ニキビ用のクリームはいろいろあるけど、どれを使えばいいの?
ニキビ治療に有効なクリームは、市販薬から処方薬までさまざまな種類があります。
有効成分や保湿力の高さが異なり、ニキビの症状によって、効果的な製品は異なります。
本記事では、ニキビ治療に効果的なクリームの作用や選び方、使用時の注意点を紹介します。
市販で購入できるものから、処方薬まで幅広く紹介しているので、ニキビにお悩みの方は参考にしてみてください。
この記事でわかること
- ニキビ用のクリームはローションよりも油分が多く、軟膏よりもべたつきにくい
- 市販薬や医師から処方が必要な医療用医薬品まで種類がたくさんある
- ニキビの症状や進行度に応じて有効なクリームを使用することが大切
目次
ニキビに塗るクリームの働き
ニキビ治療に用いられるクリームは、ローションよりも保湿力が高く、軟膏よりもベタつきにくいのが特徴です。
ニキビ治療用のクリームは、患部に吸収されやすい性質や、軟膏よりも伸びが良い性質を持ちます。
ニキビ治療用のクリームは、主に、以下の2つの働きで患部を改善していきます。
保湿することで皮脂の分泌量を抑える
ニキビ治療用のクリームは、患部を乾燥から保護しながら、治療を進めるのが必要な場合に適しています。
ニキビは乾燥によっても、発生しやすくなります。
肌が乾燥すると、失った水分を補おうと、皮脂が多く分泌されて、ニキビのもととなる毛穴詰まりを加速させます。
ニキビに効くクリームは、患部を乾燥から守り皮脂の分泌を抑えることで、ニキビの悪化を防ぎ、改善へと導きます。
有効成分が炎症を和らげる
ニキビ治療用のクリームには、炎症を抑える成分を含むものもあります。
ニキビは、アクネ菌が繁殖することで、炎症を伴うニキビへと症状が進行してしまうため、アクネ菌の抗菌/殺菌効果を持つものを選ぶといいでしょう。
ただし、ニキビがジュクジュクしていたり、傷のある患部には、クリームの使用は適さないため、注意しましょう。
ニキビを治すクリームの選び方
ニキビ治療用のクリームは、ニキビの進行度合いによって、有効なものが異なります。
処方薬の場合は医師の診断のもと、有効なクリームを処方してくれますが、特に市販薬を使用する場合は、以下3つの点をチェックして選びましょう。
ニキビの種類ごとに必要な成分が入っているか確認する
ニキビは炎症が起きているか・膿を持っているかという点で大きく4種類に分けることができます。
炎症や膿の有無によって有効な成分が異なるため、以下を参考に選んでみてください。
白ニキビや黒ニキビは、まだ炎症が起きておらず、膿も持っていないニキビの初期段階です。
炎症を引き起こすアクネ菌が繁殖し始めやすい状態なので、「殺菌成分」を含むクリームが適しています。
- レゾルシン
- イソプロピルメチルフェノール
- ベンゼトニウム塩化物
赤ニキビは、白ニキビや黒ニキビから症状が進行し、炎症が起きている状態です。
アクネ菌が増殖して発生している炎症を抑える「抗炎症成分」を含むクリームが適しています。
- グリチルリチン酸二カリウム
- グリチルリチン酸ステアリル
- アラントイン
黄ニキビは、赤ニキビがさらに進行し炎症と膿の両方を持つニキビです。
炎症と膿の両方をケアする必要がありますが、まずは膿を改善させてから炎症を抑えるのがおすすめです。
黄ニキビの段階までニキビが進行した場合は、「抗生物質」に該当するクリームが適しています。
ただし、膿が酷い場合は相性のよくないクリームもあるので、特に市販薬を使用する場合は薬剤師に相談しましょう。
保湿成分が高配合されているものを選ぶ
ニキビ治療にクリームを使用する場合は、保湿成分の有無も確認しておきましょう。
保湿成分である「グリセリン」や「BG※」が高配合されていると比較的保湿力が高いと言えます。
※「ブチレングリコール」の略称。化粧品に保湿剤・防腐剤として含まれることが多い。
低刺激で使用感が合うかテストする
ニキビ治療用のクリームに含まれる添加物やアルコール、合成界面活性剤は、肌に刺激を与える可能性があります。
肌への刺激はニキビの改善を妨げるため、これらの成分を含まない低刺激タイプの製品を選ぶことをおすすめします。
またクリームの使用前には、パッチテストを行って肌への刺激がないか確認しましょう。
【市販薬】ニキビに効くおすすめのクリーム
ニキビ治療用の市販のクリームを、肌なじみのよいものと、有効成分が配合された2タイプに分けて紹介します。
肌なじみのよいタイプ
肌になじみやすいテクスチャーや、塗ったあとに透明になるタイプなど実際の使用感のよいものは治療を継続しやすいメリットがあります。
作用のほか、使い勝手にも着目して選んでいきましょう。
殺菌作用×抗炎症作用×血行促進作用を持ちます。
細口のチューブで患部にピンポイントに塗りやすく、塗ると透明になるクリームです。
無香料・無着色・弱酸性でお肌のことを考えた低刺激な設計です。
のびやすく、なじみやすい、やわらかいタイプのクリーム。
肌色なので、ニキビの赤みをカバーする効果も期待できます。
