紫色のニキビはどうやって治せばいいんだろう?
潰しちゃダメって聞いたけど、触ると硬くて血豆みたい…
血豆のようにぶよぶよしたニキビは「紫ニキビ」の可能性があります。
紫ニキビは、ニキビの炎症が最終段階まで悪化した状態です。
対処せずに放置すると、施術が必要な凸凹のニキビ跡になってしまいます。
そこで今回は「紫ニキビ」の原因や治療法を解説します。
紫ニキビを早く治すためにも、今日から適切に対処しましょう!
この記事でわかること
- ニキビの炎症が悪化して最終段階のものが「紫ニキビ」
- 紫ニキビは皮膚科の薬や施術による治療が効果的
- 万が一、紫ニキビを潰した場合は応急処置・殺菌・保湿をすぐに行う
目次
紫ニキビのぶよぶよした状態とは?
紫ニキビは、赤~黄ニキビの炎症がさらに悪化した状態で、結節性や嚢腫(のうしゅ)とも呼ばれます。
手で触れると、患部がぶよぶよしていたり硬くごわついていて、見た目は「血豆」に似ていると言われることが多いニキビです。
まずは、自身のニキビが紫ニキビなのかどうか、紫ニキビの状態について詳しくみていきましょう。
毛穴の中に膿や血液が溜まっている状態
紫ニキビは、化膿している毛穴内に血液が入り込み紫に変色したニキビです。
ニキビによる炎症が真皮にまで達しているため、激しい痛みや腫れを伴います。
ニキビに膿が溜まる原因
- 毛包周辺の腫れによって血管が圧迫されニキビが赤みを帯びる
- ニキビの炎症が悪化し、血管がさらに拡張して血液が毛包内に滲み出る
このように、ニキビの炎症・腫れがひどくなると、血液や死んだ細胞、皮脂が混ざった膿ができてしまいます。
ニキビの炎症が最終段階まで進行した状態
紫ニキビは、ニキビの進行過程において最終段階に位置します。
これは、赤ニキビや黄ニキビの症状がさらに悪化し、凸凹のニキビ跡になる直前の状態を指します。
赤ニキビや黄ニキビにより、毛穴に炎症や化膿が起こり、その炎症部位に血液が集中して溜まります。
この血液と膿が混ざり、ニキビの色が血豆のような紫色に変化するのです。
ニキビは初期段階から最終段階までで5段階あり、炎症の有無や色により区別されます。
炎症 | ニキビの状態 | 治療法 | |
---|---|---|---|
白ニキビ | なし | 毛穴に皮脂が詰まっている | 市販薬/医薬品 |
黒ニキビ | なし | 毛穴に詰まった皮脂が酸化している | 市販薬/医薬品 |
赤ニキビ | あり | ニキビ菌により炎症が起きている | 医薬品 |
黄ニキビ | あり | 炎症した箇所が膿んでいる | 医薬品/施術 |
紫ニキビ | あり | 炎症の広がりで膿に血が混ざっている | 医薬品/施術 |
ニキビ治療で重要なのは、ニキビの進行段階に合わせた適切な対処をすることです。
なぜなら、適切な治療法を選ばないと、かえって症状が悪化する可能性があるからです。
「自分のニキビがどの段階なのか詳しく知りたい」という方は、以下の記事で各ニキビの見分け方を確認してみてくださいね。
▼「ニキビの種類」の見分け方は以下の記事をチェック
紫ニキビが進行してしまう原因
紫ニキビの発生は、多くの場合、赤ニキビや黄ニキビまでの段階で適切な対処が不足していたことを示唆しています。
この原因を正確に理解することで、紫ニキビの再発防止に役立つことでしょう。
それでは、具体的な原因を詳しく見ていきましょう。
ニキビの初期段階でのケア不足
紫ニキビへの進行を防ぐためには、初期段階でのケアが極めて重要です。
白ニキビの段階、あるいは炎症が始まったばかりの赤ニキビの段階で適切な処置を行えば、より深刻な紫ニキビへの進行を防ぐことができます。
しかし、多くの場合、以下のようなケア不足が原因で症状が悪化してしまいます。
誤ったスキンケアを続けていると、肌が乾燥してニキビができやすくなってしまいます。
肌が乾燥すると、水分の少ない肌を守ろうとして皮脂が過剰に分泌されます。
その結果、毛穴が詰まり、すでにあるニキビも悪化させてしまうのです。
