夏にニキビが増えるのはなぜ?治らない原因や皮脂の対策法をご紹介

夏になるとニキビが増えてしまう…。

夏は、肌の露出も増えるため肌荒れは早く治したいですよね。
夏のニキビは、そのまま放置しておくと、炎症を起こして悪化する可能性もあるので、すぐに対処することが大切です。

そこで、今回は夏にニキビが増える原因や治し方・予防方法まで詳しく説明していきます。

夏のニキビを何とかしたいとお悩みの方は、ぜひ参考にしてくださいね。

この記事でわかること

  • 夏は、紫外線・汗・冷房による乾燥など、季節性の要因でニキビが発生しやすい
  • 特に夏は額・背中・腕などにニキビが出来やすい傾向にある
  • 夏は紫外線が強いため、肌への刺激を抑えながらニキビをケアすることが大切
この記事の著者

マーチクリニック

尾崎 功治院長

美容皮膚科・内科

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夏にニキビができる原因

夏にニキビが増えやすい人は、季節特有の要因の影響を受けて、ニキビが発症している可能性があります。
ここでは、夏特有のニキビが出来る原因を4つ挙げて解説しています。
心当たりが無いか確認してみてくださいね。

1.紫外線のダメージ

夏は、1年の中でも一番紫外線が強く降り注ぐ季節です。
夏の強い紫外線は、肌に大きなダメージを与えます。


紫外線のダメージを受けると、外部の刺激から肌を守るバリア機能が低下します。

ニキビの一つの原因は、毛穴に皮脂が詰まることです。
紫外線の影響で肌のバリア機能が低下すると、皮脂の分泌量が増えます。
これにより、毛穴詰まりが生じると、ニキビが発生してしまいます。

2.汗によるバリア機能の低下

夏は気温が高いため、汗をかきやすい季節です。
適度な発汗は、老廃物の排出を促すなどのプラスの面も持ちますが、発汗量が多すぎたり、汗が付着したままでは肌に悪影響を及ぼします。

肌は、表面に十分な量の角質が存在していることで、外部の刺激の影響を受けづらくなります。
しかし、汗が肌についていると、通常の倍の速度で角質が剥がれます。
角質が多く剥がれると、外部の刺激を受けて肌荒れを起こしやすいのです。

汗が肌に長く付着していると、皮脂や汚れが混ざって毛穴に詰まり、ニキビができやすくなります。
さらに、肌が蒸れている状態では、炎症性ニキビの原因となるアクネ菌が増殖しやすくなります。

また、汗の主成分は水であり、蒸発するときに肌の水分を一緒に奪うことで、乾燥を招きます。
肌は乾燥すると、肌細胞を乾燥から守ろうとして、皮脂の分泌が活発になることで、ニキビを誘発します。

3.皮脂量の増加

高温多湿の夏は、皮脂腺が活発に働き、皮脂の分泌量が増加します。
ニキビの原因の一つは、皮脂が毛穴に詰まることです。

さらに、皮脂の蓄積で毛穴が詰まると、アクネ菌の繁殖を助長します。
その結果、炎症を伴うニキビができやすくなります。

4.冷房による肌の乾燥

夏の冷房は快適ですが、長時間の冷房使用は肌の乾燥を招きます。
冷房は、空気中の水分を外の空間に排出し、室内の空気を冷却・除湿する仕組みを持つためです。

乾燥した肌では、バリア機能が低下し、外部刺激に対して敏感になります。
これにより、ニキビの原因となる炎症や皮脂の過剰分泌を起こしやすくなります。

さらに、身体の冷えは、代謝が低下を招きます。
代謝が低下すると、肌細胞が生まれ変わる肌のターンオーバーの鈍化につながるため、ニキビが治りづらくなる懸念があります。

