顔にニキビができるのは何故?場所で変わる原因と治し方を徹底解説

顔全体に炎症性の赤ニキビができている女性の画像

顔にニキビが繰り返しできやすい…。

顔のニキビや、ニキビ跡に悩んでいる方は多いのではないでしょうか。

皮脂腺の数が多い顔は、もともとニキビが発生しやすい場所の一つです。

さらに、顔のニキビと一口に言っても、ニキビが出来る位置で発生の要因が異なる場合があります。

本記事では、なぜ顔にニキビ・ニキビ跡ができやすいのか、その原因と治し方について詳しく解説していきます。

この記事でわかること

  • 顔には皮脂腺の数が多く、ニキビの原因となる皮脂の過剰分泌が起こりやすい
  • ニキビができる位置によって原因が異なる場合がある
  • 炎症している/炎症していないニキビ、ニキビ跡それぞれに効果的な治療がある

顔にニキビができやすい理由

顔は、体の中でも最もニキビができやすい部分の一つとされています。

なぜ顔にニキビができやすいのか大きく3つの理由を解説します。

顔には皮脂腺が多い

ニキビは、皮脂が過剰に分泌されて、毛穴に詰まることで発生します。

そのため、皮脂腺が多い部位は、比較的ニキビができやすい傾向にあります。

顔は、体の他の部位に比べて皮脂腺が多いため、ニキビができやすいのです。

皮脂腺が活発な10代にできる「思春期ニキビ」

特に、10代の期間にできるニキビを総称して「思春期ニキビ」と言います。10代の成長期でホルモンバランスが乱れやすく、皮脂の分泌量が多くなりやすい時期にあたります。そのため、10代ではニキビができやすい肌状態になりやすいのです。特に、皮脂の多いおでこや鼻にできやすい特徴があります。

身体の不調の影響を受けやすい

ニキビは、ホルモンバランスの乱れや栄養不足などによっても、発生しやすくなります。

男性ホルモンの増加、または女性ホルモンの減少が起こると、皮脂の分泌量が増加してニキビができやすくなります。

特に女性の場合、生理前や妊娠中にニキビができやすくなると言われているのは、ホルモンバランスが大きく変動しやすい時期にあたるためです。

また、不規則な食生活などが続き、栄養バランスが偏ると、肌の健康を維持するために必要なビタミンやミネラルが不足し、バリア機能(※)が低下して、ニキビができやすい肌状況になります。

ストレスやホルモンの影響を受ける「大人ニキビ」

20代以降でできるニキビを総称して「大人ニキビ」と言います。皮脂腺の多い部位にできやすい思春期ニキビに対して、乾燥しやすくストレスなどの影響によって肌荒れしやすい頬や顎、フェイスラインにできやすい特徴があります。

※肌のバリア機能とは、紫外線やアレルゲンから肌を守る防御機能のことを指します。この機能が低下すると、肌荒れやアレルギー反応が起きやすくなります。

外部からの刺激を受けやすい

他の部位に比べて顔の皮膚は周囲の環境に直接さらされることが多いことも、ニキビができやすくなる要因です。

顔は紫外線や摩擦などの外部からの刺激を受けやすく、このようなダメージによって肌は乾燥してしまいます。

乾燥した環境下では、肌が自らの防御反応として皮脂の分泌量を増やします。

また、乾燥によって肌の水分量を保つ「肌のバリア機能」が低下して、さらに外部からの刺激を受けやすくなるという悪循環が生まれます。

さらに肌のバリア機能が低下することで、細菌から肌を守る力も弱まり、ニキビの炎症も発生しやすくなります。

位置ごとに異なる顔のニキビの原因

顔にできるニキビは、その位置によって原因が異なる場合があります。

全体的に顔には皮脂腺が多いですが「皮膚が薄く乾燥しやすい」「内臓の不調の影響を受けやすい」など、部位ごとに細かい性質が異なります。

原因を的確に捉えることで、効果的な治療を進めやすくなります。
まずは部位ごとに考えられるニキビの原因を理解しておきましょう!