肌を乾燥させないためには、正しいスキンケアが大切です。
以下のチェックリストから、自分のスキンケアを見直してみましょう。
- 1日2回(朝と夜)の洗顔で肌の汚れを落としている
- 泡立てた洗顔料を使い、肌を擦らずに優しく洗っている
- 洗顔後は「化粧水→乳液」の順で必ず保湿している
- 刺激の少ない肌に合った製品を使用している
- 週に1-2回は軽い角質ケアを行っている
紫外線を浴びると、肌の水分量が低下します。
水分量が低下して乾燥すると、肌のバリア機能が低下して雑菌などが繁殖しやすくなります。
そのため、ニキビがある状態で紫外線を多く浴びると、炎症が悪化して紫ニキビができやすくなってしまいます。
ニキビの原因菌であるアクネ菌は「ポルフィリン」という代謝物を生み出します。
このポルフィリンが紫外線に当たると、大量の活性酸素を発生させ、ニキビの炎症を悪化させる可能性があるからです。
また、紫外線は皮脂腺を刺激します。過剰な皮脂はアクネ菌の栄養源となり、さらに増殖を促進するという悪循環になってしまうのです。
ホルモンバランスの乱れ
ホルモンバランスの乱れは、皮脂分泌量の増加をもたらします。
皮脂の分泌量が増加すると、毛穴が詰まりやすくなります。
さらに詰まった毛穴内でアクネ菌が皮脂を餌として増殖するので、ニキビ発生のリスクが一層高まります。
女性の場合、月経周期に伴うホルモンバランスの変動がニキビの発生と進行に大きな影響を与えます。
特に月経前後に分泌量が増加する黄体ホルモンは、男性ホルモンに類似した作用を持ち、皮脂の過剰分泌を促します。
また、ホルモンバランスが乱れると肌が敏感になりがちです。
敏感になった肌はバリア機能が低下し、外部刺激や細菌の侵入に対して脆弱になります。
このため、体内の炎症反応が高まり、既にあるニキビが悪化して炎症性の紫ニキビへと進行する可能性が高まります。
血行不良による内臓の冷え
血行不良による内臓の冷えは、体全体の代謝機能を低下させ、肌のターンオーバーにも悪影響を及ぼします。
健康な肌のターンオーバーは、不要な皮脂や角質を排出する働きをします。
しかし、このプロセスが乱れるとニキビが悪化して膿を持った紫ニキビができやすくなります。
特に、女性の場合は内臓の冷えがホルモンバランスの乱れにもつながり、先述したような肌への悪影響も及ぼします。
血行不良による内臓の冷えは、免疫機能の低下も引き起こします。
すでに赤ニキビや黄ニキビがある場合、炎症反応や菌の増殖が抑えられず紫ニキビへ進行してしまう可能性があります。
「紫ニキビ」の治し方
紫ニキビが発生した場合、少しでも早い適切な治療が必要です。
紫ニキビには、ニキビの炎症の原因であるアクネ菌や膿の原因である黄色ブドウ球菌を殺菌する必要があるので、「抗菌作用」や「抗炎症作用」のある薬を使います。
市販薬で応急処置をする
紫ニキビは毛穴の奥深くまで炎症が広がっているので、市販薬のみで完治させるのは難しいでしょう。
しかし、市販薬はドラッグストアなどで手早く入手できるため、応急処置や症状の悪化を防ぐには最適です。
紫ニキビ用の市販薬の選び方
- 「イブプロフェンピコノール」や「グリチルレチン酸」など、抗炎症作用を持つ成分が入っている
- 「ヒドロコルチゾン」や「オキシテトラサイクリン」など抗生物質が入っている
次から、抗炎症作用や抗生物質を含む市販薬を2種類紹介します。
ニキビなど化膿した皮膚疾患の改善に効果を期待できる外用薬です。
抗生物質「クロラムフェニコール」を含み、患部の雑菌の繁殖を防ぎます。
抗生物質を含む薬は長期間使い続けると、体に耐性がつき薬が効かなくなってしまうので、期間を決めて使用しましょう。
テラコートリル軟膏aは、医療用医薬品の「テラコートリル軟膏」と同量の有効成分が配合されているのが特徴的です。
抗菌成分の「オキシテトラサイクリン」とステロイド「ヒドロコルチゾン」を含み、化膿を伴う炎症に効果が期待できます。