夏にニキビができやすい場所

特に、夏にニキビができやすくなる場所は、額・背中・腕と考えられます。
額をはじめとする顔や、背中には、皮脂を分泌する皮脂腺が密集して多く存在しています。

なぜ、夏になると、額などの部位に、ニキビが発生しやすくなるのか解説していきます。

もともと、顔にはニキビができやすい傾向にあります。
顔には、ニキビの原因の一つである皮脂を分泌する皮脂腺が多く存在しているためです。

顔のなかでも、特に夏は、額にニキビができやすい傾向にあります。
額は、顔の中で最も皮脂腺が多いと言われるTゾーンにあたります。

さらに、夏は前髪が汗で額に貼り付いたり、帽子をかぶることで蒸れやすくなります。
汗や汚れがたまることで、毛穴詰まりを引き起こしやすくなります。

額は、皮脂の分泌が活発な点と、蒸れやすい点で夏にニキビができやすいのです。
髪の毛が肌に触れないようにすることや、汗をこまめに拭き取ることが効果的です。

「額のニキビ」についてさらに詳しく

おでこニキビの原因と治し方は?正しいケアで綺麗に治そう

背中

背中は、汗や皮脂、石鹸の残りなどが原因でニキビが発生しやすい部位の一つです。
夏は、汗をかきやすいため、皮脂腺の多い背中には、ニキビができやすくなります。

また、背中は、手が届きにくく、洗い残しや石鹸のすすぎ残しなどが起こりやすいです。
それにより、汚れや皮脂がたまりやすいと言えます。

さらに、で濡れた衣服が皮膚に付いた状態が続くと、炎症性のニキビの原因となる「アクネ菌」が繁殖しやすくなります。

背中のニキビを予防するには、汗をかいたらすぐにシャワーを浴びて、通気性の良い衣服に着替えましょう。
シャワーを浴びる際は、石鹸のすすぎ残しがないようにすることが重要です。

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背中にできた赤ニキビを掻いている女性の画像 【皮膚科医監修】背中ニキビの原因とは?症状別の治し方を徹底解説!

夏に半袖やノースリーブを着ることで、腕にもニキビができやすくなります。
腕は、紫外線の影響を受けやすいことで、肌のバリア機能が低下しやすいためです。

特に二の腕付近は、細部の洗い残しや日焼け止めの塗り忘れも起こりやすいと考えられます。
これにより、知らない間に肌にダメージが蓄積して、肌荒れしやすくなっている可能性があります。

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夏のニキビを治す方法

夏は、肌の露出をするシーンも多いと思うので、ニキビは少しでも早く治したいですよね。
ニキビは、症状の進行度合いに合わせて適切な治療薬を用いることが早期改善の近道です。

夏のニキビを治す方法を、大きく3つの治療法に分けて解説していきます。

市販薬を使用する

皮膚科に行く時間が取れない方は、市販薬で治療を進めてみてください。
市販薬を選ぶ際は、症状に合わせたうえで、好みの使用感で選ぶのがおすすめです。

夏に肌が敏感になりやすい方におすすめ

イハダ アクネキュアクリーム

ノンステロイド・ノンアルコールで、肌と同じ弱酸性のクリームです。
低刺激設計で、紫外線によって敏感になった肌にも使用しやすい特徴を持ちます。
ニキビの炎症を抑える消炎効果と、ニキビの原因菌であるアクネ菌を殺菌する効果があります。
塗ると透明になるジェルクリームで、さっぱりとした使用感です。

炎症性のニキビができやすい方におすすめ

ペアアクネクリームW 14g

炎症を起こしたニキビや硬くなってしまったニキビの治療に効果的です。 ニキビの初期段階のコメド生成を抑え、アクネ菌の殺菌作用があります。白ニキビや赤ニキビに対して効果的です。

炎症を起こしたニキビや、毛穴詰まりが悪化して固くなったニキビの治療に効果的です。
アクネ菌の殺菌作用を持つ有効成分がWで配合されています。
炎症を起こしてなかなか治らずに、ニキビ跡になるのを防ぎたい方にもおすすめです。

メイク前や外出先でも使える薬をお探しの方におすすめ

アポスティークリーム

抗炎症作用・殺菌作用・肌の新陳代謝を促すビタミンEが配合されています。
やわらかくて伸びが良く、朝晩の洗顔後の他、メイク前・外出中でも使用することができます。
無着色・無香料なので、どのようなシーンでも持ち歩いて使いやすいのがメリットです。

医薬品を使用する

ニキビの治療を効果的に進めるには、皮膚科や美容に皮膚科を受診することをお勧めします。

医療機関では、医師が症状を診断したうえで、適切な治療方針を提案してくれます。
ここでは、ニキビ治療に効果的な代表的な外用薬と内服薬を紹介します。

内服薬は、外用薬と併用することで、より効果的な治療を進められたり、ニキビができやすい肌質の方向けにニキビ予防として服用できる場合があります。

白ニキビ・黒ニキビの治療に

【外用薬】アダパレンゲル

アダパレンは角質剥離作用があり、毛穴の詰まりを改善することで初期段階の白ニキビや黒ニキビに効果的です。
抗菌作用はないため、炎症を伴う赤ニキビや黄ニキビには効果がありません。
アダパレンは成分名で、アダパレンを含む外用薬には、ディフェリンゲルやそのジェネリック医薬品があります。