生え際・こめかみのニキビ

原因は「洗い残し・汗・髪の毛との摩擦」

生え際は、おでこや耳の上など、髪の毛が生えている部分と生えていない部分の境目を指します。
こめかみは、目と耳の間に位置する部分のことを指します。

生え際やこめかみにニキビができやすい理由は、主に以下の3つが考えられます。

  • スタイリング剤やシャンプーの洗い残しによる毛穴の詰まり
  • 汗による毛穴の詰まり
  • 髪の毛との摩擦による皮膚への刺激

スタイリング剤やシャンプーなどの洗い残しがあると、毛穴が詰まりニキビが発生・悪化しやすくなります。
さらに、生え際やこめかみは皮脂の分泌が多く、髪の毛との摩擦も起こりやすいため、ニキビができる環境が整いやすくなります。

予防には「洗い残さないこと」が大事!

生え際やこめかみのニキビを予防するには、洗い残しに注意することが重要です。

使用するワックスやスプレーなどの商品を肌に優しい成分のものにしたり、肌になるべく付着しないように注意しましょう。

生え際・こめかみのニキビについて、さらに詳しくはこちら

髪の生え際にできるニキビの「原因」と「対処法」効果的な頭皮ケアとは?
頭皮にもニキビができる!?

顔の皮膚からつながる頭皮にも、毛穴が多く存在し密集しています。ニキビは毛穴に皮脂が詰まることで発生するため、頭皮にもニキビができてしまうことがあるのです。頭皮ニキビはかゆみや痛みを伴うことがあるため、治療薬は炎症を抑える作用のあるものを選ぶことが重要になります。

頭皮ニキビの原因と処方薬での治し方を解説!治らない原因に男女差は?

おでこのニキビ

原因は「ホルモンバランスの乱れ・前髪による刺激」

おでこのニキビは、ホルモンバランスの乱れ、前髪による刺激などが原因である可能性が高いです。

生活習慣の乱れやストレスなどによってホルモンバランスが崩れると、皮脂が過剰に分泌され、ニキビができやすい状態なります。

特に、顔の中でもおでこには皮脂腺が集中しているため、皮脂が過剰分泌されやすく、ニキビができてしまうのです。

さらに、前髪が顔に触れ続けることで刺激となり、ニキビを悪化させやすくなります。

予防には「適切な洗顔」が大事!

おでこのニキビ対策として適切な洗顔を心がけることが重要です。

1日2回、洗顔料を使用して皮脂や汚れを優しく落としましょう。
洗浄成分の強い洗顔料や過度な洗顔は必要な皮脂まで取り除き、皮脂の分泌をさらに促す可能性があるため避けましょう。

また、「前髪がおでこに触れないようにする」「肌の清潔に保つ」ことも重要です。

さらにおでこのニキビには、ホルモンバランスの乱れも深く関係しているので、生活習慣を正すことや、ストレスを軽減することも予防につながります。

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おでこニキビの原因と治し方は?正しいケアで綺麗に治そう

眉間のニキビ

原因は「過剰な皮脂分泌・前髪の刺激・肝機能の低下」

眉間のニキビの原因には、過剰な皮脂分泌、前髪の刺激、肝機能の低下などが考えられます。

Tゾーンである眉間は皮脂腺が多いため、皮脂が過剰に分泌されやすく、ニキビができやすいです。 

また、前髪が触れることで、摩擦が起き、ニキビを悪化させてしまう可能性も高くなります。

さらに、眉間のニキビには、肝機能も深く関係するとされています。

体内の老廃物や有害物質を分解する働きのある肝臓ですが、うまく機能しないと老廃物が毛穴に詰まり、ニキビの原因になってしまうのです。

予防には「規則正しい生活習慣・ストレスの解消」が大事!

脂っこいものばかり食べていると皮脂が過剰に分泌されてしまいます。

また、飲酒や偏った食生活、生活習慣の乱れは肝機能の低下に繋がります。

良質な睡眠の確保や、栄養バランスの取れた食事を取るなど、生活習慣を見直しましょう。

さらに、適度な運動などを行うことで、ストレスを解消することもできます。

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眉間のニキビの原因と治し方とは?もしかして体の不調のサインかも!