刺激が強いため顔全体に広げるのではなく患部のみに塗り、期間を決めて使用しましょう。
皮膚科の薬で治療する
皮膚科でもらえる医療用医薬品は、市販薬に比べて有効成分が多く配合されている傾向にあります。
紫ニキビは肌の奥深くまで炎症が広がっているので、有効成分がしっかり含まれた医療用医薬品の方が症状緩和の効果を期待できます。
ここからは皮膚科で処方される医薬品を種類に分けて紹介します。
抗菌作用のある「塗り薬」を使用する
抗菌薬はアクネ菌を殺菌するだけなく、炎症を抑えて紫ニキビの腫れや痛みを軽減する効果が期待できます。
ただ、抗菌薬は長期間使い続けると、皮膚の常在菌が「耐性菌」になり薬の作用が薄れてしまいます。
そのため、皮膚科では期間を決めて処方される場合が多いです。
クリンダマイシン酸エステルは抗生物質で、化膿したニキビの治療に用いられることが多い薬です。
細菌のタンパク質合成を阻害することで、炎症や膿を起こす成分の殺菌効果が期待されます。
肌が乾燥しやすくなる副作用が起こる可能性があるので、保湿剤を併用するのがおすすめです。
併用されることが多い保湿剤「ヒルドイド」については、以下の記事で詳しく解説しています。
▼「ヒルドイド」の効果は以下の記事をチェック
エピデュオゲルは角質剥離作用を持つ「アダパレン」と抗菌作用を持つ「過酸化ベンゾイル」の2つの有効成分を含みます。
抗菌作用でアクネ菌を殺菌しながら、ニキビ自体の原因である毛穴詰まりの解消が期待できるのです。
ただ、肌表面の角質が剥がされることで肌のバリア機能が低下し、肌が敏感になる副作用が現れる可能性があります。
▼エピデュオゲルの効果的な使い方については以下をチェック
エピデュオゲルとは?肌がボロボロになるのはなぜ?適切な使い方や副作用を解説抗菌作用のある「飲み薬」を使用する
抗菌作用のある飲み薬には、塗り薬と同様にアクネ菌の抑制や、抗炎症作用があります。
塗り薬がニキビ患部に局所的に作用するのに対し、飲み薬は消化器官や血流を介して全身に作用します。
紫ニキビのような重症ニキビの場合は、以下のような内服抗菌薬が多く処方されます。
ただし、長期間の服用は胃腸への負担も大きく、耐性菌の発生の懸念もあります。
そのため3カ月程度で塗り薬のみに切り替えるなど、医師の適切な指示に従う必要があります。
ミノサイクリンは皮膚感染症をはじめとする感染症に有効性が認められており、「尋常性痤瘡治療ガイド2023」でも炎症性皮膚炎への使用が推奨されている薬です。
細菌のタンパク質の合成を抑制することで、化膿したニキビの炎症を鎮める抗菌作用があります。
ミノサイクリンは1回100mgから200mgを半日または1日おきに服用します。
副作用として紫外線の影響を受けやすくなったり、以下のような症状が起こりやすくなります。
- 下痢や軟便
- アナフィラキシー
- 高熱、めまい、頭痛
- むくみ
ビブラマイシンは幅広い細菌に対して有効な抗生物質で、抗菌作用や抗炎症作用を持つ薬です。
薬を服用してからの吸収率が高いうえ、薬の作用が長時間持続するという特徴を持ちます。
服用する際は、一般的に内服初日に2錠飲み、その後は1錠ずつ飲み続けます。
副作用として、下痢や悪心が起こる可能性があります。
抗菌作用のある「漢方薬」を使用する
ニキビ治療における漢方薬は、直接細菌に働きかけるというよりも、他の抗菌薬の働きを補助する目的で使用されます。
抗菌薬などの薬を使用し続けても治らない難治性ニキビの場合は、抗菌薬の働きを促進するために適しています。
血行促進や抗炎症作用の働きを持つ漢方薬を使う場合が多いです。
荊芥連翹湯は、解熱や抗炎症効果を持つ「荊芥」と、消炎効果や排膿効果をもつ「連翹」など計15種類の生薬が配合されている漢方薬です。
これら生薬の働きにより、ニキビの炎症や膿の解消への効果が期待できるため、慢性化したニキビの治療に向いています。
副作用は吐き気や肌のかゆみの症状が起こる可能性があり、特に胃腸が弱く下痢をしやすい方に出やすい傾向があります。
