プロテインでニキビはできるの?
そのような噂を耳にして真偽が気になっている方も多いのではないでしょうか。
実は、プロテインの摂りすぎはニキビの原因になることがあります。
そこで、今回はプロテインとニキビや肌荒れの関係性を詳しく解説していきます。
プロテインで健康的な身体づくりをしながら、肌荒れが起こらないように注意していきましょう。
この記事でわかること
- 適量以上にプロテインを摂るとニキビができる
- 特にカゼインプロテインとホエイプロテインはニキビができやすい
- ソイプロテインなどに種類を変えることでニキビ予防になる
目次
プロテインでニキビや肌荒れが増えるの?
プロテインを過剰摂取すると、ニキビや肌荒れが発生するリスクを高めます。
プロテインに含まれるタンパク質は、適度な摂取量であれば肌の健康維持に必要不可欠です。
しかし過剰に摂取してしまうと、皮膚への負担が大きくなりニキビや肌荒れなどの原因になります。
摂りすぎるとニキビが増えることがある
プロテインを多く摂取すると、皮脂の分泌を促し、ニキビのもととなる毛穴詰まりが起こることがあります。
これは植物性・動物性タンパク質を摂取すると、皮脂分泌を促進するIGF-1を増加させる可能性があるほか、過剰摂取による消化不良が胃腸機能低下を招き、それがニキビの誘因となるためです。
※IGF-1は成長ホルモン(GH)の効果を調節し、骨や組織の成長を促進するタンパク質。
適量を摂取するばニキビが減ることもある
プロテインにはタンパク質が含まれるため、適度に摂取することで、ニキビが改善される可能性があります。
タンパク質は、肌をつくる役割を担う成分の一つで、肌の修復や再生を助けます。
肌の再生(ターンオーバー)時には、皮脂や角質が排出されるため、ニキビのもととなる毛穴詰まりを防ぐことができます。
また、タンパク質には乾燥を防ぐ作用があることで、皮脂の過剰分泌も防ぎます。
ニキビが増えやすいプロテインの種類
ニキビが増えやすいプロテインの種類には、ホエイプロテインとカゼインプロテインが挙げられます。
それぞれのプロテインの特長とニキビが増えてしまう理由を解説します。
カゼインプロテイン
カゼインとは、牛乳などの乳製品に含まれる動物性タンパク質成分を抽出してつくられたものです。
牛乳には、皮脂の分泌を活発にするIGF-1という成分が含まれています。
そのため、カゼインプロテインを摂りすぎて皮脂の量が増えると、ニキビができます。
また、カゼインは炎症反応を誘発してしまうことや、比較的消化が遅いプロテインと言われています。
これにより、炎症性のニキビや、胃腸に負担が胃腸機能の低下で起こりうるニキビの発生も促してしまいます。
ホエイプロテイン
ホエイとは、カゼインと同じく牛乳などの乳製品に含まれる動物性タンパク質を抽出してつくられたものです。
ホエイプロテインにも、皮脂の分泌を活発にするIGF-1が含まれているため、摂りすぎはニキビの発生につながってしまいます。
プロテインのなかでは、比較的吸収が速いため、多く摂取してしまうとそのぶん皮脂の過剰分泌を誘発しやすくなります。
ニキビを増やさないプロテインの飲み方
プロテインの過剰摂取はニキビの発生につながりやすくなるため、避けましょう。
プロテインを摂取をしつつニキビの発生を防ぐためには、摂取量や飲み方、飲むプロテインの種類に注意することが大切です。
- ソイプロテインに変える
- 香料・砂糖・添加物の少ない商品を選ぶ
- 牛乳で溶かして飲むのをやめる
- プロテイン以外のほかの方法でもタンパク質を摂る
上記などのポイントを実施することでニキビ予防になります。
「ソイプロテイン」に変える
ソイプロテインは、ホエイやカゼインよりもニキビが発生するリスクが低いプロテインの一つです。
ソイプロテインは大豆から作られた植物由来のタンパク質を含むプロテインです。
ホエイ・カゼインが入っていない製品を選べば、皮脂分泌を増加させる乳製品のIGF-1という成分が配合されていないため、ニキビの発生を防ぐことができます。
大豆由来のタンパク質のほか、ビタミンAやビタミンC、カルシウムなどのビタミンやミネラルも含まれます。
普段の食事から、摂取目安量の栄養素をバランスよく摂るのが難しいという方におすすめです。
低粘度と高粘度のソイをブレンドすることで、サラっとしたテイストが特徴です。
甘味料は人口のものではなく、天然甘味料が使用されています。
「ライスプロテイン」に変える
ライスプロテインは、お米からできているプロテインです。
お米からできているため、食物繊維を豊富に含む点が特徴です。
食物繊維には、便秘解消や腸内環境を整える作用が期待できます。
そのため腸機能の低下が原因でニキビができやすい方にとっては、ライスプロテインに変えることで、ニキビを予防する一つの手段となります。
玄米を原料としたタンパク質が含まれています。
利用目安に従った摂取で、1食あたり、23gのタンパク質が含有されています。
ニキビへの影響が少ない食べ物でタンパク質を摂る
タンパク質を補うために、プロテインを定期的に摂取している方も多いでしょう。
しかし、プロテインが原因でニキビができやすい方は、食事からタンパク質を摂取するのも一つの手です。
食事からタンパク質を摂ることで、プロテインによる皮脂分泌の増加を避けつつ、肌荒れやニキビ増加のリスクを抑えることができます。
サラダチキン
サラダチキンは、鶏の胸肉やささみ肉を蒸した、高タンパク質かつ低脂質な食品です。
調理済みでコンビニでも販売している店舗が多く、手軽に食べやすいのが特徴です。
1個あたりのタンパク質量(110~125g) | 25g~28g |
ちくわ
ちくわは、高タンパクで低脂肪な食材です。
魚肉からできているちくわには、多くのタンパク質が含まれています。
ほかにも、肌の代謝を正常化させるビタミンB群なども含みます。
1本あたりのタンパク質量(30gあたり) | 3.66g |
ゆで卵
タンパク質が含まれている卵は、ゆで卵にして食べるとより肌にいい効果を期待できます。
卵はゆでると、卵に含まれるビオチンの体内での吸収がスムーズになります。
ビオチンは、皮膚の炎症を改善する効果と、肌の代謝を正常化させる効果を期待できます。
1個あたりのタンパク質量(50gあたり) | 6.2g |
ほかにも肌にいい食べ物をチェック!
