとしていることが特徴です。

老人性色素斑は「老人性」という名前がついていますが、紫外線に当たる機会の多い方は20代でも発症しやすいので、注意しましょう。

気になる方は長ズボンを履いたり、日焼け止めをこまめに塗ったりして紫外線対策をすることが大切です。

原因

老人性色素斑は、主に紫外線や加齢が原因で発生します。

肌は紫外線に当たると肌細胞を守ろうとしてメラニン色素を過剰に生成します。

過剰に生成されてしまったメラニン色素が、上手く体外に排出されないと、シミとして表面に残ってしまうのです。

また、加齢により肌のターンオーバーが遅くなることも原因の一つです。

肌のターンオーバーが遅くなるとメラニン色素を体外に排出しにくくなり、老人性色素斑が発生してしまうのです。

老人性色素斑は、足の場合、紫外線が当たりやすいすねやふくらはぎ、太ももにできやすいです。

特に足を見せるファッションが好きな方は、紫外線にによるダメージを受けることが多く、シミができやすくなります。

②「炎症後色素沈着」は肌へのダメージが原因

特徴

足にできる茶色いシミの種類のもうひとは、が「炎症後色素沈着」です。

炎症後色素沈着とは、怪我や虫刺されによる炎症が起きた後、シミとなり色素沈着してしまったものを指します。

そのため、怪我をしたり、虫に刺されやすい足にできやすく、炎症のあった同じ部位に現れます。色は灰褐色や茶褐色になることが多いです。

境界はぼんやりとしていてわかりにくく、色ムラがあることが特徴です。

原因

炎症後色素沈着は、肌へのダメージが原因で発生します。

肌が怪我や虫刺されにより炎症を起こすと、メラニン色素が過剰に生成されます。

メラニン色素が過剰に生成されると、肌はうまく体外にメラニン色素を排出できず、肌表面に沈着してしまうのです。

メラニン色素は、基本的には肌のターンオーバーにより約1か月で排出されるケースが多いですが、なかなか消えない場合は肌のターンオーバーが乱れている場合があります。

そのため、炎症後色素沈着を治したい場合は肌のターンオーバーを整えることが大切です。

炎症後色素沈着は、以下のような原因から発生する場合が多いため、思い当たるものがあるかチェックしてくださいね。

  • ニキビ
  • 虫刺され
  • やけど
  • 怪我
  • 刺激の強い化粧品

足の裏の茶色いシミは「皮膚ガン」?

茶色いシミができている場所は足の裏ではないですか?

足の裏にシミができている場合は、もしかしたら「メラノーマ」という皮膚ガンかもしれません。

ここでは「メラノーマ」の特徴と原因、シミとの見分け方を解説します。

もし「メラノーマ」の可能性がある場合は、すぐに皮膚科を受診するようにしましょう。

色素細胞が悪性化した「メラノーマ」の可能性あり

足の裏に茶色いシミができている場合は、「メラノーマ」かもしれません。

炎症によってできる炎症後色素沈着の可能性が考えられない場合は、特に注意が必要です。

なぜなら、基本的に紫外線の当たらない場所にはシミは発生しないからです。

「メラノーマ」とは皮膚がんの一種で、色素細胞が悪性化することで発生します。

そもそも色素細胞とは、シミのもととなるメラニン色素を生成するメラノサイトという皮膚の細胞のことを指します。

はっきりとした原因はわかっていませんが、足の裏や爪、衣類で擦れやすい部位に発生することが多いことから、外部刺激が要因の一つだと考えられています。

「メラノーマ」とシミとの見分け方

「メラノーマ」とシミの見分ける際は、色や形に注目しましょう。

シミは境界がはっきりとしていて茶褐色であるものが多いのに対して、「メラノーマ」は境界がぼんやりしていて色が不均一であるものが多く、黒いほくろのようにも見えることが特徴です。