頬のニキビ

原因は「肌の乾燥外的刺激皮膚の厚さ

頬にできるニキビの原因には、肌の乾燥、外的刺激、皮膚の厚さなどが考えられます。

頬は、皮脂腺が少なく、皮脂の分泌量も少ないです。
皮脂は、肌を乾燥から守る役割があるため、皮脂の分泌量が少ない頬は、乾燥しやすく、ニキビが発生してしまうのです。

また、頬は顔の中でも特に皮膚が分厚いため、毛穴が詰まりやすく、ニキビができてしまいます。

さらに、頬はマスクなどによる摩擦や紫外線といった外的刺激を受けやすいといった特徴があります。

予防には「刺激を最小限にする・適切なスキンケア」が大事!

皮膚への刺激はニキビの直接的な原因となるので、肌への刺激を最低限に抑えるように注意しましょう。

また、頬の乾燥を防ぐために、化粧水と乳液でしっかりと保湿することが重要です。

頬のニキビは、以上の原因だけでなく身体の不調も深く関わっています。

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【頬ニキビの原因と治し方】繰り返す悩みを徹底解決!正しいケアと予防策

耳のニキビ

原因は「毛穴汚れシャンプーの洗い残しホルモンバランスの乱れ

耳のニキビに原因には、毛穴汚れや傷、シャンプーの洗い残し、ホルモンバランスの乱れなどが考えられます。

耳はその形状から、汚れや耳垢が溜まりやすく、ケアもしにくいため、不衛生になりがちです。

また、耳は皮膚が薄いため、過度な耳掃除や爪で引っ掻いたりすると、皮膚に傷ができて、細菌が侵入しやすくなります。
その結果、ニキビができる可能性が高まるのです。

さらに、ホルモンバランスが乱れによる皮脂の過剰分泌も、耳にニキビができる原因の一つとされています。

予防には「耳を清潔に保つこと」が大事!

耳のニキビを治すには、耳を清潔に保つことが重要です。

シャンプーやコンディショナーなどの洗い残しがあると、肌のバリア機能が低下したり、シャンプーなどに含まれる刺激成分によって炎症が起きる可能性があります
洗い残しがないか、入浴時に十分注意してくださいね。

また、にきびではなく粉瘤(アテローム)やイボの場合もあります。なかなか治らない時は、皮膚科を受診するようにしましょう。

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耳ニキビができる原因とは?予防と治療のポイントを解説

鼻周りのニキビ

原因は「皮脂の過剰分泌バリア機能の低下メイク汚れによる毛穴詰まり

鼻周りのニキビは、皮脂の過剰分泌やバリア機能の低下、メイク汚れによる毛穴詰まりなどが原因として考えられます。

鼻周りは、皮脂腺が密集しているため、皮脂が過剰に分泌されやすい部位です。

また、紫外線やティッシュやマスクからの摩擦などといった刺激を受けやすく、バリア機能が低下しがちです。

予防には「適切なスキンケア」が大事!

鼻周りは凹凸が多いため、ファンデーションやコンシーラーなどのメイク汚れが残りやすいです。

メイクがきれいに落とされていないと、過剰に分泌された皮脂とともに毛穴に詰まって、ニキビができやすくなります。
洗顔だけで済ませず、必ずクレンジングも使用するようにしましょう。

また、保湿が十分でないと、皮脂が過剰に分泌することがあるので、化粧水と乳液でしっかりと保湿しましょう。

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鼻のニキビの原因とは?赤くて痛い鼻ニキビを即効治す方法
鼻の下もニキビができやすい場所の一つ

鼻の下は、毛穴が多く皮脂量の影響を受けやすいため、ニキビがよくできるとされている部分です。

ホルモンバランスの乱れやメイク汚れによる毛穴詰まりなどが主な原因です。また、鼻は摩擦などの刺激を受けやすい場所でもあります。なるべく触らないように注意しましょう。

