鼻の横にニキビができている…。
鼻の横は、皮脂量が多くなりやすく、炎症を起こしやすい部位のため、ニキビに痛みを感じる方もいるかもしれません。
鼻の横のニキビは適切な治療薬を用いて治すのが効果的です。
そこで、今回は鼻の横にニキビができる原因や症状に合う治療薬の種類などを詳しく紹介していきます。
この記事でわかること
- 鼻の横は皮脂腺が多くニキビができやすい部位の一つ
- 炎症を起こすとニキビが赤くなり痛みを伴うことがある
- 症状に合わせた薬や施術で治療することが効果的
目次
鼻の横にニキビができる原因
ニキビができる原因の一つは、皮脂の過剰分泌です。
鼻の横の部分には、皮脂を分泌する皮脂腺が多く集まっています。
そのため、鼻の横には、ニキビが発生しやすいのです。
皮脂は本来、皮膚表面の皮脂膜となり、外部の乾燥から肌を守る役割を担っています。
しかし、皮脂の分泌量が増えすぎると、毛穴に詰まり、ニキビの原因になってしまうのです。
以下で、鼻の横の皮脂の過剰分泌を招く要因を詳しく紹介します。
小鼻のメイク汚れの残り
鼻の横の皮脂量が増える要因の一つに、小鼻のメイク汚れの残りが挙げられます。
メイク汚れが落とせないままだと、皮脂や古い角質などと混ざり合い、毛穴を塞いでしまいます。
毛穴に皮脂が詰まることで、毛穴が塞がれてニキビが発生してしまうのです。
メイク用品の成分には、油分が多く含まれており、毛穴詰まりを引き起こしやすいため注意しましょう。
紫外線ダメージの蓄積
紫外線のダメージの蓄積は、鼻の横にニキビを発生させる要因の一つとなります。
鼻は、顔の部位の中でも比較的標高が高く、紫外線のダメージを受けやすいため注意しましょう。
肌は、紫外線の刺激を多く受けると、徐々に弱ってしまいます。
紫外線の影響で水分が蒸発して、乾燥することで、外部の刺激から肌を守るバリア機能が低下してしまうためです。
肌が水分を保持しづらくなると、乾燥から守ろうとして、通常よりも皮脂が多く分泌されます。
皮脂は、毛穴に蓄積すると、入口を塞いでニキビを発生させてしまいます。
マスク着用による蒸れ
マスクの着用によって、長時間蒸れた状態が続くと、鼻の横にニキビができる要因になります。
マスクを長時間つけていると、呼吸によって、水分がマスク内部につき、湿気で肌が蒸れます。
肌に湿気が多い状態では、ニキビの原因菌であるアクネ菌が繁殖しやすくなります。
また、蒸れた状態からマスクを外すと、一気に水分が蒸発することで肌が乾燥します。
肌が乾燥すると皮脂の分泌量の増加を招いて、ニキビの原因の一つである毛穴詰まりにつながります。
さらに、マスクの繊維と肌が擦れて、摩擦が生じると、肌のバリア機能が低下して、肌荒れが起きやすい状態になってしまいます。
鼻周りへの摩擦刺激
鼻の周りへの摩擦刺激は、鼻の横にニキビができる要因の一つです。
肌に摩擦が加わると、バリア機能が低下することで乾燥を招き、ニキビができやすい肌状態になるためです。
鼻の横は、日常生活の以下のような行動を通じて、摩擦が生じやすい部位と言えます。
- 鼻をかむ
- ティッシュで鼻を拭く
また、癖で無意識のうちに、鼻の横を触ってしまうという方もいるかもしれません。
鼻の横には、皮脂腺が多く集まっているため、刺激が加わると、ニキビが発生しやすくなります。
内臓の不調からくるホルモンバランスの乱れ
内臓の不調で引き起こされるホルモンバランスの乱れが要因で、鼻の横にニキビができる場合があります。
ホルモンバランスが乱れることで、分泌される皮脂量が増えやすくなるためです。
さらに、鼻の横の部位は、皮脂腺が比較的多いため、皮脂の分泌量が多くなると、ニキビができやすいのです。
鼻の横にできるニキビの種類
鼻の横にできやすいニキビの症状には、大きく分けて2つの段階があります。
それぞれの段階別に、ニキビの症状の特徴を解説します。
症状の進行度によって、適切な治療法が変わるので、見分けられるようになりましょう。
皮脂が詰まった「白いニキビ」
鼻の横にできるニキビの初期段階として、白いニキビが現れることがあります。
白ニキビは、毛穴に皮脂が詰まり、毛穴の入り口が塞がれた状態です。
見た目は、白く小さく膨らんでいます。
炎症を伴わないため、赤みは出ませんが、白っぽく浮き出ていることで、目立つことがあります。
鼻の横の部位は皮脂腺が多く集まっているため、皮脂の分泌量が多くなると、白ニキビができやすいのです。
白ニキビについてさらに詳しくはこちら
白ニキビはニキビの初期段階!原因と治し方を徹底解説痛みや炎症を伴う「赤いニキビ」
鼻の横のニキビが炎症を伴う状態に進行すると「赤ニキビ」と呼ばれます。
毛穴内でアクネ菌が増殖して、炎症を起こしている状態です。
炎症しているため、痛みやかゆみを伴うことがあります。
赤くぽつっと腫れている見た目の特徴のため、目立ちやすいニキビの一つでもあります。