「肌にいい食べ物」を解説!コンビニで買える美肌食品や肌に悪い食材は何?プロテインが原因でできたニキビの治し方
一度できてしまったニキビは、外用薬や内服薬を用いて治療することが一般的です。
外用薬で患部に直接アプローチしつつ、身体の内側から肌改善を目指す内服薬を併用する治療法もあります。
医師または薬剤師に相談しながら、自分の症状に合う治療薬を使いましょう。
また、ニキビの原因となる皮脂の詰まりをなくすためには、毎日のスキンケアも重要です。
市販の外用薬は殺菌効果のあるものを選ぶ
ニキビを市販薬で治療するには、悪化と炎症を防ぐために殺菌効果のあるものを選ぶのも一つの手です。
抗炎症作用があり、炎症を鎮めたり予防する効果が期待できます。
顔にできてしまったニキビの治療にも使えます。
抗炎症成分が含まれており、炎症を和らげる働きが期待できます。
4つの有効成分で、赤いニキビ・痛みを伴うニキビの改善にも作用します。
内服薬でタンパク質の代謝を促す
プロテインが原因とされるニキビは、タンパク質の代謝を促進することで、改善される場合があります。
タンパク質の代謝を促す作用のある内服薬2つを紹介します。
ビオチンは、タンパク質の代謝を促進する作用があります。
プロテインに含まれるタンパク質の分解を助けることで、消化不良による胃腸の不調を防止することができます。
また、ビオチンには炎症を和らげる働きがあり、赤みや腫れを伴うニキビの改善にも働きかけます。
さらに詳しくはこちら
「ビオチン」の美肌効果や白髪への影響を解説!効果的な飲み方でつるつるの肌にピドキサールに含まれるビタミンB6は、タンパク質の代謝を助けます。
タンパク質を分解して肌のバリア機能の強化に効果を示します。
また、ピドキサールには皮脂分泌を抑える効果があるため、ニキビの発生を防止できます。
さらに詳しくはこちら
「ピドキサール」はニキビを治すビタミン剤!美容効果や副作用まで徹底解説毎日のスキンケアで皮脂の過剰分泌を抑える
ニキビを予防するには、毎日のスキンケアが欠かせません。
特に、皮脂の過剰分泌を抑えるようにしっかり汚れを落とすのがポイントです。
そのためには、以下の手順で汚れを落とし、乾燥を防いで余分な皮脂が出ないようにしましょう。
クレンジングでメイクを落とし切る
指の腹を使ってやさしく円を描くようにマッサージすると、メイクや汚れが浮きやすくなります。
洗顔で皮脂汚れを落とす
洗顔料を手のひらでよく泡立て、その泡を顔全体にやさしくのせます。
Tゾーン(額、鼻、あご)など、皮脂が分泌されやすい部分から先に泡をのせることで、皮脂汚れが落ちやすくなります。
適量を手に取り、手のひらでやさしく温めまてから顔全体にムラなく、軽くなじませます。
肌に優しく押し込むようにすると、しっかりと浸透しやすくなります。
化粧水と同じく、手の体温で軽く温めてから、肌表面に馴染ませるように、塗り広げましょう。
以下もあわせてチェック!
【目指せ美肌!】正しいスキンケア方法で美肌を手に入れようプロテインは適量を摂取してニキビを防ごう
プロテインの摂りすぎでできるニキビは、適量の摂取に変える、タンパク質の摂取の仕方を変えるなどで、予防することができます。
一度できてしまったニキビは治療薬を用いてケアすることが有効ですが、なかなか治らない場合は皮膚科を受診しましょう。
医師に相談することで、そのほかの原因と、より有効な治療法がわかるかもしれません。
皮膚科に行く時間が取れない方は、オンライン診療サービスを利用するのもおすすめです。
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藤原東華 医師
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