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口周りのニキビ

原因は「乾燥・摩擦などの刺激・ストレスによる胃腸機能の低下」

口周りのニキビは、乾燥・摩擦などの刺激・ストレスによる胃腸機能の低下が原因として考えられます。 

口周りは、皮膚が薄く、乾燥しやすいです。乾燥から肌を守ろうと、皮脂が過剰に分泌され、それが毛穴詰まりを起こして、口周りにニキビができてしまうのです。

また、口周りは、日常生活のなかで何気なく触ることが多く、摩擦が生じてしまいます。この摩擦が刺激となって炎症を起こしてニキビができたり、ニキビ跡になってしまう可能性が高いのです。

さらに、ストレスによって口周りにニキビができると考えられています。

ストレスによって自律神経が乱れると、胃腸の働きを低下させます。胃腸と口は繋がっているため、口周りにニキビが現れるのです。

予防には「正しいスキンケア・規則正しい生活習慣」が大事!

口周りは乾燥しやすいため、正しいスキンケアでしっかりと保湿することが重要です。

また、ストレスや睡眠不足は自律神経の乱れにつながるので、口周りにニキビができた場合は生活習慣を見直してみてくださいね。

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口周りニキビの原因とは?急にできたときの治し方や予防法をご紹介

顎・フェイスラインのニキビ

原因は「乾燥・不適切なスキンケア・ホルモンバランスの乱れ・摩擦や紫外線などの外的刺激・ビタミン不足・ストレス」

顎・フェイスラインのニキビの原因は以下のようなものが考えられます。

  • 乾燥
  • 不適切なスキンケア
  • ホルモンバランスの乱れ
  • 摩擦や紫外線などの外的刺激
  • ビタミン不足
  • ストレス

フェイスラインまで化粧水や乳液による保湿は行き届いているでしょうか。
保湿不足などによって顎や顔周りが乾燥すると、乾燥から肌を守ろうと、皮脂が過剰に分泌されてしまいます。
そして過剰に分泌された皮脂が毛穴につまり、「角栓」となってニキビのもとになります。

また、摩擦や紫外線は肌を傷つけてバリア機能を低下させ、さらなる乾燥を招きニキビができやすい肌になってしまうのです。

予防には「適切なスキンケア・規則正しい生活習慣」が大事!

過度な洗顔は、必要な皮脂まで落としてしまい、かえって皮脂の過剰分泌を招いてしまいます。
一方で保湿が不足すると、肌は乾燥から守ろうとして余分な皮脂を出します。
顎やフェイスラインはこのような悪循環に陥りがちな場所です。適切な洗顔と保湿を心がけましょう。

また、顎やフェイスラインのニキビには、ストレスやホルモンバランスの乱れ、ビタミン不足などが深く関係しています。
そのため、十分な睡眠を確保して適度な運動・栄養バランスの良い食事を取ることもニキビ予防のためには重要です。

特にビタミンは、食べ物からしか摂取できません。
ビタミン不足は肌トラブルの原因にもなるため、ビタミンが豊富な食べ物を意識的に摂取するようにしましょう。

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顔のニキビの治し方

ニキビには、軽症から重症まで4段階の進行度があり、症状も進行度によって異なります。
そのため、ニキビの治療方法は進行度に合わせて選ぶ必要があります。

適さない治療方法を続けてしまうと、かえってニキビが悪化してしまう可能性があります。
ニキビの症状から現在の進行度を正しく判断し、それに合った治療を行うことが大切です。

さらに症状が深刻な「紫ニキビ」についても解説!

