お腹にニキビができる原因を解説!赤いブツブツやかゆみは他の皮膚炎の可能性も

お腹のぽつぽつはニキビ?それとも違う症状?

ふとお腹を見て赤い湿疹があると、なぜできたのか原因が気になりますよね。

また、皮膚にできる炎症は、見た目が似ていることがあり、症状を見分けられない場合もあるかもしれません。

ただし、症状に合う治療をしないと、長引いたり痕に残りやすいため、まずは正確に見分けることが大切です。

本記事では、お腹にできるニキビの原因や他の皮膚炎との見分け方、それぞれの治し方を解説します。

この記事でわかること

  • お腹にできるニキビの原因には摩擦や細菌の繁殖などが考えられる
  • お腹にはニキビが比較的できにくいため、他の皮膚炎である可能性もある
  • ニキビができている場合は医療用医薬品を使っての治療が効果的

お腹にできるニキビの原因

ぽつっとした隆起が単体または複数できている場合は、ニキビかもしれません。

ニキビは皮脂が過剰に分泌されて毛穴が詰まることによって発生しやすくなります。

しかし、実際お腹はそもそも皮脂腺が少ないので顔などに比べるとニキビができやすい部位ではありません。

お腹にニキビができる原因は、皮脂の過剰分泌ではなく、摩擦などの外的要因である可能性が高いと考えられます。

汗やムレ

お腹のニキビの原因の一つに、汗やムレによって湿潤な状態になってしまっていたことが挙げられます。

お腹は身体の中心部で、腕などと比較すると汗をかきやすい部位です。

また、腹は衣服に覆われていることが多く、一度汗をかいてしまうと蒸発せずにムレやすくなります。

湿度の高い肌環境では、ニキビの原因菌となるアクネ菌が繁殖しやすいため、ニキビができやすくなります。

衣類などの摩擦

お腹は、ほぼ一日中衣類に覆われていることが多いため、衣服との摩擦が起こりやすい部位です。

肌に摩擦が生じると、肌を守るために、こすれた部分の角層が厚くなり、毛穴が塞がれてニキビが発生します。

また、肌がこすれて角質がダメージを受けるとバリア機能が低下することでも、ニキビが発生しやすくなります。

紫外線によるダメージ

紫外線のダメージは、角質層を厚くさせたり、皮脂を酸化させることで、毛穴詰まりを悪化させます。

また、紫外線は肌のバリア機能を低下させるので、ターンオーバーが乱れて古い角質が溜まりやすくなります。

古い角質が溜まってしまうと、不要な皮脂を正常に排出できなくなり、ニキビが発生してしまうのです。

腸内環境の悪化

腸内環境と肌の状態は無関係に思うかもしれませんが、腸内環境の悪化とニキビなどの肌荒れは密接に関係しています。

ストレスや食生活の乱れなどにより、腸内環境が悪化すると、腸内に悪玉菌が増加して有害物質が発生し、血液を通じて体内のさまざまな箇所に運ばれます。

有害物質は、老廃物として残ることで、肌の代謝も低下させてニキビの発生につながるのです。

お腹のニキビの治し方

お腹にできたニキビは、有効成分が含まれている医薬品を使って治療するのが効果的です。

誤ったケア方法を続けていると、かえってニキビを悪化させてしまったり、跡になるリスクもあるので注意しましょう。

ここでは、治療への効果の高さを期待できる医療用医薬品を紹介します。

外用薬

外用薬は、肌に直接塗るタイプの薬のことです。

アクネ菌の増殖やニキビの炎症を抑える抗菌剤

ゼビアックス

「オゼノキサシン」という有効成分がニキビの原因菌である「アクネ菌」の増殖防止やニキビの炎症を抑える効果が期待できます。

ローションタイプと油性クリームタイプがあります。

炎症を起こした赤ニキビや黄ニキビには効果がある一方で、炎症を起こしていない白ニキビや黒ニキビ、ニキビ跡の治療には向いていません。

