ニキビは、色や特徴などから、いくつかの種類に分類されます。
症状や進行度合いに合わせて、適切な治療法は異なるため、正しく見分けることが重要です。
ニキビの種類を見誤り、治療を続けると治りにくい場合もあります。
本記事では、ニキビの種類を特徴から判別できるように解説していきます。
ニキビを的確に見分けて効果的に治療していきましょう!
この記事でわかること
- ニキビは症状の進行度合いによって複数の種類に分類される
- 症状ごとに正しい対処法が異なるためニキビの種類を見分けることが重要
- セルフケアのみでは治りづらい重症なニキビも存在する
目次
画像で診断!あなたのニキビの種類はどれ?
自分のニキビに見た目の近しいものはありますか?
色で区別をすると、ニキビは大きく6種類に分類できます。
効果的にニキビを治療するためには、まずは自分のニキビの種類を見分けることが大切です!
以下で、さらに詳しく確認していきましょう。
ニキビの種類の見分け方
ニキビの種類を的確に見分けるためには、ニキビの進行度を理解しておきましょう。
ニキビは、皮脂の分泌が多くなり毛穴が詰まることで発生する肌トラブルです。
毛穴が詰まった状態で、炎症を起こしていないニキビは「白ニキビ」「黒ニキビ」に分類されます。
毛穴にアクネ菌が繁殖して炎症を起こすと「赤ニキビ」、悪化して膿を持つと「黄ニキビ」、化膿した部分に血液が入り込むと「紫ニキビ」に進行します。
そのほか、炎症性ニキビが色素沈着してしまったものは「茶ニキビ」と言われることがあります。
白い隆起があったら「白ニキビ」
ニキビの進行度合い
白ニキビは、白く小さな隆起が目立ちにくく現れるのが特徴です。
本来は開いている毛穴に皮脂や汚れが詰まり、毛穴が閉じてしまうと白ニキビが発生します。
別名「コメド」「閉鎖面皰(へいさめんぽう)」「肌色ニキビ」などと呼ばれることがあります。
炎症のない初期段階のニキビで、痛みやかゆみはありません。
肌の乾燥が要因で発生することが多いです。
毛穴に詰まった皮脂を取り除くことで、改善していきます。
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白ニキビはニキビの初期段階!原因と治し方を徹底解説ほくろのように見えたら「黒ニキビ」
ニキビの進行度合い
黒ニキビは、毛穴に詰まった皮脂汚れが酸化して黒くなったものです。
黒色でぽつんと隆起ができていたら、黒ニキビの可能性が高いでしょう。
白ニキビが形成されてから、時間が経過すると黒ニキビに変化することがあります。
白ニキビ同様に、炎症していないため、痛みやかゆみはありません。
白ニキビが乾燥すると酸化して黒ニキビができやすくなり、毛穴詰まりを解消しづらくなります。
白ニキビと同じく、毛穴に詰まった皮脂を取り除く治療で改善を目指します。
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「黒ニキビ」を撃退!原因と正しい対処法を解説赤く腫れていたら「赤ニキビ」
ニキビの進行度合い
赤ニキビは、毛穴詰まりが起きていた箇所に、アクネ菌が増殖し炎症が発生した状態です。
「丘疹性(きゅうしんせい)ニキビ」とも呼ばれています。
炎症で赤く腫れているため、痛みやかゆみを伴うことがあります。
紫外線を浴びたり生理前などで、肌のバリア機能が弱まっているときにできやすくなります。
放置してしまうと更に悪化してしまうので、抗炎症作用のある薬で治療を進めましょう。
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赤ニキビの治し方と予防方法を解説!ニキビ跡を作らないで治す黄色い膿があったら「黄ニキビ」
ニキビの進行度合い
黄ニキビは、炎症を起こした赤ニキビが更に悪化して、膿が溜まってしまっている状態です。