「甘草(カンゾウ)」を長期的に摂取すると偽アンドステロン症を引き起こす可能性があるので、注意が必要です。
十味敗毒湯は、解熱や抗炎症作用を持つ「荊芥」や排膿を助ける「桔梗」など計10種類の生薬が配合されている漢方薬です。
これら生薬の働きにより、皮膚の赤みやかゆみの改善、膿を抑える効果が期待できるため、紫ニキビの治療に向いています。
主な副作用として発疹や胃部不快感、悪心、下痢などが起こる可能性があります。
色素沈着を改善する「飲み薬」を使用する
紫ニキビは、炎症が肌の奥深くまで広がり、ニキビ跡になる直前の深刻な状態です。
このため、炎症による赤みや膿が瘢痕にならないためのケアをしながら治療することが大切です。
トランサミンはトラネキサム酸を含んだ医薬品のことで、美白効果や抗炎症効果を持つ薬です。
トランサミンの抗炎症作用では、ニキビなど皮膚疾患の炎症を起こす原因「プラスミン」の働きを抑えることができます。
また、トランサミンの美白効果は色素沈着のもとであるメラノサイトを活発化させる働きを抑制して美白効果を発揮するのです。
副作用は比較的少ないですが、まれに皮膚のかゆみや頭痛、吐き気の症状が起こる可能性があります。
トランサミンについて詳しくはこちら
トラネキサム酸の美白効果や副作用を解説!飲み続けると白髪になる?
シナールはアスコルビン酸(ビタミンC)とパントテン酸カルシウム(ビタミンB5)が配合された内服薬で、美白効果や抗酸化作用があります。
特に抗酸化作用は皮膚細胞の老化防止・コラーゲン生成の促進・ニキビによる皮膚の炎症の改善などの効果が期待できます。
また、美白効果により肌トラブル後の色素沈着を防ぐこともできるため、ニキビ跡の防止にも繋がります。
シナールの幅広い美容効果について詳しくはこちら
シナールの効果的な飲み方を解説!シミやニキビへの美容効果と注意点も紹介
ユベラは「トコフェロール酢酸エステル」というビタミンEが配合された内服薬で、抗酸化作用・血行促進・ホルモンバランスを整える働きがあります。
血行促進作用により肌のターンオーバーが正常化されて、古い角質の蓄積による色素沈着を防ぎます。
抗酸化作用はコラーゲンの生成や皮膚細胞の老化防止にもなるので、乾燥によるニキビの進行を予防します。
またビタミンEはビタミンCとの相性がよく、相乗効果が期待できるため、ビタミンEとビタミンCは一緒に摂取するのがおすすめです。
ユベラの摂取方法や美容効果について詳しくはこちら
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皮脂分泌量を促進させる男性ホルモン「アンドロゲン」の働きを抑える作用により、皮脂量を調節して難治性ニキビを治療します。
ニキビに対する効果や安全性は高いですが、妊娠・授乳中の使用禁忌や不正出血などの注意点があるため、服用を検討する際は専門医に相談しましょう。
イソトレチノインはビタミンA誘導体の一種で、皮脂分泌や細胞の角化を抑えて毛穴詰まりを改善する働きを持ちます。
またニキビの原因菌であるアクネ菌に対して抗炎症作用もあるため、紫ニキビの赤みや腫れの改善が期待されます。
イソトレチノインは発疹、頭痛、悪心、嘔吐、うつ病など様々な副作用が報告されているため、服用後は必ず慎重な経過観察が大切です。
その他、妊娠中の方や他に服用中の薬がある方は服用できない可能性があるため、必ず専門医に相談してください。
イソトレチノインは服用にあたり注意することが多い分、重症ニキビへの効果も期待されます。
以下の記事ではイソトレチノインについてさらに詳しく解説しています。
しこりがある場合は医療施術で治療する
紫ニキビに血や膿が溜まり、しこりのように硬くなってしまった場合は、医療機関における施術で治療するのが最適です。
もともと紫ニキビはニキビの中でも悪化し過ぎた状態ですが、硬くなるとニキビ跡が残ってしまうケースが多いため、即効性のある治療方法が向いているのです。
紫ニキビの治療に適した施術は3種類あり、それぞれを紹介します。