「ゼビアックス」はニキビに効果あり!油性クリームの使い方や副作用を解説
炎症や化膿を伴うニキビ治療に適したクリーム

アクアチム

有効成分「ナジフロキサシン」を含んだ抗菌薬で、ニキビの原因菌であるアクネ菌の増殖を防止するのに効果的です。

アクネ菌の増殖を防ぐことで、ニキビの炎症を抑えます。

黄色ブドウ球菌にも効果が期待でき、黄ニキビのような膿を持ったニキビの治療にも用いられます。

「アクアチム」のニキビ治療薬としての効果や軟膏・クリームの正しい使い方

内服薬

内服薬は、治療に効果的な飲み薬のことです。

有効成分が内側から肌の調子を整えることで、ニキビを改善していきます。

ビタミンCとビタミンB5が肌のバリア機能を強化する

シナール

アスコルビン酸(ビタミンC)とパントテン酸カルシウム(ビタミンB5)の2つの成分を配合したビタミン剤です。

ビタミンCの持つ抗酸化作用とビタミンB5の持つバリア機能を回復する作用により、ニキビの発生を抑えます。

炎症を伴わない白ニキビ・黒ニキビの改善には、効果を発揮しません。

シナールの効果と飲み方を解説!副作用や他のシミ・ニキビ治療薬との違いは?
ビタミンB6製剤が肌の新陳代謝を促進する

ピドキサール

ピドキサールは、ビタミンB6を製剤化したビタミン剤です。

ターンオーバーの正常化を促進することで、皮脂分泌を抑えて、ニキビの悪化や発生を防ぎます。

皮脂の分泌を抑えることで、白ニキビ・黒ニキビの改善効果を期待できます。

「ピドキサール」はニキビを治すビタミン剤!美容効果や副作用まで徹底解説

お腹のニキビと皮膚炎の見分け方

赤く腫れを伴う、お腹にぽつっとできた肌トラブルは、ニキビではない可能性も考えられます。

皮膚炎の種類によって、適切な治療法は異なるため、正しく見分けましょう。

広範囲に大量にできているかどうか

ニキビはどの進行段階でも、一つひとつが小さく隆起しているのが見た目の特徴です。

お腹のニキビの場合は単体でぷつっとできることが多い傾向にあります。

見た目が赤くても、平たいようなできものが広範囲にできている場合は、ニキビではない皮膚炎の可能性が考えられます。

傷口のようなものができているか

湿疹などの皮膚炎では、患部が傷口のようになり、蕁麻疹は水ぶくれのような見た目になります。

ニキビの場合、傷口のような部分はできないので、傷口のようなものがある場合は、ニキビ以外の皮膚炎を疑いましょう。

症状が突然消えるかどうか

ニキビはぷつっとできた患部の症状が突然消えることはなく、徐々に改善されていきます。

ですが、ニキビに似た他の皮膚炎の場合は、症状が突然消えることがあります。

蕁麻疹と湿疹の見た目は似ていますが、突然症状が消えるものが蕁麻疹にあたります。

皮膚を指で押すと患部が動くか

ニキビは、ぷつっとした見た目で現れる脂肪腫と見分けがつきにくことがあります。

脂肪種とは、脂肪細胞の良性腫瘍で、柔らかく痛みのないのが特徴です。

ニキビは、皮膚を押しても患部が動かないのに対し、皮膚を押して患部が動いた場合は脂肪腫の可能性があります。

お腹にできやすいニキビ以外の皮膚トラブル

お腹にできるニキビに似た皮膚炎の原因や症状の特徴、治し方を解説します。

帯状疱疹

帯状疱疹(たいじょうほうしん)とは、水ぼうそうと同じウイルスによって引き起こされる皮膚炎です。

水ぼうそうと同じウイルスは、日本人の成人90%以上の体内に潜んでいて、加齢や疲労により免疫機能が低下すると、帯状疱疹を発症しやすくなります。

ぷくっとした赤い発疹や水ぶくれが帯状に現れることが多いです。

初期症状として、皮膚の痛み・違和感・かゆみがあらわれ、進行するとピリピリと皮膚を刺すような痛みになります。