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炎症のないニキビは皮脂の詰まりを解消する

白ニキビや、黒ニキビの炎症を起こしていないニキビは、毛穴に皮脂や汚れが詰まってしまっている状態です。

そのため、皮脂の詰まりを解消する治療法が効果的です。

炎症のないニキビにおすすめの治療薬

アダパレン

アダパレンには、角質剥離作用があり、毛穴の詰まりを解消させる効果のある外用薬です。

そのため、毛穴詰まりが原因で起こる白ニキビの発生を予防し、黒ニキビへの進行を防ぐことが期待できます。しかし、高い効果が期待できる分、副作用もあるので使用の際は十分に注意が必要になります。

エピデュオ

エピデュオは、毛穴の詰まりを解消させる効果のあるアダパレンと角質を剥がしやすくするベピオの成分が配合された外用薬です。

白ニキビが繰り返してできる方や、アダパレンなどの医薬品では効果が感じられなかった方におすすめです。

ビタミンC誘導体クリーム

ビタミンC誘導体クリームには、皮脂の過剰分泌を抑制する作用があります。

毛穴が詰まる主な原因である過剰な皮脂分泌を抑えることで、炎症していないニキビを改善したり、予防する効果が期待できます。

また、炎症を防ぐ抗酸化作用もあるため、赤ニキビ・黄ニキビへの進行を阻止してくれる効果も期待することができます。

炎症しているニキビはアクネ菌を殺菌する

赤ニキビや、黄ニキビといった炎症を起こしているニキビには、殺菌作用や、炎症を抑える抗炎症作用のある治療薬が効果的です。

毛穴に詰まった皮脂をエサにニキビの原因菌であるアクネ菌が増殖し、炎症を起こして、赤ニキビになってしまいます。

炎症がさらに悪化し、化膿することでが黄ニキビになります。黄ニキビは、アクネ菌だけではなく黄色ブドウ球菌も増殖している状態で、真皮にまで炎症が広がりやすく、ニキビ跡になる可能性が高いです。

炎症のしているニキビにおすすめの治療薬

クリンダマイシン

グリンダマイシンは、細菌の合成を阻害する作用があり、アクネ菌や黄色ブドウ球菌の増殖を抑制する効果がある外用薬です。炎症の原因である細菌を殺菌することで、ニキビの炎症を沈静化する効果が期待できます。
ただ、グリンダマイシンを長期間使用し続けると、耐性菌が発生する可能性があリます。使用する際は必ず医師と相談するようにしましょう。

アクアチム

アクアチムは、強い抗菌作用のある外用薬です。主成分のナジフロキサシンがアクネ菌や黄色ブドウ球菌を殺菌・除去し、ニキビの炎症を抑える効果が期待できます。
しかし、グリンダマイシンと同様に、耐性菌が発生する可能性があるため、使用期間に注意が必要になります。

ビブラマイシン

ビブラマイシンは、抗菌作用や抗炎症作用のある内服薬です。化膿した黄ニキビに特に効果が高いとされており、皮膚科で処方される中で最も推奨される内服抗菌薬とされています。

跡になったニキビはターンオーバーを促す

ニキビが跡になってしまった場合は、肌のターンオーバーを促すことが重要です。

ニキビ跡に効果的な治療薬

外用薬|ハイドロキノン

ハイドロキノンは、メラニン色素を作るメラノサイトという細胞に効果があり、メラニンの生成を抑制する効果が期待できます。そのため、色素沈着による茶色っぽいニキビ跡に悩む方におすすめの外用薬です。

外用薬|トレチノイン

トレチノインはビタミンA誘導体で、古い角質を排出することでターンオーバーを正常化したり、皮脂分泌を抑制させる作用があります。

トレチノインは、レチノールの約10倍の効果があるとされており、高い効果が期待できますが、その分副作用も高頻度で見られるので、使用の際には注意が必要になります。

内服薬|ユベラ

ユベラの主成分であるビタミンEは、血行を促進する作用があり、ターンオーバーを促進する効果が期待できます。ニキビ跡ができているときは、ターンオーバーが遅れているため、ユベラにはニキビ跡改善の効果が期待できるのです。

内服薬|トラネキサム酸

トラネキサム酸は、肌内部の炎症を抑制し、メラニンの合成を抑制する作用もある内服薬です。そのため赤みがあるニキビ跡や、色素沈着しているニキビ跡への改善効果が期待できます。