炎症性のニキビを引き起こすアクネ菌は、皮脂をエサにして繁殖するため、白ニキビを放置していると、症状が進行して赤ニキビになることがあります。
赤ニキビに関する記事はこちらから
赤ニキビの治し方と予防方法を解説!ニキビ跡を作らないで治す鼻の横のニキビの治し方
鼻の横にできるニキビは、症状の進行度合いによって適した成分や対処法が異なります。
治し方を間違えると、かえってニキビが悪化したり、他の肌トラブルを招きやすくなります。
ニキビの症状別に、効果的な薬の成分や対処法について詳しく説明していきます。
市販の外用薬を塗る
鼻の横に出来たニキビの治療法として、市販の外用薬を用いるというのが一つの手です。
炎症を伴わない白ニキビ、炎症を伴う赤ニキビに分けて、以下の特徴を持つ外用薬を選択しましょう。
ニキビの種類 | 治療薬に求める効果 | 代表的な成分 |
---|---|---|
白ニキビ | 毛穴詰まりを解消する | イオウ |
赤ニキビ | 殺菌・抗炎症作用 | イブプロフェンピコノール |
それぞれのニキビの症状に適する市販の外用薬を紹介してきます。
皮脂が毛穴に詰まった白ニキビに効果的な外用薬です。
有効成分イオウがニキビの原因菌であるアクネ菌を殺菌、毛穴が皮脂でふさがってしまうのを防ぎます。
のびやすく肌になじみやすいクリームタイプのニキビ薬です。
炎症がなかなか静まらない赤ニキビに効果的な外用薬です。
ニキビの炎症を引き起こすアクネ菌を殺菌するイブプロフェンピコノールが配合されています。
しっとりとした質感で肌に塗ると透明に変化します。
皮膚科の処方薬を使用する
鼻の横に出来たニキビを効果的に治すには、皮膚科で処方される内服薬や外用薬を使うことがおすすめです。
市販薬は、症状の診断を受けずに商品を選択することになります。
その一方で、処方薬の場合は、医師が症状を診断したうえで、適切な薬を選択してくれます。
白ニキビ・赤ニキビの治療に用いられる外用の処方薬には以下の成分が配合されている傾向にあります。
白ニキビ | ピーリング作用 |
赤ニキビ | 抗炎症作用または抗生物質 |
医療用医薬品の外用薬
白ニキビ・赤ニキビに効果的な医療医薬品の外用薬を紹介していきます。
代表的なものにはなるので、他の外用薬が処方される場合もあります。
アダパレンは、炎症を伴わないニキビに効果的な外用薬です。
ビタミンA誘導体と類似する構造を持ち、角質剥離作用によって、毛穴の詰まりを解消することで、白ニキビの改善効果を期待できます。
炎症が起きている赤ニキビや膿を伴う黄ニキビには、効果を示さないため注意が必要です。
アダパレンに関する記事はこちらから
アダパレンの「ニキビ治療の効果と副作用」を解説!正しい使い方と注意点をチェック
アクアチムは殺菌作用を持つニューキノロン系の外用抗菌剤です。
ニキビの炎症のもととなるアクネ菌の増殖を阻害することにより、赤ニキビの改善効果を期待できます。
黄ニキビの原因菌となる黄色ブドウ球菌の殺菌作用を持つため、黄ニキビの改善効果も期待できます。
ニキビの炎症が悪化してしまった状態の際に、処方されることがあるでしょう。
アクアチムに関する記事はこちらから
「アクアチム」のニキビ治療薬としての効果や軟膏・クリームの正しい使い方外用薬と併用される内服薬
皮膚科でのニキビ治療では、外用薬での治療方針が組まれるケースが多いですが、あわせて内服薬が処方される場合があります。
身体の内側から肌状態を整える成分を補うことで、より速い改善を目指せるためです。
慢性的にニキビができやすい方は、内服薬の継続服用が必要になる場合もあります。
以下では、白ニキビ・赤ニキビの治療に効果的な代表的な内服薬を紹介します。
ハイチオールは、L-システインを主成分とする内服薬です。
肌のターンオーバーを正常化することで、肌にもともと備わっているバリア機能の強化を助けます。
肌のターンオーバーが促進されると、余分な皮脂や古い角質の排出が促されるため、毛穴詰まりが原因のニキビの予防にもつながります。
ハイチオールに関する記事はこちらから
ハイチオールは医薬品?シミ改善だけではない美容効果や副作用を解説
ビオチンは、ビタミンB群(ビタミンH)に属する成分を含む内服薬です。
体内でタンパク質をアミノ酸に分解して、代謝を助けます。
肌のターンオーバーの正常化させて、ニキビの原因となる毛穴詰まりの解消を助けます。
ビオチンは、炎症抑制する効果を持っているため赤ニキビにも効果的です。
ニキビの炎症によって、肌にかゆみが出ている場合に服用が効果的と言えます。
ビオチンに関する記事はこちらから
「ビオチン」の美肌効果や白髪への影響を解説!効果的な飲み方でつるつるの肌に医療用医薬品の外用薬・内服薬を使用するには、皮膚科で処方を受ける必要があります。
それぞれの症状に合う処方で、効果的に治療を進めたい方は、皮膚科を受診してください。
忙しい人や近くに皮膚科がない人はオンライン診療の利用もおすすめです。
初回購入で使える!
