急にシミが増えた原因を解説!顔にシミができやすい人の特徴や他の病気の可能性とは

急にシミが増えた。なんでだろう…。

原因がわからず、悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

顔や手の甲などに、できてしまったシミは、目立つので早く治したいですよね。

また、できたシミを放っておくと、イボになったり、皮膚がんに進行してしまうこともあります。

今回は、急に増えたシミの原因・治し方について解説します。

ポイントを押さえて、シミのない肌を目指しましょう。

この記事でわかること

  • 急にシミが増える主な原因は紫外線によるダメージ・外傷・女性ホルモンの乱れ
  • シミを確実に消すには「レーザー」「医療用医薬品」での治療がおすすめ
  • 急に増えたシミが他の病気の可能性もあるので要注意

急にシミが増えた原因

急にシミが増えたのは、肌でメラニンが大量に生成されたからだと考えられます。

メラニンとは、シミのもととなる黒色の色素のことです。

通常、メラニンは肌のターンオーバー(※)によって排出されます。

しかし、メラニンが大量に生成されて排出が追い付かないと、シミとして出現してしまいます。

メラニンが大量に生成される要因は大きく3つあります。

※ターンオーバーとは、新しい皮膚が生まれて古い皮膚が剥がれ落ちるサイクルのことです。このターンオーバーを通じて、シミのもととなる黒色メラニンという色素も排出されます。

紫外線の浴び過ぎ

急に増えたシミは、紫外線の浴び過ぎでできた可能性があります。

  1. 紫外線の浴びすぎでメラノサイト(シミを作る工場)活性化
  2. メラノサイトの活性化によって、メラニンが生成される
  3. ターンオーバーが乱れてメラニンが排出されにくくなる
  4. 肌に蓄積したメラニンがシミとして肌表面に出現する

紫外線を浴びると、肌が乾燥することで、シミの色素を排出するターンオーバーも乱れやすくなります。

外傷による肌へのダメージ

肌への外傷は、急にシミが増える要因の一つです。

肌に外部からの刺激や摩擦が加わると、傷がつき炎症を起こすことがあります。

この炎症が起こった際に、メラニンが過剰生成されてシミが発生する場合があります。

女性ホルモンの乱れ

シミは、ホルモンバランスの変化によって急に増えることがあります。

更年期にさしかかる30代後半~50代の女性が「急にシミが増えた」と感じることがあるのも、ホルモンバランスの変化が原因です。

30代後半以降は、女性ホルモンの1つである「エストロゲン」が急激に減少する傾向にあります。

ホルモンバランスが乱れると、メラノサイトが活性化され、メラニンが多く作られるようになります。

急にシミが増えた人の特徴

実際にメラニンが生成される行動や習慣に当てはまる方は、急にシミができやすいと言えます。

上記で紹介した急にシミができる原因とも深く関連しますが、自分に当てはまる項目がないかチェックしてみましょう。

紫外線を多く浴びる人

普段から紫外線を浴びている人は、肌にシミのもととなるメラニン色素が蓄積されやすくなります。

外にいることが多く、日焼け止めの塗り忘れが多い方は要注意です。

ニキビなどの炎症ができた人

ニキビや火傷といった炎症がある人は、シミができやすくなります。

具体的には以下に当てはまる場合は要注意です。

  • ヘアアイロン等による軽度の火傷がある
  • ニキビ跡がある
  • アトピーやかぶれなどの炎症性皮膚疾患がある
  • こすり洗いなどによる摩擦を肌に与えている
  • レーザーによる刺激を受けた

このような状態で紫外線を浴びると、シミの生成をさらに促進してしまうので注意しましょう。

更年期・妊娠や出産後の人

ホルモンバランスが乱れやすい時期は、シミが急に増えやすい傾向にあります。

更年期にさしかかる30代後半~50代の方は、急にシミが増えたと感じる方が多い傾向にあります。

ほかにも、妊娠・出産後は、女性ホルモンが急激に乱れやすくなる時期です。

このような時期は、シミの発生を防ぐためによりスキンケアに力を入れたり、規則正しい生活習慣を心がけられるといいでしょう。

ピルを服用している人

ホルモンバランスを調整する治療や薬の服用をしている場合もシミができやすくなります。

例えば、ピルの服用によって、ホルモンバランスが乱れる可能性があります。

ピルは女性ホルモン(エストロゲン・プロゲステロン)が配合されたお薬のためです。

乾燥肌・色白の方などもシミができやすい傾向に

乾燥肌の場合、ターンオーバーが乱れやすくなります。そのためシミのもととなるメラニンの排出がしづらくなってしまいます。特に、乾燥肌の場合は、毎日のスキンケアで保湿を欠かさないようにしましょう。