直径が約6㎜以上あるのも大きな特徴で、異様に大きなシミができていると感じた場合は「メラノーマ」である可能性が高いです。

また、シミは一度できたら大きさが変わることはありませんが、「メラノーマ」は症状が進行すると大きくなったり、盛り上がったりします。

このような特徴がある方は、今以上に症状を悪化させないよう、皮膚科を受診して治療するようにしてくださいね。

足の茶色いシミがかゆい場合は皮膚病

「ただのシミだと思って放置していたら、皮膚病だった」なんてことは少なくありません。

特に足の茶色いシミにかゆみがある場合は皮膚病の可能性があります。

ここでは足にできる皮膚病について説明します。

少しでも当てはまるものがある場合は、放置せずに皮膚科を受診するようにしましょう。

皮膚そう痒症

足の茶色いシミから考えられる皮膚病のひとつが、皮膚掻痒症(ひふそうようしょう)です。

皮膚に発疹や湿疹といった症状がみられないのにも関わらず、かゆみを生じるといった特徴があります。

皮膚そう痒症は、皮膚の水分や皮脂の分泌が少なくなり、乾燥することで発症します。

また、がんや糖尿病などの内臓の病気が原因で発症する場合もあるため、症状が続く場合は医療機関に相談してみてくださいね。

接触性皮膚炎

接触性皮膚炎は、一般的なかぶれと同義で、紅斑(こうはん)が現れたり、腫れたりします。

何らかの物質が皮膚に触れ、それが刺激となって発生します。

また、アレルギー反応を引き起こすことでも発症する場合があります。

原因は人それぞれ異なりますが、例えば化粧品・医薬品の成分やアクセサリー、衣類の素材との接触などがあげられるため、思い当たる方は注意しましょう。

摩擦黒皮症

摩擦黒皮症は、茶色から黒色の色素沈着のことです。

炎症後色素沈着と違い、主に「摩擦」が原因で発生します。

特に足は靴や靴下などによる摩擦を受けやすい部位なので、摩擦黒皮症ができやすいです。

皮膚病の一種ですが、良性のものであるため、シミの治療方法と同じ方法で改善していくことができます。

足の茶色いシミの治療法

足の茶色いシミはメラニン色素をなくすことで治療しましょう。

ここでは市販薬、外用薬、内服薬、レーザー治療の4通りの治療法をご紹介します。

まずは自分に合ったやり方で治療することをおすすめします。

「血行促進作用」のある市販薬を使う

足の茶色いシミの治療には血行促進作用のある市販薬を使うようにしましょう。

血行が促進されることで、肌のターンオーバーが促進され、肌内部に滞留したメラニン色素を体外に排出することができます。

ここでは、「ヘパリン類似物質」「トコフェロール」といった血行促進作用のある成分を含む市販薬をご紹介します。

ヘパリン類似物質を含む「アットノンEX クリーム」

「アットノンEX クリーム」(内容量15g)は、ヘパリン類似物質を含む市販薬です。

ヘパリン類似物質は血行を促進し、肌のターンオーバーを整えることで、老人性色素斑や炎症後色素沈着などのメラニン色素が肌に残った状態を改善することができます。

クリームタイプなので足の気になる患部に直接塗ることができます。

トコフェロールを含む「ビトン-ハイECB2」

「ビトン-ハイECB2」(内容量60包・90包)は、トコフェロール(酢酸d-a-トコフェロール)を含む市販薬です。

トコフェロールは血行を促進する作用があり、肌のターンオーバーを整え、シミを改善します。

また、ビタミンCが配合されているため、シミのもととなるメラニン色素の生成を抑え、シミを薄くする働きもあります。

顆粒タイプの内服薬のため、足に直接薬を塗布したくない人におすすめの市販薬です。

「メラニン還元・抑制作用」のある外用薬を使う

足の茶色いシミにはメラニン還元作用やメラニン抑制作用のある外用薬を使うようにしましょう。

シミが残ってしまっている肌は、メラニン色素が滞留している状態です。

そのため、メラニン色素を還元することで体外に排出することが必要となります。

また、メラニン色素を抑制することでこれ以上シミを増やさないようにしましょう。

ここで紹介する「トレチノイン」と「ハイドロキノン」は併用することが推奨されています。

それぞれの作用をよく理解して使用してくださいね。

メラニン還元作用のある「トレチノイン」

「トレチノイン」は、メラニン還元作用のある外用薬です。

メラニン還元作用とは、できてしまっているメラニン色素を体外に排出させる働きのことを指します。

トレチノインは表皮の細胞を活発に増殖させることで、肌のターンオーバーを促進し、メラニン色素を排出します。

しかし、できているシミにしか効果がないため、メラニン色素を抑制する作用はありません。

そのため、次にご紹介するハイドロキノンと併用されることがほとんどです。


「トレチノイン」についてもっと詳しく知りたい方は、以下の記事もチェックしてみてくださいね。

トレチノイン トレチノインの効果と使い方とは?ハイドロキノンとの併用療法や副作用も解説!
メラニン抑制作用のある「ハイドロキノン」

「ハイドロキノン」は、メラニン抑制作用のある外用薬です。

メラニン抑制作用とは、シミのもととなるメラニン色素の生成を抑える働きのことです。

ハイドロキノンはメラニン色素を生み出す細胞である、メラノサイトそのものを減少させることができます。

トレチノインと併用する際は、まずトレチノインを足のシミができている部分に薄く塗ります。

トレチノインが皮膚に浸透したら、ハイドロキノンを上から塗り重ねることで、今できているシミを治療すると同時にシミをできにくくすることができます。

注意

ハイドロキノンはトレチノインを塗った部分の周りから内側に塗るようにしましょう。外側へ塗ってしまうと、トレチノインを広げてしまいます。


「ハイドロキノン」についてもっと詳しく知りたい方は、以下の記事をチェックしてみてくださいね。

ハイドロキノンという外用薬の画像 「ハイドロキノン」とは?効果的な使い方や副作用を解説!いつから効果を感じられる?