アクネ菌殺菌効果・消炎効果・ニキビの頭部を開き皮脂を吸収する効果を持ちます。
有効成分配合タイプ
主に炎症を鎮める作用やアクネ菌の殺菌作用を持つクリームタイプの市販薬を紹介します。
炎症を起こしたニキビや硬くなってしまったニキビの治療に有効です。
有効成分イブプロフェンピコノールが炎症を鎮めるとともに、イソプロピルメチルフェノールが症状をアクネ菌を殺菌してニキビの悪化を防ぎます。
有効成分イブプロフェンピコノールが炎症を鎮め、イソプロピルメチルフェノールがアクネ菌を殺菌します。
弱酸性・無香料・無着色など、低刺激設計で、すぐに浸透し、べたつきにくいテクスチャーが特徴です。
【処方薬】ニキビに効くクリームの効果効能
ニキビ治療のクリームには、医師の診察を経て処方される医療用もあります。
皮膚科でニキビ治療に処方される薬は、保険適用となる場合がほとんどです。
美容医療で保険が適用されるかについては、専門の医師に相談しましょう。
ゼビアックス
ゼビアックスは「オゼノキサシン」という有効成分を含む抗菌薬で、炎症を伴う赤ニキビの改善に効果が期待できます。
ゼビアックスには、ローションと油性クリームがありますが、ニキビがすでに発生しているときは、アルコールを含まない油性クリームのほうが肌への刺激が少なく、おすすめです。
ゼビアックスを使用していると、乾燥やかゆみが出やすくなるので、より一層肌の保湿を入念に行いましょう。
以下でさらに詳しく紹介
「ゼビアックス」はニキビに効果あり!油性クリームの使い方や副作用を解説アクアチムクリーム
アクアチムは「ナジフロキサシン」という抗生物質を含むニューキノロン系の抗菌薬です。
アクネ菌など細菌の繁殖を防ぐ働きがあるため、炎症を伴う赤ニキビや化膿した黄ニキビにも効果的です。
かゆみや乾燥が副作用として現れる可能性があるので、肌の保湿は欠かさずに行いましょう。
以下でさらに詳しく紹介
「アクアチム」のニキビ治療薬としての効果や軟膏・クリームの正しい使い方ビタミンC誘導体クリーム
ビタミンC誘導体クリームは、皮脂分泌を抑制し、肌の新陳代謝を高め、コラーゲン生成を促進する働きがあります。
皮脂の過剰分泌を防ぐことで、ニキビの発生と悪化を予防できます。
また、新陳代謝とコラーゲン生成を促すことで、乾燥によるニキビも防ぐことができます。
ただし、まれに肌のかぶれや刺激、赤みなどの副作用が見られる場合がある点に注意が必要です。
ヒルドイド
ヒルドイドは、高い保水能力を持つ「ヘパリン類似物質」が有効成分の保湿剤です。
ローションタイプやクリームタイプのものがあります。
肌のうるおいを保持するのに長けており、乾燥由来のニキビや肌荒れの予防に効果的です。
「ベピオゲル」を使っていますが、赤みが顔全体に出てしまいます。
何か対処法はありますか?
ベピオゲルは使いはじめに、赤み・ヒリヒリ感・皮むけ・乾燥・かゆみ等の肌刺激症状が現れることがあります。多くの場合1カ月を過ぎると刺激を感じる頻度は減ってきます。
また、このような副作用の症状は保湿をすることで軽減できるのでヒルドイドの保湿剤を一緒に使用すると良いでしょう。
以下でさらに詳しく紹介
【医師監修】ヒルドイド(ヘパリン類似物質)の美容効果と正しい使い方を解説!ニキビをクリームでケアする際の注意点
ニキビ治療用のクリームの効果をより発揮させるためには、正しい量・タイミングを守って使用することが大切です。
用法用量を守って使用する
正しい回数や使用量を守ることで、クリーム本来の効果を得やすくなります。
薬剤の使用方法に「適量」と書かれているときは、以下の量を目安に患部に塗りましょう。
塗る場所 | 目安となる量 |
---|---|
ニキビの患部のみ | ニキビが隠れるくらいでクリームを塗る |
顔全体 | 人差し指の第1関節くらいまでクリームを取る |
塗るタイミングはスキンケアの後
ニキビ治療用のクリームは、特に用法に指定がない限りは、スキンケアの後に塗りましょう。
先にクリームを塗ってから、スキンケア化粧品を塗り広げると、ニキビのない部分にまで治療薬の成分が広がり、肌に刺激を与えてしまう可能性があります。
スキンケアは「肌を清潔にする洗顔→水分を補給する化粧水→うるおいを閉じ込める乳液」の順で行いましょう。
ニキビができている肌は刺激に敏感な状態です。
保湿を中心したスキンケアを行うことで、バリア機能を強化して外部の刺激から肌を守ることができます。
ニキビ用クリームで肌を綺麗に整えよう
ニキビ治療用のクリームは市販のものから、処方薬まで種類がさまざまです。
ニキビの症状に応じて、適したものを選び、用法・用量を守って使うのが効果的です。
自分に相性の良い治療薬を選択するのが難しい場合は、専門医に相談しましょう。
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藤原東華 医師
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