ハイチオール

シミに効果が高いとされるハイチオールですが、主成分のL-システインには、ターンオーバーの促進・代謝促進・抗酸化作用などの作用があり、ニキビ跡にも効果が高いとされています。市販薬としても販売されていますが、L-システインの含有量が多い医薬品がより高い効果を期待することができます。

赤みが目立つニキビ跡や、シミのような茶色のニキビ跡は、セルフケアでも改善することができます。

ただし、凹凸のあるクレータータイプのニキビ跡は真皮まで傷ついてしまっているため、セルフケアのみでは改善することが難しいです。このタイプのニキビ跡に悩んでいる方には、美容皮膚科での治療をおすすめします。

クレーター状のニキビ跡の治療法は以下へ

右が赤みを持ったニキビ跡ができている画像、左が治っている画像 ニキビ跡の治療法とは?皮膚科&自宅でのケア方法を赤みやクレーターの種類別に紹介

顔のニキビを悪化させるNG行動

顔のニキビを改善させるためには、治療薬を使うだけでなく、ニキビを悪化させてしまうNG行動を避けることも重要です。

ニキビを悪化させる行動を、知らず知らずのうちに行っているかもしれません。

以下の4点に一つでも心当たりがある方は、見直しましょう。

ニキビを触る

ニキビを触ることは、ニキビを悪化させる行動の一つです。

不衛生な手でニキビを触ると、ニキビが悪化したり、新たなニキビの原因になる可能性があります。

また、摩擦によって炎症がさらに刺激され、赤みや腫れがさらに悪化したり、治りが遅くなる可能性があります。

そのため、ニキビはできるだけ触らないようにしましょう。

ニキビを潰す

ニキビを潰すと、患部に新たな細菌が入り、ニキビがさらに悪化する可能性が高まります。

また、炎症を起こしている赤ニキビや黄ニキビは潰してしまうと、ニキビ跡になる確率が高まります。

ニキビを潰す際に肌を傷つけてしまうと、セルフケアでは改善することが難しいクレータータイプのニキビ跡になりやすいと言われています。

そのため、ニキビは潰さないようにしましょう。

過度な洗顔をする

顔のニキビができた場合、ニキビが気になって何度も洗顔をする行為はかえってニキビを悪化させたり、新たなニキビができる原因になり得ます。

1日3回以上の洗顔は、必要な皮脂まで落としてしまい、かえって皮脂の過剰分泌を招いてしまいます。
皮脂は本来、紫外線や乾燥から肌を守る役割があります。そのため、洗顔のし過ぎには気をつけましょう。

保湿をしない

保湿をすることは、バリア機能を高めるために必要不可欠です。

ニキビができたときも、化粧水と乳液を使ってしっかりと保湿するようにしましょう。

ただし、アルコールやパラベンなどの添加物が配合されている化粧品を使用すると、肌に刺激となり、バリア機能を低下させやすくなります。

ニキビがあるときは、アルコールフリー・無着色など、無添加の化粧品を使用するのがおすすめです。

顔のニキビの治療や予防は皮膚科・美容皮膚科へ

顔は皮脂腺が多いため、ニキビが繰り返しできやすい場所です。

今回紹介した医薬品は、オンライン診療を通じて、処方を受けることが可能なクリニックもあります。

症状に適した治療薬を用いることでニキビを効果的に改善しやすくなるため、ニキビがある方は早めに皮膚科または美容皮膚科を受診しましょう

また、特にニキビが繰り返しやすい方は、美容皮膚科で予防をすることもできるため、専門医に一度相談してみるのがおすすめです。

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この記事の監修医

東京総合美容医療クリニック

福田麻衣 医師

美容皮膚科/美容外科

美しさを求めるすべての人たちに

当院は「あなたのお肌のかかりつけ」をコンセプトに、皆さんのお肌を作り直すサポートをしていきたいと考えております。ただ肌悩みを改善するだけではなく、健康で美しいお肌を取り戻し、笑顔で日々を過ごせるよう、お手伝いさせていただければ幸いです。

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