急にシミが増えた時のシミの種類

シミにはいくつか種類があります。

年代や原因によって、急に増えやすいシミの種類は異なります。

20代 炎症後色素沈着
30代 老人性色素斑・炎症後色素沈着
40代 老人性色素斑・炎症後色素沈着・肝斑

なぜ上記の年齢層でできやすくのかとそれぞれのシミの特徴を解説します。

シミの種類が違うと、適切なケアの方法も変わるため、自身のシミを見分けられるようになりましょう。

手の甲や顔周りにできやすい「老人性色素沈着」

老人性色素斑は、紫外線によるダメージが原因で発生するシミです。

そのため、紫外線が当たりやすい部位にできる傾向があります。

見た目は茶褐色~茶色であることが多いです。

加齢に伴い、肌の新陳代謝が遅くなりやすい30歳以降によく見られます。

若い頃から屋外にいる時間が多い場合は、20代で出現することもあります。

治療法を知りたい方は以下の記事も参考にしてみてください。

【老人性色素斑(ろうじんせいしきそはん)】シミの代表格の原因と治療法

ニキビやケガをした場所にできやすい「炎症後色素沈着」

炎症性色素沈着は、傷跡がシミになったものです。

ケガやニキビが発生することが原因となるため、年代問わずできやすいシミと言えます。

灰褐色・茶褐色・紫褐色などの見た目であることが多いです。

炎症性色素沈着は、半年ほどで自然に消えていきますが、早く治したい方や1年経過しても改善しない方は、以下の記事の治療法を参考にしてみてください。

炎症後色素沈着とは?シミが治る期間や跡が残りやすい人の特徴を知ろう

頬や額にできやすい「肝斑」

肝斑は、主に女性ホルモンの変化が影響で発生するシミです。

そのため、30代後半~50代に発生しやすい傾向にあります。

この年代では、更年期にさしかかり女性ホルモンが変化しやすい時期にあたるためです。

肝斑は左右対称に現れることが最大の特徴です。

頬などにできやすく、シミの一つひとつの輪郭がぼんやりと現れます。

肝斑の治療法を知りたい方は以下の記事も参考にしてみてください。

肝斑(かんぱん)の治療方法とは?皮膚科での保険適用や効果的な飲み薬を解説

急に増えたシミの改善方法

急に増えたシミは、クリニックでの施術、医療用薬品での治療が効果的です。

シミに効果があるとされる美白化粧品は、予防が目的であることが多く、既にできたシミを改善するのは難しいと考えられます。

適切な治療法は個人の症状によって異なるため、医師にあらかじめ相談するようにしましょう。

即効性を求める方には「レーザー治療」

なるべく早くシミを改善したいという方には、クリニックでの施術がおすすめです。

「レーザー治療」には、メラニン色素を直接破壊する効果を期待できます。

肌にレーザー光線を照射し、シミの原因であるメラニン色素を直接破壊して、シミを解消します。

レーザー治療は、老人性色素斑や炎症性色素沈着の改善に有効です。

肝斑にレーザーを当てると、かえって悪化する可能性もあるので注意しましょう。

Qスイッチレーザー


「Qスイッチレーザー」は、黒いメラニン色素のみに反応してメラニンを破壊します。

周囲への肌へのダメージを抑えて、シミをピンポイントで治療します。

10億分の1秒単位でレーザーを照射します。

ピコレーザー

「ピコレーザー」は、Qスイッチレーザーと同様、黒いメラニン色素のみを破壊します。

Qスイッチレーザーとの違いは照射時間です。

Qスイッチレーザーが10億分の1秒で照射できるのに対し、ピコレーザーは1兆分の1秒単位で照射します。

比較的、短い時間で照射できるため、レーザーによる炎症性色素沈着が起きにくいとされています。

「レーザー治療」に関する注意点

・肝斑の治療には向いていない

・ダウンタイムが発生する

ダウンタイムを避けたい方は「医薬品」

ダウンタイムを避けたい方には、医薬品での治療がおすすめです。

医薬品は自宅で治療を行っていけるというメリットもあります。

また肝斑にお悩みの方はレーザー治療が適さないことがあり、医薬品での治療が用いられることがあります。

今回はシミの改善効果がある医薬品を4つ紹介します。

トレチノイン

トレチノインは、肌のターンオーバーを活性化させる作用を持つ外用薬です。

ターンオーバーを促進してシミの原因であるメラニン色素を排出させる効果が期待できます。

コラーゲンの生成を促し、肌水分の保持効果も期待できます。

トレチノインは肌への刺激が比較的強い場合もあるので、医師と相談しながら使用するようにしてくださいね。

トレチノインの効果と使い方とは?ハイドロキノンとの併用療法や副作用も解説!