帯状疱疹の治し方

帯状疱疹を治すためには、ウイルスの活発な動きを止める抗ウイルス薬や痛み止めが用いられることが多いです。

症状が初期~中期と判断された場合は薬の服用で改善を試みます。

症状が重い場合や、免疫機能が低下している場合は入院したうえで抗ウイルス薬の点滴治療が必要になることがあります。

痛み止めはあくまで症状を軽減するためのもので、症状自体を治すには抗ウイルス薬での治療が必要です。

痒疹

痒疹(ようしん)は、皮膚に赤い盛り上がり(丘疹)が広範囲に多く現れる皮膚炎です。

痒疹の原因は明確にわかっていませんが、虫刺され・アレルギー・内服薬の副作用・皮膚を引っ掻く刺激などと言われています。

赤い盛り上がり(丘疹)は、1週間程度で治る急性のものから、茶色いイボみたいになり何カ月も残るものまで症状は様々です。


痒疹の治し方

痒疹は、多くの場合、ステロイド外用薬や、かゆみを抑える抗ヒスタミン剤が用いられます。

しかし、症状が体中に広がっている場合には紫外線治療を行うこともあります。

また、近年アトピー性皮膚炎向けの薬を使った治療も高い効果が得られると期待されています。

脂肪腫

脂肪腫は、皮膚の下に表れる脂肪細胞の良性腫瘍です。

柔らかい腫瘍であり痛みやかゆみはありませんが、稀に腫瘍が隣接する神経を圧迫することでしびれなどの症状が発症します。

明確な原因はわかっていませんが、肥満・高脂血症・糖尿病を持っている方に発症しやすい傾向があります。


脂肪腫の治し方

脂肪腫は自然になくなることはなく、外科手術による摘出で治療します。

脂肪腫の細胞が残ってしまうと再発の可能性があるため、薄い膜に覆われた腫瘍全体を摘出することが多いです。

脂肪腫自体は、ゆっくりと成長する良性腫瘍ですが、大きい脂肪腫には稀に悪性のものもあるので、早めに手術を受けるのがおすすめです。

蕁麻疹

皮膚の一部が、突然赤く盛り上がり、しばらくすると跡がなく消えてしまう皮膚炎です。

これは、皮膚の中の小さな血管が一時的に膨らみ、血液の中の血漿が周囲ににじみ出ることで起こります。

かゆみやちくちくとした焼けた感覚などを伴うことがあります。

蕁麻疹の原因は、アレルギー・食物・小麦やエビなどの摂取後すぐの運動・入浴や運動後といった体が温まった時の精神的緊張による汗など、過敏体質と外的要因の両方が関係すると考えられています。


蕁麻疹の治し方

蕁麻疹は、まず何が要因・誘因を探り、その要因を避けることで発症を防ぎます。

かゆみがひどい場合は、かゆみ止めや漢方を使用することもあります。

要因が不明の場合は、蕁麻疹を引き起こしやすくなる疲労・ストレスを避けるようにすることが効果的です。

ダニ(虫刺され)

ダニに刺されることで、赤くかゆみを伴う湿疹が現れることがあります。

見た目は、ぽつぽつと細かな赤い盛り上がりが伴い、ダニから放出された体液にアレルギー反応を起こすため、かゆみを伴うことが多いです。

洋服や布団の中などに生息しやすいため、布団乾燥機の使用やこまめに天日干しをするなどで対策が必要です。

ダニ(虫刺され)の治し方

かゆみを伴うダニ刺されは、ステロイド外用薬を使いかゆみや炎症を抑えます。

他にも、化膿が伴う場合は、抗生物質が配合された治療薬を用います。

患部がひどく腫れている場合や、広範囲に広がっている場合は悪化している状態のため、医師への相談を推奨します。

放置しておくと後遺症が残るかも…

ウイルスが原因で発症する「帯状疱疹」や長期間続く「蕁麻疹」は放置しておくと、神経痛や痕が残る可能性があります。ウイルス性の皮膚炎は、薬を使わないと完治できないため、放置せずに、早めに治療を行いましょう。