アダパレンに関する記事はこちらから

アダパレンという外用薬の画像 アダパレンの「ニキビ治療の効果と副作用」を解説!正しい使い方と注意点をチェック
白ニキビ・黒ニキビ・赤ニキビの治療に

【外用薬】ベピオゲル

ベピオは、過酸化ベンゾイルを主成分とするニキビ治療薬です。
角質剥離作用とアクネ菌殺菌作用があり、白ニキビ・黒ニキビ・赤ニキビの治療に効果的です。
抗生物質を含まないため、耐性菌のリスクがなく、長期間の使用が可能です。
慢性的なニキビに悩む方にとって、相性の良い医薬品と言えるでしょう。

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ベピオゲルという外用薬の画像 べピオゲルの効果と副作用を解説!赤みはいつ引く?やめどきと使い方のポイント
肌のターンオーバーを正常化させる

【内用薬】ユベラ

ユベラは、ビタミンEを主成分とする内服薬です。
血行促進作用で肌のターンオーバーを活性化させてニキビができにくい肌づくりを助けます。
肌のターンオーバーが促進されることで、ニキビ跡の色素沈着の改善効果が期待できます。

ユベラに関する記事はこちらから

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抗炎症作用と肌のターンオーバー促進作用を持つ

【内服薬】ビオチン

ビオチンは、ビタミンB群の一種で、代謝を助ける作用を持つ内服薬です。
肌の新陳代謝を向上させる効果があります。
さらに、抗炎症作用を持ち、ニキビの炎症・かゆみを抑える効果が期待できます。

ビオチンに関する記事はこちらから

「ビオチン」の美肌効果や白髪への影響を解説!効果的な飲み方でつるつるの肌に

「東京美肌堂」では、上記で紹介した医薬品をオンラインで処方することが可能です。
診察は無料で受けて頂けるため、ニキビにお悩みの方は、一度お気軽にご相談ください。

受付:9:00〜22:00(土日祝も休まず診察)

※本サービスを利用したオンライン診察は保険適用外の自由診療となります。

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美容治療を受ける

ニキビ治療で、即効性を求める場合は、美容治療が一つの選択肢になります。
ただし、夏は紫外線が強く、受けることを推奨されていない施術も多く存在します。

そこで、この章では夏でも受けることが出来るニキビ治療に効果的な美容治療を紹介します。

ハイドラフェイシャル

ハイドラフェイシャルは、水流によって毛穴を洗浄する美容施術です。
皮脂や毛穴の汚れを取り除き、ニキビの改善に働きかけます。
紫外線の多い夏でも、低刺激なため、肌に比較的負担をかけずに受けることができます。

尾崎院長
尾崎院長

ハイドラフェイシャルは1回の施術で「クレンジング・ピーリング・毛穴吸引・保湿・美容液導入やお肌の保護」ができる治療方法です。毛穴の汚れを取り除きながら美容成分を補給するためニキビ肌の改善やニキビ予防にもおすすめです。

メソナJ

メソナJは、経皮導入機を使用して、ビタミンA誘導体などの美容成分を肌に導入する美容施術です。
肌深層まで美容成分を届けることで、ニキビの改善に役立ちます。
個人の肌状態にもよりますが、炎症や日焼けを起こしている夏の肌でも受けられる傾向にあります。

夏に注意が必要な美容施術

夏は紫外線が特に強いため、美容施術を受けると、肌に過剰な刺激を与えてしまう可能性があります。ピーリングやダーマペン、レーザー治療などは、刺激が強いので、夏の季節に受けることは推奨されない場合があります。夏の美容治療には注意をしましょう。

夏のニキビの対策法

毎年、夏にニキビが増えやすくて悩んでいる方もいるかと思います。
そんな方は、以下の対策法を実践して対策しましょう。

紫外線が強く、汗をかきやすい季節のニキビを予防するには、肌を清潔に保つことと、肌に負担をかけないことが重要です。

肌に負担の少ないスキンケアを行う

夏場は、紫外線のダメージが蓄積して、肌が敏感になりやすいです。
敏感な状態の肌を、刺激の強い成分でケアすると、かえって肌荒れしやすくなる可能性があります。

夏は特に、肌に負担の少ないスキンケアを行いましょう。
肌への刺激を抑えることで、バリア機能の低下を避けることができます。

メイクの濃さに合わせてクレンジングを使い分ける

洗浄力の高いクレンジングは、肌のうるおいを保つ皮脂や角質まで落としてしまう懸念があります。
一方で、メイクを落とし切れないと、毛穴詰まりが起きてニキビができやすくなります。
クレンジングは、メイクの濃さに合わせて使い分けるのがおすすめです。
メイクが濃い日は、オイルタイプのクレンジングを使用し、しっかりとメイクを落としましょう。
薄いメイクの日は、肌の乾燥を防ぐために、ミルクタイプのクレンジングが良いでしょう。