「抗酸化作用・抗炎症作用」のある内服薬を使う

足の茶色いシミには、外用薬のほかにも抗酸化作用や抗炎症作用のある内服薬を使うようにしましょう。

肌が酸化すると、メラニンの生成が促進されシミができやすくなります。抗酸化作用で肌の酸化を抑えることで、シミの予防につながります。

また、怪我ややけどなどによる炎症後色素沈着が原因の足のシミには、抗炎症作用が有効的です。抗炎症作用が色素沈着の原因となる炎症を抑えて、跡になるのを防ぎます。

抗酸化作用のある「シナール」

「シナール」は、抗酸化作用のある内服薬です。

肌は紫外線を浴びると「酸化」してしまい、メラニン生成が促進されます。これがシミを作る原因や、肌を老化させる原因となります。

そこで抗酸化作用のあるシナールを服用することで、肌の酸化を防ぐことができ、シミを改善することができるのです。

また、主成分がアスコルビン酸(ビタミンC)なので、メラニン色素の生成を抑制する作用を持つことも特徴です。


シナールについて興味がある方は、以下の記事を参考にしてみてくださいね。

シナールという内服薬の画像 シナールの効果的な飲み方を解説!シミやニキビへの美容効果と注意点も紹介
抗炎症作用のある「トラネキサム酸」

「トラネキサム酸」は、抗炎症作用のある内服薬です。

抗炎症作用が、炎症後色素沈着の原因となるニキビや怪我などの炎症を抑え、跡が残るのを防ぎます。

また、トラネキサム酸にはメラノサイトを活性化させる因子の1つであるプラスミンを抑制する作用もあるため、シミの改善に効果的な内服薬とされています。


トラネキサム酸について興味がある方は、以下の記事を参考にしてみてくださいね。

トラネキサム酸の美白効果や副作用を解説!飲み続けると白髪になる?

「メラニン破壊効果」のあるレーザー治療を行う

足の茶色いシミを治療するためにはレーザー治療を行うことも効果的です。

シミ治療に使われるレーザーはメラニンを破壊する効果があります。

そのため、できているシミを短期間で効果的に改善するのにぴったりの治療法です。

ここではシミ治療に効果的なレーザー治療を2つご紹介します。

Qスイッチルビーレーザー

Qスイッチルビーレーザーは、メラニン色素の吸収率が高い波長を持つレーザーです。

パワーが高いレーザーを利用して、周辺組織を傷つけずにメラニン色素だけを破壊することができます。

個人差はありますが、治療には瞬間的な痛みを伴うことがあるようです。不安な方は、医師のカウンセリング時に相談しましょう。

ピコレーザー

ピコレーザーは、1兆分の1秒の単位でレーザーを照射するレーザーです。

比較的、熱による肌への負担が少なく、施術中の痛みもそれほど強くないことが特徴です。

また、メラニン色素の粒子を細かく粉砕できるため、個人差はありますが、少ない施術回数で効果を実感することができると言われています。

足にできる茶色いシミの予防法

足にできる茶色いシミはできる前に予防することが大切です。

特に大切なことが、「メラニン色素を過剰に作らないこと」と「肌のターンオーバーを整えること」です。

この2つのことを普段から意識して、足のシミを作らないようにしましょう。

足を紫外線にさらさない

足にできる茶色いシミを予防するためには、足を紫外線にさらさないようにしましょう。

特に老人性色素斑は紫外線のダメージにより発生するため、紫外線対策をすることが大切です。

長ズボンを履いたり、日焼け止めを足にもしっかりと塗ったりなど、紫外線から足を守ってくださいね。

足の保湿を十分にする

足の保湿を十分にすることも、足の茶色いシミを作らないために大切なことの1つです。

皮膚は乾燥すると肌のターンオーバーが乱れ、メラニン色素をうまく体外に排出することができなくなってしまいます。

そのため、足も顔と同様に化粧水や乳液で保湿しましょう。

顔と同じスキンケアをすることが面倒だと感じる方は、ボディクリームを使うこともおすすめです。

特に、お風呂上りは肌表面についた水分が蒸発して乾燥しやすいので、すぐに保湿するようにしてくださいね。

生活習慣を整える

足の茶色いシミを予防するためには生活習慣を整えましょう。

栄養バランスの取れた食事、十分な睡眠、適度な運動をすることで肌のターンオーバーは整っていきます。

そのため、生活習慣を整えることはシミを予防することに繋がるのです。

これから足にシミを作らないためにもぜひ意識するようにしてくださいね。

足の茶色いシミが気になる場合は皮膚科へ

足の茶色いシミは、市販薬や処方薬、美容皮膚科での施術などにより治療することができます。

また、普段から予防することで足にシミを作らないことも大切です。

今回ご紹介した治療法の中でどの治療法が自分に合っているかわからない方もいると思います。

そこで、自分の症状について詳しく知るためにも一度皮膚科で相談することをおすすめします。

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この記事の監修医

東京山手クリニック

藤原東華 医師

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