即効性を求める場合は施術を受ける
鼻の横にできたニキビの治療に、即効性を求める場合は施術がおすすめです。
施術では、専用の機器や作用が強い成分を用いて、ニキビの改善や肌質改善に直接的にアプローチできます。
即効性を期待できる一方で、肌への負担が大きい処置となるため、副作用症状が一定期間現れるダウンタイムが伴う可能性があります。
また、ニキビに効果的な施術は複数あり、症状に合う施術を受ける必要があります。
ニキビに効果を示す代表的な施術を3つ紹介します。
ケミカルピーリング
ケミカルピーリングは、ニキビ治療に効果的な施術の一つです。
フルーツ酸などの薬剤を肌に塗布し、古い角質を剥離させる施術です。
毛穴の詰まりを解消して、毛穴に詰まった皮脂やニキビの初期段階であるコメドを取り除き、新しい肌細胞への生まれ変わりを助けます。
ケミカルピーリングは炎症を伴わない白ニキビへの効果が高いとされています。
炎症を伴うニキビには、成分の刺激が強く、相性が悪い場合があります。
ニキビへのピーリングの効果についてさらに詳しくは以下へ
ニキビに効果的なケミカルピーリングの方法と悪化させないための注意点光線治療
鼻の横のニキビの施術には、光線治療が効果的な選択肢の一つです。
光線治療とは、特殊な光を肌に当てることで、ニキビの原因菌を殺菌したり、炎症を鎮静させる治療法です。
種類にもよりますが、強力な殺菌作用を持つものであれば、炎症性の赤ニキビなどの改善効果が期待できます。
プラズマシャワー
鼻の横のニキビ治療に効果的な施術の一つに、プラズマシャワーが挙げられます。
プラズマシャワーとは、イオン化させた期待(プラズマ)を肌に当てる施術です。
プラズマシャワーを照射した後に、症状に合わせた薬剤を導入して、皮膚の奥の層まで薬剤を浸透させます。
ニキビの原因菌を殺菌し、炎症を鎮静化させる効果を期待できます。
高い殺菌力をもっていて、赤く腫れたニキビの治療に対して高い効果を期待できます。
鼻の横のニキビの予防方法
一度、鼻の横にニキビができた方は、繰り返しニキビができやすいかもしれません。
鼻の横のニキビの発生を予防するには、以下の2つの点を心がけましょう。
- 肌への過度な刺激を避けること
- ホルモンバランスを整えること
鼻の横は、無意識のうちに、摩擦刺激などが生じやすい部位なので気を付けましょう。
また、鼻の横には皮脂腺が多く集まっているため、ホルモンバランスの乱れで皮脂が過剰に分泌されると、ニキビができやすくなります。
摩擦を与えないようにスキンケアを行う
ニキビのできにくい肌を維持するためには、毎日のスキンケアが欠かせません。
ただし、スキンケアを行う際は、肌に直接触れたり、肌を洗う際に摩擦が生じやすくなります。
以下の手順に沿って、摩擦を抑えながらスキンケアを継続しましょう。
クレンジングをなじませる
クレンジング剤はゆっくりと、肌に馴染ませましょう。
特に、鼻の横の部分は、くぼみに馴染ませるために、強い力で擦っている方もいるかもしれません。
速くきれいにメイクを落とそうとして、ゴシゴシ擦ったり、乱暴にクレンジング剤を肌に広げると、摩擦が生じやすくなります。
目元や鼻の横のこまかな部分には、コットンにクレンジング剤をつけて馴染ませるのもおすすめです。
ぬるま湯をゆっくり当てて余洗いをする
クレンジング後は、ぬるま湯(32~35℃)をゆっくりと当てて「余洗い」をしましょう。
ぬるま湯で余洗いすることで、汚れを落としやすくなるため、洗顔時に強く擦る必要がなくなります。
水を勢いよく肌に投げるように当てることでも、摩擦が生じます。
優しく手のひらで水をすくい、肌にゆっくり水を密着させるように洗いましょう。
洗顔料の泡で円を描くように顔全体を洗う