「面ぽう圧出」は、ニキビに小さな穴を開け、専用の器具で毛穴の中に詰まった皮脂や膿を押し出して取り除く治療法です。
ニキビの原因菌自体を毛穴から取り除くことで、ニキビ症状の悪化を防ぎ、改善へと導きます。
特に紫ニキビは毛穴の中に、皮脂やアクネ菌、血液や膿などが溜まっている状態なので、面ぽう圧出が適しています。
ニキビにおけるレーザー治療は、ニキビに直接レーザーを照射し、小さな穴を開けて毛穴の中の汚れを排出することです。
毛穴の中の血液や膿が綺麗になるだけではなく、レーザーの殺菌効果により、菌による炎症が治まり、ニキビが再発しにくい肌へと導きます。
レーザー治療は効果が高い分、術後ダウンタイムもあり、一時的な赤み、痛み、腫れなどの症状を起こすことが多いです。
また、術後の肌は紫外線のダメージに弱いため、必ず紫外線対策を行いましょう。
ステロイド局所注射は、ニキビの患部に直接、注射で抗炎症成分を注入することで、患部の症状を緩和させる方法です。
特に炎症が強く、患部が盛り上がった紫ニキビにおいて即効性を発揮します。
薬剤が直接ニキビに作用するため、腫れや痛みに対してより迅速な効果が得られる反面、皮膚が薄くなるなどの副作用が出ることもあります。
そのため、必ず医師の管理下で治療を行うようにしましょう。
また、ステロイド局所注射による治療は、先に挙げた塗り薬や飲み薬と併用することでより大きな効果が期待できます。
切開排膿とは、ニキビのある部分の皮膚をメスで小さく切り開き、溜まった膿を取り出す処置を指します。
膿を直接摘出できるため、紫ニキビの中に膿が大量に溜まってしまった方に適しています。
ただし、ニキビが炎症を起こしている状態で切開排膿すると、傷跡が残ってしまう可能性があります。
施術後は、他の部位に炎症が広がるのを防止するために、肌を清潔に保つことが大切です。
紫ニキビを潰して血を出すのはNG
紫ニキビは、絶対に潰さないようにしましょう。
紫ニキビを潰すと「クレーター状のニキビ跡」や「他の部位へのニキビ」が発生しやすくなります。
クレーター状のニキビ跡になる
紫ニキビは炎症や膿が肌の深層(真皮)まで達し、組織が損傷している状態です。
このような紫ニキビを潰すと、既にダメージを受けている皮膚にさらなるダメージを与えてしまいます。
その結果、肌の修復過程が妨げられ、正常なターンオーバーが阻害されます。
これにより、瘢痕(クレーター状のニキビ跡)が残るリスクが大幅に高まるのです。
クレーター状のニキビ跡は、肌のターンオーバーの機能を壊されて形成されるものです。
そのため、自然治癒による回復はほぼ不可能です。
レーザー治療やダーマペンなど肌再生を促進させる治療が必要になります。
以下の記事では、クレーター肌になってしまった際の治療方法について詳しく解説しています。
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細菌が他の部位にも広がる
紫ニキビを潰すと、中に溜まっていた細菌(アクネ菌や黄色ブドウ球菌など)が周囲の健康な皮膚に広がります。
これらの細菌が他の毛穴に入り込むと、新たな炎症を引き起こしたり、ニキビを悪化させたりする恐れがあります。
結果として、1つ紫ニキビを潰すだけでも、ニキビの広範囲な拡大につながる可能性があります。
紫ニキビを潰してしまったときは、速やかに患部を清潔にしましょう。
ニキビを潰したことで広がってしまった細菌を取り除き、周囲の皮膚への感染を防ぎます。
必要であれば、抗菌薬を用いて殺菌しましょう。
紫ニキビが凹凹のニキビ跡になる前に医師に相談しよう
紫ニキビは、膿や血液が混ざった炎症性ニキビの最終段階であり、早急な治療が必要です。
感染や炎症が皮膚の奥深くまで広がっている状態なので、市販薬よりも皮膚科で処方される抗菌薬による治療がおすすめです。
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