もともとあったニキビが黄色っぽく変色して膨らんでいたら、黄ニキビの可能性が高いでしょう。
「嚢胞(のうほう)」と言われることもあります。
赤ニキビ同様に、痛みやかゆみを伴います。
黄ニキビを潰すと、膿が破裂して肌に大きな傷がつくため、凸凹したクレーター状のニキビ跡になる可能性が高いです。
細菌の繁殖を抑える殺菌作用のある薬や抗生物質での治療が必要です。
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ニキビのパンパンな膿を潰すのはNG!正しい対処法と効果的な治療薬を解説血豆のように変色していたら「紫ニキビ」
ニキビの進行度合い
紫ニキビは、黄ニキビが更に悪化した結果、化膿した部分に、血液が入り込み紫色に変化した状態です。
血豆のような見た目をしていて、触れると激しい痛みを伴うこともあります。
結節性ニキビや嚢腫(のうしゅ)などとも呼ばれます。
紫ニキビは、生活習慣の乱れが原因の可能性が高いです。
真皮まで達している状態なので、いち早く病院で治療することが求められます。
治療には、主に施術での切開やレーザー治療が選択されます。
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紫ニキビのぶよぶよの治し方は?原因と効果的な治療薬を徹底解説!炎症した後消えない場合は「茶ニキビ」
茶ニキビは、別名「炎症性色素沈着」と呼ばれる色素沈着です。
肌にダメージが加わり、メラニンが過剰生成されることで発生するシミの一種です。
ニキビがあるときに紫外線などのダメージを受けるとできやすくなります。
痛みやかゆみはなく、盛り上がりもありません。
ニキビができてから、しばらく経っても色が消えない場合は、茶ニキビ(ニキビ跡)かもしれません。
茶ニキビは、美白成分のある内服薬や施術で改善を目指します。
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炎症後色素沈着とは?シミが治る期間や跡が残りやすい人の特徴を知ろう重症ニキビの種類
重症とみなすニキビの定義はさまざまです。
ここでは、セルフケアのみでは治りづらいニキビを重症ニキビの一例として紹介します。
跡に残りやすい「かゆみを伴うニキビ」
かゆみを伴うニキビは、つい引っ掻いてしまったり、触れてしまうことで跡が残りやすい状態です。
ニキビに触れることで、肌にダメージが加わると、凸凹したクレーター状のニキビ跡もできやすくなります。
ニキビのかゆみは「肌の乾燥」や「炎症」によって生じている可能性が高いため、保湿をしてかゆみを抑えましょう。
また、抗炎症作用や殺菌作用のある外用薬を用いて治療を進めるのがおすすめです。
かゆみを我慢できない場合は、応急処置として患部を冷却するとかゆみが和らぐこともあります。
ニキビ周辺に炎症が広がりやすい「痛みを伴うニキビ」
ニキビに痛みが生じてしまうのには、アクネ菌の増殖が関係している可能性が高いです。
アクネ菌が増殖すると、ニキビが炎症しやすくなります。
さらに炎症が広がると、炎症部位が肌組織に刺激を与えることで痛みが発生します。
ニキビが痛む場合は、炎症を沈静させる作用のある外用薬や内服薬で早めに対処するのがおすすめです。
ニキビが痛い場合は以下の記事を参考に対処してください
痛いニキビには要注意!原因と対処法を徹底解説切開手術が必要な「しこりニキビ」
しこりニキビは、赤ニキビや黄ニキビなどの炎症性のニキビが更に悪化して、炎症箇所が広がった状態です。
触ると痛みや硬いしこりのようなものを感じることが多く、大きく腫れ上がっているものから、肌色に近く目立ちにくいものもあります。
しこりニキビを治療する場合は、外用薬・内服薬以外に、切開をして膿を出す手術が用いられることがあります。
しこりニキビに似た症状もあるので要注意!