ハイドロキノン

ハイドロキノンは、メラニン色素の生成を阻害する作用を持つ外用薬です。

メラニン色素が作られる場所であるメラノサイト細胞そのものを減少させるとともに、メラニン色素をつくる細胞(チロシナーゼ)を抑制する作用もあります。

上記で紹介したトレチノインと併用療法をする場合もあります。

2つを併用することで、ハイドロキノンが肌により浸透しやすくなるためです。

ハイドロキノンは、肌への刺激が強く赤みや痛みといった副作用が発症することもあります。

医師の指示に従い、適切に使用するようにしましょう。

「ハイドロキノン」とは?効果的な使い方や副作用を解説!いつから効果を感じられる?

トラネキサム酸

トラネキサム酸は、シミの改善に効果的な内服薬です。

肌は紫外線や摩擦などによる刺激を受けると、プラスミンというメラノサイトを活性化する物質が発生します。

トラネキサム酸には、プラスミンの発生を抑制する作用があり、シミや肝斑を改善する効果が期待できます。

頭痛などの副作用や、血栓症のリスクを高める恐れがあるので注意しましょう。

トラネキサム酸の美白効果や副作用を解説!飲み続けると白髪になる?

ハイチオール

ハイチオールは、シミの改善に有効的な内服薬です。

メラニン生成の抑制と、肌のターンオーバーを促してメラニン色素の排出をサポートする作用があります。

ハイチオールの主成分「L-システイン」というアミノ酸は、肌のハリなどを保つために重要な成分です。

食事から摂取するのは難しいので、医薬品から摂取することが効果的です。

ハイチオールには、悪心や下痢、口の乾き、軽度の腹痛といった副作用が現れる場合があります。

ハイチオールは医薬品?シミ改善だけではない美容効果や副作用を解説

急にシミが増えた市販品での予防方法

急に増えたシミの悪化防止や、さらにシミを増やさないためには、美白成分を含むスキンケアをすることが効果的です。

シミの種類に合わせて、以下のような成分を含む化粧水や美容液を使いましょう。

シミの種類 有効成分
老人性色素斑 4MSK・アルブチン・ビタミンC誘導体
炎症後色素沈着 プラセンタエキス、トラネキサム酸、グリチルリチン酸
肝斑 トラネキサム酸(※)
※肝斑は、原因や悪化のメカニズムが不明なため、美白化粧水によって悪化防止や予防をすることがない場合もあります。