特に夏は、油分の多い日焼け止めや皮脂が混ざりあって、肌に汚れが蓄積しやすいので、入念にクレンジングをすることが大切です。クレンジングをする際は、アイメイクやチークなどの濃いポイントメイクから先に落とすのがコツです。
肌への刺激を避けるため、ゴシゴシ擦らずに、優しく落とすことを意識しましょう。

洗顔時はぬるま湯で予洗いする

洗顔前には、ぬるま湯で余洗いを行いましょう。
予洗いによって、表面の汚れや皮脂を軽く落とす効果があります。

また、体を洗うときと同じ温度のお湯で、洗顔していませんか?

洗顔は33~35℃のぬるま湯が良いとされています。
温度が高いと、肌のうるおいを保つのに必要な皮脂まで剥がしてしまい、水分蒸散量が多くなることで、肌の乾燥を招いてしまいます。

低刺激の洗顔料を泡立てて顔を洗う

夏は、皮脂の分泌量が多くなります。
洗顔料を泡たてることで、余分な皮脂を落としてくれます。

また、低刺激の洗顔料を使用することで、紫外線でダメージを受けた肌にも優しくケアすることができます。

化粧水をたっぷり使って保湿する

洗顔後は、化粧水をたっぷり使って肌を保湿しましょう。
特に夏はエアコンによる乾燥もあるため、しっかりと保湿することで、肌のバリア機能を保つことができます。

ノンコメドジェニックの日焼け止めを使う

特に夏場は紫外線が強く降り注ぐ季節のため、毎日こまめに日焼け止めを塗り直すことが必要になります。

ただし、日焼け止めには、油分が多く含まれているため、日焼け止めの油分が肌に蓄積して、肌荒れを引き起こすこともあります。
日焼け止めは、ニキビの原因になりにくい、ノンコメドジェニックタイプを選びましょう。
ノンコメドジェニックとは、ニキビの初期段階であるコメドが発生しにくいようにつくられた化粧品のことです。

ノンコメドジェニック「SPF50+ PA+++」の日焼け止め

ノンコメドジェニックの薬用日焼け止め。
ニキビや肌荒れが起こりづらいように設計された、お肌に優しい日焼け止めです。
みずみずしく伸び、透明感のあるサラリとした仕上がりです。

ニキビができている肌に日焼け止めは塗っていいの?

ニキビができている肌にも日焼け止めを塗っていけないことはありません。むしろ、バリア機能が低下しているため、これ以上、紫外線のダメージを受けないためには、日焼け止めを塗ったほうが良いと考えられます。しかし、落とし忘れがあると、毛穴詰まりにつながるため、帰宅後はしっかりと日焼け止めを落とし切りましょう。

日焼け止めとニキビに関する記事はこちら

ニキビに日焼け止めは塗っていい?肌荒れを悪化させない塗り方とおすすめ商品を紹介

お湯に浸かり身体を温める

シャワーだけで済まさず、週に数回はお湯に浸かって身体を温めましょう。
38〜39℃くらいの、ぬるめのお湯にゆっくり20分ほど浸かると良いとされています。
血行が良くなることで、肌の新陳代謝が促進され、ニキビの予防につながります。

ビタミンA群・ビタミンB群を積極的に摂る

食事からビタミンA群・B群を積極的に摂取することは、ニキビ対策に効果的です。
ビタミンA群は肌のターンオーバーを促し、ビタミンB群は皮脂分泌をコントロールします。
ビタミンA群はアボカドやバナナ、レバーなど、ビタミンB群はほうれん草などの緑黄色野菜などに多く含まれています。

ビタミンA・B群を含んだ食材を詳しく知りたい方はこちら

「肌にいい食べ物」を解説!コンビニで買える美肌食品や肌に悪い食材は何?

なかなか治らない夏のニキビは皮膚科医に相談

「夏に毎年ニキビができやすい」という人は、そもそもの肌質が関係している可能性もあります。
スキンケアでは対処しきれない場合は、専門医のアドバイスを受けることをお勧めします。
皮膚科や美容皮膚科を受診して、根本的に肌質改善を目指しましょう。

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