「しこり」のあるニキビの治し方と「粉瘤」との違いや見分け方を解説!ニキビにかゆみや痛み、しこりがあると感じたら、早めに皮膚科を受診することをおすすめします。
これらのニキビは治りづらく、セルフケアでの改善が困難な場合も多いです。
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年齢で異なるニキビの種類
年齢によっても、ニキビができやすい原因が異なります。
大きく2つの年代によって、ニキビの種類が区分されています。
10代でできる思春期ニキビ
10代でできるニキビは「思春期ニキビ」と呼ばれます。
10代の方は、成長期でホルモンバランスが変化しやすく、皮脂量が増える傾向にあります。
そのため、思春期ニキビは、皮脂分泌量の多いTゾーンに発生しやすいと言われています。
以下の3つを意識して、皮脂の過剰分泌を抑えることで予防しましょう。
- ファストフードなどの脂質の多い食べ物を控える
- ストレス発散を心がける
- 入浴後すぐに保湿する
20代以降でできる「大人ニキビ」
20代以降にできるニキビは「大人ニキビ」と呼ばれます。
20代以降では、肌を外部の刺激から守るバリア機能が低下することでニキビ(吹き出物)が発生しやすくなります。
肌のバリア機能は、ストレスの蓄積・睡眠不足・栄養素の偏りなど、生活習慣の乱れで低下しやすくなります。
また、乾燥によっても肌のバリア機能は低下するため、皮脂の分泌量が少なく乾燥しやすい「Uゾーン」の保湿は特に忘れなないよう気を付けましょう。
部位ごとに原因が異なるニキビの種類
ニキビは身体のさまざまな部位に発生します。
部位ごとに皮膚の薄さや皮脂腺の多さが異なるため、同じニキビでもできる場所によって発生原因が違う場合もあります。
最後に、この章では部位ごとのニキビの原因や特徴を解説していきます。
背中・頭皮・生え際のニキビ
背中・頭皮・生え際は、シャンプーやボディソープのすすぎ残しが多くなりがちな部位です。
シャンプーやボディソープが肌に残り、毛穴を塞いでしまうと、ニキビの原因菌であるアクネ菌が繁殖しやすくなります。
また、背中・頭皮・生え際は、皮脂腺が多いため、皮脂が詰まりやすい部位です。
石鹸を使って皮脂をきれいに洗い流すことが大切な一方で、すすぎ残しに注意しましょう。
毛穴詰まりを解消する外用薬「アダパレン」などが治療に用いられることがあります。
アダパレンの「ニキビ治療の効果と副作用」を解説!正しい使い方と注意点をチェック頬・顎・フェイスラインのニキビ
頬や顎・フェイスラインのニキビは、乾燥と外部刺激などの影響で発生しやすくなります。
もともとフェイスラインは「Uゾーン」と呼ばれる皮脂腺が少なく、乾燥しやすい部位です。
肌は乾燥すると、外部の刺激から肌を守るバリア機能が低下してしまいます。
さらに、摩擦が加わると、肌が傷つき、ニキビができやすい肌状態になってしまうため、頬杖をつくことや、手で何度も触れることは避けましょう。
治療には、非炎症性/炎症性ニキビにどちらにも有効な塗り薬「ベピオゲル」が用いられることがあります。
べピオゲルの効果と副作用を解説!赤みはいつ引く?やめどきと使い方のポイントおでこのニキビ
おでこのニキビは、ホルモンバランスの乱れや前髪による刺激が原因でできているかもしれません。
もともと皮脂腺が多く、皮脂量は多いですが、ホルモンバランスが乱れると、皮脂量がさらに多くなり毛穴が詰まりやすくなります。
また、おでこにかかる前髪は肌への刺激となり、ニキビを誘発してしまいます。
治療の一手法としては、ホルモンバランスを整える作用と抗炎症作用をもつユベラの内服が有効です。
「ユベラ」の効果と副作用を徹底解説!処方薬と市販薬の違いとは?鼻・鼻の下のニキビ
鼻周りにできるニキビは、皮脂の過剰分泌と摩擦による刺激で発生しやすくなります。
鼻や鼻周りは、皮脂腺が多いため、皮脂の過剰分泌が起きやすい部位の一つです。
また、鼻をかむ際に使うティッシュの摩擦や、マスクの装着による擦れやムレなどで、ニキビが悪化しやすくなります。
炎症性ニキビに進行しやすい鼻周りのニキビは殺菌作用のある外用薬「クリンダマイシン」などを用いて治療を進めることがあります。
口・口周りのニキビ
口周りのニキビは、胃腸等の内臓機能の不調の影響を受けて発生しやすくなります。
胃腸等の内蔵機能が低下すると、栄養を吸収する力が落ち、体内に老廃物が蓄積されて、ニキビを誘発します。
胃腸の機能低下は、身体の冷えや、ストレスなどからくることが多いため、気を付けましょう。
また、ビタミン不足によっても口周りにニキビができやすくなるため、ビタミンC・ビタミンB5を有効成分に含む「シナール」の内服で治療・予防することが有効です。
種類を問わずニキビ治療は皮膚科へ
今回は、ニキビの種類についてご紹介しました。
どの種類のニキビも、適切にケアを行わないと、悪化・再発してしまう可能性があります。
適切に対処するためには、皮膚科や美容皮膚科を受診して治療を進めましょう。
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