美白成分の入った「化粧水」を使う

美白化粧水にはシミを消す効果は期待できませんが、シミ予防の効果が期待できます。

美白化粧水はの主な効果は以下の2つです。

  • メラニンの生成を抑えて新しいシミの発生を予防
  • 肌を乾燥から守る

今回は、おすすめの化粧水をシミのタイプ別に2つ紹介します。

老人性色素斑におすすめの化粧水

メラノCC 薬用しみ対策 美白化粧水

高浸透ビタミンC誘導体がメラニンの生成を抑える

3-0-エチルアスコルビン酸とグリチルリチン酸ジカリウムという有効成分が含まれます。

3-0-エチルアスコルビン酸は、高浸透ビタミンC誘導体の一種で、メラニンの生成を抑える効果が期待できます。

炎症性色素沈着・肝斑におすすめの化粧水

肌ラボ 白潤プレミアム 薬用浸透美白化粧水

トラネキサム酸とグリチルリチン酸で美白を導く

トラネキサム酸とグリチルリチン酸2Kという有効成分が配合されています。

トラネキサム酸は、新しいメラニンの生成を抑制し、新たにシミができるのを防止する効果が期待できます。

グリチルリチン酸2Kには、抗炎症作用があるため、炎症後色素沈着を予防する効果が期待できます。

シミに効く化粧水について、さらに詳しく知りたい方は以下も参考にしてみてください。

【医師監修】シミ対策におすすめ美白化粧水16選!選び方のコツとケア方法

美白成分の入った「美容液」を使う

美容液は、シミの予防に効果を期待できる有効成分が凝縮されているものを選びましょう。

美容液の効果を最大限に発揮させるには、正しいタイミングで使用することが大切です。

成分によって、より効果を発揮しやすくタイミングがあります。

トラネキサム酸は、紫外線を浴びたときに活性化されるメラニン生成を促進するプラスミンの発生を抑える効果があります。

そのため、トラネキサム酸を含む美容液は紫外線を浴びる前に塗るのが効果的です。

一方で、ビタミンCやアルブチンはターンオーバーを促進させる効果が期待できるため、紫外線を浴びた後に塗るのが効果的です。

それぞれの成分を含む美容液を紹介します。

「トラネキサム酸」配合の美容液

HAKU メラノフォーカスEV

メラニン細胞の活性化を抑える効果が期待できる

m-トラネキサム酸が配合された美容液。

また、メラニン色素の生成を抑える4MSKという有効成分も含まれています。

化粧水の塗布後にディスペンサー2回押し分を手に取り、気になる部分を中心に軽くおさえるように丁寧になじませます。

「ビタミンC誘導体とアルブチン」配合の美容液

ちふれ 美白美容液

美白成分に加え肌荒れ防止成分が含まれている

ビタミンC誘導体とアルブチンという有効成分が含まれています。

2つの美白成分のアプローチによって、メラニンの生成を抑えます。

ヒアルロン酸ナトリウム(2)や、濃グリセリンといった保湿成分も含まれており、潤い効果も期待できます。

急にシミが増えた時に考えられる皮膚病

シミだと思っているものは、実は病気(皮膚がん)であったという場合もあります。

急にシミが増えた場合に、考えられる皮膚病を3つ紹介します。

少しでも心当たりがある方は、すぐに病院を受診しましょう。

ギザギザした見た目の「悪性黒色腫」

「悪性黒色腫」は、皮膚がんの一種です。「メラノーマ」ともいわれます。

メラノサイト細胞が悪性化してできる悪性の腫瘍です。

皮膚がんの一種で、見た目の特徴には以下などが挙げられます。

  • 形が左右非対称
  • 輪郭がギザギザしている
  • 色むらがある
  • 大きさが6mm以上ある
  • 大きさが変わって大きくなる
  • 色・形・硬さが変化する

原因は、紫外線や摩擦といった外部の刺激によるものだと言われています。

足の裏や手のひら、手足の指や爪などの末端部分に急にシミやほくろのようなものができた場合は、「悪性黒色腫」の可能性もあるので注意して観察しましょう。

黒い点が集まっている「表在型基底細胞癌」


「表在型基底細胞癌」とは、表皮の最も深い部分の基底細胞や毛包を構成する細胞ががん化したものです。

放置すると、皮膚だけではなく、周辺組織や筋肉に広がることもあります。

見た目はほくろと似ている黒色や黒褐色で、盛り上がっていたり、黒い点が集まって見えるといった特徴があります。

赤色やピンク色の斑として現れることもあります。

はっきりした原因は不明ですが、紫外線・外傷・放射線などと言われています。

鼻やまぶたを中心に、身体中のどこにでもできる可能性があります。

赤いかさぶたのような「日光角化症」


「日光角化症」は、紫外線によるダメージで、角質細胞が異常に成長するとできる早期の皮膚がんです。

放っておくと、がん細胞が肌の奥の層の真皮まで浸潤した有棘細胞がんに移行する場合もあります。

紫外線を浴びやすい、顔や腕などにできやすい傾向にあります。

かさぶたのように、赤みをおびてカサカサとしているのが特徴です。

急にシミが増えたら皮膚科へ

急にシミは増えたと感じる方は、シミの種類に合わせた治療が大切です。

早めに適切なケアをして、シミの悪化や新しいシミの出現を阻止しましょう!

今回ご紹介したトラネキサム酸やトレチノインなどの医薬品は、皮膚科での処方が必要です。

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この記事の監修医

東京総合美容医療クリニック

福田麻衣 医師

美容皮膚科/美容外科

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当院は「あなたのお肌のかかりつけ」をコンセプトに、皆さんのお肌を作り直すサポートをしていきたいと考えております。ただ肌悩みを改善するだけではなく、健康で美しいお肌を取り戻し、笑顔で日々を過ごせるよう、お手伝いさせていただければ幸いです。

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