洗顔時は、洗顔料を十分に泡立てて行いましょう。
洗顔料を泡立てずに、洗顔すると、肌に摩擦刺激が生じやすくなります。
泡立てた洗顔料はクッション性があり、素手で直接こすらずに円を描くように優しく洗えば、摩擦を最小限に抑えられます。
また、汚れは泡が吸着するため、洗浄力も高まります。
タオルで優しく水気を拭き取る
摩擦を防ぐには、洗顔後にタオルで顔を擦らないことも大切です。
タオルで肌をゴシゴシと擦ると、繊維がすれて、肌に余計な刺激を与えてしまいます。
水分を吸い取るようなイメージで、タオルをやさしく当てて洗顔後の余分な水分を取り除きましょう。
肌への摩擦刺激を軽減するには、化粧水と乳液でキメを整えましょう。
肌の水分と油分のバランスが整うことで、外部の刺激から肌を守るバリア機能が強化されて、摩擦刺激を受けたときも、ダメージを受けづらくなります。
特に鼻の横には、凹凸があり、化粧水・乳液を塗り忘れやすいので、注意しましょう。
疲労やストレスを解消する
鼻の横のニキビを予防するには、疲労やストレスを溜め込まないことが重要です。
疲労やストレスが溜まってしまうと、ホルモンバランスが乱れやすくなります。
ホルモンバランスが乱れることで、ニキビの原因となる皮脂の分泌が活発化してしまうのです。
また、ホルモンバランスが乱れると、肌のターンオーバーが正常に行われにくくなります。
これにより、肌のバリア機能が低下することで、肌荒れしやすくなるため、注意しましょう。
栄養バランスの取れた食生活を心がける
鼻の横にニキビができるリスクを下げるためには、栄養バランスのとれた食生活を心がけることが大切です。
ニキビのできにくい肌づくりには、健康な肌状態をキープすることが重要になります。
特に、ニキビ予防のためには、ビタミン、ミネラル、食物繊維などをバランス良く摂取しましょう。
バランスの良い食事について詳しくは以下へ
「肌にいい食べ物」を解説!コンビニで買える美肌食品や肌に悪い食材は何?鼻周りを触らない
鼻の横のニキビを予防するには、鼻周りを触らないことが大切です。
鼻周りを触ってしまうと、細菌が侵入したり、摩擦が生じてニキビができやすい肌状態になってしまいます。
万が一、鼻周りが気になって触れたくなった際は、ティッシュや清潔なパフなどで軽く拭き取るのがおすすめです。
鼻の横のニキビが繰り返しやすい方は皮膚科医に相談
今回は、鼻の横にできるニキビについて、詳しく説明してきました。
鼻の横は凹凸があるため、なかなかケアしづらい部位の一つでもあるかもしれません。
ニキビが繰り返しできやすい方は、原因を追究して効果的に治療するためにも、医師の診察を受けることが大切です。
すぐに皮膚科に直接通院するのが難しいという方は、オンライン診療サービスを活用してみてください。
クリニックによっては、自宅まで処方薬を届けてくれる場合もあります。
東京美肌堂では、
- LINEで完結する「オンライン診察」
- 土日祝も夜10時まで受診可能
- 当日予約もできるから気になったときにすぐ診察
- あなたに合った医療用医薬品・内服薬・外服薬・漢方薬がわかる
- 初診料・再診料・処方箋料・相談料が0円
といった、忙しい方でも美容皮膚科を受診できるオンライン診療サービスを提供しています。
ご予約は下記ボタンから受け付けていますので、気になった方はチェックしてみてくださいね!
東京美肌堂の診察予約はこちらから
東京山手クリニック
都丸真依子 医師
当院は「あなたのお肌のかかりつけ」をコンセプトに、皆さんのお肌を作り直すサポートをしていきたいと考えております。ただ肌悩みを改善するだけではなく、健康で美しいお肌を取り戻し、笑顔で日々を過ごせるよう、お手伝いさせていただければ幸いです。