湿疹

湿疹とは、皮膚にトラブルを起こす症状の総称で、今まで紹介した「蕁麻疹」や「帯状疱疹」も含みます。

湿疹が起こる原因は、細菌に感染するなどの環境要因と、皮膚の健康状態が悪くアレルギー反応を起こす内部要因の二種類に分かれます。

かぶれは、湿疹の一種ではありますが、原因が外的刺激によるものとはっきりしている湿疹のことを指します。


湿疹の治し方

湿疹が起こった場合、症状や原因に合わせて薬を用います。

大した炎症がなく、かゆみだけ現れている場合は、かゆみを抑える抗ヒスタミン剤や鎮痒成分(クロタミトンなど)を含む薬でも対処することがあります。

お腹のニキビの予防方法

食生活を整える

肌に必要な栄養素が不足すると、ニキビができやすくなってしまいます。

特に、偏った食生活は、肌を外部の刺激から守るバリア機能を低下させて、炎症やアレルギー反応を引き起こしやすくなるため、注意しましょう。

ビタミンを摂る

肌の調子を整えるには、ビタミンを積極的に摂るのが効果的です。

ターンオーバーを正常化させるビタミンAや、肌のハリを保ち乾燥から守るビタミンBなど、肌に良い影響をもたらす栄養素です。

特に不足しているビタミンを中心に、バランスよくさまざまなビタミンを摂るようにしましょう。

食事から摂るのが難しい方は以下を参考にしてみてください!

【医師監修】ニキビにビタミンは効果的?市販サプリや医薬品の種類と摂り方を解説!

アレルギー反応が出る食べ物を避ける

アレルギー反応の原因となる食べ物を食べるのは控えましょう。

特に、特定の食材にアレルギー反応を起こすことで、蕁麻疹を発症することがあります。

アレルギー反応で肌がかゆくなり、掻いてしまうと、肌が傷つき、他の肌トラブルも発生しやすくなるため、気を付けましょう。

どの食材が自分に合わないかを知るために、一度アレルギー検査を受けることも効果的です。

摩擦の起きにくいインナーを着る

硬い素材の衣類などは、肌に摩擦刺激を起こし、ニキビを誘発してしまう場合があります。

特に、デニムのような厚手の生地や、締め付けが強い服は、肌との摩擦が起こりやすいため、注意しましょう。

また、衣類との摩擦を防ぐためには、クリームで保湿をするなどして、摩擦刺激を和らげましょう。

低刺激なボディーソープを使う

ボディソープや石鹸によっては、洗浄成分の刺激が強すぎて、肌のうるおいや必要な皮脂までを落としてしまう可能性があります。

また、体を洗う際に目の粗いナイロンタオルなどでゴシゴシ洗うと、肌のバリア機能を低下させてしまいます。

肌のバリア機能が低下してしまうと、外的刺激やウイルスから肌を守ることができなくなり、ニキビができやすくなります。

ボディソープは無添加で低刺激設計のものを選び、泡でやさしく包むように洗うように心がけましょう。

お腹のニキビ・皮膚トラブルは専門医に早めに相談しよう

お腹にニキビが発生することはありますが、他にも似た症状が発症しやすい部位です。

症状によって適切な治療法は異なるため、自身の症状を見分けたうえで治療を進めましょう。

症状の見分けがつかない場合は、専門医に相談しましょう。

専門医への相談は、皮膚科や美容皮膚科を直接訪れるほか、オンラインでも相談できるクリニックもあります。

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この記事の監修医

東京総合美容医療クリニック

福田麻衣 医師

美容皮膚科/美容外科

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